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{"novel_id": "n0001bv", "chapter": 1, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0001bv/1/", "title": "現実で事件を起こそうぜ、“精神入れ替え帽子”1-1", "content": "「俺、ゴラえもん。青い妖精だ、妖精だからな。重要なことだから二回いうぞ。太ったタヌキでもないし、突然変異のタヌキでもない。俺は発明家としても幻想世界では有名だ。今日は現実世界で事件を起こそうぜ、第二回記念日として、この封印された発明品を使おうと思う」\n\nゴラえもんが太った体に何故かついているポケットみたいなものから、毛糸の帽子を取り出した。その帽子は冬とかに着る時に見かける普通のものだった。\n\n「これは、精神入れ替え帽子といって、現実世界の人物の精神をランダムに選び、俺の精神がそいつに乗り移り、そいつの精神は俺の中に入る。そいつが被っている帽子を脱ぐと、精神は元に戻る。よし、やってみるか」\n\n陽介は、仏頂面で思った(ちょっと、待て!?それ、女だった場合、美人にゴラえもんが乗り移るということか?想像しただけで吐きそうだ)。\n\n「おし、最初の人は――――」\n\nそういったゴラえもんから邪悪な気配(通常妖精からは不思議な気配がするが、ゴラえもん特有の気配が怪しく、邪悪なためである)が消えていき、今まで感じたことのない暖かい気配が陽介たちを包み込んだ。さっきまで濁った眼は青く澄みきった感じになり、顔もどことなくまじめそうに変わっていった。\n\n「あの、ここはどこでしょうか。私は確か説教台に立って、反キリスト教だった者や異形の者に改宗を薦めていたのですが・・・」\n\nゴラえもんが丁寧な口調でクラスに話しかけた。今回の授業にはカビ太は存在しなかったため、陽介が代わりに返事をした。\n\n「どこのどなたか知りませんが、私の名前は山中陽介です。お名前を聞いてもよろしいでしょうか?」\n\nゴラえもんは首を傾げながらも、はっきりとした声で言った。\n「私の名前を知らない人がいたなんて驚きです。私は信者から“光皇”として知られています。私の使命は全世界にキリスト教のすばらしさを語ることを心掛けています」\n\n陽介はニコニコ顔しながら、内心では冷や汗をかいていた。\n(光皇だと?!現実世界では法皇の次に偉いナンバーツーじゃないか?!ゴラえもん、とんでもない奴と入れ替わったな。でも待てよ、ここに光皇様がいるのなら、ゴラえもんはどこにいるんだ)\n\n「しかし、私は今とても嬉しいです。現実ではあなた方のような異形の者は迫害されて、生きていけない。キリスト教に改宗すれば、あなた方を誰も化け物と呼ばなくなるでしょう」\n\nクラス全員は顔が微妙だった。なんせ、彼らのアイデンティティは化物であることだったからだ。幻想世界で化物ではないのは、陽介のような現実世界から来たものか、天界から逃げ出した有名人物くらいだからだ。\n\n「さあ、どうでしょうか。そこの可憐な御嬢さん。魔女みたいな帽子を被っていますが、私からしたらそのような物を被らなくてもあなたは十分に可愛い。さあ、私と一緒に被っている帽子を取りましょう。そこのミイラ男のような人も誰もあなたの包帯をとった姿を見て、悲鳴をあげたりしませんよ。小人のようなあなたもキリスト教に改宗すれば、誰も見下ろしたりしません。さあ、一緒に取りましょう」\n\n言動はすばらしく、慈愛があってよいのだが、ゴラえもんの体でいうと、何か邪な考えがあるのかと疑いたくなる。光皇は帽子を取った瞬間、顔は元のだらしがない風になり、目は濁り、口は大きく開けていた。何故か手を天に向けて、\n\n「イヤー、フー。サンキュー」\nと叫んでいた。", "preface": "さあ、ブラックでダークな世界で全く載せなかった授業をここに載せていくぜ", "afterword": "続きます。"}

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