| {"novel_id": "n0002gf", "chapter": 12, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0002gf/12/", "title": "八話 〜魔法少女エミリアの敗北〜 (エロ有り)", "content": " ヤバい。\n\n 理屈より先に直感がそう告げた。\n 目に入ったのは、アタシの立つビルの屋上から真下、路地の中心に浮遊する小さなクリスタル。\n\n クリスタルの前に10体程度の戦闘員達がたむろしている姿だ。\n\n 10体程度の戦闘員では、はっきり言って私にはなんの障害にもならない。\n 中級の戦闘員であっても、全快の状態であれば傷一つ付かずにねじ伏せられる。\n 思い上がりでもなんでもなく、単なる事実だ。\n\n なのに、アタシの直感は警鐘を鳴らす。\n\n ヤバい。何かが違う、あそこに突っ込むのは何かがマズい。\n\n 幸い、向こうはこちらに気が付いていない。\n 物陰に隠れて視覚に意識を集中、高精度の望遠鏡のように、視界が変わっていき、焦点が合わされる。\n\n 吸血鬼タイプの魔法少女としての視覚強化スキル、視力だけならカナデの五感強化を凌ぐそれが戦闘員の姿を映し出す。\n\n じっくり見ていれば、違いはすぐにわかった。\n 戦闘員の立ち方が違い過ぎる。\n\n 別に宙に浮いてるとかではなく、単純に身体が安定しているのだ。\n スポーツなんかで『体幹がしっかりしている』とよく言うが、それに近い。\n\n わかった上でよく見れば違いは歴然としている、細かい所作さえ動きの制動が遥かに精妙だ。\n こういった違いが産まれるということは、全身の筋肉量や運動性能に明確な差があるということを示している。\n\n それはつまり、あそこにいる戦闘員達は今までよりも遥かに強いということだ。\n\n(中級戦闘員じゃない……? 上級戦闘員なら、強いのはわかる。\n でもどうして? 今回のクリスタルのサイズではそんなレベルの高いハリヤーは現れないはず。\n ミックのクリスタル測定精度はあまり高くないけれど、それにしたっておかしい。\n ……ここは、一度退こう。最低限、カナデかミオと合流しないと……)\n\n 消していた翼を展開する。\n 嫌な予感がする、すぐにここを離れた方がいい、そんな予感がして。\n\n 翼が切り裂かれる痛みと共にその予感は証明された。\n\n「ぐっ、つっらああ!!」\n\n 攻撃された方へ突き出すように、魔力で鎌を生み出す。\n 細かい方向なんてあてずっぽうだ、それでも反撃をしなければそのまま押し切られる。\n\n 鎌が防がれる感覚と共に、襲撃者が距離を取る。\n 見慣れた姿、半人半獣の虎怪人、ティガールの姿だ。\n でもーー\n\n「チッ、翼だけか。\n 完璧な不意打ちだと思ったんだがな……」\n\n おかしい、おかしい、おかしい、おかしい\n\n 特大の警鐘が脳内で鳴り響く。\n 怪人が出現している、明らかに強力な戦闘員、ありえない不意打ち。\n\n 次の瞬間、アタシは破れた翼でビルから飛び降りた。\n\n「なっ、馬鹿な……!?\n 翼は破れたはず……」\n\n 方向はクリスタルの反対側、戦闘員達のいない方。\n 向かう先は数十メートル先の硬いアスファルト。\n\n 破れた翼では飛ぶことはできない。\n だが、魔力を噴出して姿勢制御をしてやれば、減速機としては十分に機能する。\n\n「く、ぐうううう……!」\n\n 風圧が破れた翼を抉る痛みに唇を噛みしめる。\n 魔法少女の痛覚制御は行動に支障をもたらさない範囲の痛みは殆ど軽減してくれない。\n\n だが、この程度は必要経費として逃げるべきだ。\n\n ごく小さいと聞かされていたクリスタルで、異様に強力な戦闘員はおろか怪人まで出現している。\n それだけじゃない、ティガールのあの不意打ちはありえない。\n\n 偶然あのタイミングで翼を出していなければ、間違いなく一撃で終わっていたような完璧な不意打ち。\n 僅かな遮蔽物に潜んで、こちらに存在を気づかれることなく狙いを定め、死角から忍び寄って攻撃を加えてきた。\n\n そんな不意打ち、ティガールにはできなかったはずだ。\n\n 確かにティガールの戦闘能力は高い、真っ向正面から一対一でやって倒せるのなんてこの町ではアタシくらいで、カナデでも食い止めるのがやっとだ。\n でもそれは、あくまでも正面戦闘の話。\n\n 大きな体は遮蔽物からも身を現し、息遣いは空気を震わせ、硬い爪は床を響かせる。\n とにかく、あんな不意打ちをできる怪人ではない。\n\n もちろん、アタシが空を飛び、カナデが虚空から剣を生み出すように、怪人たちも魔力を以て道理を覆すことは可能だ。\n しかしそれは、いわゆる『スキル』と呼ばれる使用用途が限定された技巧となる。\n\n 怪人はこの世界に『仮想体』というアバターで侵入している以上、本来持ち合わせている『スキル』の殆どを使用できない。\n\n 例外は指揮官クラスであるジェネラルのみ、それでさえ様々な制限があるのだ。\n\n それが覆されているのならば、それは、もうーー\n\n(後よ、今考えても意味はないーー\n たぶんもうここは罠の中、脱出しないとーー)\n\n 地面が迫る、スピードから予測される衝撃は着地姿勢を取ればギリギリ受け止められるぐらい。\n 無理な着地をすれば少なからず足を痛める。\n\n 一瞬迷って、着地姿勢を拒否する。\n 着地寸前に無理やり身体を捻って魔力弾を前方に発射、違法駐車と、こちらを伺えるような建物の影に爆風を叩きつける。\n\n 不自然な体勢での着地に脚が損傷する、少しの間まともには動けないだろうが仕方ない。\n\n「ギイーー!!?」「ギ!?」\n\n 爆破したあたりから戦闘員のの悲鳴があがる、やはり伏兵が潜んでいたらしい。\n でもーー\n\n「やれやれ、戦う度にカンが良くなっていますねえ……\n お久しぶりです、ミス・エミリア。\n このジェネラル、貴女を蹂躙するために馳せ参じました」\n\n 小馬鹿にしたような、芝居がかった語り口。\n 服からホコリを払いながら現れたのは、やはりと言うべきか、ジェネラルだった。\n\n「よく言うわ、戦闘員もロクに連れていない指揮官がノコノコ出てきて、よりにもよってアタシ相手に蹂躙?\n アンタの冗談は本当にいつもつまらないわね」\n\n「ははは、これは手厳しい。\n ですが下手な冗談で笑わせてこその話上手とも言いますのでね、実際、ここまでは上手く誘導できているでしょう?」\n\n 魔力を回す。脚のダメージを緊急回復。\n 吸血鬼クラスには魔力による高い自己回復能力がある、あと数秒あれば跳躍は可能だ。\n\n 今この場に潜んでいた戦闘員はさっきの爆発で片付けたはずだが、裏手にはまだ10体は戦闘員がいる上に、ティガールも追ってくる。\n\n 会話で回復までの時間を稼いで、回復した瞬間に一息で首をとる。\n たとえこの状況が罠であっても、司令塔さえ潰せば逃げ切る目は十分に出てくるはずだ。\n\n「いや、実際この状況のためには苦労したのですよ。\n 貴女が飛び降りるかどうかも正直賭けでしたしね。\n ただまあどちらであってもある程度対応できるように」\n\n 脚は、治った。\n\n ジェネラルに向かって一息で踏み込む。\n 魔力で強化されたアタシにとって、一足一刀の間合いは10メートルを超える距離だ。\n\n 勢いにのせて鎌を一閃。\n 狙いは首、ペラペラ喋るそのニヤケ面を落としてやると刃に殺意を乗せる。\n\n ジェネラルの反応速度を超えたスピード、ジェネラルの腕力を超えるパワー。\n ティガールを正面から押し切れる、全力のアタシの一閃。\n\n それが、ジェネラルの軍刀に防がれた。\n\n あり得ない、魔力が切れかけていてもジェネラルと白兵戦をすればアタシに負ける要素はない。\n 今のアタシの魔力で防がれるはずはない。\n\n\n ーーだから、その『あり得ない』は想定していた。\n\n 鎌を握っていたのは左手だけ、右手には魔力で象った爪が出来上がっている。\n\n 鎌が軍刀に防がれる瞬間に身体を右に半回転、ジェネラルの右脚ーー鎌を防ぐために踏ん張っているそれをーー左脚で思いっきり払い飛ばす。\n\n「ぬ、おおっ!?」\n\n 体勢を崩したジェネラルが腕を挟んで防御しようとするが遅い。\n\n 蹴りこんだ左脚をそのまま軸足に使って更に半回転。\n 一回転分の勢いを全て乗せ、右のバックブローをジェネラルの腹部に叩き込む。\n\n 魔力の爪は軍服を食い破り、脇腹をえぐり取る。\n でもーー\n\n(浅い……! 仕留めてない!)\n\n 軍服の防御力が想定を遥かに超えて高くなっている。\n 武器生成で作った鎌ならともかく、魔力で象っただけの爪では無視できる守りではない。\n\n「む、おおおっ!!」\n\n ジェネラルが振り払おうと軍刀に力を込めてくる。\n 凄まじい剛力。\n ティガールに近いほどの膂力が込められている。\n\n(でも、アタシなら勝てるーー!)\n\n 鎌で押し返す。\n 殆ど互角、でもまだ僅かにアタシの方が強い。\n\n ギリギリと軋みをあげながら刃がジェネラルの首に迫る。\n\n あと、ほんの少しーー\n\n ジェネラルを蹴り飛ばす。\n ガムシャラに身体を伏せて、背後から振り下ろされた棍棒を躱す。\n\n「やれやれ、間一髪というところですか」\n\n 戦闘員が、追いついていた。\n\n 棍棒の二発目が来る前にその戦闘員の首を飛ばすーーガードされた。\n 腕は斬りつけたがそれだけ、飛びすさる戦闘員は十分に戦闘能力を残している。\n\n そして、当然戦闘員は一体ではない。\n おそらくはクリスタルの周りにいた10数体ーー\n いつの間にか手には棍棒や盾、中には弓矢を持っているやつまでいる。\n\n アタシの斬撃に反応できるレベルの戦闘員が、バフをかけられる指揮官の元に集まっている。\n ジェネラルは単独でアタシと白兵戦が可能なレベルになっている。\n 深々と抉られた翼は未だに回復していない。\n\n「さて、改めて。\n ミス・エミリア。このジェネラル、貴方を蹂躙するために馳せ参じました」\n\n「……面白くも、ないのよ」\n\n 鎌を握る、足元から這い上がる冷たさを堪えるように。\n\n もう一度ジェネラルに速攻を仕掛けるーー近くに控えている戦闘員に食い止められて、返り討ちにあう。\n 包囲を破って逃げるーー弓矢が邪魔だ。第一ジェネラルが指揮する以上は容易く穴は開かない。\n 翼の回復に専念して、飛んで逃げるーー翼を使わずに攻撃に耐え続けることは不可能だ。傷が癒えるほどの時間はない。\n\n 無数の打開策が浮かんでは消えていく。\n 助けが来ることを期待するしかないと、それまでどれほどの時間がかかるのかわからないと、ただそれだけが浮き上がっていく。\n\n そして戦いが始まった。\n\n\n==============================\n\n 振り下ろされる棍棒を必死で回避する、反撃を試みて盾で防がれる。\n\n 渾身の力で斬撃を振り下ろす、戦闘員であればガードごと切り伏せられる一撃。\n それも当然のように止まり、弾かれる。\n\n 戦闘速度は既にトップスピードだ、魔法少女ですら並の練度では置き去りにするそれに戦闘員が追いついてくる。\n\n フェイントも魔力弾も対応される。\n 戦列を組んだ集団の暴力は、本来個人で覆せる物ではない。当然の道理だ。\n\n 道理を覆す戦力差は、既に失われた。\n\n まだ持ち堪えている。\n 魔力を惜しげもなく消費し、体力の後先を考えずに走り続ける。\n\n 攻められれば耐えられない、防がれてもいいから受けさせる。\n こちらの隙をつこうとするならば破れかけの翼を消耗させてでも回避する。\n まだだ、まだ耐えられる。\n\n 戦闘員の盾をくぐるように鎌を滑らせる。\n 盾は切り裂けなくてもそれを持つ手は別だ。\n\n「ギギッ!!」\n\n 腕を落とすには足りないが、斬りつけた傷から魔力を奪い取る。\n 僅かな量でも構わない、既に魔力が尽きかけている。\n\n まだ、まだだ、まだやれる、アタシは、まだ戦える。\n\n 横合いから迫る戦闘員の膝を蹴りつけて飛び退る。\n 棍棒を鎌の柄でいなしながら迫ってくる盾を切りつける。\n 防がれてもかまわない、動きを乱せば質量で押し潰されることはない。\n\n\n 戦うのをやめたりはしない。\n だって許せない。\n\n こいつらは奪った、叔父さんの命を奪った、アタシの住む町の人たちを、積み上げてきた物を、平穏を奪った。\n 許さない、放っておけない、逃げるだなんてできやしない。\n\n\n 盾の下から突き刺すような前蹴りがアタシの脛を狙う。\n 受ければ動きが止まる、後ろに下がれば戦列を組まれる。\n\n どちらも死ぬ。\n だから飛ぶ。\n\n 前蹴りを飛び越えて躱したまま、翼で空気を掴んで目線の高さに滞空。\n そのまま盾に思いっきりドロップキックをぶちかます。\n\n「ギギイッツ!!?」\n\n 派手な叫び声、当然だ、完璧に意表を突いた一撃だった。\n 翼は破れていて滞空できるかどうかは賭けだったのだ、敵からしたらなお想定外の攻撃だっただろう。\n\n なのに、仕留められていない。\n 少し吹き飛ばしただけで、ダメージを与えたとは言い難い。\n\n 以前なら、アタシの全力の蹴りであれば盾があっても戦闘員はぶち抜けた。\n\n だから数がいたって怖くなかった。\n こちらの攻撃は一撃当てれば敵を倒せて、向こうの攻撃は当たってもそれで終わりじゃない。そういう戦いだった。\n\n 今は違う、一撃当てても意味はない、一発でも食らったら終わりだ。\n\n 必死で攻撃を回避する、回避できない攻撃を打たれないように立ち回る。\n 破れた翼さえ動員して動き回る。\n 今のアタシが唯一明確にアドバンテージにできるのはこの機動力だけだ。\n\n 飛び回って、切りまくって、逃げ回って。\n 自分がどこに立っているかもわからなくなって。\n\n「いやはや、本当に頑張りますね、ミス・エミリア」\n\n ジェネラルが、すぐ近くにいた。\n\n 思考より先に鎌の石突を跳ね上げる。\n 両手のテコと刃の重さを利用した石突での一撃は一瞬で最速に到達する。\n 回避を許さない速度で初撃を放ち、防がれれば振り払いながら半回転、刃で斬りつけ、踏み込みと蹴りを繰り出す連撃。\n\n 幾度もジェネラルを切り伏せたはずの組み立ては、当然のように回避された。\n\n「気づいているというのに、本当に貴女は心が強いですね」\n\n そう、気が付いている。\n アタシがまだ戦えている、生きている理由。\n\n コイツが、ジェネラルが手加減をしているからだ。\n\n そもそも、ティガールが来ないのがおかしい。\n 爪を使えば減速しながらビルから飛び降りることも可能だろう。\n 本当ならとうに追いついていないとおかしいのだ。\n\n 戦闘員達の武器もそうだ。\n 剣も槍も無い、棍棒と盾ばかり、そのくせ逃走を防げる弓矢だけはしっかりとある。\n\n 嬲っているのだ。\n そしてそれを隠そうともしない。\n\n 怒りに腹が煮えくり返るが、これは唯一のチャンスだ。\n どれだけ細くても、逃走の可能性があるならば、逆転の可能性があるならばーー\n\n 右に跳んだ、ダメだ、遅い。\n\n「ご、がっ!!」\n\n 左腕をたててガードをすることも間に合わない。\n 破裂したような衝撃、肺が潰れる感覚、盾での体当たり、モロに食らった。\n\n 吹き飛ばされて足元が宙に浮く、ビキリという音が胸の前から鳴るのが何故か聞こえる、鼓動を打つはずの心臓が突き刺されたように動きを縫い止められる。\n\n「あ、うらああああぁぁぁ!!!」\n\n その痛みを、全てねじ伏せる。\n\n 翼を全力で空気に叩きつける。\n 制御も後先も考えない、翼に潰された空気が一瞬で圧縮されて開放、爆発的な圧力で自分の身体を吹き飛ばす。\n\n ダメだ、これは、マズい。\n ダメージが大きい、魔力も切れかけている。\n\n でも、まだ生きている。\n 斬りつければ魔力は回復できる、まだ、まだ。\n\n\n 翼が、掴まれた。\n\n「あーー」\n\n 終わった\n そう、わかった。\n\n\n 絶望を理解して、そして、アタシの翼が力ずくで引きちぎられた。\n\n「あ\"ッ!!!? あ\"ぎゃああぁぁあああああっっ!!!!!!!!??!!」\n\n 痛い! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い!\n 痛いことしか分からないのに痛すぎてなにがどうなっているのかわからない。\n\n 空気が焼けている、傷口が凍っている、痛覚が異常を起こして頭がぐちゃぐちゃにされてでも全部痛い。\n\n「あ……、かひ、あぁ……」\n\n 爪をまとめて引き剥がされたらこうなるのだろうか、肌をちぎられたらこうなるのだろうか。\n\n 生まれて初めての激痛に視界が歪む、アタシの頭が激痛に押しつぶされてまともに動かない。\n 背中があまりにも痛くて、脚が止まってしまう。\n\n そして、敵に囲まれた中で獲物が脚を止めて、逃がしてもらえるはずがない。\n\n\n 肩に手がかかった、右腕に二つの手が絡みついた、鎌の柄を押さえる腕があった。\n アタシは、落ちた。\n\n「ひっーー」\n\n 後ろに向かって引き倒される。\n 体中に絡みついた腕に力づくで地面から引きはがされて、重力さえアタシを捕えて地に落とされる。\n\n 頭から落ちていく、落とされていく。\n 落下する浮遊感に血の気が引く、引きずり落とされる恐怖に身体が凍る。\n\n「やーー」\n\n 歯を食いしばることもできず、地面に叩きつけられた。\n\n 頭が砕けた。\n 思考も視界も光も全部バラバラに砕けて、痺れているのか痛いのかもわからない。\n\n 「あ、いぁ……」\n\n 受け身さえとれずに140センチの高さから後頭部が叩きつけられたのだ、普通なら間違いなく死んでいる。\n 生きているのは魔法少女の生命維持の賜物だろう。\n\n(あーーいた、いーー)\n\n 遅れてようやく、後頭部が痛みを告げてくる。\n 頭に穴が空いているような破滅的な痛みは、もはや現実感が無くて信じられない。\n\n(血、でて、るかなーー)\n\n 手をやって確認しようとして、少しも動かない。\n それでやっと、アタシの手足が地面に押さえつけられていることを思い出した。\n\n\n「こ、の!! あ痛っ! あ、くそ、離せっ!!」\n\n 反射的に暴れようとして、後頭部と背中が痛むだけ。\n 力が入らない、魔力が残っていない、戦闘員を振り払うことができない。\n\n「くそっ、この……」\n\n「美しいですね、ミス・エミリア。\n まるで蝶の標本のようです」\n\n「っつ……! ジェネラル……!」\n\n アタシを見下ろすジェネラルは、アタシの大鎌を右手で弄んでいる。\n\n わかっている、アタシがこれからどうなるのか、何をされるのか。\n\n「わかっている、そう言う顔ですね。\n 実に好ましい。\n 聡明な女性というものはとても好ましいですね」\n\n ゆっくりと、鎌の刃先が動いてアタシの首元に突きつけられる。\n 誰よりもアタシがよく知るその鋭さに一瞬息を飲んで、そしてその切っ先がアタシのワンピースドレスの襟に食い込む。\n\n「貴女は実に好ましい。\n 強く、美しく、聡明で気品がありながら勝気で快活だ。\n 努力を尊び、冷静に考えられるのに鮮烈な程に激情家だ」\n\n 言葉と共にドレスがゆっくりと切り開かれていく。\n 首元から胸元、腹まで見えるほどに切り裂かれたドレスから、アタシの黒いブラジャーが露わになる。\n\n「っつ……!!」\n\n アタシを押さえつけている戦闘員たちから下卑た歓声があがる。\n\n 悔しい。\n\n アタシの下着はこんな奴らを喜ばせるための物じゃない。\n アタシがアタシのために綺麗に着飾って、アタシを誇るための物だ。\n\n「実に似合っていますね、ミス・エミリア。\n 貴女の小さな胸にそのレースのブラジャーも、幼い顔に黒の下着も、実に似合っておりますよ。\n 今からその下着を剥ぎ取れると思うと実に興奮します」\n\n「こっの、クソ野郎……!!!」\n\n 侮辱だ、これ以上なく侮辱されている。\n 怒りに身体が熱くなり、痛みさえ忘れて全身に力を込める。\n\n それなのにほんの少しも動かない、動けない。\n なんの抵抗もできない。\n\n 鎌の切っ先がゆっくりとスカートをめくり上げる。\n 赤と黒のスカートの下、自分でも可愛らしくて気に入っていたその下から、自分で選んだ大人びた黒のショーツが晒される。\n\n「ほう! これはこれは」\n\n「っつ~~~!!!!!!」\n\n 歓声、嘲笑、欲情。\n 全てが全方位から浴びせられる。\n 羞恥に顔が染まるも、足は大きく開いた状態で押さえつけられて隠すことはおろか身をよじることさえできない。\n\n 見るな、見るな、見るな、見るな\n\n 誰にも見せたことはないし、見せるなんてまだ考えたこともなかったのに。\n こんな、こんな奴らに、こんな風に。\n\n「さて、いよいよですよミス・エミリア」\n\n 鎌を打ち捨てたジェネラルが、アタシに一歩近づく。\n\n「っく、ぐ……」\n\n アタシの身体を覆うように、押しつぶすように、ジェネラルが迫っている。\n 殴り飛ばしてやりたいのに、噛み付いてやりたいのにアタシは身動き一つロクにとれやしない。\n\n 歯がみしている間にジェネラルは脚の間に入り込んできて、そして、悍しい程に大きな肉棒を取り出した。\n\n「ひっ……」\n\n 怖い。\n 男の人のそれを見たことなんてない、それでもジェネラルのそれが恐ろしい物であることはわかる。\n\n「ははは、もうこんなに膨らんでいますよ。\n 貴女のたった一度の初体験を奪えると思うと興奮して仕方ありません」\n\n ふざけるな、やめろ、殺してやる\n 激情が頭を満たすのに、それを表出させる手段が何一つない。\n\n「こうして見ると、実に貴女は小さいですね。\n 腹の半ばまで貫けてしまいそうで、くく、本当に肉棒で殺してしまうかもしれませんね」\n\n 三十センチはあろうかという肉の凶器を、下腹部に重ねるようにして見せつけられる。\n 先端はアタシの拳ぐらいあって、そして拳よりも角ばったそり返りは、凶器としか形容できない。\n\n こんな物が入るはずがない、でもこれをねじ込まれるんだと知っている。\n\n 陵辱された魔法少女達の姿が脳裏によぎる。\n 今まで何度か救出した彼女達は、誰もが無残なほどに股間を破壊されていた。\n\n 今、アタシは同じように壊されようとしている。\n\n ーーふざけるな\n\n「ジェネラル、あんたーー絶対に殺すわ」\n\n それは、はじめてだったかもしれない本気の殺意。\n\n ハリヤーがこちらに送ってくるのは仮想体、所詮はアバター。\n だから倒しても本体は普通に生きていて、こちらから本体を攻撃することは基本的にできない。\n\n でも、だからこそアタシは躊躇わずに戦うことができた。\n どれだけ悪人であったとしても、自分と同じ言葉を話す相手を躊躇なく殺害するなんてきっとアタシにはできない。\n\n なんて、アタシは幸福だったんだろう。\n 今のアタシは、きっとコイツを躊躇なく殺せる。\n\n「貴女はーー本当に、可愛らしいですね」\n\n ショーツに手がかかり、薄布が引きちぎられた。\n 続いてブラジャーが無理矢理ずらされた。\n\n「実に綺麗ですね。薄ピンクの乳首も、慎ましやかな膨らみも、一本のスジのような割れ目も。\n 陰毛はまだ生えかけというところですか、いやこれはキツそうな穴ですね、まだまだ若い。\n ああ、でも間違いなく女性としての機能を備えていることはわかりますとも。\n そう思えば、今のうちによく見ておかねばなりませんねぇ」\n\n 怒りと羞恥で頭がおかしくなりそうだ。\n 秘すべき場所を視姦され、晒され、好き勝手に品評されて笑われて。\n\n ジェネラルが語るのに合わせて戦闘員達がギイギイと耳障りな歓声を上げる。\n これだけの視線に晒されている。\n\n 絶対に許さない、殺してやる、殺してやる、殺してやる。\n 頭痛さえ感じる呪詛が頭を満たす。\n\n でも身体は動かない。\n 叫んだところで意味もない。\n\n ゆっくり、ゆっくりとジェネラルの身体がアタシを覆ってくる。\n\n 息遣いを感じる、体温が迫ってくる。両手で腰を掴まれる。\n 肉の凶器がアタシのそこにあてがわれる。\n\n「っーーー!! ぐ……」\n\n 悲鳴を必死でこらえる。\n\n 熱い、熱い、熱い。\n あてがわれたそこから恐ろしい程の熱がーー獣欲が伝わってくる。\n\n 怖いーー\n\n ぬるぬるとした汚濁を塗り付けられる悍ましさも、雄の息遣いの不快さも、視線の羞恥も、怒りと殺意も。\n それらの何よりも恐怖が勝った。\n\n 頭にいろいろな物がよぎる。\n なぜ突然ハリヤーが強くなったのか、カナデはどうなっているのか、どうしていればうまくいったのか、アタシはこのまま殺されるのか。\n ケンジーークラスメートの男子、気になる男の子のことも、思い出して。\n\n 目尻に、すこし涙が滲んで、掴まれた腰がすごい力で引き寄せられて。\n\n みぢ、という音の後で、バキリと、何かが砕ける音がした。\n\n「あ”あ”あ”あ”あ”あ”アアああああああアアアあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!??!?」\n\n\n「はは、ははははははっははは!!!」\n\n 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!??!?\n\n 壊れる壊れる壊れてるウソだ壊れてるブチブチと鳴ってバキバキと割れてぐちゃぐちゃと潰れてるのにまだ終わらない\n\n「え…… ぐえっ、お、ご、あ……」\n\n「ああ、ついに……\n おっと、これは勢いよくやりすぎましたね、骨盤にヒビでも入りましたか?」\n\n 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い下半身が引き裂かれて肉が千切れて骨が割れて拡がって抉れて晒されている。\n 犯された屈辱も怒りも悲しさも思い出せない程の余りに直接的で暴力的な痛みに思考が埋め尽くされる。\n\n 知らない、こんな痛みは知らない。\n テニスで転んだ痛みとも違う、カナデに竹刀で撃ち込まれた時の痛みとも違う、身体の真ん中から引き裂かれて内側から押し上げられる痛み。\n 骨が割れて内側から身体が開いて壊れてる。\n\n 耐えきれない、視界が歪んで暗くなりはじめる。\n 失神すれば楽になるという誘惑、気を失えば脱出のチャンスが無くなるという考えも、既に絶望的な状況への悲観に塗りつぶされていく。\n\n「ふうむ、これで気絶されてしまっては良くないですな。\n ちょうどいいですか」\n\n 失神寸前の状態でも、首元に何かが巻きついたことは辛うじて知覚できた。\n そして、何かを吸い上げられるようなおぞましい感覚と共に意識が浮上しはじめる。\n\n「あーー、ゲホっ、が、う、あ\"ーーー\n な、なに……」\n\n「お目覚めですかなミス・エミリア。\n くく、私の物で気をやってくれるのは嬉しいですが、まだまだ終わっていませんのでね。\n 少々無作法ですが、骨だけは治して起こさせていただきました。\n ご気分はいかがですかな?」\n\n 覚醒した意識なら、首にチョーカーか何かを付けられたということはわかる。\n でも、アタシにそんな余裕は無かった。\n\n\n 犯されている。\n 処女を奪われた。\n 汚された。\n レイプされた。\n 初めてを踏みにじられた。\n 強姦された。\n 傷つけられた。\n 陵辱された。\n\n\n ーーもう、取り返しがつかない\n\n\n「う…… ふぐっ、うううう…… ちくしょう、ちくしょう……!!」\n\n 涙が溢れる。\n 悲しい、つらい、苦しい、悔しい、暗い感情が胸を満たして頭を埋めて目からこぼれ出す。\n\n ねじ込まれた下半身の訴える痛みが犯された事実を刻み付けてくる。\n\n「殺してやるっ! 絶対に! 絶対に殺してやる!!\n アンタを決して許さない!!」\n\n 叫んで喚く。\n 心からの呪詛のはずなのに、頭のどこかで酷く冷笑的な自分が寒々しいと嘲笑う。\n\n 辛いから、悲しいから、アタシは自分を覆いたくてーー\n\n「くく、可愛らしいですね……\n こうも可愛らしいと、私も我慢ができなくなってしまいます。\n ねえ、ミス・エミリア。\n これから始まるんですよ?」\n\n 耳元で囁かれて、その意味を理解して、血の気がひいた時、陵辱がはじまった。\n\n「あ、ぎーーーあ\"ぎゃあ\"あ\"あ\"あ\"っっっ!!!!?! 」\n\n 引きずりだされて、潰された。\n 一度引き抜かれてそのまま突き込まれた動きは、そんな風に感じた。\n\n お腹が一回で壊れて、股間からハンマーで内臓を撃ち込まれた。\n だからアタシはもう死んでるはずなのに、苦しみが繰り返す。\n\n「あっ、がーーあぶっ!!?! ごえっ、ご、やべ、ぎいいいい\"い\"い\"!!?!?!!」\n\n お腹が潰れてる、骨が殴られる、腰から下がバキバキと砕けながら内臓が殴りつけられている。\n 大き過ぎて硬過ぎる異物が腹の中に差し込まれて、酷く強く殴り付けてくる。\n 骨が軋みをあげて、内臓がひっくり返って、身体が裂けている。\n 比喩でもなんでもない、アタシの身体は小さくて、こんな暴力に耐えられない。\n なのにアタシは欲望のままに貪られていく。\n\n「ごえっ、うぷっ、おげえええええええ!!?!\n がーーぎゃあ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"ぁぁ!!!」\n\n 下から殴り付けられた内臓が耐えきれず、犯されながら嘔吐する。\n 身体がビクビクと痙攣して手足が跳ね回ろうとして、それを地面に押さえつけられて体だけが滑稽なほどに震えてまた嘔吐する。\n それでも肉棒は止まらなくて、腹を突き上げられて悲鳴をあげる。\n\n 殺される。\n 犯されて殺される。\n 地面に磔にされたまま、犯されながら身体を内側からすり潰されて殺される。\n\n 身体の悲鳴が明確にその恐怖を突きつけてくる。\n 混乱と屈辱が恐怖を呼んで、ボロボロと涙が落ちて止まらない。\n\n「ひーーいぎっ、ぐっ、うあーーあぎゃっ、がっ、あ\"」\n\n どんどんと腹を何度も何度も小突かれる。\n お腹の中が揺すられて、短く何度も何度も吐き気と痛みが繰り返してかき混ぜられている。\n\n 引きちぎられた肉の断面がぞりぞりと削られて血を流している。\n 股間は内側から壊されて脚の感覚すら失って骨盤が痺れて下半身がぴくりとも動かない。\n\n「はは、これはキツい。\n そろそろ、出しますよ」\n\n なにをーー\n そう思った時、腰を強く掴まれて骨が軋んだ。\n\n 力を加減されてたんだな、と場違いな程に呑気な考えがどこかで浮かんで、次の瞬間に身体が貫かれた。\n\n「ぎゃっ!!!?!\n がーーごーーーー!!!?!?!!」\n\n ごつん、ごつん、べき、ごつん、ばきり、ごつん\n\n もう、単なる破壊だった。\n 強く、強く突き込まれている。\n\n 掴まれている腰も、潰されている内臓も、骨も全部、一突きごとに壊されていく。\n\n もうとっくに正気を保てないのに、痛すぎて意識を失うことさえできない。\n 悲鳴さえ口から出てこない。\n\n 最後に一際強く潰されて、ぶちん、と何かが千切れる音がして\n\n 胎の中に精液をぶち撒けられた。\n\n「あ\"…… あ、が…… あ\"………」\n\n 熱い、と感じた。\n ぐちゃぐちゃに潰されて感覚なんて残っていなかったはずなのに、内奥を汚される感覚だけは克明に感じられる。\n\n びくびくと、びゅるびゅると注ぎ込まれていく汚濁が身体に染み込んでいって、潰れたアタシはドロドロに溶かされていく。\n\n(もう、いや……)\n\n 閾値を超えた暴虐と不快感に意識が塞がっていく、暗く視界が染まって、安息に身を委ねようとして\n\n「まだ早いですよ、もうしばらく私を楽しませてください」\n\n 意識が、突然にクリアになる。\n 目の前にニヤついたジェネラルの顔、胎の中の不快感、痺れるような骨の痛み、潰れた肉の激痛、汚された全てが認識できてしまう。\n\n「あーーなん、でーー」\n\n「首に巻かせていただいいたチョーカーの機能でしてね。\n 貴女の魔力とスキルを自由に操作できるのですよ。\n 吸血鬼の魔法少女であれば、自己修復スキルをこちらで操作してさしあげればこの通り。\n 私が満足するまで正気を保っていただきますので、そのつもりでお願いいたします」\n\n「ひーーあーーー」\n\n 陵辱が再開する、犯される、犯される。\n 骨が砕けて肉が潰される。\n\n「ぐぎーーが、あ\"ーー」\n\n 乳首を潰されて捻りあげられて、僅かな膨らみを潰すように手の平を叩きつけられる。\n\n「あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"!!!! いやぁぁぁあああああああ!!!!!!」\n\n 腰骨も骨盤もヒビが入っては無理やり治療される、股間が千切れては治されてまた肉棒で引き千々られる。\n\n「つあ\"、うっ、むーーーー!!!!」\n\n 身体を押し潰される。\n 内側からだけでなく、外側から、上からアタシの身体を覆いかぶさった押し潰されて身動きひとつ取れずに全身を男の身体で潰されて息さえロクにできなくなって、そのまま胎の中にまた精液をぶち撒けられた。\n\n「あ、いや、だす、な、あた、し、よご」\n\n アタシは、汚されている。\n\n 胎の中に精液をぶちまけられて、ぐちゃぐちゃと熱い液体が体の中をかき混ぜて吐きそうなのにアタシの中に居座ってうごめいて染みついて。\n\n「はは、孕むかもしれませんねえ」\n\n「ひーー イヤ!! イヤ!! やめ、ぬけ、あーーぎゃっ!!」\n\n ばつん、ばちん、ぐちゃり、ぐちょ、ずちゃ、ばちん\n\n 叫んでも無意味で、また犯される。\n 肉棒が引き抜かれて、精液と破瓜の血がこぼれてはそれを押し戻すように突きこまれる。\n\n「ぎ、がぎゃっ! が、ぶ、ぐ あ、あああああああああアアあぁぁぁぁぁぁ!!!!」\n\n 泣き叫んで、突かれる。\n\n 膣肉を肉棒で削り取られて抉られて、骨盤の奥を酷く殴りつけられて、子宮を壊されてお腹を壊されて\n\n「あがっ、き、やめ、あ」\n\n ぐちゃぐちゃと肉が潰れる音がする。\n ゴツゴツと子宮の奥を突かれる音がする。\n\n 痛い、痛い、痛い、痛い\n\n 焼けた鉄棒で大事なところをかき回されている。\n 熱くて硬くて、なのに肉でできていてへばりついて。\n アタシの物じゃない熱で身体の中をかき混ぜられている。\n\n 熱い、気色悪い、汚い、気持ち悪い\n\n「くは、はははは、ああ、ほら、孕んでしまいますよ。\n 憎い憎い私の子供を作らされてしまいますよ」\n\n「ひっ、やだ、やめ、ろ、あぎゃっ!!!」\n\n どずん、と子宮の奥の奥まで肉棒が叩きつけられる。\n 骨が軋んで身体がこじ開けられてねじ込まれて。\n\n「あ、ごが、あ、ぁ……」\n\n どくん、どくん、どくん、どくん\n\n 汚されている、犯されている、注ぎ込まれている。\n 欲望の塊がアタシの子宮を塗りつぶしている。\n\n 妊娠、そんな言葉が頭に浮かぶ。\n 胎の奥の奥、アタシのそういう機能、子供を作って、育てて、産むための大事な場所が汚されて潰されて使われてしまう。\n\n それはアタシを全部塗りつぶすみたいで、怖くて、痛くて、耐えられなくて。\n\n\n 耐えられないのにーー何度も何度も、凌辱は繰り返された。\n\n「あがっ、やめ、ぎゃあっ!!?」\n\n 抵抗する端から内側から黙らされた。\n\n「ぐ、うーーおぶっ、ごえっ、おげえええええええ!!!?」\n\n 耐えようとしても無理で、胃液しか出なくなるまで何度も嘔吐した。\n\n「ひ、ぐ…… う、あ…… あぁ……」\n\n 涙さえ枯れて、もう喉もズタズタになって、身体が全く動かなくなって。\n それでようやく、アタシの中から肉棒が引き抜かれた。\n\n\n ぐぽっと大きな音がして、アタシの膣から血と精液がこぼれ出す。\n 身体は雄の体液とアタシの吐しゃ物でドロドロになって、押しつぶされて軋みを上げるほどに腰を叩きつけられた骨はギシギシと痛みを伝えている。\n 痛みで塗りつぶされた感覚はバカになってて、ジェネラルがいつアタシから降りたのかもわからなかった。\n\n「ああ、念願叶ったり、と言いましょうか。\n こうまで満たされたのは久しぶりですよ。\n ミス・エミリア、貴女は本当に素晴らしい魔法少女ですね。\n いや、素晴らしい女性、と言った方が良いのですかな? ははははは」\n\n 声は届いている、でもその意味を咀嚼するほどの余裕がない。\n どうせアタシを嘲って貶めるだけだろう。どうでもいい。\n\n 汚濁をかき出したい、もう手は拘束されていない。\n でも身体が動かない。\n それに、いまさらどうやってかき出すのだろう。\n 奥の奥まで注がれて塗り付けられて汚されて、もうどうしようもなくて、アタシは穢れてて。\n\n なのに、身体がまた少し治療される。\n 骨折が治療され、ほんの少し体力が戻る。\n\n 呆けていた意識が少しクリアになる、なってしまう。\n とてもじゃないが戦えないコンディション、でも考えることはできて、アタシをわざわざ治療したっていうことは、つまり。\n\n\n「さて、私はとりあえずは満足いたしましたので。\n これからは、彼らの相手をして下さい」\n\n アタシを囲んでいた、戦闘員が、近づいてくる。\n\n 十人か、二十人か、わからないけど、どうせ耐えられないことは変わりなくて\n\n「いや……」\n\n 逃げ出そうとして腰が砕けて立ち上がらなくて、後ろから肩を押さえられて\n\n「なに、適宜体力は回復して差し上げますよ。\n 気力も多少は戻るでしょう、反応が薄い方が良いという者もおりますが、まあ大丈夫でしょう。\n どうせ、すぐには終わりませんので」\n\n「いやああぁぁぁあああああーーーーーー!!!!!」\n\n\n まだ、陵辱は終わらない。"} |
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