| {"novel_id": "n0002gf", "chapter": 18, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0002gf/18/", "title": "十三話 〜魔法少女エミリアの絶望〜 (エロ有り)", "content": " 身体を引きずるように、フラフラと夜の街を歩いている。\n\n 保健室で目覚めてから、ずっと歩いている。\n 遠くへ、ここから遠くへ行くように。\n\n\n いつからこんなに暗くなったのかはわからない。\n 鉛のように重い空気を吸って吐くだけで精一杯で、どこに向かっているかもわからない。\n\n 吸い込んだ鉛が頭の中にまで詰まったようで、考えることすらひどく億劫だ。\n そのくせ、思い出したくないことだけはいつまでも鮮明に繰り返される。\n\n --思い出す、クラスメートに犯されたことを。膣に肉棒を何度も何度も差し込まれて、胎の中に精液を注ぎ込まれた。\n 毎日顔を合わせて挨拶をかわしていたクラスメートに、憎からず思っていた--恋していた相手にも。\n 望まない形の性行為で、アタシは、助けなきゃって思って受け入れたはずなのに、受け入れられなくって。\n\n アタシは汚されて、汚されたと感じる自分がイヤで。\n 顔で友人たちの小便を受け止めて、口も鼻も目もそれを飲み込んで、もうアタシは、それさえ相応しいと思えて。\n\n 今日のことは消えない。\n アタシの記憶だけじゃない、クラスメート達からも。\n 何もかも消えない、永遠になくならない。\n\n この期に及んで、記憶の操作ができるだなんて思っていない。\n 何があったかは分からないけれど、既にマスコットたちはもう動かないということぐらいは理解している。\n\n だから、アタシのクラスは、アタシの日常は、もう永遠に戻らない。\n\n アタシが戦っていた理由は、アタシがなくしたくなかったものはもう、喪われた。\n\n きっとそれは、学校だけじゃない。\n\n 帰れない。アタシの家はもうハリヤー達にバレている。\n\n パパとママに連絡を取るのだって、アタシのケータイではもうできない。\n\n きっとカナデの家もバレているだろう。\n 今は無事かもしれないけれど、アタシが行けば確実に襲撃される。\n\n そう--アタシが行きそうな場所は、きっと把握されている。\n\n そもそも、アタシが行きそうな場所なんて数えるほどしかないんだ。\n 自分の家、カナデの家、ヒトミの家、学校--あとは精々が通っていたテニススクールぐらいだろうか。\n\n 財布に入っている五千円で泊まれるホテルなんて知らない。\n 連絡を取れる相手だってみんな学校や家の繋がりだけだ。\n\n 考えてみれば、隣町だってロクに行ったことはない。\n 用事なんて大抵はこの街の中だけで済んでいて、遠出といってもほんの数駅電車に乗るだけ。\n 旅行だって、学校か家族でするものだ。\n アタシは、一人で遠くへ行った覚えなんてない。\n\n\n ああ、アタシって本当に子供なんだ\n\n\n 自分一人になってようやく、何もできない自分に気がつく。\n 今までのアタシが持っていた自信なんて、全部全部溶けて無くなっていく。\n\n アタシは所詮は何もできない子供で、今まで上手く行ってたからこれからも大丈夫だなんて思い込んで、戦いになんて踏み込んでも大丈夫だと信じ込んでいたんだ。\n\n「はは……」\n\n 笑ってしまう、嘲笑ってしまう。\n\n 何が守りたいだ、何が許せないだ。\n 何も守れない、何もできない、もうどうしようもない。\n\n そう、どうしようもない。\n わかっているんだ、今まで必死で目を逸らしていただけ。\n\n 今何が起きているのかなんて本当はわかっている。\n ハリヤー達が突然強くなった理由なんて、もうわかっている。\n そうなっているということは、何があったのかも想像はついている。\n これから世界がどうなるのかだって、予想ができる。\n\n アタシがこうやって逃げ回るのなんて本当は意味がない。\n たとえこの街から出たとしても、たとえ他の魔法少女と合流できたとしても、なんの意味もないってわかっている。\n\n\n だから、それは当然だと思うのと同時に、性急だなとも思った。\n\n「こんばんわ、ミス・エミリア。\n お迎えにあがりましたよ」\n\n 何度も何度も聞いた声、何度も何度も倒した相手、何度も何度もアタシを壊した声。\n\n ジェネラルが、そこにいた。\n こんな路地裏でアタシを待っていたのか、追っていたのか。\n 取り巻きすら連れないでただ一人、本当に迎えに来ただけのような風情でそこにいた。\n\n「いやいや、お待たせしてしまい申し訳ありません。こちらも幾分の準備が必要でしてね。\n ああしかし随分遠くまで行かれましたね、目覚めてからさして時間は立っていないはずですが、貴女の脚でもう隣街まで来ているとは思いもしませんでしたよ」\n\n 子供の足では高が知れている、そう言いたいのだろう。\n\n もうわかっている、嫌と言うほどわかっている。\n 目覚めてから今のいままでアタシができたことなんて、絶望を確認することだけだ。\n\n どうせ意味がない、抵抗したって意味がない。\n コイツを倒したって意味がない。\n\n\n でも、呼吸がわかる。\n 視線がわかる。\n 重心がわかる。\n\n 頭のモヤも肺につまった鉛のような空気も、ただ戦闘のことだけを考えていれば忘れられる。\n ただ単に現実から目を逸らすためだけに、イヤになるほどスムーズにアタシは戦闘態勢へと切り替わっていく。\n\n「いや、追い詰められると無意識に自分の家に戻る魔法少女は実際少なくないのですがね。\n まあ貴女であればそこで無闇に帰ったりミス・カナデの家に行ったりはしないだろうと最低限の監視だけを置くようにしまして」\n\n ベラベラと喋りながらも、ジェネラルは警戒態勢を崩してはいない。\n こうして視線を切っている間すら気配と聴覚での捕捉はしている。\n\n ジェネラルは常に警戒している、戦闘員以上にいつだって不意打ちを警戒している。\n\n でも、そんなのは当然だ。\n だってコイツは、強化された今ですら反応できる速度がアタシより遅いと、アタシはわかっている。\n\n\n 偶然だった、路地裏にあったゴミ山にノラ猫が潜んでいた。\n そのノラ猫が、ゴミ山から飛び出して逃げ出した。\n\n その瞬間で十分だった。\n\n 右足と左手、それをつなぐ胴体だけを変身、魔力強化。\n 全身を変身させるよりもコンマ数秒だけ早く、限りなくタイムラグのない不意打ちを正面から成立させる。\n\n ジェネラルの速度では、見てからでは避けられない。\n\n --だから、こうして回避されたと言うことは、攻撃を予測されていたということだ。\n\n「いやはや…… 貴女は本当に、追い詰めれば追い詰めるほど戦闘のセンスが研ぎ澄まされていきますね……\n 今までいくつもの世界で魔法少女と戦ってきましたが、部分変身での不意打ちなんてしてきたのは貴女ぐらいですよ」\n\n 不意打ちが失敗すれば別部位の変身が済むまでの間は棒立ちだ。\n だというのにジェネラルは反撃も何もしてこない。\n 間違いなく勝てると確信して余裕ぶっている。\n\n --違和感。コイツはそこまでマヌケではない。\n 今なお、アタシとコイツが一対一で戦えばスペックは互角、いや、アタシに分があることはわかっているはずだ。\n\n 学校での戦闘で「触られたら負け」であることはわかった。\n でもそんなの、通常の戦闘では当たり前のことだ。\n\n 触るだなんて、剣で切るよりも遥かに難しい。\n あと一撃しか放てないような限界の状態でもない限り、回避行動の優先度を下げる必要もない。\n あれはあくまでもアタシが消耗していたからこそ通った不意打ちだ。\n\n ならば部下を隠していると考えるのが自然だが、それもなんだかしっくりこない。\n そうだ、コイツがわざわざこのタイミングでアタシの前に来たのに、今更伏兵でアタシを倒そうとするというのはおかしい。\n\n アタシを倒すだけなら今更だ、伏兵や取り巻きを使って倒すのはもう既にやっている、この後もできる、必要がないんだ。\n\n なのにどうしてココにいる? 自分が倒されるリスクがある一対一を演出する?\n\n「ああ、貴女の考えていることはわかりますとも。\n そして貴女の間違えも」\n\n ゆるりと、ジェネラルが軍刀を構える。\n 隠しもしない大上段。\n 慎重なコイツがまずしない攻め気の構え。\n\n「貴女が私に勝ち得る、それが間違えです」\n\n 振り下ろし、お手本のような上段からの一閃。\n\n 当然回避する。\n こちらから見て左側に一歩踏み込むように、ジェネラルの視界をぶらすように上体と重心の動きを一瞬ズラして滑り込む。\n\n 踏み込んだ左足が、ジェネラルの右足で蹴り付けられた。\n\n --読まれた。\n\n 完全に動きを読まれた。\n タイミングも足の位置も。\n\n 反射的に後ろに跳び退る。\n なんの戦術も頭にない退避行動。\n\n それにすらピッタリと、タイミングも距離も合わせて踏み込んできた。\n\n 見え見えの逆袈裟が迫る。\n 鎌の切先で貫くように叩き落としてそのまま小手を狙う。\n\n 読まれた。\n 小手を狙う刃に合わせるように腕が回って、アタシの小手が浅く切りつけられる。\n\n 翼を用いて退避行動を緊急中断、踏み込んで一気に距離を縮める。\n 痛みもリスクも無視した肉弾戦闘の更に近接、ほんの少しで肉体同士が重なるような間合いで、肘を内側から跳ね上げた。\n\n 肝臓を抉るように打ち込む肘、一度だけミオが使ったのを見たことがある。\n それを完全に再現する。\n 背筋をバネとして、下半身を射出するように地面に叩きつけて、全身の筋肉を跳ね上げるように、怪人の肉体強度を貫くに足る殺意を込めて一撃を放つ。\n\n そしてそれは、何もなかったかのように回避された。\n\n ほんの数センチ、それだけの動きで躱された。\n ジェネラルの胴体は、アタシの肘から数ミリ先にあった。\n\n おかしい。ジェネラルの身体能力はわかっている。\n 強化されてなお、コイツの身体能力は強化前のティガールにやや劣る程度だ。\n\n いや、わかっている。\n コイツのこれは、今起きているコレは、間違いない。\n\n アタシの行動が先読みされている。\n いやーー思考が読まれている、のか?\n\n 腹部に衝撃。\n ジェネラルの前蹴りが突き刺さったと理解。\n 後ろに跳んで少しでもダメージを軽減する。\n 意味はないんだろうけれども。\n\n「ふうむ、種明かしはもう少し後にするつもりだったのですがねえ。\n クク、貴女は実に聡明ですねえ、ミス・エミリア」\n\n 考えられるのは、やはりあの首輪だろうか。\n\n「ええ、お察しの通りです。\n 貴女に差し上げたあの首輪、実に様々な機能がございまして。\n その中でも、この対象の思考や動きを読み取って伝える、という機能は特によくできていましてね。\n まあ、使用できるようになるまで定着を待たねばならないのが困り物ですが」\n\n 定着、といった。\n つまりもうこの首輪は定着していて、そしてこれを外す方法をアタシは持っていないと言うことだろう。\n\n\n 手足が冷えていく、理解してしまう、アタシはもう、コイツに勝てない。\n もしかすると、戦闘員にすら。\n もう、アタシはどれだけ暴れようとも簡単に取り押さえられてしまうのだろう。\n\n\n アタシは、戦うことすらできなくなったんだ。\n\n\n「ああ、先に言っておきましょう。\n 自殺などしないでくださいね?\n そのような悲しいことはしないでください。自殺は本人だけの問題ではないのです。\n それは貴女だけではなく、貴女の周囲の人間ーー例えばご両親を、ひどく、それはもうひどく傷つけてしまうものなのですから」\n\n 笑ってしまう、悪趣味にすぎるブラックジョークだ。\n 素直に『お前を嬲りたいから自殺するな』と言えば良いのに。\n\n ハリヤーは戦える相手を捕らえるために人質を取ることは基本的にない。\n でも、捕らえた相手を嬲るためなら話は別だ。\n\n アタシはもう、どうしようもなく囚われている。\n\n 全身から力が抜けていく。\n 鎌がひどく重い。\n 立っているのがツラい。\n\n\n もう、いいや。\n\n\n ジェネラルがゆっくりと歩み寄って、アタシの顔面に拳を叩き込むのを黙って受け入れた。\n\n 鉄の匂いも、ツンとするような痛みもどこかボヤけている。\n ただ、重力に耐えることさえも諦めて崩れ落ちるのは、酷く楽だった。\n\n「さて、それでは改めて。\n 貴女をお迎えにあがりましたよ、ミス・エミリア。\n 最後に、別れを告げに行きましょう」\n\n\n ====================\n\n ジェネラルに抱えられての移動はあっという間だった。\n\n 歩いた時はあんなに時間がかかったのに、本当にあっという間に着いてしまって。\n 自分の家に連れてこられたのだと気が付いたのも、玄関を潜ってからだった。\n\n アタシの家、人払いがされているのだろう。\n パパもママもいない真っ暗な家だ。\n\n でも、アタシが今まで住んでいた大事な家。\n\n\n「お邪魔します、と言うのでしたかね、こちらの文化では。\n いやいや、素敵な家じゃありませんか。\n お父上がご家族のことを思って、頑張って働いて建てられたとか」\n\n「ッ……!!!」\n\n 涙は堪えられたと思う。\n でも、睨みつけることができなかった。\n\n パパがアタシ達家族のために、何日も何日も働いて、まだ子供のアタシには想像できないような苦労を積み重ねてくれた事を、ダシにされている。\n 殺してやりたい、殺さなきゃならない、せめて、アタシは怒らなきゃいけないのに。\n\n「家の中も素晴らしい物ですな。\n 清潔で整っていて、家具の一つ一つもよく掃除されております。\n ああ、こちらのダイニングテーブルで食事をとられているのですかな?\n 確かお母上は専業主婦と言うのだとか。\n 母上の愛情の詰まった料理を家族で揃って食べているわけですか。\n いや、実に素晴らしい一家団欒の光景ですな!」\n\n「っ…… く…… ぅ……」\n\n 悔しい、のだろうか。\n 堪えきれなかった涙の理由はもう自分ではわからなかった。\n ただ下を向いて、見慣れたフローリングがポツポツと濡れるのを見ている。\n\n きっとそのまま放置されていれば、アタシはいつまでもそうやっていただろう。\n そして涙が床を一杯にして、アタシは乾いてそのまま死んでいく。\n\n このまま、なにもせずに立ちすくんだまま、死んでいく。\n そんな、幸せな妄想は許されるはずもない。\n\n「さて、それではミス・エミリア。\n 貴女の部屋へ上がらせていただきましょうか。\n いやいや、女性のプライベートルームに入ると思うと些か緊張いたしますな。\n ああ、案内は結構ですよ。2階にあることは知っておりますので」\n\n わざわざ説明なんてしなくていい。\n 今からアタシのプライベートな空間も汚されるなんて、一番アタシが理解してる。\n\n 襟首を掴まれて、引きずられる。\n 廊下へ出れば、二階へ続く階段はすぐそこだ。\n\n\n --ゴン、ゴン、と階段が引きずられるがままのアタシにぶつかる。\n アタシはもう何も感じたくないから、それを痛いだなんて思わない。\n\n ぶつかった回数を数えているだけだ、何も感じないんだからそれだけだ。\n 13回よりも少なかった、ただ数えただけで理由なんてない、考えたくない。\n\n\n「ふむ、このドアですか。\n ではーーほうほう、いや、実に可愛らしい部屋じゃないですか。\n ピンク色のベッドに、愛らしいぬいぐるみ、テニスラケットに勉強机。\n ああ、本棚もなかなか大きいですねえ」\n\n ドアが開く音すらなかった。\n 本当に無造作に、当たり前のようにアタシの部屋は踏み入られた。\n\n きっと本当に、今更なんだろうけれど。\n アタシの全部は踏み荒らされた。\n\n\n「いやいや、蔵書を見れば人柄がわかるなどと言いますが、こちらの机を見ればなおさらと言うもの……\n ふむ、どうやら退屈させてしまったようですな?」\n\n 退屈か、その通りかもしれない。\n 踏み荒らされ続けて、汚され続けて。\n そしてこれからもそれは続くとわかっているんだから、退屈の一つもするだろう。\n\n「であれば致し方ありませんな、手早く済ませた方がよろしいでしょう。\n --ミス・エミリア。服を脱ぎなさい。\n ……ああいえ、言葉が足りませんでしたね。\n 変身を解除してから、この家で、この部屋で育ったエミリア・ピーターソンとして服を脱ぎなさい」\n\n 本当に、退屈だ。\n アタシをそうやって踏み躙りたいだなんて、そんなことはわかり切っていたことで、そもそもずっとされていたことだ。\n\n 昨日の時点でアタシの素性は暴かれていて、今日は学校にまで踏み込まれて、友達も何もかも踏み荒らされて、今こうして家も踏みつけにされていて。\n わかり切ってるから、もうこんなのは退屈なだけだ。\n\n 退屈なんだから、反応なんてしなくていい。\n 黙って変身を解いて、服を脱げばいい。\n 黙って犯されればいい。\n\n「お悩みになるのは当然です。\n ですがミス・エミリア、あまり悩んでいる時間が無いのは貴女の方では?\n 人払いは済ませておりますが、ご両親が必ずここに帰ってこないという保証を貴女は得ていない。\n そうではありませんかな?」\n\n「っ……! っ……」\n\n そうだ、その通り。\n 従うしかない、早く、はやく。\n 自分で、自分から変身を、解くしかない。\n\n「……………………」\n\n 変身を、解く。\n 手足の先から光に包まれて、コスチュームがほどけて消えていく。\n\n 身体に纏うのは着慣れた制服だ。\n ベージュのブレザーに、白いワイシャツ、赤いリボンタイ、チェックのスカート。\n いつも着ている服、アタシが纏っていた服。\n\n 腕がひどく重い。\n それでも、アタシは腕を動かさなきゃいけない。\n 服を脱いで、裸を晒すために。\n\n ブレザーを肩から外して、袖を抜く。\n 学園の制服は可愛いから、初めて袖を通した時は大喜びで鏡の前でクルクル回って、パパがカメラを持ってくるからファッションショーみたいに写真を何枚も撮って、はしゃぎ過ぎてママに怒られたんだっけ。\n\n 自分の指で、首元のリボンタイを外す。\n 二年生であることを示す赤のリボンタイ、ヒトミやカナデと同じ色。\n\n リボンタイを落として、首元から一つづつ、ワイシャツのボタンを外していく。\n きっと、もう二度とこのワイシャツを着ることはないんだろう。\n\n「今から少々長い話をさせていただきますが、脱ぎながらで構いませんよ。\n まずは、そうですね。\n 貴女もとうに気がついていると思いますが、今の私は仮想体ではありません。\n 実体、本当の肉体でこの世界へと踏み込んでおります。\n 仮想体の時と違い、筋力や魔力、反射神経といったステータス、そしてスキルに一切の制限がかからない状態」\n\n ボタンを外すアタシを眺めながら、ジェネラルが語る。\n\n ああ、わかっていた。\n\n「とはいえ、事の本質はそこではありません。\n 私達の優勢は確かでしょうが、情報欺瞞もそろそろ限界でしょうしね。\n 一つの世界を完全に支配するというのは意外と難しいんですよ--\n おっと、手が止まっていますよ。\n 真面目にやるのがお好きなのでしょう? ちゃんと真面目に、ストリップを披露してください」\n\n ボタンは、もう最後の一つだ。\n わざわざ話を中断したのは、アタシが服を脱いでいくのを見ているぞと、そう示すためだろう。\n 本当に、残酷だ。\n\n アタシが自分から、犯されるために服を脱いで屈服するのを楽しむために、それだけのために。\n\n\n 全てのボタンが外れたワイシャツを乱暴に脱ぎ捨てて、スカートのファスナーを乱暴に引き下ろそうとして--引っかかった\n\n --ああ、もう!! ああ!!!\n こんな時に、こんな奴の前で!!!\n\n 引っかかったファスナーを下ろそうと力を込めて、それで逆に布を噛んでしまって\n\n ああ、なんで、どうして、もう嫌だ、もうイヤ\n\n なんて、なんて無様で、なんでこんな、もう何も、イヤだったのに、あふれ出す。\n こんなことで、アタシは、押し込めていたのに、我慢していたのに\n\n「クソっ! クソっ!! クソおっ!!!!」\n\n がツン、ガツン、がつん\n\n 何度も、何度もファスナーを下す。\n\n どうしようもない程にくだらないトラブルで、我慢していた何かが決壊して、そんな無様さがみじめで。\n アタシは泣きながらファスナーなんかと戦っている。\n\n なんで、アタシは、静かに諦めることも、我慢することさえ、満足にできないなんて、アタシは\n\n「クーーふ、ふふふはははははは!!\n ああ、貴女は本当に真面目ですねえ!!\n ここまで観客を楽しませてくれるなんて!! あはははははははは!!!!」\n\n 泣きながら、嘲笑われながら、ファスナーを引きちぎるように外す。\n\n\n『力づくで外しちゃダメよ、金具が壊れたら履けなくなっちゃうからね』\n\n ママがいつだったかアタシに言ったっけ。\n ママはいつも優しかった、たまに怒ることはあったけど、それは理屈が通ってて、なによりアタシのためを思ってて、アタシは愛されてて。\n\n 思い出してしまえば、もうダメだった。\n ママと交わした会話が、思い出がよみがえってくる。\n\n 女の子なんだから可愛くしなきゃって化粧を教わったこともあった。\n ママの真似をして和服を着たこともあった。\n 一緒に買い物に行って姉妹に間違えられたこともあったっけ。\n 風邪をひいた時は、朝からずっと看病してくれた。\n 毎日、毎朝毎晩、アタシはママの料理を食べて、ママと話して、大人になるまでずっと一緒なんだって信じて疑わなかった。\n\n ごめん、ごめんねママ。\n あんなに愛してもらったのに、アタシはもうダメです。\n\n「うぁ…… ひっ、ぅ……」\n\n\n 嗚咽しながら、ブラジャーに手をかける。\n 呆気ない程に簡単にホックは外れて、白いブラジャーは足元に落ちた。\n\n これ、カナデと買い物に行った時に買ったんだっけ。\n カナデ、会いたいな。\n 励ましてほしい。労わってほしい。話がしたい。\n\n でも、アタシのそばにいるのは楽し気に絶望を語る悪魔だけだ。\n\n「ああ、笑った笑った…… どこまで話しましたかね、ああそう、支配は難しいという話でしたね。\n ではどうするかというと、話は簡単です。\n 本国から支配、制圧するための人員を呼び寄せます。\n 彼らは私達とは違い、仮想体を作ったりスキルを持っていたりする者ではありませんが、まあ、選ばなければ人員は何百、何千、何万でも。\n 実体で入り込めるということはそういうこと、もはやこの世界への侵入を阻む物は無く、異世界干渉を可能とする技術力の武装勢力が入り込める。\n つまり、終わりです」\n\n そう、マスコットから聞いたことがある。\n 本隊が来ればもうどうしようもないと、そいつらが来れないように食い止めるのが魔法少女の戦いだと。\n だから、もう戦いは終わっているのだ。\n\n だからアタシはこうして、敗北者として無様なストリップを敵に披露している。\n\n ショーツに手をかける。\n 後は下すだけだ、それで、アタシは裸になる。\n\n 敵に、何一つ纏わぬ身体を自分から晒して、犯される。\n\n「つまり、私の仕事ーー義務の部分は終わっているのですよ。\n あとは権利、制圧部隊が来るまで好きに刈り取っていいという権利だけがある。\n なので、私はその権利を活用してやりたいことが一つございまして」\n\n 言葉が途切れる。\n 視線で促される。\n アタシの手が、震えながらショーツを下す。\n\n アタシは、自分の部屋で、敵に犯されるために、裸になった。\n\n「ええ、それでいい。\n 私のやりたいことというのはですね、ミス・エミリア」\n\n ジェネラルが裸のアタシに手を伸ばす。\n\n 逃げることはできない。\n 今のアタシは変身さえしていない単なる子供で、掴まれた腕を振り払うことはおろか、身動きすらできない。\n\n いや、もう変身していたって変わりはしない。\n アタシは既に反抗することすらできはしないと、散々にわからされた。\n\n 乱暴にベッドに投げ出される。\n 毎日寝ていたふかふかのベッドが、恐ろしい程に硬くて冷たい。\n\n 覆いかぶさるジェネラルがアタシの視界を埋める。\n 見慣れた天井すら見えなくなって、恐ろしい怪人の吊り上がった口元が言葉を告げる。\n\n\n「ミス・エミリア。私の物になりなさい。\n あなた自身の意思で、私に屈服しなさい。\n 私に従って、魔法少女を、世界を裏切りなさい」\n\n\n ーーそれは、死刑宣告よりも恐ろしかった。\n だって、アタシはその言葉を聞いて、ほんの少しーー安心してしまった。\n\n「っ……! ぜ、ぜったいイヤ……!」\n\n「ええそうでしょうとも、そうなりますよねえ。\n 仲間を裏切るなんてできない、そうでしょうとも。\n ですので私もちゃんと、貴女を説得しようと思ってこちらへお邪魔したのですよ」\n\n にやにやと笑う口元は言っている『お前がどう感じたかはわかっているぞ』と言っている。\n\n きっとそれは真実だろう。\n アタシは既に、コイツに隠し事をすることさえ許されない。\n\n「そうですねえ、私に従ってくれるなら、命の保証は当然として、貴女をあまり乱暴に使ってはいけないと部下にも言い含めておきましょう。\n 少なくとも、目やーーココを壊すようなことはしませんよ」\n\n ジェネラルの指先が、アタシの陰唇へ添えられる。\n 昨日まで、誰も受け入れたことの無かったアタシの女性。\n\n 既に幾度も幾度も、割り開かれて擦りあげられてズタズタに引き裂かれて潰されてしまったソコを、ジェネラルの指がゆっくりとなぞりあげる。\n\n「ああ、もう壊されているだなんて眠たいことは言わないでください。\n 今まで、丁寧に力加減をしていたことぐらいは貴女もおわかりでしょう?」\n\n そうだ、そんなことわかっている。\n アタシのそこがまだ形を保っているのも、こいつらにその気が無かっただけ。\n それになにより、アタシがまだこうして生きていること自体が、コイツにその気が無かったという、だけで。\n\n「ふむ、少し濡れてきたようですね。ちょうどいい。\n ああ、ご安心ください、魔法少女でもない一般女性を相手にするのですから、ペニスのサイズは少し控えますとも。\n 安心して、エミリア・ピーターソンとして犯されてください」\n\n「ひっ…… う、ぐぅ……」\n\n 濡れたのは恐怖からだ、何度も犯された記憶がアタシの身体に防衛反応を取らせただけ。\n\n 泣いたのは悲しかったからだ、自分の家で変身すらしないまま犯されるという事実に心が耐えられなかっただけ。\n\n 取り出されたジェネラルの肉棒が、アタシのそこに触れる。\n はじめて犯されたときに比べれば確かに小さいのだろう。\n\n きっと、ひどくつらいけれども肉が潰れたり骨が割れたりはしないはずだ。\n それぐらいはわかるーーそのくらいには、たくさん犯されたから。\n\n「……! ぐ、うううぅぅぅぅう……!!」\n\n みちり、ぶちりと音を立てて肉棒が挿入されていく。\n サイズを調整しているといっても、それはアタシには大きすぎる。\n\n アタシの、14歳の少女を犯すにはあまりにも大きくて、グロテスクで、悪意に満ちている。\n\n「ひーー い、やぁ、あ、が……! あ、ぎ、ぎぎ、ぐ、い……!!!」\n\n「はは、可愛い喘ぎ声ですねぇ。\n くくく、きついですが、どれ」\n\n 腰を掴む手に力が入る。\n どすっと音がして、胎の奥までねじ込まれる。\n\n「ごあ”っ、か…… は……!」\n\n ろくに濡れていない膣が力づくでこじ開けられて、内臓を突きあげられる感覚。\n 何度も味わわされた暴虐で、逆らうことなんてできないと教え込まれた凌辱。\n\n「くく、ふふ…… 辛そうですねぇ、ミス・エミリア。\n ですが、耐えられない訳ではないでしょう?\n その程度に手加減しているのですよ、私は貴女を従わせようとしているのであって、壊そうとしているわけではないのですから。\n ほら、壊すならーー」\n\n ぐるりと視界が回った。\n 膣が削れるような痛みで、犯されたままアタシが一回転させられて、いわゆる正常位から後背位に変えられたことを理解する。\n\n「こうやって、少しだけ本気で腰を振ればいい」\n\n 理解して、骨盤が砕けた。\n\n「ぎゃああああああああああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!?!?!!!!」\n\n ハリヤーと人間の身体能力は圧倒的な差がある。\n ましてや、アタシのような小さな子供なんてなおさらだ。\n\n 一度、一度だけ腰を叩きつけられた。\n ただそれだけで突き刺さった肉棒が膣の肉を引きちぎって、叩きつけられた腰がアタシの骨盤にヒビを入れた。\n 潰された尻はひどく腫れあがっている。\n\n ジェネラルは、アタシを殺せる。\n よりにもよって肉棒で、腕すら使わないで、セックスで殺せるんだ。\n ああ、なんて滑稽で、無様なんだろう。\n\n「大丈夫ですよ、少しヒビが入っただけ。\n 後で治療もできる範囲です。\n まあ、何度も繰り返せば話は別ですが」\n\n アタシを押しつぶすようにジェネラルがゆっくりと背中に覆いかぶさる。\n アタシの矮躯はすっぽりと覆い尽くされるように、背後から抱きすくめられて押さえつけられる。\n\n「ああ、もちろん従ってくれるならば、それ以外の無体な真似もしませんとも。\n ほら、例えばーーこんな風にもしませんとも」\n\n 耳元で囁きながら、アタシの目の前に端末が差し出される。\n それは、映像を映している。\n いや、音声もだ。\n\n\n 動いている、画面の中では肉が鎖で吊るされていて、その肉が動いている、叫んでいる。\n 違う、吊るされているのは、裸の女の子だ。\n\n 動いているのは、その背後にいる怪人ーー以前戦った、オークの怪人がその少女を犯しているからだ。\n\n『あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!! やだああああああああ!!!! もうやだあああああああああ!!!!\n だすけでえええええええ!!!! チエリ、チエリィィィィィィィ!!!!!』\n\n なのに、少女を肉だと思ったのは、よく知っているはずの彼女をそう思ったのは。\n\n ーー腕が、無かった。脚が無かった。\n\n 魔法少女・ヒマリには、四肢が無かった。\n\n\n「そん、な……」\n\n「無残なものですねえ。\n 彼女は野球でちょっとしたスター選手だったそうですが、まあこの通り。\n オーグルがひどく気に入って、持ち帰ってからはずっと犯しているようです。\n いや、しかしああなってはもう自分では動くことすらできませんね。\n 自分の手足を切り落とした相手の母胎として子宮を使い潰されて、孕んだら戦闘員達のオナホールとして使われて、最期は出産しながら死ぬか、孕めなくなって便器にくくりつけられて死ぬか\n ーーまあ、3ヶ月も保てば良い方ですね」\n\n『やだあああああ!! ださないで!! もういや!! いあやだああああ!!!!\n ボク、あ、ぐ、ぎゃっ!!? あ“あ”、あ“……』\n\n ぼこん、とヒマリさんのお腹が膨れる。\n ビクンビクンと体全体が痙攣しながら、胎の中を焼き尽くすような白濁が流し込まれて下腹部がはち切れそうな程に膨らんでいく。\n グリンとヒマリさんが白目を剥いて、呻きながら気絶して、それでも射精は止まらない。\n\n まるで風船みたいだ。\n 手も足もなくて、天井から鎖で吊るされたヒマリさんは、人の形というには既に壊されすぎていた。\n\n 精液を注ぎ込まれて大きく膨れたお腹も、歯形で飾られた大きな乳房も、白目を剥いたまま悲鳴の形に開けた口腔を晒して気絶した顔も、あらゆる全てが破壊し尽くされたことを示していた。\n\n『ふう、やはり鍛えているだけあって具合が良いな。\n ーーむ、ジェネラル、覗き見は趣味が良くないぞ』\n\n「いやあ、これは失礼。\n こちらからも映像を繋ぎますか?」\n\n『いや、いい。\n これから食事に行くところだしな』\n\n 世間話をしながら、射精を終えたオークがヒマリさんに突き刺していた肉棒を引きずり出す。\n\n『あ”、う“あ”…… ご……』\n\n ぶちぶちと音が鳴る、気絶したヒマリさんから呻き声があがる。\n 引きずり出される肉棒は、削岩機の形をしていた。\n\n「しかし、随分と注ぎ込みましたねえ。\n 溢れ出してこないんですか?」\n\n『ああ、我の精液は溢れんように中で粘度の高い物を出して栓をしている。\n コレは良い戦士を産むだろう。しっかりと孕ませねば』\n\n 異常だった。\n 削岩機のような形も、腕ほどもあるようなサイズも、赤黒いヒマリさんの肉をこびり付かせた凶器を晒しながら行われる会話も異常で、恐ろしかった。\n\n「そういえば、その魔法少女の従姉妹もスポーツをやっているそうですよ。\n なんでも陸上競技で活躍中で、オリンピックーーこの世界の権威的な大会にも出場予定だとか」\n\n『ほう、それは良いことを聞いた。\n 魔法少女でなくとも捕獲してから強化改造を行えば問題あるまい。\n コレの親族ともなれば良い母胎となろうーー感謝するぞ』\n\n 世間話の流れだった。\n 本当に何気なく、ちょっとする程度の会話の流れ。\n それで、ヒマリさんの親戚が一人、蹂躙されて死ぬことが決まった。\n\n「では失礼しますねーーと、話し込んでしまって申し訳ありませんね、ミス・エミリア。\n こうして貴女を犯しているというのに、疎かにしてしまうような真似をして」\n\n「ぎーー!!?! あ“、や、うごか、あ”あ“あ”あ“あ”!!!?!!」\n\n ばつん、ばつんと腰を叩きつけられる。\n 肉棒で子宮を突き上げ、膣を擦り上げられる。\n\n 今までを考えれば、穏やかと言っても良いぐらいにゆっくりした動きだったけれど、そんなことは気休めでしかない。\n ヒビの入った骨盤と削れた膣道を、アタシには大き過ぎる肉棒で抉られている。\n\n アタシが悲鳴をあげるには十分すぎる苦痛で、そしてそれを我慢できるような理由も既に無くて。\n 犯されるまま、恥も外聞もなく泣き喚く。\n\n「あ、ぎゃっ!! もう、や、あ“っ!!!!」\n\n ああ、ヒマリさんも、もう嫌って言ってたな。\n みんな、そうなのかな、魔法少女は、みんな、こうなのかな。\n\n「ふうむ、こうも優しく扱ってあげているというのに我が儘の多い方ですねえ、クク。\n では、そうですねえ。\n 貴女が私に従いたくなるような物を、もう少し見せてあげましょうか」\n\n\n また、アタシの目の前の端末が違う映像を映し出す。\n\n そこには薄汚れた床が映っていた。\n そこには床に仰向けになった少女が映っていた。\n\n 少女は、四肢が半ばで切り詰められていた。\n 少女は、首輪に繋がれていた。\n 少女は、明らかに妊娠した下腹部と、孕まされて黒ずんだ乳首を晒していた。\n\n 少女は、アタシを助けにきた先輩のーーミオだった。\n\n「……!!」\n\n 生きていたーーそして、生きたままに、地獄に繋がれていた。\n\n『ひっーー ひ、あ、だめーー』\n\n 聞いたことのない声だった。\n ミオの、怯えた声。\n\n 膨れた下腹部が蠢く、元々大きかった乳房が更に膨らんで、微かに母乳を滲ませる。\n\n『あ”ぎーー が』\n\n 何かが破れるような水音、バシャバシャと羊水が床を汚す音。\n ミオが破水したことを視覚でなく聴覚で理解して、今からアタシが見せられる物を悟る。\n\n『やべーー まだ、いたい、のーー もう、ゆるーー』\n\n 許されるはずもない。\n 奴隷、いや、家畜になったミオが、聞き届けられない懇願を羊水と共に垂れ流す。\n\n『び、い“、ぎぎ、あ”ーー がーー』\n\n 膣口が開く。\n 羊水を吐き出し尽くしたミオの股間から、悍ましい何かが姿を覗かせる。\n ミオの身体をこじ開ける。\n\n『あ“ーー だーー み、たくなーー ぎーー ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ!!?!?!!!!!!?』\n\n ぐちぐちと、膣口から覗く黒い肉塊が蠢く。\n 産まれようといている、ミオの尊厳を喰らい尽くして何かが産まれようといている。\n\n 産みたくないと抵抗する母親を子宮の中から踏みつけにして、産道を引きちぎりながら出てきている。\n\n『があああああ”あ“あ”あ“あ”!!?! あ“ーーだず、けーー ぎーー』\n\n 助けを求めながら、ミオは転げ回ることすらできない。\n スラリと長く美しかった四肢は既になく、醜く膨れ上がった腹部に押し潰されるように仰向けのまま揺れることしかできない。\n\n 豊満ながらも形が整っていた乳房は膨れ上がって形を崩し、黒ずんだ乳首からブシブシと母乳を撒き散らして身体を汚している。\n\n『げ、ばーー ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!』\n\n\n 何度も、何度もアタシを助けてくれた頼もしい先輩は、恐ろしい絶叫をあげながらーー\n\n その股座から、犬を産み落とした。\n\n\n「えーー?」\n\n わからない、わからない、わからない\n\n だってミオは人間で、なのに生まれたそれはどう見ても犬で。\n 繋がった臍の緒も、引きずり出された胎盤も、裏返った子宮も、何もかもがミオが悍ましい異種出産を行なったことを示していて。\n\n「おや、彼女の旦那様が来たようですよ。\n ああいや、旦那様たち、が正しいですかな?」\n\n アタシを犯しながら、ジェネラルが画面の端を指さす。\n\n そこにいたのは、どう見ても、犬で。\n\n 不揃いの牙からダラダラと涎を垂らしながら、ハッハッと息を吐きながら四つ足でーー\n 何匹もの犬がミオににじり寄っていて。\n\n「あれはハリヤーが使役する犬型魔獣の一種でしてね、強力ではあるのですが残り5体程度にまで数が減ってしまい、しばらく運用ができていなかったのですよ。\n ああ、ですがこのペースであれば心配は無用そうですね」\n\n 画面の中では、仰向けのまま潰れた蛙のようにーーいや、そう言うには手足が短過ぎるーーミオが、犬に臍の緒を噛みちぎられていた。\n\n その犬は既に股間の肉棒をいきり立たせていて、鼻面でミオの裏返った子宮を押し戻しながら「また使う」とこれ以上ないぐらいに主張していて。\n\n ミオを囲んだ獣は、一匹残らず息を荒げながらそれを見つめていた。\n これから行われることを、今まで行われたことを、この先も行われ続けることを心待ちにするように。\n\n「ふむ、彼女の弟さんも基地にお招きしているのですがーー残念、そちらは今は動かせないようですね。\n おや、どうしましたかミス・エミリア。\n そんなに震えてしまって、顔まで青ざめているじゃありませんか。\n 寒くはしていないはずなのですが、いかがいたしましたかな?」\n\n ああ、そうか、さっきからアタシの視界が揺れているのは、震えているからか。\n ガチガチとやけにうるさいのは、アタシの歯が鳴っているからだ。\n\n 怖いーー怖い、怖い怖いコワいコワいこわい\n\n もう怒りなんて抱くことができない。\n ただひたすらに恐怖だけが浮かんでくる。\n\n 助けて、誰でもいい、誰か、助けて欲しい\n\n「ふむーー最後の方はーー少し、繋がるまで時間がありそうですね。\n それではミス・エミリア。少しだけお話しいたしましょうか。\n 貴女、魔法少女の契約時、どんな『願い』をしましたかな?」\n\n「ぐ、ぎゅーー あーーアタ、シは、力が、欲しいって、いぎーー つーー」\n\n グリ、と子宮口を抉りながらジェネラルが問いかける。\n 素直に答えろと、アタシの女性の部分を踏み躙りながら強要される。\n\n「ほうほう、それはどういった形で? 経緯はどのように?」\n\n 逆らうという選択肢も思い浮かばない。\n 問われるがままに言葉を紡ぎ、膣を抉られて子宮を殴りつけられ続ける。\n\n ぐちゃり、ばちり、ばちん、ずちゃ\n\n「ぎーー 魔法少女と、してーー あぐっ、だけ、で良いから、強く、ってーー\n アタシを、助けて、くれた、人みた、くって、ぐーー」\n\n 痛い、ツラい、怖い\n 何度犯されても楽になんてならない。\n\n ずん、ずん、ぐちゅん、ばちゅん\n\n 恐怖で強張った身体を楽しそうに愉しそうに喰らいながら、ジェネラルが何かを暴こうとしている。\n\n「なるほど、なるほど。そういうことですか。\n 実はですね、貴女の吸血鬼という変身は幻想種の中でもかなり珍しい物なんですよ。\n 危険性からマスコット側が特別な理由がなければ変身できないように制御しているというのがあり得る線でしょうか。\n ええ、初めて見た時は驚きましたとも」\n\n なにかーー恐ろしいことを言われている\n\n 犯されながら、心臓が恐怖で締め付けられている。\n\n「吸血鬼の魔法少女はね、ただ一つ、相手から魔力を吸い取ることができる。\n それも、相手が同種ーー魔法少女であれば、尚更に。\n ねえ、ミス・エミリア。\n\n 貴女はーー魔法少女殺しの、魔法少女なんですよ。\n 貴女が裏切れば、これから先ーーいくつもの世界が、なす術もなく滅ぼされることになります」\n\n\n だから、従え。\n お前は最悪の裏切り者になれと、そう言った。\n\n\n「ひーー や、いや、あ……」\n\n いやだイヤだイヤダ嫌だ\n\n だってわかっている、アタシはわかっている\n\n きっと、アタシは逆らえない。\n\n 今まで見せられた映像が示している。\n アタシはもう逆らうことができないぐらいに怯えきっていると理解させられた。\n\n 逆らえばアタシがどうなるかだけじゃない。\n わざわざヒマリさんの従姉妹や、ミオの弟の話を出したのだってそのためだ。\n\n アタシの弱い心に逃げ道を作っている。\n 従わなければ家族がどうなるかを考えたなんて、もっともらしい言い訳を作らせている。\n\n なにより、アタシに最後の一押しをする準備ができているから、今こうして説明されているんだ。\n\n きっと、逆らえない\n\n「ああ、繋がったようですね。\n おーい、聞こえますか?」\n\n『ああ、ジェネラル様。聞こえていますよ。\n お、そちらはあのエミリアですか。\n はは、変身を解いた姿も良いですねえ』\n\n 画面の向こうには、戦闘員が映っている。\n 流暢に言葉を喋っているのは、こいつらの基地の中だからだろう。\n\n でも、やけに背後がうるさい。\n\n「ふふ、それよりも折角繋いだのです。\n そこをミス・エミリアに紹介してあげてください」\n\n『おっとこいつは失礼。\n ここはいわゆるシアタールーム。\n 俺たちが撮影した色んな映像を見返しながら寛いだり、持ち込んだオナホ代わりの魔法少女を使いながらお宝映像を楽しむって施設だ。\n ちなみにここは大部屋でな、必然的に一番人気の映像が上映されるってわけでーー』\n\n『あ“あぁぁぁぁぁあ”あ“アア”ア!!!!!! あ、ぐぎぃ!!? ひぎゃあぁぁぁぁあ\"あ\"あ\"あ\"!!!!』\n\n カメラがスクリーンに向けられるーーX字に磔にされた女性ーーよく知っている、アタシが、憧れた人。\n\n 最強の魔法少女がーーリュウコさんが、壊されていた。\n\n『はい、今は断トツ人気がこの映像だね!\n 最強の魔法少女、火龍のリュウコ陵辱動画!\n ちなみにこの動画は全三篇に編集されていて、今流してるのはその第一編だよー。\n エミリアちゃんもこっちに来たら一緒に観ようね!』\n\n ギャハハと汚らしい笑い声が響く。\n\n ああーーやっぱり、そうなんだ。\n\n ハリヤー達が、いや、マスコットの様子が変わったのはあの時ーーアタシ達とリュウコさんが出撃した後。\n そして、ハリヤー達の実体化において最大の障害も、リュウコさんだ。\n\n だから当たり前、予想できていたこと。\n 最強の魔法少女がーーアタシの憧れたリュウコさんが、既に敗北しているというのは、わかっていたことだ。\n\n もう、慣れっこだ。\n 絶望も、凌辱も慣れた。\n\n 犯されながら嬲られて、胎の中から汚されながら壊されるのももう慣れた。\n 今更、あげる悲鳴も流す涙も残っていない。\n\n 今度こそ出し尽くしたんだろう、リュウコさんの末路を見せられても、アタシはもう叫ばない、泣かない。\n ただ黙って、犯されるだけ。\n\n「いやあ、彼女自身は本国の方から注文がありましてね、既にそちらへ送ってしまったということもあって動画の人気が伸びまして。\n おかげで今の戦闘員のブームは、その動画を観ながらーーあの、一番人気の魔法少女でオナニーをすることだそうです」\n\n\n\n ゆっくりと、カメラが動く。\n\n その先では、動画を観ながら腰を振る戦闘員がいて、その戦闘員に仰向けで、犯されている、のは。\n\n\n「カナ、デ……」\n\n 見間違えるはずもない。\n\n ぐったりと力なく折れた首は反対側を向いているけれども、顔を見なくたってわかる。\n\n 巫女服と剣道着を合わせたようなコスチューム。\n 白く柔らかな毛の生えた大きなキツネの耳。\n 背中の中程まで伸びる白いポニーテール。\n\n 剣ダコのできた手のひら。\n 細くしなやかで、鍛え上げられた腕。\n スラリと伸びたうなじ。\n 毎朝一緒に走りこんだ長い脚。\n\n アタシの相棒、親友、鷹森カナデが、犯されている。\n\n\n『はーい、それじゃあ、オレ達に一番人気のオナホ!\n エミリアちゃんの相棒の鷹森カナデちゃんに、コメントをもらいにいきましょーう!!』\n\n 愉しそうに、楽しそうに嘲笑いながらカメラを持った戦闘員がカナデと、カナデを犯す戦闘員に近づく。\n\n\n「カナデ、カナデぇ……」\n\n 涙を出し尽くしただなんて、なんてくだらないウソだったんだろう。\n ぼろぼろと泣きながら、名を呼ぶ、呼びかける。\n\n ああ、なんて酷い。\n コスチュームの隅々まで白濁で汚されて、髪なんて精液で固められたような有様で。\n\n でも、アタシは、この地獄の只中だというのに、相棒がいてくれることにほんの少し安心してしまって。\n 悲しまなきゃいけないはずなのに、アタシは一人じゃなくて、一緒に地獄にいてくれる相棒がいるんだってことに、浅ましい安心を感じてしまってーー\n\n\n カナデの首が、こちらを向いた。\n\n\n「……え?」\n\n\n カナデと、目が合った。\n\n\n「…………うそ」\n\n 理解した、理解してしまった。\n 胸が上下していないとか、瞳孔がどうとかじゃなくて、ただ直感として明確に。\n\n\n\n カナデは、死んでいた\n\n\n\n「あ……」\n\n 思い出す、一緒にハリヤーと戦った日を。\n アタシの横にはカナデがいて、背中を預けることができる相棒で、カナデと二人なら負けたりしないって思えた。\n\n\n『はい、じゃあコメントを!』\n『エミリアちゃーん、久しぶりー、わたしはハリヤーさまにさからって、ぼこぼこにされて、惨めに命乞いをしながら殺されちゃったカナデちゃんだよー!!\n いっしょにオナホになろーよー!!』\n\n\n 思い出す。カナデの道場でトレーニングをした日々を。\n 丁寧に丁寧に、足捌きから身体の動かし方も、戦闘思考も型も教えてもらって、上手く動けたらカナデも喜んで。\n 大変だったけど、それでも頑張れた。\n\n 思い出す。一緒に帰った日の事を。\n 帰り道の自動販売機に新しいジュースがあって、それが不味くて二人で飲みながら散々に文句を言ったっけ。\n\n シャワーを浴びた時に何を使ってるか聞いたら男性用シャンプーだなんて言い出して、ふざけんなってお説教してその日の内にちゃんとしたリンスとシャンプーを買わせたりしたっけ。\n 明日の宿題の話をしたらやけに気まずそうにしてるから問い詰めたら全くやってないどころか授業さえロクに聞いてなくて、トレーニングの後の勉強会が日課になったり。\n 遅くまでトレーニングした日に、せっかくだからなんて言って台所に立って親子丼を作ってくれたこともあった、アレは本当に美味しくて驚いたっけ。\n\n\n ああ、いくらでも、いくらでもアタシは思い出せる。\n\n ヒトミに比べれば期間は短いかもしれない、でも、二年弱の付き合いは濃密で、アタシは本当に楽しくて、カナデは間違いなく、アタシの親友で。\n\n\n「いや……」\n\n\n 現実は、そこに横たわっている。\n\n アタシの腰を掴んだジェネラルが何か言っている、聞こえない。端末から目が離れない。\n\n 端末の向こう側で、腹話術とも言えない茶番に飽きた戦闘員が、カナデの身体を投げ捨てる。\n\n カナデは、受け身も抵抗も、できるはずがない。\n べチャリと音を立てて、力なく、カナデが地面に投げ捨てられて。\n\n なんの反応もないそれは生物ではあり得なくて\n\n\n カナデはーー\n\n\n アタシはーー\n\n\n\n「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」\n\n\n =================\n\n アタシは、ここで終わった。\n あとはハリヤーの走狗として、吊るされるまで苦しむだけ。\n\n だから、この後はただのエピローグ。\n\n 長くて短い、アタシの末路。", "afterword": "この後は四話程度、短いエピローグを予定しております。\nあと少し、お楽しみいただければ幸いです。\n・ミオの末路\n・エミリアの奴隷生活\n・ヒマリの末路、ちょっとだけカナデの描写\n・エミリアの末路"} |
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