Krixter/Repo / n0002gf /19.json
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{"novel_id": "n0002gf", "chapter": 19, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0002gf/19/", "title": "十四話 〜魔法少女ミオの地獄〜 (エロ有り)", "content": "「が…… げほっ! ご、は…… あ……」\n\n ーー意識が浮上する。\n\n 視界には薄汚れた床、喉は絶叫した痛み、鼻に突くのは獣の臭いと、嗅ぎなれた自分の羊水の臭い。\n\n 窓のない壁、無機質な天井に埋め込まれた照明、ここはケージか、さもなくば水槽だろう\n\n 立ち上がろうとして、自分の脚が半ばから失われていることを思い出す。\n 同じように半ばで切られた腕をついて、犬のように四つん這いになって起き上がる。\n\n 犬のよう、というのは良くないかもしれない。\n だって、私はここでは明確に犬よりも下の存在なんだから。\n\n「ガルルルルゥ……」\n\n 唸り声が聞こえた瞬間に、全身の痛みを思い出す。\n 首筋の噛み跡がジリジリと焼け付き始め、背中に付けられた爪痕が疼きだす。\n\n そしてそれ以上に、乳房と腹--今は傷一つないソコが激痛を伝えてくる。\n ココに入れられたばかりの頃、抵抗した私をねじ伏せた雄犬が全力で噛みついた場所。\n\n 半ばまで乳房がちぎれて、腹から何かがあふれ出して、私は怖くて。\n でも、そのまま死ねるなら、もういいかなって思っていたのに、私にとって本当の地獄はその先にあるんだってわからされて。\n\n だから私は、逆らえない。\n 遅かれ早かれだってわかっていても、少しでもあの地獄を先延ばしにしたくて、家畜としての務めを果たして媚びを売る。\n\n「くぅん…… くん……」\n\n 媚びている、ロクに知性も無い犬に媚びるためにヘタクソな雌犬の声真似をして媚びる。\n 腕と頭を下げて、尻を上げて、自分から交尾の体勢を整えて孕ませてくださいと懇願している。\n\n「バウ、バウっ!」\n\n 雄犬が満足そうに鳴く。\n メスを屈服させているという悦楽と、これからその肉を貪って思う様快楽を貪り、子を孕ませるという期待に涎を垂らして喚いている。\n 私はその犬に食われて嬲られて愉しませるための奴隷として、掲げた尻を左右に振って恭順を示している。\n\n なんて無様、なんて醜い、死んだ方がマシだ、役立たずの上に恥知らずで人間未満の私は今すぐ死ぬべきだ。\n でも死ねない、死のうとすることができない。最悪の方法で死なせてもらえないことをわかっているから、それさえできない。\n\n 尻に犬の爪が食い込む。\n 雌を固定するための爪に遠慮なんてあるはずもなく、小さく悲鳴をあげてもお構いなしだ。\n\n 当然だ、いくらでも嬲っていい性奴隷でオナホールでサンドバックなんだ、遠慮するどころか力一杯掴んでくるのが当たり前だろう。\n\n 股間に生暖かい感触が触れる。\n 何度も何度も私を孕ませた犬のペニスの感触。\n コブのように膨らんだ先端をズリズリと押し付けられて、今から入るから準備をしろと急かしている。\n\n とうに屈服した体は従順にそこを濡らし出して、孕まされる準備を整え始めている。\n 入口だけじゃなく、内側だってぐちぐちと緩み始めて、肉瘤を受け入れて奥で抉られて、栓をされる準備を整えている。\n\n 本当に、死んでしまいたい。\n 一瞬で死ぬ手段があればきっと叶えられるんだろう。\n 舌を噛み切るような時間のかかる方法じゃなくて、頭部を吹っ飛ばすなり、首を掻っ切るなりの一瞬で死ぬ手段であればきっと死ねるはずだ。\n\n でもここには銃器も刃物も何もないーーいや、そもそも私には手足がない。\n 壁はご丁寧に表面が柔らかい素材でできている。\n 犬が寝ている間にその牙を使って首をかっきる、というのは不可能だった。\n 雌と子種の匂いをこびり付かせた私が近づけば気付かれないはずもない。\n\n「う、ぐーー ううううぅ……」\n\n 結局、私にできるのは唸りながら犬のペニスを挿入されるだけ。\n ズブズブと身体を貫かれて、顔面を薄汚れた地面に擦り付けながら、自分の肉が征服される感覚に支配されたまま無様に呻くしかできない。\n\n「バウッ! バウバウ!!」\n\n 犬が吠えながら腰を動かして、私の肉を滅茶苦茶に抉り始める。\n この犬の交尾に手加減なんて言葉はない。\n 正しく獣のように、目一杯の速さと力でピストンが行われる。\n\n「ぎっ! ぐっ! ぐっ!! がーー」\n\n 当然、犯される私は悲鳴をあげる。\n どれだけ歯を食いしばって堪えても、腹を内側から突き上げられて、内臓と骨を軋ませる暴虐に無反応でいることなんて不可能だ。\n\n バツンバツンと音を立てて腰が叩きつけられて、骨盤が軋んで尻が腫れ上がっていく。\n コブだらけの犬のペニスで膣が抉れて、内側から捲れ上がっていく感覚に怖気を覚える。\n\n いつも、いつもそうだ、何度も何度も犯されてその度に身体は作り変えられていく。\n 悍ましい犬の子を孕む頃には尻はだらし無く膨れ上がり、膣は肉ひだを外にまで晒し、乳首は黒ずんで、食い尽くされた肉に相応しい姿を晒すのだ。\n\n「ひっ、ぐっ、ぎ-- いぎっ! あっ、が、ぐ……」\n\n ばちん、ばちん、ごりっ、ごり\n\n 呆けるなと言わんばかりに奥を抉り抜かれる。\n ペニスの熱が子宮口に押し付けられて焼けついている。\n\n 身体の中心に座しているペニスがビクビクと震え出して、射精が間近であることを理解させられる。\n\n「う-- ぐ……」\n\n 顔を伏せて歯を食いしばってその衝撃を受けるための体勢を--犬の精液を受け入れる体勢を、ペニスに命じられるままに整える。\n\n 腰を叩きつけるようなピストンから、奥に差し込んだままの小刻みな動きへと変わり始める。\n ゴツゴツゴツゴツと繰り返し繰り返し子宮口が叩かれて、孕まされる体勢を整えろと命令されている。\n\n 最後に一突き、擦り付けるようにペニスを押し込まれて、精液が放たれた。\n\n「……! っつ……! う……」\n\n 視界がにじむ、胎の中にドロドロとした粘液が次から次へと注ぎ込まれて逃げ場のない子宮の中が埋め尽くされていく。\n\n「ガウッ! ガウッ!」\n\n 頭の上で涎を垂らしながら、畜生が吠える。\n 快哉か、嘲笑か。\n どちらでも同じだ、私は犬畜生に組み伏せられて子宮を捧げて奉仕しているのだ。\n\n そして、これで終わりではない。\n コイツらが特別なのか、全ての犬がそうなのかはわからないが、少なくとも私が受ける陵辱はこれで終わりはしない。\n\n「ぐ、ぎーー いぎぎぎぎぎーー!!!」\n\n 膣道が捻られる。\n コブのついたペニスを奥まで突き刺したまま、力づくで犬が身体を回転させる。\n 180度回転した頃には、犬の尻が私の尻に押し付けられるような形になってーーそのまま、射精が続く。\n\n「ぎーー! ひ、ひがっ! あ“、も、やべ、えーー」\n\n 止まらない、とまらない。\n どくどくと注ぎこまれて腹が裂けそうになって、涙を流して懇願しても射精され続ける。\n\n 半分に切り詰められた腕で地面をかいて逃げ出そうとしてもできるはずがない。\n\n「バウッ、ガウ」\n\n でも、その無駄な抵抗は私を犯す雄犬には伝わったのだろう。\n あえてゆっくりと、犬は前に一歩歩み出す。\n ーー私に、ペニスを突き刺したまま。\n\n「ぎーー ひぎーー! や、あ”ーー」\n\n 引きずられる。\n 股間に突き刺さった犬のペニスに引きずられて、床に乳房を擦り付けて、罪人のように引きまわされる。\n\n いや、罪人ならまだマシだ。\n 首に縄がかかっているなら人として最低限の尊厳は保っているだろう。\n 私を引き回しているのは犬のペニスで、突き刺さっているのは女性器だ。\n\n ペニスで引き回されて薄汚れた床に顔面と乳房をガリガリと削られて、子宮に犬の精液を注ぎ込まれて泣き喚く私と一緒にされるなんて、どんな罪人だって唾を吐くに違いない。\n\n「う、ぐ--」\n\n 泣こうが喚こうが陵辱は終わらない。\n これが終わるのはこの犬が満足した時だけだ、いやと言うほどに理解している。\n\n\n だから、私はまた一つ、尊厳を削り落とす。\n\n\n「ぐ、ん……」\n\n 膣に、力を込める。\n 意識して下肢の筋肉を動かす。\n\n 自分の意思で性器を蠢かせて、尻を振って子宮口を擦り付けて、胎の中のペニスに射精を促す。\n 自分の意思で犬のペニスに媚を売って下品極まりない淫売の技を尽くしてへつらう。\n\n「ワフッ、グルルルル……」\n\n 雄犬が満足気に唸り、心地良さそうに射精を続ける。\n もうオスの方から腰を動かすなどするはずもない。\n 下等で無様な孕み袋がペニスに奉仕して媚を売って快楽を捧げるのが当然の有り様だと、そう私に理解させるような悠然とした態度で犬が唸る。\n\n「ひ…… ぎ……」\n\n\n 涙がこぼれる、屈服は心臓を削るような痛みを伴って私を破壊していく。\n\n 繰り返される尊厳の否定はすぐに私を発狂させるだろうと、そんなことはわかっている。\n でも、腹を引き裂きそうな犬の精液はそれよりも早く私の心を追い詰めているのだ。\n 弱くて役立たずの無様な私は逆らう事も逃げる事もできないから、自分から壊れていくしかできないんだ。\n\n「あ、ぐ……」\n\n どれほどの時間が経ったのだろう、ペニスのコブが萎んだことで、射精が終わったことを理解する。\n\n すっかりと犬の交尾について詳しくなった自分の滑稽さに笑ってしまいそうだ。\n 人間の男よりも先に、虎に犯されて犬に孕まされたなんて笑うしかないだろう。\n もっとも、この先人間に会う機会があるとは思えないが。\n\n「ワフッ、ガウ……」\n\n「ぶ、ぎぎぎぎぎぎぎ……」\n\n スッキリした、とでも言わんばかりに一声鳴いて、私の中からペニスが引き摺り出される。\n 内臓を引きずり出されるような感触に屠殺される豚のように喚くけれども、犬はそれに一顧だにしない。\n\n「ぶぎっ」\n\n べちゃりと尻が床に落ちて、肺に残った空気が漏れる。\n 息も絶え絶えでうつ伏せになったまま、子宮に入り切らなかった精液を股間から垂れ流す。\n\n カチカチと爪が床を鳴らす音が遠ざかっていく。\n 用を足したら寝床に戻るのだろう、振り返ることもなく犬が去っていく音に、私は自分の立場を噛み締める。\n\n\n ここでは、食事を取る事もない。\n 魔力による物か、ここにいる限り必要な栄養とエネルギーは半ば自動的に供給されている。\n いや、ひょっとしたら睡眠だって本当は必要ないのかもしれない。\n ただひたすらに犬に犯されて、悍ましい異種出産を行なって、壊れていって、そして--\n\n\n「まだ、まだ大丈夫…… 私は、壊れてない。\n まだ……」\n\n うつ伏せのまま、自分に言い聞かせる。\n 崩壊を始めた精神を繋ぎ止めるために。\n\n 崩壊した後に待つ地獄を、少しでも遠ざけるために。\n\n\n =================================\n\n ぼとん、と腹の中身がこぼれ落ちる感覚で目が覚めた。\n\n わんわん、とも、がうがう、とも違う独特の犬の産声がこぼれ落ちた内臓を震わせている。\n\n ああ、そうか、私はまた出産をして、失神したんだった。\n 腹からこぼれたのは内蔵じゃなくて、犬の赤子と胎盤、それから無惨にひっくり返って剥き出しになった子宮だ。\n\n「げほ、けほ…… う、おぇ……」\n\n 仰向けのまま、気道につまった血液を吐き出す。\n 叫びすぎて喉を痛めたんだろう。\n 四肢のない私でもできる数少ない身体のメンテナンスだ。\n\n のたうち回ったせいで身体中は生傷だらけで、寝返りをうつことすら難しい。\n\n 本来、幻想種の魔法少女は自己治癒能力を持っている。\n 裂傷や骨折程度であれば容易く治るはずのそれは、今では大幅に制限されている。\n\n いや、制限されているというのは正しくない。\n おそらくは発動条件を限定して、その代わりに本来以上の回復能力を実現しているんだろう。\n でなければ、天使タイプでもない変身であんな凄まじい回復なんて出来るはずがない。\n\n\n「ガウッ、ワンワン!」\n\n 犬がまた近づいてきていることには気がついていた。\n ただ、逃げることも逆らうこともできやしないから、反応もしないでただ待っていただけ。\n 出産の直後で身体が酷くだるかったのもある。\n\n きっとまたいつものように、何度も繰り返されたのと同じように、こいつは私のだらし無く垂れ下がった臍の緒を噛み切って、そのまま子宮を無理矢理に押し戻すのだろう。\n 当たり前のようにそれはペニスで押し戻されるに違いない。\n そしてそのまま射精される。\n 犬に犯されて孕んで、産んでまた犯されて、延々と休むことなく使われる。\n\n そんな風に諦めて、ただぐったりと逆らいもせずに待っていた。\n\n 忘れていたんだ、私は最下層の存在で、奴隷でーー媚びなければ奴隷ですら、いさせてもらえないんだってことを。\n\n\n ーーその怠慢のツケを、私は払わされた。\n\n「グルル…… ガウッ!!」\n\n びくん、と身体が跳ねた。\n ただビリビリと身体が震えているような感覚。\n 出産とも異なる痛み、でもどこか、孕んでいる時にも感じたような痛みは、そう、子宮からの痛みだ。\n\n だから、視線を下に向けた。\n 股の間、出産でベロンと裏返しで剥き出しになった子宮と、毛むくじゃらの犬の頭、そしてそれを繋ぐ白い牙が連なっていて。\n\n\n そこでやっと、はみ出た子宮に牙で噛みつかれたのだと気がついた。\n\n「あああああ“あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"!!?!?!!?」\n\n ビタンビタンと身体が跳ねる。\n 目を釘で打たれた魚のように、噛みつかれて押さえつけられた子宮を中心にビチビチと臨死の痙攣を繰り返す。\n\n 子宮に深々と硬いものが突き刺さっている。\n 手足を切りつけられた時よりもずっと痛い、いや、深い。\n\n 身体の外にでているのに、身体の芯を掴まれたような感覚。\n 熱さにも似た鋭利な痛みと共に、背骨をギリギリと締めつけられるような圧迫感が下半身を支配して、感覚の全てを埋め尽くしていく。\n\n お前の身体の根幹はこれだと、教えられているようだ。\n 犬に使われて、犬に噛みつかれて、ブチブチと噛まれて血を流してぐちゃぐちゃと咀嚼される柔らかくてグロテスクな肉の器官がお前の全てだと理解させられている。\n\n「あ\"あ\"ーーー!!! あ、ぎゃーー\n わ、わんわん!! きゃん! きゃんきゃん!! くーん、きゃんきゃん!!!」\n\n 考えたわけじゃなかった、完全に無我夢中で、ノロマで愚鈍な脳を置き去りにして、喉がこの場での最善策をとっただけ。\n 何度も繰り返した恭順の悲鳴、惨めな雌犬の媚びを売る鳴き声。\n 人間が口にしてはいけないような、あまりにも私にお似合いな、ひどく無様な命乞い。\n\n\n「……バウ、ワウ」\n\n 牙が、子宮から抜かれた。\n\n 犬は満足げに鳴くと、生まれたばかりの赤子を咥えてのしのしと去っていく。\n\n きっと何らかの手段でハリヤー達に届けに行くのだろう。\n 私という家畜から獲れる収穫物は、世界を滅ぼす一助となる。\n それを申し訳ないと思う気持ちは、嘘ではなかった。\n\n ただ、そんなのは逃避でしかないことは考えるまでもなかった。\n\n だって、噛みつかれた子宮はダラダラと血を流している。何度も床に叩きつけた後頭部は皮膚が裂けている。\n 出産の直後に受けたダメージは大きくて、きっとこのままなら私は死ぬだろう。\n\n\n 死ぬことができるなら、本当によかったのに、これから私は地獄を味わう。\n\n\n 鉄と鉄が擦れる音がする。\n 扉が軋む音、閉じ込められていた物が踏み込んでくる音。\n\n ああ、あれが来る。私を治しに来る。\n 私に地獄を与えにくる。\n\n\n それは、人間と呼ぶには憚られるような肉塊だった。\n 3メートル近い高さに、横幅も似たような物だろう。\n 黒ずんだ肌はひどく爛れていて、腐臭をはなっている。\n 腕は異常に長くて、鉤爪のように悍ましくネジくれた指先を地面に引きずっているのに、足は異常に短くて寸詰まりの樽のようだ。\n\n 人間を膨らませて腐らせて、更にツギハギしたらこうなるかもしれないというような肉塊。\n それでも辛うじて、頭部だけは原型を保っていた。\n\n 私の、たった一人の肉親の、弟の顔の面影が残っていた。\n\n\n「あ…… うあ………」\n\n 私のせいだ。\n 私のせいで、弟はこうなった。\n\n 私のせいで捕まって、私のせいでこんな風にされて、私のせいで今ここにいる。\n\n 私は、お姉ちゃんなのに、弟をこんな風にしてしまった。\n\n なんて、ひどい姉だろう。\n だって私は、私のせいなのに\n\n ーー私は、怯えている。\n\n\n「ぶううううううう……」\n\n\n 呻きながら、肉塊がーー健太郎が、腕を伸ばす。\n\n 私は泣きながら後ずさろうとして、でも出来るはずがなくて。\n 太ももを掴まれて、ズルズルと引き寄せられる。\n\n その先はわかっている。\n 肉塊の中心に生えたぐちゃぐちゃのペニス。\n\n 触手を腐らせたような柔らかな肉の塊。\n そのくせひどく大きく長く、全てねじ込めば私の喉元まで届いてしまいそうだ。\n\n\n「あーー や、だーー いや、ぁ……」\n\n 嫌だ、イヤだ、いやだ\n\n 惨めに、みっともなく、恥知らずにも拒絶する。\n\n ぐちゃぐちゃしたペニスが、傷だらけの子宮を押し込みながらずぶずぶと私の性器に入り込んでくる。\n 太ももはがっちりとかぎ爪に捕まれて、下半身をまるごと押しつぶされて、もうどうやっても逃げられない。\n\n「ぎーー ひーー」\n\n 柔らかな肉が私の胎の中を満たしていく。\n みっちりと隙間なく、柔らかな粘液のように細かい凹凸にも、血を流し続ける傷跡にもピッタリと張り付いていく。\n\n「ああ…… や、だ、やめ、はなし、イヤ……\n もう、いや……」\n\n 拒絶は素通りするだけだ。\n 肉塊と化した弟のペニスはズブズブと音を立てて私の生殖器官を占拠している。\n\n 膣も、子宮の奥も、卵管もその奥も全部腐肉で塗り固められている。\n 悍ましい、恐ろしい。\n\n\n でも私が拒絶したのは、恐ろしいと思ったのは。\n 弟に犯されるという禁忌ではない、化け物の腐肉に犯される嫌悪でもない。\n\n\n 私はただ、痛いのが嫌で、恥知らずにも弟を拒絶している。\n\n\n「ぶううううう……」\n\n 肉塊が、弟が震える。\n 射精の前兆。\n 始まりの合図。\n\n「ひーー やめ、許して!! お願い、いーー」\n\n 精液が注ぎ込まれた。\n 同時に、治癒が始まった。\n\n そして、私はすべての痛みを思い出した。\n\n\n 思い出すーー子宮に牙が突き刺さる激痛を\n 思い出すーー骨盤が砕けて犬が腹の中からはいずりだす吐き気を伴う痛みを\n 思い出すーー犬に押さえつけられて、喉首に噛みつかれて血が流れ出して身体が冷えていくような痛みを\n 思い出すーー拘束されて四肢の骨をノコギリでゴリゴリと神経も髄も何もかもをどうしようもなく削られてゴミにされて心臓が止まる度に新しい痛みで覚醒させられた痛みを\n\n\n「あ\"ぎいいいいい\"い\"い\"い\"い\"い\"ぃっ!!! あげ、げげげげおおおおお\"お\"ぼあ\"っ、ご、えあっ!?!?!\n あーーーーぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」\n\n 思い出す、今まさに受けているように鮮明に、ありありと痛みを思い出す。\n ありとあらゆる痛みが全て同時に襲い掛かって私をズタズタに引き裂いていく。\n\n 私の四肢は切り落とされて子宮は突き刺されて喉首は切り裂かれて乳首は噛み千切られて骨盤は砕けて頭は叩きつけられて歯はへし折れて背骨は踏みつけられて鼻は削られて尻は潰されて肩は砕かれて目は腫れあがって何もかも全てぐちゃぐちゃでずたずたで\n\n「~~~~~!!!?!! っ!! ッ!?!?  ~~ーーーーーー!!!!!!!!」\n\n もう声も出ない。\n 脳はとっくに痛みで焼き切れて口を動かすことなんてできない。\n\n\n それでも死なない、死ねない。\n\n じゅうじゅうと音を立てて私の身体が治癒していく。\n 噛みつかれてズタズタになった子宮も、体中の生傷も、そして今まさに焼き切れている脳みそも治されている。\n\n「げげ、げおっおお、ごぼっ、こっ、あーー」\n\n ショックで心臓が止まる。ーー治った。\n 激痛に呼吸ができなくて窒息した。ーー治った。\n 脳の血管が切れて視界と意識が暗くなった。ーー治った。\n\n 私は死なない、死なせてもらえない。\n あらゆる傷が治る、脳さえも全てが治癒される。\n\n「あ、ぴーー ぎいいいいいいいいいいい!!!!! ひぐーー だ、ずけ、べああ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"!!!!!!!」\n\n 痛みはいつまでも新鮮だ。\n 神経も何もかもが治っているんだから、慣れるはずがない。\n\n 死に至るような傷を負ったと判断されると、即座にこの『治療行為』が行われる。\n 治療の代償はここに来てからのあらゆる痛み、積み重なった暴虐の再生。\n\n『治療』が行われるのは身体的な傷だけじゃない、心が壊れたって同じこと。\n 治されてしまえばなにもかもが元通り、いつだって変わらずに苦しみ続けられる。\n\n\n 狂っても無駄だ、全てを感じなくなることすら許されない。\n ただ笑うだけの廃人になっていたはずの私は脳みそが焼かれる激痛で正気に戻されて、いつの間にか孕んでいた赤子を産み落とす激痛に喚き散らした。\n\n 自分から快感を求めるようにして、獣のように快楽に溺れようとしたこともあった。無駄だった。\n『治療』をされた瞬間に己のおぞましさに嘔吐して、うずくまる私にねじ込まれた犬の肉棒は今までで最も不快で痛かった。\n\n\n「ひーー ひゅー、ひゅー…… えふっ、ふ、ひゅー……」\n\n 自分の呼吸音で、痛みが止んだことに気が付く。\n\n 治療が終わったのだろう。\n 四肢が欠損している以外は傷一つない綺麗な身体、ここに入れられた時と同じ状態。\n\n「ぐーー あ、あ”…… ぐ……」\n\n ずるずると子宮から腐肉が引き抜かれる感覚に、膣が引き裂けそうな痛みと辛さを感じる。\n 出産で広がった骨盤も産道も全て元通り、また犬に犯されて膣が裂けて泣き叫ぶほど苦しむ身体になった。\n\n\n 私に安息はない。\n\n 何度苦しんでも死ぬことも無い、慣れることも、狂うこともできない。\n\n ただただ積みあがっていく。\n 治療の際に受ける痛みはひたすらに積みあがっていく。\n 日常的に犬に噛みつかれ、足蹴にされて、出産しているんだ。\n 痛みの蓄積は止まることがなく、ただただ苦しみが増えていく。\n\n\n ずしんずしんと音を立てて肉塊が、弟が去っていく。\n その音に安堵する。\n\n 私の、弟なのに。\n\n 私にとって、弟といる時は安息だった。\n 家族といられる日々は幸福だった。\n 事故で両親を失っても、弟がいれば私はまだ幸福でいられると信じることができた。\n\n 今は違う。\n\n アレは既に、恐怖の象徴だ。\n 私に激痛と、苦痛に満ちた死よりもつらい生を与えるためだけの拷問器具。\n もはや弟の意思もロクになくて、それでも、面影は残っていて。\n\n『姉さん』\n\n そう呼ぶ弟の声が、今でもハッキリと思い出せて。\n\n\n「……う、うあ、あああ…… ああ…… ううううう……」\n\n 四肢もなく、芋虫のように這いつくばりながら泣く。\n\n『ご飯できたよ。今日は姉さんが好きなシチューだからさ』『姉さんはバイトしてるんだからさ、家事ぐらいは俺がやるよ』『服はちゃんと洗濯籠にさー。そ、それは姉さんのせいだろっ!』\n\n いつもいつも弟に世話を焼かれていた。\n お姉ちゃんぶってはいても、いつもあの子のほうがしっかりしていて、家事はいつも頼りっきり。\n あの子は頭だって良くて、大学に行けるお金と環境があればって思って。\n\n 走るぐらいしか自慢できるものの無かった私には、魔法少女になるのは、唯一で最高の選択肢に思えたんだ。\n それで、その先に待つものを想像さえできていなくって、最悪の結果を導いた。\n\n「あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"……  う、うああああああ……」\n\n 治療された後はいつもこうだ、正気に戻った頭が私を責め立てる。\n 何もかも私のせいで、挙句に私は恥知らずにもあの子を恐れて、それでこうやってバカみたく泣いて。\n\n「バウバウっ!!」\n\n やっと終わったか、と言わんばかりに犬が寄ってくる。\n 這いつくばった私の尻におぞましく膨れ上がった肉棒がグリグリと押し付けられる。\n\n きっとこれは恐ろしく痛いだろう。\n 広がっていない状態に戻った膣に無理矢理にねじ込まれて、腹が膨らむぐらいに精液を注がれる。\n\n「あう、あ…… わ、わん……」\n\n 尻を掲げる。\n 泣きながら、犬に性器を、子宮を差し出す。\n 治療したばかりの、明確な意識で自分から屈服するそれは何度でも何度でも私の精神を踏みにじる。\n\n ぶちぶち、ぐち、ばつん、ぱん、ぱん、ばつん\n\n ねじ込まれる。\n 犬に犯される。\n\n 慣れることすらなく、痛みをまた一つ重ねて私は犯される。\n\n\n ああーーきっと、これは当然なんだろう。\n 私に相応しい罰、私に相応しい地獄。\n\n「ごめん…… ごめん、ね……」\n\n 謝る、弟に\n\n「ごめん…… ごめん……!」\n\n 謝る、お父さんに、お母さんに\n\n「ごめん……! ごめん……! ごめんなさい……! ごめんなさい……!」\n\n 謝る、エミリアにも、カナデにも、リュウコにも、クラスメートにも、陸上部のみんなにも、先生にも、叔母さんにも\n\n「ガウガウっ!」\n\n「っ……! ご、ごべん、なさい……!!!」\n\n 謝る、自分を犯す犬に\n\n「ぐべんなざい!! ごべんなさい!! ごめんなさい……!!!」\n\n もう、わからない、何に謝っているのかも、なんで謝っているのかもわからない\n\n どぷ、どぷと子宮の中に精液を注がれながら、犬の子を孕まされながら。\n 私はただ、謝っていた。\n\n\n=================================\n\n ーーもう、何年経ったのだろう。\n\n 股間から犬の精液を垂らしながら、床の冷たさに冷えた思考が問いかける。\n\n はじめに私を犯していた犬たちはもういない。\n 歳をとってきたな、と思う頃にはこのケージからいなくなっていた。\n そしていなくなる度に代わりの犬がここには増えた。\n\n 代わりと言っても同じ種類の犬、いや、魔獣だ。\n\n ここに入れられる前にジェネラルが言っていたことには、あの魔獣たちは個体数が減っていたそうで、つまり新しい個体ということは。\n\n(異種姦で、近親姦、か…… 今更、だね……)\n\n\n はじめの数年は、ただ泣きわめいていた。\n その後の数年は、どうにかして弟を殺してあげられないかと考えた。\n なにもかも無駄だとわかって、また数年、泣き続けた。\n\n それで今はーー少しでも早く、狂おうとしている。\n\n(ああ、ねむ、い。でも、寝ちゃ、ダメ。\n 寝ると、狂うのが、遅くなる。\n 数を、数えよう、たしか、じゅうまん、さんぜん、にひゃくから)\n\n 狂っても、すぐに治療される。\n 地獄のような痛みに悶えて治される。\n\n でも、狂っていればその間だけはすべてを忘れられる。\n\n 何も感じないぐらいに狂気に溺れて、痛みの再生でなにもかも後悔しながら正気に戻るまでの僅かな時間だけが私の安息だ。\n\n もう私は、それだけでいい。\n\n 弟のことも、何も考えたくない。\n\n 激痛の再生は増え続けている。\n 今では治療されるたびに丸一日はわめき続けている。\n\n でも、痛みに苦しみ悶えている間は何も考えなくていいんだ。\n 正気のままでいたくない、苦しくても、死にたくてもいい、もうどうだっていい。\n\n「じゅうまんさんぜんにひゃくじゅうし、じゅうまんさんぜんにひゃくじゅうご、じゅうまんさんぜんにひゃくじゅうろく……」\n\n\n ーーそう、思っていたのに\n\n\n=================================\n\n\n「えーー?」\n\n 股の間から、おぎゃあおぎゃあという声が聞こえる。\n\n 産声、それも、人間のもの。\n 震える視線を下に向ける。\n\n そこにいたのは、間違いなく、人間の、赤ん坊で\n\n「えーー?」\n\n 私が、産んだ、の?\n\n 犬じゃなくて、人間を?\n\n なぜ? どうして?\n\n 私を犯したのなんて、犬だけで、あとは、そう、肉塊と化したーー\n\n そういう、こと?\n\n まさか、そんな、そんなはずが、でも、それ以外に考えられない。\n\n「グルルルル……?」\n\n 犬は見慣れない赤子に戸惑っているのか、近寄ってこない。\n\n 私はーーこの、半分になった手足で信じられないぐらいに素早く跳ね起きて、この赤子をーー\n\n 弟の子供を、抱えていた。\n\n 弟の、子供。\n 私の、子供。\n\n すぐに死んでしまうかもしれない、怪物になってしまうかもしれない。\n でも、この子はきっと、あの子の子供で、私の子供で。\n\n 渡したくなかった。\n この子を、守りたい。\n\n こんな形であっても、この子は私の子供だとーー\n\n\n\n 扉が、軋む音がした。\n\n「な、んで」\n\n 私はまだ、ケガをしていない。\n 狂ってもいない。\n\n なのに、なんで扉が開く。\n なんで、弟が、やってくるの。\n\n「ぶうううううう……」\n\n 唸り声が、聞こえる。\n\n わかっている。どうしてかなんてわかってる。\n でも嫌だ、そんなのは嫌だ。\n\n 今やっと、ほんの少し、本当に少しだけ、やっと私に何かが、与えられたのに\n\n ずしん、ずしん\n\n イヤ、イヤだ、やめて、待って、来ないで\n\n 肉塊が、弟が目の前にいる。\n\n 腕をこちらに伸ばして、かぎ爪のように変形した指を広げて、手のない私に向かってーー私が抱えるこの子に向けてーー\n\n「あ、いやああああ!!!」\n\n 覆いかぶさる。\n この子を守るために。\n\n 手も足も無い私ができるだけの、最大の守り。\n 一秒程度でこじ開けられた、ゴミのような私の全力。\n\n\n「ぶううううう……」\n\n 持ち上げられている。\n あの子が、かぎ爪で。\n\n 泣いている、あの子が泣いている。\n\n「やめ、離して!! ねえ、ねえ、健太郎!!!」\n\n 名前を呼んだのは、いつぶりだったろう。\n こうなってから、一度も呼んでいなかった弟の名前。\n\n「…………」\n\n ほんの少し、ほんの少し、動きが止まった。\n\n\n そして、握りつぶした。\n\n\n「あーー」\n\n なにを、握りつぶしたんだろう。\n\n ボタボタと、血が垂れている。\n 柔らかな、赤黒い塊が、床を汚す。\n\n 健太郎のかぎ爪から、血が、何かが、わたしのーー\n\n「あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"あ\"!!!!!!!!!!\n 殺してやる!!! 殺す!!!! 殺す!!!! 殺してやるうううううううう!!!!!!!」\n\n あたまがいたい\n\n なにも考えられない。\n ただ、目の前のそいつが憎い。\n\n 切り落とされた四肢で床を這って、少しでも早く、今すぐ、殺すために、とびかかって\n\n 腹がはじけるような感覚で、蹴り飛ばされたと理解しても、まだ殺意が止まらなくて\n\n「ころ…… す…… げほっ、か、こ、ろして、やる……」\n\n もう、なんでもいい。\n 今まで、私が大事に思っていたものも何も、全部全部全部なくなった。\n 与えられたものは全てなくなった。\n\n だからいい、アレが弟だって、私の大事な物だって、もう、全てが憎い。\n\n 殺す、殺す、殺す、殺してやるーー!!!\n\n「ぶううううう……」\n\n 睨みつける私をーー肉塊が、掴んだ。\n\n 身体が竦む。\n 全身が怯える。\n それでも、私は憎しみが収まらなくて、せめて噛みついてやろうとして。\n\n「あがっ!!」\n\n 顔面を掴まれて、仰向けに地面に押し付けられる。\n じたばたと暴れようとしても、手も足もないんだからなんの意味も無い。\n\n「ぐそ、離せっ! はな、せっ!!」\n\n 股間に腐肉が当てられる。\n\n ーー犯すつもりだ。\n\n この肉塊に、弟に犯されるのはいつだって痛みと、罪悪感で死にそうだった。\n\n でも、今はちがう。\n 殺したいぐらいに憎んでいる相手に、犯される。\n それはきっと、私にとってはじめての経験で、私にとってはじめての、苦痛で。\n\n「やめろ!! やめろおおおおおおおおおお!!!!!」\n\n ずぶりと、何度も味わった挿入の感覚。\n 肉棒が、腐肉が、私の子供を殺したコイツの、あの子を孕ませた生殖器が、はいってきている。\n\n「あーー ああああああああああああああ!!!!!!!」\n\n ぐちぐち、ぐちぐち\n\n 膣を腐肉が埋める。\n 出産を終えたばかりの産道を肉棒が埋めて、子宮に入り込む。\n さっきまで、あの子が入っていた場所。\n\n「いーー出てけえ!! 出ていけ!! でていけええええええ!!!」\n\n 叫んだって意味はない。\n 子宮の中を、舐めるように腐肉が蠢く。\n\n 膣をこするように蠕動しながら、腐肉がべたべたとした汚濁を子宮の壁に塗り付けていく。\n\n ぐちゅ、ずちゅ、ぐりぐり、ぐちゃ\n\n 嬲られている。\n 今までに一度も無かった動き。\n\n 殺意をむき出しにした私を小ばかにするように、子宮の中を蹂躙して弄んで、そしてーー孕ませようとする動き。\n\n 殺した、くせに。\n\n\n「うああああああああああああああああ!!!! ああああああああああああああ!!!!!!」\n\n\n こんなに、こんなに怒ったことなんてなかった。\n こんなに憎んだことなんてなかった。\n\n よりにもよってその相手が、一番大事だったはずの弟の成れの果てで、そして犯されていて。\n\n「やめろおおお!! やめーーごっ! ぎっ!! ぐーーぎゃあっ!!!!」\n\n うるさいと言うように、ゴツンごつんと後頭部を叩きつけられる。\n 私はどうしようもなくて簡単に黙らされて、犯される。\n\n ずぶずぶ、ぐち、ぐちぐち\n\n 子宮の奥の奥、内臓を突きあげるぐらいに深いところを肉が舐める。\n ぐりぐりと胎の奥に腐肉がこすりつけられて、嫌悪と不快感で吐きそうになる。\n\n「ぶううううう……!!」\n\n うめき声が、射精が近いことを知らせる。\n ゴリゴリと胎の奥を抉られて、開いた産道を更にこじ開けようと膣もこじ開けられて、ぐちゃぐちゃに身体をかき混ぜられて。\n\n「あーー がーー」\n\n 抵抗もできなくて、ただただ憎くて\n\n ぐちぐち、ぐち、ぐり\n\n 胎の奥が一際強く押し上げられて。\n\n「うーーぐううううぅ……」\n\n 生暖かい汚濁が、注ぎ込まれた。\n\n『治療』は無かった。\n\n ただ単に、犯された。\n あの子を殺して、そのまま犯された。\n\n その精液を注がれた。\n\n「うーー ぐーー」\n\n なんの抵抗もできずに、殺すだなんて叫んでも何もできないで\n\n「あーー」\n\n 今までと同じように、今まででさえ無かったほどに、なにもかも、何もかもーー\n 私は、私はーー\n\n「ああ、あ…… う、あーーあ……」\n\n 叫ぶこともできない。\n 死ぬこともできない。\n\n\n 地獄が、終わらない。\n\n 私、はーー\n\n\n=================================\n\n 憎み続けた。憎んで、殺そうとして、押さえ込まれて犯された。\n\n また孕んで、また殺されて。\n\n 何度も、何人も。\n\n 人間の子供を産めば、私が愛することができる子供を産めば、必ず殺された。\n 守ろうとして、守れるはずも無くて、目の前で私の、弟の子供をーー弟に殺された。\n\n 怒りに狂った。ーー正気に戻された。目が覚めた時には私は犬の精液を注がれながら、子供の死骸を口に詰め込まれていた。\n\n 悲しみに狂った。ーー正気に戻された。犬の小便をかけられてマーキングされて、私を独占しようとした犬とほかの犬のケンカに巻き込まれてまた『治療』が始まった。\n\n 哀れさに狂った。ーー正気に戻された。肉塊と化して、子供を殺し続ける弟に抱き着いて、わんわん泣いた。\n\n\n=================================\n=================================\n\n\n ーー繰り返した。\n ーー積み重ねた。\n\n 時間の感覚はとうに無くなっていた。\n 10年を超えた時点で、暦を数えるのはやめてしまった。\n\n ただ、外からこちらを覗くような気配すら無くなっていたのは、ずいぶん前に気が付いていた。\n\n 産んだ犬も、殺されないだけでケージから外へ送られることも無くなっていた。\n\n\n 外がどうなっているのかはわからない。\n ただ、確信していた。\n\n\n 私はーーここから出ることは、無いんだろうと。\n\n\n=================================\n=================================\n=================================\n=================================\n=================================\n\n\n 終わりはいつだったのだろう。\n いつのまにか、私以外のすべてが動かなくなっていた。\n\n 犬は全て老いさらばえて死んだ。\n\n 産んだ犬は放置されて死んだ。\n\n 産んだ子供は、全て弟に潰されて死んだ。\n\n そして、弟はーーついさっき、動かなくなった。\n\n 私が何かしたわけじゃない。\n きっと、単純に稼働期間を過ぎたんだろう。\n\n「長かった、な」\n\n\n 手を取る。\n 動かなくなった、弟だったものの手。\n\n 私の一番大事なもので、私が一番憎んだもので、私が守れなかったもの。\n\n\n その手のかぎ爪は尖っていて、肉を裂くには十分な鋭さをしていた。\n\n 首筋に、かぎ爪を当てる。\n 確実に動脈を切れるように、深い位置に。\n\n\n\n\n「健太郎、お母さん、お父さんーーおやすみ」", "preface": "エピローグ第一弾、ミオちゃん回です。短くなりませんでした。\n優しいお話になったと思います。", "afterword": "次回はエミリアちゃんの奴隷回です。\n今度こそ短いはず。"}

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