| {"novel_id": "n0002hp", "chapter": 2, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0002hp/2/", "title": "第2話 真っ白なキャンバス", "content": " アウラは元々は少女の犬だったわけではない。これでも片手剣で腕を鳴らしたそれなりの冒険者だった。しかし、大都市に出稼ぎに行った帰り道、事件は起こった。横断中の砂漠の中で偶然見つけた遺跡型のダンジョン。金目の物はないかと仲間たちと探索を行ったところ、仲間は全員皆殺し。アウラだけが少女に気に入られて生き残った。\n\n それから1年が経ち、アウラはその間少女によって尻穴を徹底的に開発され、不覚にも少女の犬と化した。しかし、囚われた時こそは脱出したいと思ったこのダンジョンも、住めば都である。衣食住が何不自由なく揃うこの楽園は想像以上に住みやすかった。今では少女から与えられる賞賛や快楽を娯楽として生きる少女の忠犬である。\n\n しかし、忠犬といえども、少女に対して不満がないわけではない。\n\n「金犬、新しい犬を調達しなさい。これは命令ですわ」\n\n 基本的に少女の要求は無茶苦茶である。アウラ自身の体で答えられる要求であれば喜んで受けるが、こういった要求に対しては答えようがない。\n\n「はあ……それはどのように?」\n「ダンジョンの侵入者でも何でもひっ捕らえればいいでしょう?」\n「お言葉ですが、侵入者が来たらアルドリッヒ様へ真っ先にご報告しています。現時点では侵入者はおりません」\n「ふぬぬ……。それではダンジョン周辺にいる者をひっ捕らえればいいでしょう?」\n「お言葉ですが、ダンジョンの外は砂漠です。方向感覚の乏しい砂漠は通行ルートからは外れており、往来は多くありません。もし人間がいたとしてもアルドリッヒ様がお気に召す水準の女性は皆無かと」\n「それじゃあ、どうすればいいの? 金犬の尻穴開発は既に完成してしまったわ。もはやわたくしが施す余地はない完璧な尻穴なの。ともなれば、無垢な尻穴という真っ白なキャンバスが欲しくなるのはサキュバスの本能とでもいうべきものだわ」\n\n 自らの尻穴が賞賛されて嬉しく思う反面、そんなわがままを言われても困るというのが本音のところである。\n\n「アルドリッヒ様のお眼鏡にかなう尻穴を見つけるには、近隣の大都市”アルカディア”まで足を運ぶ必要があるかと思われます。流石にそれは難しいのでは――」\n「決まりね!」\n「は?」\n「仕方ないからそのアルカディアとやらまで足を運んでみましょう」\n「アルドリッヒ様が直々に行かれるのですか?」\n\n アウラはそのとき、少女がダンジョンの外に出られることを初めて知った。てっきりサキュバスはこのダンジョンに封印されているのかと勘違いしていた。\n\n「何? 文句あるのかしら?」\n\n 少女がアウラをジトッと睨みつける。\n\n「め、滅相もありません!」\n「2,3人候補を見繕ってさらってきましょう。待っていなさい、わたくしの尻穴……!」\n\n 少女が拳を強く握って勘違いを生みそうな言葉を力説する様に、アウラは呆れてため息をついた。\n\n「承知しました。気をつけていってらっしゃいませ」\n「何を言ってるの? 金犬も行くのよ?」\n「わ、私もですか!?」\n\n アウラは目を丸くした。\n\n「当たり前じゃない。サキュバスのわたくしだけでは人間の街の事情がわからないじゃないの。案内役兼、道中の慰み者になってもらうわ」\n「か、かしこまりましたっ!」\n\n アウラは思わぬタイミングでダンジョンから脱出できることになった。しかし、少女の留守中に羽を伸ばすのも悪くなかったかな、とも考えていたのだった。", "preface": "コメディ回です。\nみんな頭おかしい。", "afterword": "ここまで読了ありがとうございました!\n感想、評価、ブクマお待ちしております!"} |
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