| {"novel_id": "n0002jy", "chapter": 43, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0002jy/43/", "title": "山田ぁ…お前さぁ…", "content": "〜柊シュウヤ視点〜\n\n泣き続けるルイちゃんを、キョウコが\n抱きしめていた。\n\n\nやがて、落ち着いてきたのか\nキョウコが声をかける。\n\n「何があったか、教えてもらっていい…?」\n\n\n\nルイちゃんが、訥々と話しはじめた。\n\nそれを聞いた俺もキョウコも\n怒りを覚えた。\n\n\n「あんにゃろう…!妹にまで!!\nしかも、完全に犯罪じゃない!」\n\n「どうする?警察に突き出すか?」\n\n「警察はやめて!\n…せめて、お母さん達に相談してから決めたい…」\n\n「そういえばミヨさん達は?」\n\n\nルイちゃんの両親は数日間留守にしているらしい。\n\n間が悪い、とも思ったが逆だな。\n山田のやつ、親がいないタイミングで\n学校に来たのだろう。\n山田の両親は、俺たちの味方だから\n止められないようにするために。\n\n\n\n「これから、どうする?\nキョウコの家に匿うのも、山田と鉢合わせる危険があるよな。\n俺が居れば、最悪殴り倒せるだろうけどよ」\n\n\n「ううん、それはダメ。\n私の時と一緒で、それだとシューヤが\n訴えられる可能性があるもん」\n\n\n「ルイちゃんの友達の所も\n最悪、話が大きくなるかもしれねぇしな…」\n\n\n「と、なるとぉ?」\n\n「なると」\n\n\n「シューヤの家が安全だよねぇー」\n\n「だな」\n\nま、そうなるよな。\n\n\n\n「そ、そんな!これ以上、二人に迷惑を\nかけられないよ!」\n\n\n「にひひ♪ね、シューヤ?\nルイちゃん、これ以上私たちを\n関わらせたくないんだって?」\n\n\nキョウコは俺が言いそうな事をわかってんだろうなぁ。\n\n\n「そいつぁ、大変だな。\nこんなトコでバイバイされたら\nどうなるか気になってしょうがねぇ。\n俺、ストレスでハゲちまうかもなぁ?」\n\n\n「ハゲてもシューヤはかっこいいとは\n思うけどねー♡\nでも、どうせならフサフサの方がいいよねぇ?\nね、このままだとシューヤがハゲちゃうんだって。\nお願いだから、私たちに手伝わせてほしいなー?」\n\n\n「わ、わかった。お願いして、いい…ですか?」\n\n\n「もちろんだ、ありがとうよ\nこれでハゲないで済むぜ」\n\n\nククク、相手の良心につけこむ。\n我ながらあくどい方法だぜ。\n\nそうと決まれば。\n\n\n「ほら、乗りな?」\n\n俺はルイちゃんをおんぶする為に\n背中を向けてしゃがむ。\n\n\n「え?あ、あの、そこまでしてもらわなくても…」\n\n「さすがに、運動の熱も冷めてきたからな。\nまた運動してぇから、背中に乗ってもらえると助かるんだけどな?」\n\n\nここまで、しんどい思いをして\n走ってきたんだ。\n少しくらい、休ませてやらねぇとな。\n\n「あ、だったら上着返します…」\n\n「そうなると、ルイちゃん下着見えちゃうからねー。\nシューヤ、何かの犯罪かと思われて\n職質されちゃうかもなー?」\n\n「あ…う…」\n\n「シューヤの背中、大きくて安心出来るよー?ほら、乗っちゃえ乗っちゃえ♪」\n\n\n「う、うん。…お兄さん、ごめんなさい。\nお願いします…」\n\n\nルイちゃんがおずおずと背中に乗ってくる。\n\nキョウコの時はがっつりケツ掴んで運んだが\n流石に自重する。\n\n\n\nルイちゃんを背負って、俺の家へと向かう。\n\n\n\n「そういえば、なんでキョウ姉はお兄さんにおんぶされてたの?\n……どこか、ケガした?」\n\n\n「ううん、そういうのじゃないの。\nルイちゃんの事聞いて、スマホに連絡してみたけど反応が無かった時に\nたぶんここじゃないかなって思ったの」\n\n\n「タクシー使うって手もあったけどよ。\nもしかして、場所が違った場合\nタクシーで色々探すわけには\nいかなかったからな」\n\n「で、走っていこうってなったんだけど\n私が走るより、シューヤの方が全然速いからね」\n\n「だから、キョウコをおぶって走ったってわけだ」\n\n\n「…お兄さん、ずっとキョウ姉おんぶしたまま走ってたんですか?」\n\n\nルイちゃんが、驚いてるようだ。\n\n「まぁな、筋力と体力には自信があるからよ」\n\n\n「すご…」\n\n\n「にひひ♪\nそーなのです、私の彼氏はすごいのです♡\nその背中、安心するでしょ?」\n\n「うん…すごく、安心する…」\n\nルイちゃんが、うとうとしてきた。\n\n\nそして、すぐに寝息が聞こえてきた。\n\n「(寝ちゃった、ね?)」\n\n俺たちが来るまで、ずっと心細かっただろうからな。\nゆっくり寝てもらおう。\n\n俺は、ルイちゃんが起きないように\nゆっくりと家路についた。", "preface": "43話目!"} |
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