| {"novel_id": "n0002jy", "chapter": 44, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0002jy/44/", "title": "我が家に到着だ。", "content": "程なくして、俺ん家に到着した。\n\nルイちゃんはまだ眠っている。\n\nルイちゃんをベッドに寝かせ\nキョウコに様子を見ててもらい\n俺は飯の用意をする。\n\n\nルイちゃんは今日一日で\n相当なストレスを受けただろうから\n彼女の体調に合わせて\nリゾット風おじやにする。\n以前、キョウコに作り方聞いていて良かったぜ。\n\nそれと、ストックしてある常備菜を\n出せば三人でも問題ないだろ。\n\n\n\n「あ、あの、お兄さん」\n\nお?ルイちゃんが起きたようだな。\n\n「おう、おはようさん。\n飯作ってるが、食えそうか?」\n\n\n「そ、そんな!もうこんなに迷惑かけてるのに、ご飯なんて!」\n\n\nくぅぅぅぅ。\n\n可愛らしいお腹の音が響く。\n\n「あ、あぅぅ…………」\n\n制服を着ていたから\n晩飯は食ってねぇ思ったが\n予想は当たってたみてぇだな。\n\n\n「悪い、飯を作りすぎたから\n消費するのを手伝ってもらえると\n助かるんだが…どうだ?」\n\n「う、うん…ごめんなさい、いただきます…」\n\n「謝ることはないぜ?\n頼んでるのはこっちなんだからよ。\nそういや、キョウコは?」\n\n\n「あ、うん。今おばさんに電話してる…」\n\nスミレさんにか。\n今日のあらましと、今後の予定かね?\n\n\n「そうか。じゃあ出来るまでリビングで待っててくれ」\n\n\n\nほどなくして、飯が出来上がった。\n\n「ほい、じゃあ、召し上がれ」\n\n\n「いただきまーすっ♪はむ…………\nうん!美味しい!百点!」\n\n「い、いただきます…\n………あ、これ…キョウ姉の味だ…」\n\n「お、気付いたー?前にシューヤに\nレシピ教えてたの」\n\n「ルイちゃんが食べて\nキョウコのヤツだってわかったなら\n合格点だな。よかったぜ」\n\n\n「うん……おいしい。これ、わたしが\n風邪引いたときとか…いつも…ぐすっ\nキョウ姉が、作ってくれた……」\n\nルイちゃんが涙ぐむ。\n\n「いつも…いつも…ぐずっ…\nありがとう…美味しかったよ…\nごめんなさい…気付いてあげられなくて…\nキョウ姉を…追い詰めちゃって…\nごめんなさい…ごめんなさい…!」\n\n\n「…うん。どういたしまして。\n私も、ずっと気持ちを隠してて\nごめんなさい。\nさ!涙でしょっぱくなっちゃうから\nしんみりはオシマイ!\n食べよ?」\n\n「ぐすっ………うん。いただきます」\n\n\n三人で食事を進める。\n我ながら美味く出来たもんだぜ。\n\n「お兄さん、すごいね…ですね\nちゃんと、キョウ姉の味になってる…ます」\n\n\n「夕方も言ったが、敬語はいらねぇぜ?\n喋りやすいように喋りな。\nキョウコの飯はうめぇからなぁ。\n俺は置いていかれねぇように\n必死で教わってるぜ」\n\n「シューヤは私と付き合う前から作ってたから\n基礎は出来てたのよねー。\n教え甲斐のある弟子♡」\n\n「…キョウ姉も、お兄さんといると\nそんな感じなんだね。\nうん…昔見てたキョウ姉だ。\nこれが、ホントのキョウ姉なんだね」\n\n「……うん、そうよ。\nこれが、私。\n何も我慢していない、ホントの私」\n\n「よかった…キョウ姉が幸せそうで」\n\n俺の知らない、昔のキョウコか。\n過去にこだわるつもりはねぇが\nその頃のキョウコも知りたいもんだぜ。\n\n「そういや、スミレさんとの電話はどうだった?」\n\n「あ、忘れてた!\nえっとね、お母さんへの報告は無事終わって\nその後にミヨさんにも連絡してたの。\nミヨさんへの詳しい話は、ご飯食べてからすることになったから\n後で電話するね?」\n\n「…お母さん、なんて言ってた?」\n\n「ルイちゃんが無事でよかった。って。\n後で、声聞かせてあげようね」\n\n\n\n飯を済ませて、洗い物を終えてから\nキョウコが電話をかける。\n\n「あ、ミヨさん!\n…うん。…うん。大丈夫。\nルイちゃんは無事だよ。\n今スピーカーモードにするね」\n\n『ルイ!ルイ!大丈夫なの!?』\n\n「お母さん!うん、わたしは大丈夫…\nお兄さんとキョウ姉が助けてくれたよ…」\n\n『よかった……。\nお父さんも話したいそうだから\nこちらもスピーカーにするわ』\n\n\n電話越しに、男性の声が聞こえてきた。\n\n『…柊さんも、そこにいますか?』\n\n「あ、はい。ここに、います。\nご無沙汰しています」\n\nルイちゃんのご両親と会話するのは\nキョウコに2人が謝罪をしに来た時に\n同席して以来だな。\n\n『柊さん、キョウコちゃん。\nまた、あなたたちに多大な迷惑をおかけしてしまいました。\n誠に、申し訳ございません…』\n\n\n「ううん、大丈夫だよおじさん。\nルイちゃんのこと、迷惑とは思ってないよ」\n\n\n「俺も、キョウコから\nルイちゃんと仲が良かったと\n聞いているので\n無事に助ける事が出来て\nホッとしてるくらいです」\n\n\n『…すべては、私が息子を\n甘やかせた結果です。\n……実は、私たちは引っ越しを\n考えていまして。\n今回、家にいなかったのは\n現地へ下見に行ってたからなのです』\n\n「え…?」\n\nルイちゃんがびっくりしている。\n聞かされてなかったのか。\n\n『コウタを育て直すにあたって\n環境を変える必要があると思ったのです。\n……コウタの歪みはそれ以上に酷く\n結果的にはそれどころでは\nありませんでしたが…』\n\n\n「…ルイちゃんの学校はどうするんです?\nもうウチの学校に進学決まってたんですよね?」\n\n\n『それも、ルイには悪いが編入してもらうことにするつもりだった』\n\n\n…ルイちゃんが、俺の服の裾を握っている。\n自分の知らないところで\n事態が動いてて不安なんだな…。\n\n\n『だが、こうなってしまった以上\n明日にでも帰って話をします。\n…………最悪、警察にも相談します』\n\n\n………俺も覚悟決めねぇとな。\n\n「あの、もしアイツが警察に\n捕まるような事になるなら\n俺も、それに付き合います」\n\n「シューヤ!?」\n「お兄さん!?」\n\n\n『……どういうことか、聞いてもいいかな?』\n\n\n「アイツを、息子さんを歪めてしまった一因は俺にもあります。\n息子さんを庇うつもりは毛頭ありませんが\n一方が裁かれて\n一方が何もないのは筋が通りません」\n\n\nもしかしたら、俺がキョウコを\n寝取ったりしなければ\nルイちゃんは\n襲われなかったのかもしれない。\n\n別のやり方だってあったかもしれない。\n\n山田兄は割とどうでもいいが\nルイちゃんに関しては申し訳なさが募る。\n\n\n「そ、それなら私だって共犯だよ!\nううん!シューヤは、私のためにしてくれたんだもん!\n裁かれるなら、私だよ!」\n\n「…キョウコ」\n\n\n\n『二人とも落ち着いて。\n私は二人に責は無いと考えているよ。\nやり方は過激だったとは思うけど\nそれはきっかけにすぎない。\nコウタの歪みは元々あったもので\nそれが表面に出てきただけなんだと思う。\n責を負うべきは、そう育てた私たちだ』\n\n\n「でも」、や、「そんなことはない」\nと反論したくなるが\nそうした所で、堂々巡りするのがオチだ。\n\n『なら、ルイが決めたらどうかしら?』\n\n\n「わ、わたしが…?」\n\nそうだな…今回の被害者は彼女だ。\n彼女に決めてもらうのが最善だろう。\n\n\n「ルイちゃん、話は聞いていると思うが\n君の兄貴があぁなった原因は、俺にある。\n「私も、だよ!」\n……俺たちに、ある。\n君は、ただの被害者だ。\nゆっくり考えていい、君がどうしたいかを\n教えてくれ」\n\n\nルイちゃんはしばらく\n目を泳がせた後、キョウコの顔を見る。\nキョウコは、そんなルイちゃんに\n優しく微笑みかける。\n\n\n「……ううん、わたしも、被害者じゃなくて\n加害者だったよ。\nだから、誰かが捕まるとかは\n無くていい、よ。\nでも、もうあの人と一緒に居たくない…」\n\n\n今までは【コウ兄】と呼んでいたが\n【あの人】に変わっている。\nそれだけ、ショックがデカかったんだろう。\n\n\n『…わかった。そっちに戻ったら\nそういう方向で話をする。\n柊さん、申し訳ありませんが\n今日はルイを預かってて\nいただけませんか?』\n\n「俺で良ければ。\nこの家で良ければ、預からせてもらいます」\n\n『助かります。\nでは、私たちは帰り支度がありますので』\n\n『柊さん、キョウコちゃん。\nルイを、ルイをお願いします…』\n\n\n電話が切れる。\n\n\n\n「ふぅーー、これで、一旦は安心…かな?」\n\n「だな。\nとりあえず、風呂でも入るか。\nルイちゃん、先に入るのと後に入るの\nどっちがいい?」\n\n「え…?えっと、わたしは、どっちでも…」\n\nさすがにまだ遠慮が見える。\nしょうがない話だけどな。\n\n\n「ほら、お父さんの後はいやだー!とか\nあるだろ?」\n\nあえて兄貴の話題は避ける。\n\n\n「うーん…あんまり気にしたことない…かな?」\n\n「そうか、親父さんとは仲がいいんだな」\n\n\n「パパー♡私、ブランドのバッグが欲しいー♡」\n\n\n「よーしパパ、なんでも買っちゃうぞー\n…じゃねぇよ。やらすなよ。\nそのパパとは仲良くしなくていいんだよ」\n\n\n話逸れたわ。逸れまくりだわ。\n\n\n「プフっ!!お、お兄さん、意外と\nノリがいいんだね!フフフっ!」\n\nお、ウケたな。\nようやく笑ってくれた。\nさすがキョウコ、グッジョブだぜ。\n撫でとこ。\n\n「順番気にしねぇなら、俺先に入るわ。\n色々あったからな、ゆっくり入りな」\n\n「あ、じゃあルイちゃん一緒に入る?」\n\n「う、うん!\nキョウ姉と入るの、何年ぶりだろ!\n…あ、でも服と下着が…」\n\nあ、しまった。\n下着のことまでは考えてなかったわ。\n\n「服も下着も、私の貸すよー。\nふふふ、何を隠そう、私はこの部屋に\n4着のパジャマがあるのだ!」\n\n「えぇ…多くない?」\n\nそりゃ、突然ムラってすることが\n俺もキョウコもあるからなぁ…\n予備は必要になるんだわ。\n\n\n「ショーツはいいとして、ブラはさすがに\nサイズ合わないねー」\n\n「キョウ姉、大きすぎるもん…\nわたし、Eカップあるけど\nそれでも足りないもん…」\n\nルイちゃん、Eカップあるのか。\n\n……いや、デケェな。\nキョウコたちで感覚バグってたが\nEは普通にデケェわ。\n\nもちろん、ルイちゃんの胸に\n視線を向けたりはしない。\n今日は性的なモンは全部排除だ。\n\n\n「それじゃ、お先に風呂いただくわ\nわりぃが待っててくれ」\n\n\n「はーい、ルイちゃん、シューヤが出るまで\n一杯お話しようね♪」\n\n「うん!」\n\n\n\n3人とも入浴を終え、俺はリビングのソファで\n寝転がる。\n\n「はーい、ルイちゃんは私と一緒に\nこっちで寝ようねー」\n\n\n「え、でもお兄さんが…」\n\n「俺はこっちで寝るから、気にしなくていいぜー」\n\n「ダ、ダメだよ!わたしがソファで寝るよ!\nこれだけ迷惑かけてるんだもん、せめてそれくらいさせてよ…」\n\n\nルイちゃん、ホントにいい子だな。\n…なーんで兄貴はあんなふうになっちまったんだろうなぁ?\n\n\n「にゅふふ、ルイちゃん。\nシューヤはそういう人なのだ♡\n何を言っても、結局はこちらが\nベッドで寝るように説得されちゃうから\nムダなのだ♡」\n\n「あぁ…なんか、そんな感じする…」\n\n\nなんか、高速で諦められたわ…。\nいや、説得するけどよ…。\n\n「そ、それならお兄さんも一緒にベッドで寝よ…?」\n\nルイちゃんの発言に、俺もキョウコも驚く。\n\n\n「…いや、今日あんな目に遭ったばかりだろ?\n男と一緒は嫌じゃねぇか?」\n\n「そうだよルイちゃん。無理しなくていいんだよ…?」\n\n「…ううん、無理してないよ。\nだってお兄さんとあの人は違うから。\nそれに、キョウ姉が好きになった人だもん。\nいい人だって、わかるよ」\n\n\n「ルイちゃん…いい子!\nぎゅーーーーー♡♡♡」\n\n「ゎぷっ」\n\nキョウコって抱き着き癖あるよなぁ。\nまぁ、眼福だからいいけどな。\n\n「それじゃ、お邪魔させてもらうわ。\nムリだけはすんなよ?\n嫌な気分になったら、遠慮だけはするなよ?」\n\n「うん、わかった。キチンと言うね」\n\n\n3人でベッドに入る。\nルイちゃんの希望で\n俺、ルイちゃん、キョウコの順だ。\n\n「大丈夫そうか?」\n\n「うん、むしろ、安心する…\nあふ………ふぁあ…」\n\n「今日は大変だったもんね。\nゆっくり寝てね…」\n\n「うん…おやすみなさい…お兄さん、キョウ姉……」\n\n「うん、おやすみ」\n\n「おやすみ、だ」\n\n\nルイちゃんの寝顔は、安らかだった。", "preface": "44話目ですー!", "afterword": "シュウヤくんが、自分も出頭する発言をしてますが\n彼の場合、別に刑法に触れるようなことは\nしてないんですよね。\n(調べた限りでは、ありませんでした)\n\n皆様のおかけで、総合ポイントが1万を超えました。\nほんと、ありがたいことです。"} |
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