| {"novel_id": "n0005cn", "chapter": 102, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0005cn/102/", "title": "102 続・検討会", "content": "────────────────────\n『ざいりょうをささげよ』\n依頼主:\n ---\n依頼内容:\n 2/7\n報酬:\n スキル「幻惑耐性」\n────────────────────\n\n ……。\n\n「おねえちゃん?」\n\n エジアの問いかけに我へと返ります。\n 新しいクエストをいつの間にか受けていて、そして達成していました。\n しかも、『ざいにん』『ざいりょう』の違いがあるだけで、中身は殆ど同じでした。\n これはもう、無関係とは考えないほうがいいでしょう。\n\n エジアを連れて村へと戻ります。\n 気付いたらもうすぐ夕方です。\n 私一人よりも、みんなと相談するほうが絶対にいいでしょうね。\n\n「……レンガはどこにいってしまったのでしょうね」\n\n 目の前から消えたレンガは、もちろん私のインベントリにも入っていません。\n エジアが隠し持っているということももちろんありません。\n その姿は何処かへと消え去ってしまったのです。\n\n「大丈夫なの。私もレンガを作れるの」\n\n「そうなのですか?」\n\n「作れる気がするの」\n\n あら。\n でも朗報といっていいでしょうね。\n 少なくとも作り方は分かったのです、もしもなんらかのスキルが必要だったとしても、すぐには成功しなくても、なんども失敗するうちにいずれは成功するでしょう。\n\n(あなたのステータスもわかったらいいんですけれどね)\n\n どうしてNPCのステータスはわからないのでしょうね。\n もしもエジアがなんらかのスキルを覚えているのなら、それがレンガ造りに必要で、かつそのスキルはもう覚えたと判断できるのに。\n スキルを覚えていなくても、エジアの発言からスキルは必要ないかもしれないと思えるのに。\n\n ……つまり、結局は見えなくても変わらないですね。\n レンガを作ることは、私の中では決まっているのですから。\n\n\n------\n\n\n 広場には皆さん集まっていました。\n 結局皆さんで狩りに行っていたのでしょうか。\n 狩りの成果は上々で、皮やらお肉やらを渡されます。\n 料理できるのも加工できるのも今のところは私だけなので、私に渡すのも分かります。\n でも、さすがに多くはないでしょうか?\n\n「マトヴィさん、紫桜さん。装備品一式を作りましたよ」\n\n「へえ、なかなか良いじゃないの」\n\n まずは簡単に済ませることから、装備品を渡します。\n 受け取った装備品をすぐに身につけるマトヴィさんと紫桜さん。\n うん、これで私たちと似たような装備になりましたね。\n\n「おねえちゃん、お揃いだね」\n\n そうですね、そのほうがいいと思いましたからね。\n 装備も一緒にするとより姉弟みたいに見えますね。\n それがマトヴィさんの願いでしょうし、いい仕事をしたと思います。\n\n「ヨウの分は無いのかい?」\n\n「ヨウは……この服がいいと言っていたので……」\n\n そもそも私の頭にも、マトヴィさんと紫桜さんがお揃いということ以外は案がありませんでした。\n ヨウもそんなに乗り気じゃないと思うのですけれど……。\n\n「……この服が、いいです」\n\n か細いヨウのアピール。\n 別に気まずい雰囲気ではなかったので、そこまで小さくならなくても大丈夫ですよ。\n\n「これはヨウからのリクエストだったんですよ。それに私と同じ戦い方ですし、どうせなら服も同じ方がなんかいいですよね」\n\n「確かにね。そもそもがあの時にユウカと一緒に戦って、それでユウカみたいなパーティーメンバーを増やそうって考えてヨウを見つけたんだ。むしろユウカとお揃いのほうがいいぐらいだよ」\n\n あの時の私はそんなに評価が高かったのでしょうか。\n 中途半端な盾役なので、他人に評価されると嬉しいのですが戸惑ってしまいますね。\n マトヴィさんから賛同を得られたことでヨウもほっとした表情を浮かべていました。\n 気にしていたんですね。\n\n「……昨日は聞かなかったけど、なんでアイリーもお揃いなのかな?」\n\n ニヤニヤしている夕凪さん。\n アイリーは……一瞬顔を伏せましたけれど、すぐに顔を上げました。\n\n「何よ。別にいいじゃない」\n\n「悪いなんて言ってないよ。ただちょっと気になっただけだって」\n\n「ふんっ」\n\n 夕凪さんがアイリーを弄るのはいつもの光景です。\n 特に気にする必要はないでしょうね。\n\n それでは本題の、クエストのお話をいたしましょう。\n\n\n「まったくというか、さすがユウカちゃんというか……」\n\n あれ、もしかして呆れられてますか?\n 私だって見つけたかったわけじゃないんですよう。\n\n「でもこれは……なかなかいいんじゃない」\n\n「そうよ! さすがユウカさんよ!」\n\n 褒められると照れてしまいます。\n 狙って見つけたわけじゃないんですよう。\n\n「それで、レンガを貰ったらクエストを受けたことになったんだって?」\n\n「ええ、そうです。一緒にレンガを作って、でも使い道がないってことで貰うことになったんですけれど、なぜかレンガは消えてクエストを受けたことになっていました」\n\n つい先程の状況を皆さんにもお教えします。\n さすがについさっきのことなので詳細を伝えることができました。\n\n「それにしても、こっちの依頼内容な7つなのね」\n\n そうですね、そして私とエジアが手に入れたであろうレンガ2つ分が既に達成されています。\n\n『この途はまだ完成しておらず\n この先を行きたくばななつのしるしを捧げよ』\n\n 関係する石碑は間違いなくこれでしょう。\n 皆さんで意味を考えます。\n うーん、捧げるのがレンガで、この文章……。\n\n「ちょっと待ってよ。そういうことなの?」\n\n 最初に顔を上げたのはマトヴィさん。\n 次いでみなさんが次々に発言します。\n\n「そういうことなのかなあ」\n\n「なんだか拍子抜けですよね」\n\n「いろいろ考えたのが馬鹿らしいわね」\n\n 思い至るとこれしか無いのですが、確かに拍子抜けですよね。\n\n\n 多分ですけれど、道が完成していないから材料となるレンガを持って来いって、そういうことなんでしょう。\n\n\n そもそも道なんて全然舗装されてない、土を踏み固めただけじゃないですかって話なんですけれどね。\n それとも西にいくとレンガの道になっているんでしょうか。\n そんなことはなさそうですけれど。\n\n「それじゃあ私たちもレンガを貰ったらいいのかな?」\n\n「おそらくそれでいいのでしょうが、今日はもうやってないと思います」\n\n「そっか。それじゃ明日かなあ」\n\n もう日も暮れそうですからね。\n それにいつでもできることですから。\n\n「今日の夜のはどうすんの?」\n\n 今夜も家主を返り討ちする予定でしたが、明らかに簡単そうなクエストを見つけてしまいました。\n ……どうしましょう?\n\n「一応はやったほうがいいんじゃないかな? 万が一ってこともあるからね」\n\n 万が一……夜の襲撃クエストが簡単だった場合?\n というよりも、レンガクエストが実は難しかった場合でしょうか。\n 3つめ以降に集めるのは実はレンガではないとか。\n\n「そうですね。できるなら両方を進めたほうがいいと思います」\n\n「どっちにしろ襲われますからね!」\n\n「それもそうか。それじゃあ指示通りの殺すとしましょうか」\n\n 物騒な言葉で私たちは別れます。\n それぞれの家主を倒すため。\n\n\n------\n\n\n『殺したよ』\n\n さて、割り当てられた家を伺うとすぐにマトヴィさんから連絡が入ります。\n\n『早いですよ』\n\n『早い分だけふたりっきりの時間が取れるんだ、張り切ってしまうのもしょうがないだろう』\n\n『そうかもしれませんけれど……』\n\n マトヴィさんは日付が変わる前、家主が狂う前に殺してもらいました。\n 連絡を頂いたのでクエスト結果を見るのですけれど。\n\n『変わってませんね』\n\n『予想通りでしょうに』\n\n そうなんですけれどね。\n でもやっぱり残念じゃないですか。\n\n『それじゃ私たちはもう休むから、なにか起こったとき以外は連絡しないでね』\n\n 紫桜さんと甘い夜を過ごすんですね。\n\n『はい、それじゃお休みなさい』\n\n さて、次は家主が襲ってくるまで待機ですね。\n\n\n『捕まえたよ』\n\n『捕まえました!』\n\n 深夜、襲ってきた家主を捕らえて縛ったところで連絡が入ります。\n 夕凪さんもリコさんも予定通りに捕まえたみたいですね。\n\n『今日は寝てませんよ!』\n\n もう、そんなに疑っていませんよ。\n\n『それで、これからどうするのかな?』\n\n『昨夜の出来事を考えると、家主を殺すことでクエストが進むのは間違いないと思います。その進行がランダムなのか、それとも何からの条件があるのかを調べたいと思います』\n\n 例えば人数なのか。\n 家主を指定された人数殺すたびにクエストが進行するとか。\n それとも殺し方とか。\n 完全にランダムなのか、調べたいと思います。\n\n『ユウカちゃんは短刀で殺したんだっけ。エジアちゃんは尻尾だよね。……じゃあ私は、ナイフで心臓を突いてみるよ』\n\n 夕凪さんの案です。\n まったく、なんて物騒な会話なのでしょう。\n 騒ぎ立てるような人がいなくてよかったと心底思います。\n\n『……やったよ』\n\n『何か残りましたか?』\n\n『なーんにも。残念ながら家主が消えちゃっただけみたいだね』\n\n 残念ですが、それも結果です。\n 武器は関係ない気がすることが分かっただけで十分でしょう。\n\n\n『じゃあ次はリコさん、いいですか?』\n\n『は、はい! いえ! ちょっと待って下さいっ!』\n\n『どうかしたの?』\n\n『いえ、どうやって倒そうかと悩んでまして……』\n\n ああ、確かに悩みますよね。\n えっと、昨夜はエジアが尻尾で倒したんですよね。\n でも恐らくそれはクエストの条件ではないでしょう。\n 尻尾を持っているのはエジアだけ、しかもNPC限定で、プレイヤーはもっていません。\n それなのにしっぽを使って倒すことなんて、そんな条件はさすがにあり得ないでしょう。\n\n『そうですねえ……リコの自由にしていいと思いますよ』\n\n エジアが手を下すよりは、リコが行ったほうがいいでしょう。\n\n『ご、拷問とかしたほうがいいんでしょうかっ!』\n\n こわっ!\n いきなりなんてことを言うのですか!\n\n『……今の家主って、喋れる状態でしたっけ?』\n\n『……ムリみたいです』\n\n そうですよね。\n 眼の焦点も合っていないですし、そもそも会話できませんもんね。\n\n『リコちゃん。どうせなら目を瞑るといいよ』\n\n『分かりましたっ!』\n\n どうせなら倒し方もランダムでということですね。\n リコの武器は鈍器ですし、振り下ろすならどこにあたっても一撃で倒せるでしょうしそれもいいでしょうね。\n\n『いきますっ!』\n\n 目を瞑って鈍器を振りかぶる姿が思い浮かびます。\n そのまま振り下ろして、床にまで穴を開けてしまいそうですね。\n\n『……』\n\n『リコ? どうしたの?』\n\n もうとっくに倒したと思うのですが、リコの反応がありません。\n\n『死体が消えちゃったので、どうやって倒したのかが分からないです……』\n\n『……エジアに聞けばいいでしょう』\n\n あら?\n クエストが進行しています。\n \"2/9\"になっています。\n 予想外です。\n\n『エジアちゃんに聞きました! どうやら首の真下の鎖骨の真ん中あたりを叩いたみたいです!』\n\n 鎖骨の間、ですか。\n 果たしてそれは答えに至るものなのでしょうか。\n\n それよりも。\n 私たちは4軒の家に分かれています。\n 初日は、私達だけが殺されたので3人の家主を殺しました。\n 昨日は4人。\n でも自殺はノーカウントとすると2人。\n 今日は先程のリコで3人目。\n\n『……もしかしたら、人数でしょうか? 昨日の深夜、エジアか私が家主を殺した時が4人目、先ほどリコが殺した時が8人目』\n\n『……ああ、ということは初日でユウカちゃんが殺されずに、家主に返り討ちをしてたらクエストが進んでたってことかな』\n\n 4軒の家、そして4人の家主。\n 4人殺すたびにクエストが進行。\n そんな気がします。\n\n『ということは、今私たちの目の前に転がってる家主を殺しても何も起こらないはず、ですよね?』\n\n『そうなるね』\n\n やっと光明が見えた気がします。\n まあ、どちらにしろレンガを集めたほうが早そうなのですけれど。\n\n「アイリー、お願いしていいですか?」\n\n「任せてよ」\n\n 縛られて転がっている家主に向かってアイリーが太刀を振りかぶります。\n その位置だとちょうど首を落とす感じですね。\n 首を落とすと名誉が守られるんでしたっけ?\n いえいえ、お腹は斬ってないのでむしろ罪人でしたっけ?\n\n そんなことを考えているうちに、アイリーが家主を殺します。\n もちろん死体からは何も……。\n おや?\n\n『……ユウカちゃん。クエストが進行しちゃったんだけど?』\n\n『進んじゃいましたね……』\n\n なぜか、\"3/9\"と進行しています。\n\n『人数ではなかったということでしょうか』\n\n『やっぱりランダムなのかもしれませんね!』\n\n 分かりません。\n 分かったと思ったのに、さっぱり分からなくなってしまいました。\n こういう時は寝るに限ります。\n 可愛い可愛い女の子たちと一緒に裸になって眠るのです。\n 一度何も考えない頭になって、スッキリして。\n そして朝を迎えましょう。\n\n『もう、寝ます』\n\n『それがいいかもね、それじゃあまた明日』\n\n『おやすみなさい!』\n\n 服を脱いだアイリーとエジアに抱きついて、煙の立った頭を冷やします。\n 他のところが熱くなっていますけれど、いつものことですからね。\n さて、レンガの方は問題なく進むといいんですけれど……。", "afterword": "名前:ユウカ\n種族:人間Lv59\n職業:盗賊Lv85, 復讐者Lv30\nクラン:Crystal Vespa\n-\nHP:3050/3050\nMP:3050/3050\n-\nSTR:245\nVIT:120\nAGI:700\nDEX:545\nINT:350\nポイント:250\n-\n【パッシブスキル】\n短剣Lv100, 投擲Lv28\n看知の瞳Lv32, 工人の瞳Lv7\n夜目Lv31, 超聴覚Lv49, 気配察知Lv52\n農業Lv12\n【アクティブスキル】\n影魔法Lv100\n隠密Lv47, 解錠Lv20\n料理Lv32, 裁縫Lv81, 釣りLv8, 製糸Lv26\nポイント:159\n-\n【実績】\n復讐達成+5, 性豪+7, 信頼+3, 呪文個性+8\n-\n【資産】\n1,702,765e\n-\n【装備】\n武器:短刀・黒光、短刀・白光\n防具:速度低下耐性の和服、隠密補正の帯\n 雨蜥蜴のアーミーベスト\n 鰐皮の篭手、鰐皮の脛当て\n 隠密補正のマフラー\n 認識阻害のアームカバー、認識阻害のタイツ\n 速度低下耐性のサラシ、黒い下着\n装飾:婚約の腕輪+6\n 転移のイヤリング"} |
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