Krixter/Repo / n0005cn /143.json
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{"novel_id": "n0005cn", "chapter": 143, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0005cn/143/", "title": "143 それぞれの報酬", "content": " 清々しい朝を、リンと一緒に迎えます。\n\n「おはようございます」\n\n「ああ。おはよう、ユウカ」\n\n 2人して同時に目覚めました。\n そして同時に口付けをします。\n 朝の挨拶の必須にするのもいいかもしれませんね。\n\n それでは広場へと向かいましょう。\n 思ったよりも約束までの時間はありません。\n 急いで身支度を整えて、リンと一緒に待ち合わせ場所へと向かいました。\n\n\n 水都アテルダム、その広場へとやってきます。\n 待ち合わせの時間ギリギリでした。\n 昨夜も頑張ってしまいましたからね。\n\n 広場にある転移結晶を見ると、もう皆さんお揃いのようです。\n エストさんたちに、海漢さんたち。\n それにマッドさんとダイラさんの姿もありました。\n\n「……あ? なんで街から来るんだ?」\n\n 彼らに近づくとエストさんから疑問の声が。\n ごもっともな発言です。\n 皆さんの中では、私はクランのホームへと戻っていることでしょうからね。\n\n「それに……その人は?」\n\n まずは自己紹介が必要みたいです。\n\n「あたしのことを知ってる顔もいるだろうけど名乗っておくよ。元盗賊ギルドマスターのリンだ。これからはユウカと一緒のクランで活動することになっている」\n\n リンの一言は皆さんに衝撃を与えます。\n まずはエストさんたちの思い出したような顔。\n そして驚いたように私を見ます。\n 全く知らないであろう海漢さんたち。\n こちらも驚きは同様でしょう。\n ただ、マッドさんとダイラさんだけはあまり驚きは無いようです。\n 不思議ですね。\n\n「……ギルドマスターが仲間に?」\n\n「元、だよ。今の盗賊ギルドは違うやつがトップになっているよ」\n\n とりあえずは納得したのでしょうか。\n エストさんたちの矛先は私に向かいます。\n\n「ユウカ。ギルドマスターってのも仲間になるものなのか?」\n\n「むしろどうやって知りあったのかを教えてくれ!」\n\n「お……俺も良かったパーティーに誘って欲しいっす」\n\n そういえば、見たところ彼らは全員プレイヤーみたいです。\n あまりNPCをパーティーには誘わないのでしょうか。\n\n(おい、今のやつギルドマスターをパーティーメンバーに入れたって言ってなかったか)\n\n(マジかよ。普通誘えねーだろ)\n\n(あれ、リンさん?)\n\n あたりがざわざわとしてきました。\n 皆さんが騒いだからなのか、周りにいた無関係の人たちまで私たちに注目しだしているみたいです。\n やっぱりギルドマスターというのは特別なのでしょうか。\n\n「あの、なんだか注目されているみたいなので、とりあえずは私達のホームへと移動しませんか?」\n\n「あ~……そうだな。こんなところで注目集めてもつまらないしな」\n\n 同意をいただけたのでパーティー申請を出してとっとと移動です。\n こんな場所じゃおちおち話もできません。\n\n\n------\n\n\n ホームへと戻ってきました。\n 馬車があるだけで、相変わらずの更地です。\n\n 思い思いに休んでいた皆さんもやってきた私に気付いたのか、こちらへと近づいてきます。\n\n「リン、お久しぶりですね」\n\n「やあ、ティエ……ル……」\n\n 元から知り合いだったリンとティエルが挨拶をしていたのですが、いきなりリンがこちらを向きます。\n\n「あ、あたしは聞いてないよ!」\n\n ティエルのお腹……のことでしょうねえ。\n とりあえずその話はあとで、ということにしておきました。\n\n\n「エストさん達はオーダーメイドの装備品でよかったですよね。マッドさんは伺っていませんでしたが何がいいでしょうか。それと、海漢さん達は……?」\n\n そういえば、海漢さんたちの人数は多いですね。\n 10名以上いる気がします。\n 昨日よりも増えてますか?\n\n「いや、俺達はダンジョンの入り口まで案内してもらえたらいいよ。できたらスグにでも行きたいぐらいだ」\n\n「ユウカさん。私が見つけたやつよ」\n\n そういえば、ホームのエリア内の南側にダンジョンの入口らしきものがあるのでしたっけ?\n 水中だそうなので、手を出していませんでした。\n 泳ぎの練習もしなきゃいけませんね。\n\n「どうせならみんなで行ってみましょうか。多分アイリーしか場所は知らないですよね?」\n\n 早速南へ移動です。\n モンスターの心配はいりませんからそれほど時間も掛かりません。\n 10分もかからずにダンジョンの入口へと辿り着きました。\n\n いきなり現れた池のような感じで、水そのものは綺麗です。\n 底が見えず、どこまでも吸い込まれてしまいそう。\n\n「よし、ちょっと潜って調べてくる」\n\n 代表で海漢さんの仲間の一人が潜っていきます。\n 彼は装備を身に着けたままですが、溺れたりはしないのでしょうか。\n\n ほんの少しもしないうちに、彼が浮き上がってきました。\n\n「多分当たりだ。モンスターもいるし、奥からでかいモンスターの声っぽいのも聞こえてくる」\n\n「モンスターがいると当たりなのですか?」\n\n「ユウカは知らないのか。今海賊クエストっていうのをやっててな。海に浮かんでいる海賊船にたどり着くのに、タンジョンの奥にいるモンスターと出会う必要があるんだ」\n\n「海賊船ですか……。そういえば海に浮かんでいる船を見たことがありますね」\n\n「ああ、間違いなくそれだ。俺たちは船を作れないからな」\n\n 海賊船まで行くということは、船以外の手段で行くということでしょう。\n ……なんだか面白そうですね。\n\n「言ってくれたら私達も手伝いますからね?」\n\n「ああ、その時は遠慮なく手伝ってもらうよ」\n\n ということで彼らはダンジョンの中へと潜って行きました。\n とりあえずは今日の夜には出てくるそうです。\n その時間に備えてご飯の用意をしてあげましょう。\n\n\n 再び転移水晶の傍へと戻ってきます。\n エストさんたちの装備品についてです。\n\n「ところで、だ。見たこと無い子が増えてるんだけど、よかったら紹介してもらえるか?」\n\n「あら、そうですね。えーっと、アテルダムから仲間になった子だと……。私の後ろにいるヨウと、竜人で鍛冶師のエジア、天使で見習い石工のアマエ、それに悪魔で見習い大工のルダですね」\n\n 一人ひとり紹介します。\n 彼らは私達の恩人ですからね。\n しっかりとお礼を言いましょう。\n\n(おい、天使と悪魔って聞いたことあったか……?)\n\n(そもそも竜人自体めちゃくちゃレアだって話だったよね?)\n\n(幼女ぱねぇな……)\n\n 目の前でヒソヒソされるのはとっても困るのですけれど……?\n\n「あー、すまないな。つい驚いてしまって。その……だな、天使に悪魔、それに竜人もだが、多分殆どの人は見たことも無いはずだ。それをどうやってクランに誘ったんだ?」\n\n「ユウカちゃん、私達にも教えてちょうだい。アマエとルダの紹介無しにいっちゃうんだもん。焦っちゃったよ」\n\n「ああ、ごめんなさい。そうですね、まずはエジアですが、アテルダムの民家の中で修行をしていたところを話しかけたのがきっかけでしょうか。アマエとルダは、エジアの紹介ですね」\n\n「おねえちゃんのおかげで鍛冶師になれたの」\n\n「ふんっ、あたしだってすぐに立派な石工になるわ」\n\n「あの、はじめまして……」\n\n 三者三様の挨拶ですね。\n\n(民家って普通入れなくねーか?)\n\n(やっぱ同性だからか……?)\n\n(NPCと仲良くって結構むずいっしょ)\n\n 彼らは再び身内話です。\n なんでも聞いてくれて構わないのですけれどね。\n\n「そいつらは時間がかかりそうだ。俺らから先にいいか?」\n\n「ええ、構いませんよ」\n\n エストさんたちは時間がかかりそうなので、マッドさんから先に報酬を払うことになりました。\n そのマッドさん、ダイラさんを私の目の前に突き出します。\n\n「俺の方は強い奴らと戦えたらそれでよかったしな。特に報酬はいらねえよ。ただな、こいつがどうしても欲しい物があるそうだ」\n\n「ダイラさんがですか? まあ、別に構いませんけれど……」\n\n 最初は敵という立場だったのでほんの少しだけ考えてしまいます。\n けれど結局は勘違いでしたからね。\n もう確執はありません……よね?\n\n「ちょっとこっち……」\n\n ダイラさんに連れられて皆さんからほんのちょっと離れます。\n 皆さんに背中を向けたあと、ダイラさんはウィンドウを表示し私に見せました。\n\n「この下着、ユウカの作品だって聞いたんだけど……」\n\n「あ、そうですね。私が作って販売を依頼したもので間違いないですね」\n\n そこに写っていたのは、おそらく販売中の下着たちでした。\n ……ああ、いけません。\n すっかり作るのを忘れていました。\n 今手元には数着しか新作はありません。\n\n「頼む! あたしに下着を作ってほしいんだ!」\n\n 勢い良く頼まれてしまいます。\n もちろん、それ自体は構わないことなのですけれど。\n\n「もしかして、昨夜はマッドさんと仲直りできませんでいたか……?」\n\n 気になったことを聞いてみたのですが、ダイラさんは頬を赤く染めます。\n\n「い、いや……昨日は仲良くできたよ。でもね、せっかくのこういう場所なんだ。普段なら身に付けない下着なんかでもやってみたいじゃないか」\n\n ああ、なんとなく欲しているものが分かりました。\n 私の作った性能の良い下着ではなく、私の作ったえっちな下着をご所望みたいです。\n うふふ、なんて素敵なことでしょう。\n\n「ダイラさん、任せてください。とってもえっちな気分になれる下着を作ってしまいます。けれど今は手元に何もないので、作ってからご連絡ということでよろしいでしょうか」\n\n「ああ、ああ。もちろんだよ。フレンド登録するから、いつでも連絡してほしい。もちろんユウカが困ったときは、いつでもあたしを頼ってくれていいからね」\n\n どんなことでも頼っていいのでしょうか。\n\n「ただし、えっちなお願いだけはゴメンだからね」\n\n 最後に釘を差されてしまいます。\n\n\n マッドさんとダイラさんも去り、残るはエストさんたちです。\n 気付けば夕凪さんも一緒になっていろいろと話していたみたいですけれど、もう落ち着いたのでしょうか。\n\n「そういや聞いてなかったんだが、ユウカの【裁縫】スキルって今いくつなんだ」\n\n「ええと……Lv81ですね」\n\n「81!? そりゃ思ってた以上だな!」\n\n ほんと、自分でも不思議に思います。\n 裁縫でこれだけ上がるなら、料理なんかももっと高くてもいいと思うのですけれどね。\n\n「それなら俺はぜひこれをお願いしたい」\n\n トレードのウィンドウが表示されたので中身を確認してみます。\n どうやら大きな毛皮のようです。\n 名前は……。\n\n「【スコルの毛皮】?」\n\n「ああ。昨日倒したボスの狼の毛皮だ。これで丈夫なコートを作って欲しい」\n\n なるほどなるほど。\n あれだけ強かったボスですから、この装備品も強力なものになることでしょう。\n 私のスキルでどこまでできるか心配ですが、レベルも確認されたのでおそらく大丈夫なのでしょう。\n\n「はい、承りました」\n\n それに、難しいものだと経験値もたくさん貰えますからね。\n タダで請け負ってもそこまで損ではありません。\n\n「俺は……見た目通り鎧ばっかなんで、インナーを適当にお願いしていいっすか」\n\n 悠二さんは防御重視の装備で、外側は全部金属で覆われています。\n 確かに私が作れるものはそれぐらいでしょう。\n\n「はい、わかりました。しっかり作らせてもらいますね」\n\n 残りのパースさんと黒砂糖さんからは【ウルクの革】という、例のボスのうちオークの名を冠した革から適当に装備をお願いされました。\n 胸当てぐらいになるかなと思います。\n\n「それぞれに色と糸の指定はありますか? 色は……アイリーとリコに聞かなければ分かりませんね。糸は使う糸によってほんの少し性能が変わってきますね」\n\n 元の素材がいいものですから、ほとんど意味はないかもしれませんけれど。\n\n「糸? そんなので性能が変わるのか?」\n\n「そうですね。例えばスパイスロウダーというモンスターがいるのですが、こいつが吐き出す糸を使うと【速度低下耐性】が得られます。もちろんこの糸を生地に混ぜ込んだほうが効果は増すみたいですけれどね」\n\n「……スパイスロウダーは分かるが、他に効果を持っている糸ってあるのか?」\n\n「ええと、私もそこまでは知らないのですけれど、スライラクーンの毛から糸を作ると『認識阻害』で、スライフォックスの毛から糸を作ると『隠密補正』ですね。これ以上は私も知らないのですけれど……」\n\n ふむ、そう一言頷いて彼らは再び相談し合います。\n 今度はすぐに終わったみたいですけれど。\n\n「すまないけれど、作るのはちょっと待っててくれ。俺らで糸を探してこようと思う。……モンスターの毛を持ってきたら、糸にできると考えていいか?」\n\n「ええ、それで間違いありません。【製糸】スキルも覚えていますから」\n\n 彼らは私よりもいろんなモンスターと戦っているはずですからね。\n きっといろんな素材を知っているのでしょう。\n\n「いくらか余分な分を売っていただけるとさらに助かります」\n\n「それぐらいタダでやるさ。なんてったってタダで装備品を作ってもらうんだからな」\n\n その辺りはギブアンドテイクですね。\n 持ちつ持たれつの関係、素晴らしいと思います。\n\n 糸を探してくるということでエストさんたちも去って行きました。\n まあ彼らのことですから、数日以内には戻ってくることでしょう。\n\n さて、それではです。\n これからは私達の問題を片付けていきましょう。", "afterword": "名前:ユウカ\n種族:人間Lv98\n職業:隠密Lv49, 復讐者Lv67\nクラン:Crystal Vespa\n-\nHP:5000/5000\nMP:5000/5000\n-\nSTR:450\nVIT:320\nAGI:1560\nDEX:900\nINT:350\nポイント:100\n-\n【パッシブスキル】\n短剣術Lv46, 投擲術Lv12\n看知の瞳Lv33, 工人の瞳Lv11\n夜目Lv42, 超聴覚Lv85, 気配察知Lv89\n農業Lv18\n【アクティブスキル】\n影魔法Lv100\n隠密Lv47, 解錠Lv20\n料理Lv32, 裁縫Lv81, 釣りLv8, 製糸Lv26\nポイント:278\n【レジストスキル】\n幻惑耐性\n-\n【実績】\n復讐達成+12, 性豪+10, 信頼+5, 呪文個性+8\n-\n【資産】\n270,150e\n-\n【装備】\n武器:短刀・黒光、短刀・白光\n防具:速度低下耐性の和服、隠密補正の帯\n   鰐皮の篭手、鰐皮の脛当て\n   隠密補正のマフラー\n   認識阻害のアームカバー、認識阻害のタイツ\n   速度低下耐性のサラシ、黒い下着\n装飾:婚約の腕輪+6\n   転移のイヤリング"}

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