Krixter/Repo / n0005cn /148.json
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{"novel_id": "n0005cn", "chapter": 148, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0005cn/148/", "title": "148 彼女の役目", "content": " ホームに戻ってきた頃にはもう夕方です。\n 時間は使ってしまいましたけれど、しかたがないことでしたからね。\n そして驚きました。\n ホームの様子が一変していたのです。\n\n いえ、見た目にはさほど変化はありません。\n なんというか、活気があったのです。\n\n「ルダはまた木でカマドを作ってあげて。そろそろ今のやつが壊れそうだよ。アマエはそれをこっちまで持ってきて。そう、そこに置くのがいいね」\n\n 夕凪さんの指示の下、アマエとルダがあっちこっちへと動いています。\n アイリーとヨウとミドくんは資材の移動を主にしているようです。\n エジアはカマドとにらめっこ。\n ああ、どうやらレンガを成形して焼いているようでした。\n\n そしてミーオさんです。\n なにやら猛烈な勢いで書類に何かを記入しています。\n\n「あの、何があったのですか?」\n\n「ああ、ユウカちゃん。お帰り。何があったのって、そりゃあミーオさんだよ。彼女に簡易なカウンターを与えてからね、何をしたらいいのかのクエストが大量に出てきたの」\n\n ミーオさんから?\n よくわからないので直接聞いてみることにします。\n\n「ミーオさん、大丈夫ですか?」\n\n 私が目の前まで近づいてもミーオさんは視線を下に落としたままです。\n 一体何を記入しているのでしょうか。\n\n「あ、ユウカさん! お仕事です!」\n\n どんと書類を渡されます。\n ええ、比喩ではなく本当に音がしました。\n どこにあったのか、たくさんの書類の束を出されたのです。\n\n そしてその書類の束に触れた瞬間です。\n\n『村人を増やそう』\n『村を柵で囲おう』\n『広場を作ろう』\n『家を建てよう』\n『畑を作ろう』\n『小屋を作ろう』\n ……。\n\n ずらりと表示されるクエスト一覧。\n それもいきなり全てを受注した状態となっています。\n\n「これは……」\n\n 全ては私達のホームに関すること……なのでしょう。\n それも、やろうと思えばどれもが今スグに取り掛かれるものばかりみたいです。\n\n────────────────────\n『村人を増やそう』\n依頼主:\n ---\n依頼内容:\n 拠点の住人 (7/10)\n報酬:\n 住人の一部情報表示機能の追加\n────────────────────\n『村を柵で囲おう』\n依頼主:\n ---\n依頼内容:\n ホームの外周を、入り口を除いて柵で囲う\n報酬:\n 住人の一部情報表示機能の追加\n────────────────────\n『広場を作ろう』\n依頼主:\n ---\n依頼内容:\n 水晶の周囲を整える\n報酬:\n 住人の一部情報表示機能の追加\n────────────────────\n\n つまり彼女の、事務をやるというミーオさんの仕事なのでしょう。\n 私達のやるべきことを示すこと。\n\n それにしてもたくさんのクエストです。\n それもいきなり全部が受注ですからね。\n 夕凪さんが陣頭に立っているというのも分かります。\n\n ええと今やっているのは……『広場を作ろう』と、家を作ろう、でしょうか。\n 木のカマドの合間に作っている柵は、畑用でしょうか。\n\n それと確信しました。\n アマエもルダもそれぞれ石工と大工のスキルを間違いなく覚えていることでしょう。\n 昨日までとは効率が段違いです。\n\n できることが増えたのは喜ぶべきことなのですが、しかしやるべきことが多すぎます……。\n\n\n 現状把握は終わりました。\n 私も作業を手伝おうと思います。\n まずは夕凪さんでしょうか。\n\n「ユウカちゃんは好きにしていいんじゃないかな。一応は私達だけで出来てるし、いろいろと依頼もされてるでしょ?」\n\n 確かにその通りなのですけれど、私だけ仲間はずれというのも寂しいではないですか。\n とりあえずは皆さんの状況を確認してみましょう。\n\n\n「アマエは何をしているのですか?」\n\n「見て分かんないの? ここをもっと綺麗にしてるの」\n\n 彼女は石を削りだしています。\n 形を整えて、中央にある水晶の周りに綺麗に並べています。\n 最終的にはどのような形になるのでしょうか。\n 石の階段をいくつか作って、綺麗な見た目にしたいですね。\n\n\n「ルダは大変ではないですか? 色々とやることがありそうですね」\n\n「うん……でも面白いし……役に立ってるのは嬉しいし……」\n\n ルダは故郷では大工が過剰なんでしたっけ。\n そういう環境で育ったからこそ、役に立てることが嬉しく感じるのかもしれません。\n ルダはカマドを作って、食器を作ってと大忙しです。\n 今が一番忙しいと思うので、なんとか乗り切ってほしいです。\n\n\n「レンガの数が揃ってきましたね」\n\n「でもまだまだなの。これじゃ壊れやすいし、もっといいものを作りたいの」\n\n 手にとって確かめてみると、【最低品質のレンガ】という名称でした。\n やはり木のカマドで作れるレンガというのはこういうものなのでしょう。\n\n この品質を上げるにはどうしたらいいのでしょう。\n まずはレンガのもととなっている泥でしょうか。\n こちらにも良いもの悪いものがあると思います。\n あとはカマドですね。\n この【最低品質のレンガ】でカマドを組んだ場合は、木のカマドよりもいいものになるのでしょうか。\n なるといいですね。\n\n\n「ねえユウカさん。広場の広さってどれぐらいがいいのかな」\n\n「そうですねえ……。あまり広すぎても寂しいですよね」\n\n 広場の大きさは、村の大きさに比例するのが好ましいでしょう。\n その村の大きさとは、つまりは住人の数です。\n ……どれぐらいの人数が増えるのでしょうね?\n\n「アイリーは、村人をどれ位まで増やすといいと思いますか?」\n\n「……あまり多いのは嫌ね。だってその分だけユウカさんが違う人の相手をするんでしょ?」\n\n そう言われると返す言葉もありません。\n 別に狙って増やしているわけではないのですよ?\n ……ただ、関係を持とうとしているだけですからね。\n\n\n「はぁ……」\n\n アイリーに曖昧にごまかしていると、隣でため息が聞こえてきます。\n\n「ミドさん。どうかしましたか?」\n\n「……なんでもない」\n\n これはあれですね。\n マトヴィさんがいなくて落ち込んでいるのでしょう。\n 彼もアイリーとヨウと一緒に周辺の地面を整えてくれています。\n でも一番作業がゆっくりですね。\n\n 彼には何も声をかけられません。\n マトヴィさんが早く戻ってきてくれることを祈るばかりです。\n\n\n「ヨウも大丈夫ですか?」\n\n「……はい」\n\n 彼女は黙々と作業しています。\n ヨウに関しては心配することもなさそうですね。\n\n「ユウカさん」\n\n「どうしましたか?」\n\n「木材の数が、足りないのではないでしょうか」\n\n 山積みにしたはずの木材に顔を向けてみます。\n ……確かに、思った以上に木材のヘリが早いですね。\n カマドを組んでたくさん燃やしているからでしょう。\n まだ数日は大丈夫ですけれど、目を離すとスグにでも無くなってしまいそうなペースです。\n\n「そうですね。後で取りに行ったほうが良さそうですね」\n\n 木材をドロップするトレントは弱いですからね。\n ちょっと狩るだけですぐに溜まってくれるでしょう。\n\n\n あまり手伝うこともなさそうなので、夕飯の用意を始めます。\n もうすっかり夕方で、海漢さんたちもそろそろ戻ってくるのではという時間でした。\n\n 本日作るのはシチューです。\n たくさんのミルクはそのためです。\n お野菜とお肉を大きめに切って、水と一緒に鍋にいれて火をかけます。\n あとは味を整えてからミルクと小麦粉を一緒に入れましょう。\n 量が多すぎるので正確には計量しません。\n おかしなことをしないかぎりはきちんとした味になってくれますからね。\n\n それよりも頭を悩ませるのは明日のお弁当です。\n お弁当箱だけはルダがしっかりと用意してくれています。\n しかし中身はまだ決まっていません。\n\n ……まあ、ゲームですし現実のお弁当に即する必要はありませんよね。\n なんとなく用意するものを決められそうです。\n\n そうこうしているうちに、ダンジョンに潜っていた海漢さんが戻ってきて夕飯となりました。\n\n\n「半日ですげえ見違えたなあ」\n\n 食事中、彼らはしきりに広場を見渡しています。\n 完成まではまだまだですが、雑草がなくなって作りかけの石やら木やらが置いてあると今後の形も想像できますからね。\n\n「やっぱりホームを持つのは大変なのか?」\n\n「どうでしょう。私達もこのホームが出来たばかりですからね。でも……そうですね、プレイヤーだけだともっと大変なのかなとは思います」\n\n「そうか。やっぱり大変そうだな」\n\n「海漢さんたちは、自分たちのホームは持たないのですか?」\n\n「ん……そうだな。無人島なんかがあったらいいんだけどな」\n\n それはまた……随分と不便そうな場所ですね。\n 木材なんか簡単に集まりそうにありませんし、食べ物なんかも探すのに苦労しそうです。\n まあ、移動は転移水晶があるのでなんとでもなりますけれどね。\n\n\n 夕飯はそれなりに好評でした。\n とはいっても趣向を凝らした料理とはいえませんからね。\n 可もなく不可もなくといったところではないでしょうか。\n\n「ユウカたちにお願いがある」\n\n 夕飯を片付けた後で、海漢さんから提案がありました。\n\n「どうかダンジョン攻略を手伝って欲しい」\n\n 海漢さんだけでなく、他の方たちも頭を下げてきます。\n さすがに無下にするわけにもいかず、詳しい話を聞きました。\n\n 彼らが私たちに頭を下げる理由ははっきりしていました。\n なんとしても、急いでこのダンジョンをクリアしたいのだそうです。\n 万が一このダンジョンが外れだった場合は、また一からクエストの対象であるダンジョンを探さなければなりませんからね。\n それに、こうしている間にもいつ海賊が襲ってくるか分かりません。\n そういう意味でも急いだほうがいいのでしょう。\n\n「今日で大体の手応えは掴んだ。明日からは俺らは四人一組の4パーティーで攻略するつもりだ。そこにユウカたちも加わってほしい」\n\n ダンジョンの中は分岐に次ぐ分岐で、探索するパーティーが増えるほどに攻略の速度が上がります。\n ただし途中でモンスターも出るのでさすがにソロでは危険と。\n だからこその4人組なのでしょう。\n\n「できたら今週中にケリを付けられると最高なんだがな」\n\n えーっと、今日は今週が始まって4日目でしょうか。\n 週の頭に色々あったので、いまいち自身がありません。\n\n「夕凪さん……どうしましょうか?」\n\n「いいんじゃないの? 私達としても、いつまでも彼らの面倒を見るわけにはいかないでしょ。ホームの改造もあるし、ここは急げるダンジョン攻略を優先したほうがいいんじゃないかな」\n\n なるほど、一理あります。\n みんなでダンジョン攻略をとっとと終わらせて、そのあとはゆっくりホームに取り掛かろうという話ですね。\n\n「正直あまりやることもないし、私もダンジョン攻略は賛成ね」\n\n アイリーたちは生産系のスキルはほとんど無いですからね。\n 今ホームの開発に重要なのはアマエとルダとエジアですから。\n\n 本当ならリコの意見も聞きたいのですけれど、リコはまだリンと一緒にお出かけしています。\n 一体何をしているのでしょう。\n\n 私も考えてみます。\n 確かに現状はあまりよくはありません。\n 彼らの目があるので、好きに女の子に手を出せないのです。\n ……いえ、むしろそれだけが問題とも言えるでしょう。\n\n そうですね、手伝いましょう。\n 夕凪さんもアイリーも賛成してくれているのです。\n ここは彼女たちにも手伝ってもらうべきでしょう。\n\n「わかりました。私達からは1パーティーしか出せませんけれどそれでよろしいでしょうか?」\n\n「おう、十分だ。手伝ってくれる分も含めてお礼はしっかりとしよう」\n\n 攻略までに提供する予定の食事分も含めて、ということでしょう。\n\n「それでは明日からよろしくお願いしますね」\n\n「ああ、よろしくな」\n\n 彼らはまたアテルダムへと戻って行きました。\n 明日からも大変ですね。\n お弁当も作って、朝からダンジョン攻略です。\n 私達が前回入ったダンジョンは一本道でしたが、今回は分岐に分岐にまた分岐というダンジョンです。\n 迷わないように、気をつけなければいけません。\n\n でもある意味でやっとダンジョンらしいダンジョンですからね。\n ちょっとだけ楽しみでもありました。", "afterword": "名前:ユウカ\n種族:人間Lv98\n職業:隠密Lv49, 復讐者Lv67\nクラン:Crystal Vespa\n-\nHP:5000/5000\nMP:5000/5000\n-\nSTR:450\nVIT:320\nAGI:1560\nDEX:900\nINT:350\nポイント:100\n-\n【パッシブスキル】\n短剣術Lv46, 投擲術Lv12\n看知の瞳Lv33, 工人の瞳Lv15\n夜目Lv42, 超聴覚Lv85, 気配察知Lv89\n農業Lv18, 水泳Lv1, 潜水Lv1\n【アクティブスキル】\n影魔法Lv100\n隠密Lv47, 解錠Lv20\n料理Lv36 (↑4), 裁縫Lv83, 釣りLv8, 製糸Lv31\nポイント:259\n【レジストスキル】\n幻惑耐性\n-\n【実績】\n復讐達成+12, 性豪+10, 信頼+5, 呪文個性+8\n-\n【資産】\n1,620,150e\n-\n【装備】\n武器:短刀・黒光、短刀・白光\n防具:速度低下耐性の和服、隠密補正の帯\n   鰐皮の篭手、鰐皮の脛当て\n   隠密補正のマフラー\n   認識阻害のアームカバー、認識阻害のタイツ\n   速度低下耐性のサラシ、黒い下着\n装飾:婚約の腕輪+7\n   転移のイヤリング"}

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