Krixter/Repo / n0005cn /177.json
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{"novel_id": "n0005cn", "chapter": 177, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0005cn/177/", "title": "177 新たな武器のお披露目", "content": " 少々遅れたお昼ごはんはそれはもう豪華なものでした。\n 常にストックのあるお肉に、ついこの間アイリーと一緒にドロップしてきた大量の野菜。\n ……まあ、豪華なのは食材だけで料理はというとそれほど凝ったものではないのですけれど。\n\n 皆さんご飯はまだだったようなので、一緒に昼食となりました。\n 言ってしまえばただのスープなのですが、いろんな味が混ざって大変に美味しいものでした。\n ただ……そこにニィルグさんの姿はありませんでした。\n まだ狩りから戻ってきていないらしいです。\n ……あら?\n\n\n「ティカちゃん! 今はご飯の時間ですよ!」\n\n テーブルの向こう側でティカのお世話をしているリコたちは悪戦苦闘中です。\n 私たちの食事が終わったあと、ティカとユリにも食べさせることになりました。\n いつもはおっぱいだけだったのですが、今日はテーブルの料理が食べたくて食べたくてたまらない様子でした。\n もちろんそのままあげるのではなく、まずはミルクでどろどろに溶かしたおかゆからですけれど。\n\n「あ~、あう~」\n\n ティカは1口食べるたびに違うところに目が行くようで、食べさせるだけでも大変そう。\n 決しておいしくないとか、そういうことじゃないようには見えるのですけれど。\n 色んな物に興味津々なお年ごろですからしょうがないのかもしれません。\n\n ティカの様子を見ていると、くいくいと弱く服を引っ張られます。\n\n「……」\n\n 膝下に目をやると、私の膝に座っていたユリが無言でおかわりのおねだりをしていました。\n おかゆをスプーンですくってユリの口元まで運んでやると、その小さな口が開きます。\n その開いた口目掛けてスプーンを滑りこませ、お口の中へと流し込みます。\n 吸い込んだり口の中で噛んだりというのはまだ苦手なようで、きちんと口の中まで運んであげないと食事ができないのです。\n それでもぽろぽろ口の端からこぼれているのですけれどね。\n\n「ユリ、もう1口食べるの?」\n\n「……」\n\n 小さく頷いて返事をくれます。\n ユリはティカから一日遅れて生まれただけなのに、ほとんど喋ることがありません。\n ティカなんて言葉に意味こそ無いものの、泣いたり喚いたりはしょっちゅうなのに。\n\n「ああう~~!!」\n\n「ダメですよう。今食べないと絶対あとでお腹がすくんですからねえ」\n\n だからこそ今お世話をしているリコたちもティカにはハッキリとした態度で挑んでいます。\n そういうのも教育なのでしょう。\n\n ユリは自己主張が無いからお世話をしやすいといえば確かにそうなのですが、少々不安になってきます。\n 生まれた日とその翌日あたりは泣いていたと思うのですけれど、いつからこうなったのでしょうか。\n ……まあ、それでも可愛いことに違いはありませんけれどね。\n\n\n ご飯が終わったあともティカとユリのお世話は続きます。\n\n「はい、これはカブですよ。カブ」\n\n「あーうー?」\n\n「はい、ティカちゃんは凄いですねぇ」\n\n ティカのお世話はリコからヨミさんへと変わっています。\n そういえば妊娠シミュレーターなるものを導入しているヨミさんですから、子育てにも持論があるのかもしれません。\n そうでなくとも練習にはなっているのかなと思います。\n なにせそこら中のものを示しては名称を言わせようとしているのですからね。\n ティカも色んな物を見れるのは楽しいのか、案外おとなしくヨミさんに従っています。\n 活発な子には飽きないように色んな物を見せてあげるのがいいのかもしれません。\n\n「こうやって細く撚っていって、こうして糸を紡いでいくの」\n\n 私の膝には相変わらずユリが居座っており、私の作業をじっと眺めています。\n 今はヨウと一緒に素材から糸を紡いでいます。\n ヨウは練習がてら麻糸を、私はエストさんが持ってきたサドブルディーヴの体毛から糸を紡いでいました。\n この素材、私たちが手にしているどれよりも性能が高い気がしたのです。\n この素材だけで服を作るには量が足りませんが、とりあえず糸にしておくことは無駄ではないでしょうからね。\n\n ヨウの作った麻糸はある程度の量が出来るとひとまとめにし、それぞれに色を付けていきます。\n 実は糸……というか紐は結構な頻度で使います。\n 特に今は柵を縛ったり、柵と一緒に張り巡らせたりと大量に必要としています。\n ヨウが【製糸】を覚えてくれて実は助かっていたのです。\n\n「さあ、ユリ。今私が右手と左手に持っている糸、どっちが白色でしょうか?」\n\n こうして定期的にユリに話しかけます。\n これが私の教育方針……というわけではなく、私の話を聞いてないぐらいだったら他の人にお世話をお任せするべきですし、興味があるなら色々と教えてあげるべきだから。\n\n ユリは無言で、白い糸を持っていた私の右手にぽんと小さな手を合わせます。\n\n「よくできました。いい子いい子」\n\n 少なくとも、喋らずとも私の言葉は理解できているみたい。\n 少し頭が良過ぎな気もしますが、そのあたりは多分考え過ぎないほうが良いのだと思います。\n\n それに、こうして頭を撫でてあげるともっとしてほしそうに、小さな両手が宙を泳ぎます。\n 数少ないユリのおねだりです。\n その仕草が可愛くて、ついついユリの頭どころか全身を撫で回していまします。\n 小さな手から小さな頬まで、撫でてもおかしくない場所は全部を撫でます。\n 多分、ユリは言葉のコミュニケーションよりも身体のスキンシップが好きなのでしょう。\n\n ユリを膝に載せたまま、少しずつ裁縫を進めていきました。\n\n\n------\n\n\n「完成したわっ!」\n\n 広間と作業場をつなぐ扉が勢い良く開かれて、中からテンションの高いアイリーガ飛び出てきました。\n アイリーは昨日から作業場にこもってみなさんの槍を作っていました。\n エジア、アマエ、ヨウも一緒にごはんも食べずにずっと篭もりっきりだったので、そろそろ様子を見ようかと思っていた時でした。\n\n「うう……とっても疲れたの」\n\n「もうダメ、眠いわ……」\n\n「……はふぅ」\n\n アイリーと違い、幼女3人は疲れきってた様子を隠そうともしていません。\n それが普通です、なにせほぼ丸一日作業に掛かりっきりなのですからね。\n 武器を作っていたのでもちろん鍛冶場も稼働し続け、とっても暑かったでしょうし。\n\n「お疲れ様です。ご飯は用意してあるので好きなだけ食べてくださいね」\n\n 武器も気になりますが、なによりもまずは食事です。\n きっとお腹もすいているでしょうからね。\n\n「大変助かるの」\n\n エジア、続いてアマエとルダとすぐに食事に群がります。\n やっぱりお腹が空いていたみたい。\n アイリーもそこまで頑張らなくてもよかったのに。\n\n\n「もう、槍ばっかり作ってて発狂しそうだったわ」\n\n「うふふ。それでもきちんと作るのだから流石ですよ」\n\n アイリーたちがご飯を食べている間、私はすぐそばで様子を伺うことにしました。\n どうせなら食事は人が多いほうがいいですからね。\n\n\n 食事を終えるとすぐに作った武器のお披露目となります。\n 並べられる色とりどりの槍。\n もちろん色だけでなくデザインもそれぞれ違っています。\n\n まずはリコの槍。\n 『三叉槍・黒烈』という真っ黒な槍です。\n 注文通りに頭は3つに分かれているので、農具に見えなくもありません。\n\n 『長槍・黄旋』は夕凪さんの槍です。\n 柄は黄色と黒の斑です。\n もしかしたら、クランのマークを意識したデザインなのかもしれません。\n\n 『神槍・銀光』。\n ヨミさんの銀色の槍です。\n デザインは確かに聖職者っぽいものではあるのですが、刃の周辺が非常にゴテゴテしているデザインでもありました。\n\n 『投槍・狩魂』はニィルさんの槍ですね。\n きちんと作ってあげたみたいです。\n 残念ながら夕凪さんと同じデザインとはいかなかったようですが、投槍だなんていかにも狩人らしいです。\n 2本あるのはおそらくニィルグさんのも一緒に作ったからでしょう。\n\n さて、残ったのは『短槍・熊猫』に『短槍・蝙蝠』。\n 白黒の槍と真っ黒の槍です。\n ……今までの武器の名付けはアイリーだったと思うのですが、この2つは毛並みが違う気がします。\n いえ、漢字二文字というのはアイリーっぽいのですが、他の意見も取り入れたような……。\n この2本はアマエとルダのものです。\n アマエがパンダ槍、ルダがコウモリ槍です。\n 短槍となってますが、2人の身長を考えるとちょうどいい大きさなのでしょう。\n\n 明日いっぱいは武器を試す予定です。\n なにせまずは【槍】スキルから覚えなければいけない人もいますからね。\n 恐らくは一日がかりとなることでしょう。\n\n 槍の説明をするとアイリーたちはすぐに寝室に向かってしまいました。\n どうせなので、私の方で休むように伝えました。\n\n ところでアイリーの職業レベルはどうなったのでしょうね。\n\n\n------\n\n\n「ティカちゃんとユリちゃんみたいに赤ちゃんが生まれるのは面白いのですが、あまり子育てという感じは無いのですね」\n\n「そりゃそうだよ。大半のプレイヤーは面倒な子育てなんて御免なんだからね」\n\n 今夜はアイリーとエジアちゃんアマエちゃんルダちゃんがユウカさんと一緒です。\n あぶれた私たちは隣の寝室でお話をしていました。\n\n「ヨミさんは子育てがしたいんですかぁ?」\n\n「したいと言われると……。そうですね、赤ちゃんが出来る予定はありませんが、子育ての練習はしておきたいと考えています」\n\n「ちゃんと考えてるんだねぇ」\n\n ヨミさんは見た目よりも大人な気がします。\n ユウカさんの隣に暮らしているそうですけれど、まだ私は見たことがないんですよね。\n 気になります。\n\n そういえば、明日も休日なんですよねぇ。\n\n「まあ子育てなら、このゲームじゃなくても色々あるだろうしね。ここではただ遊んでたらいいんじゃないのかな」\n\n「ええ、そう思います。それに出産のシミュレーターはもう試したこともありますし」\n\n どうせなので、日曜はヨミさんも誘ってみたら……って。\n\n「えっ!? ウソッ!? ヨミさんもしかして、あの妊娠シミュやってるんですか!?」\n\n「え……ええ。リコさんも興味がお有りですか?」\n\n「……ぇっ!? いえ、使ってるって人が初めてだったので驚いてしまいました。……それと、私は今のところ子供を作るつもりはないから大丈夫ですよぅ」\n\n 危ない危ない、とっさに口から出た嘘は、ホントの事に紛れてヨミさんには気付かれなかったみたいです。\n ふぅとひと安心すると、夕凪さんが私を見ていました。\n うう……夕凪さんのごまかせなかったみたいです。\n\n だってこの前アイリーと話していたんですよぅ。\n えっちなことも気持ちいいのに、その行為の伴わない妊娠なんておかしいわって言ってたんですよぅ。\n その時は知りもしませんでしたが、アイリーがおかしいって言うなら私もおかしいと思うようになるじゃないですか。\n そこでヨミさんが使っていると言ったので、ついつい驚いてしまったんです。\n\n「もちろん使ってるんだよね? どう、やっぱり痛いの?」\n\n「いえ……実は、まだまだ妊娠期間が長く続きそうなんですよ」\n\n「ああ、出産じゃなくて妊娠シミュだもんねえ。それじゃあ妊娠中のストレスとかも感じたりするのかな?」\n\n「どうなのでしょう。妊娠のストレスなのか、出産までが長いことなのか、私にもよくわかっていません」\n\n ……話を聞いてると、なんだかアイリーのほうが正しい気がしてきます。\n そりゃあ妊娠なんですし、それなりに時間がかかるのはしょうがないと思います。\n でもストレスを感じちゃダメじゃないですかぁ。\n\n「そ、そうなんだね……」\n\n ほら、夕凪さんも困ってしまってます。\n それよりも、今はゲームの話ですよ。\n\n「そういえば、ユウカさんの寝室はこことは別なんですね?」\n\n「そりゃそうですよぉ。だって……モゴ」\n\n いきなり夕凪さんに口を塞がれちゃいます。\n\n「ユウカちゃんはさ、ほら……今はティカとユリと一緒に寝てるんだよ。別に夜泣きなんかはしないんだけど、小さい時は一緒に寝たいって言っててね」\n\n 夕凪さんはどうしてホントのことを言わないのか内申首を傾げましたが、すぐにわかっちゃいました。\n もしかしなくても、ヨミさんってユウカさんのことを知らないのではないでしょうか。\n 少なくとも夕凪さんはそう思っているはずです。\n じゃなきゃ私の口を塞ぎませんもん。\n\n そういえば、ユウカさんが変なことを言っていました。\n ニィルグさんがいるはずなのに戻ってきてないって。\n あれはどういう意味だったんでしょう。\n そんなこと、どうしてこのタイミングで思い出したのでしょうね。\n\n「そうそう、ティカとユリが小さいのは多分明日までだからね。お世話も明日までだろうね」\n\n「あら、もう大きくなってしまうのですか?」\n\n「うん。多分だけど、お世話が必要な年齢を長くとっちゃうと、誰も子供を作らなくなっちゃうからじゃないかな。こういうゲームで戦えなくなるっていうのは致命的だからねえ」\n\n そうでした。\n でも私はたくさん赤ちゃんと遊んでますからね。\n 今朝だってコロちゃんとコロくんが赤ちゃんと遊んでいましたもん。\n\n「そうでしたか。けれど明日は予定があるんですよね……」\n\n「ん……ああ、槍の練習? まあそんなに時間の掛かるものでもないし、気楽にね。多分ティカとユリも見てるだろうから、足元にだけは気をつけてね」\n\n「それは気をつけないとなりませんね」\n\n「まあ、ユウカちゃんがいるし、それでなくともリンとティエルもいるし、危ないことにはならないと思うけどね」\n\n そうそう、私も槍の練習をしなければならないのでした。\n 明日は畑仕事もできないでしょう。\n そして来週は他の街を目指すのです。\n とっても楽しみですね。\n\n\n「リコさん、リコさん」\n\n「ヨミさん? どうかしたましたか?」\n\n ティカちゃんとユリちゃんの様子を見てくると言って夕凪さんが部屋から出て行きました。\n でもきっと、ユウカさんの様子を見に行ったんだと思います。\n\n「夕凪さんって、もしかしたら気難しい方なのでしょうか?」\n\n「え? どうしてそう思ったんですか?」\n\n「いえ、先ほど話していてなんとなくなのですけれどね……」\n\n「夕凪さんはいい人ですよう。それに何でも教えてくれる人ですよう。ヨミさんのことも気に入っていたと思いますよ?」\n\n「そうですか……それならいいのですけれど……」\n\n なんだか歯切れがよくないです。\n 変なところはなかったと思うんですけどねえ。\n\n\n「リコちゃん」\n\n「わっ!?」\n\n ヨミさんが眠ったところで、私もユウカさんの部屋に突入しようかなとしたところで夕凪さんに捕まっちゃいました。\n 夕凪さんが行くならって思ったのですが、どうやらユウカさんのところには混ざってなかったみたいです。\n\n「ヨミちゃんは?」\n\n「もうとっくに眠りましたよう」\n\n ……なんだか、つい先程の感じが戻ります。\n\n「リコちゃんさ、ヨミちゃんのことどう思った?」\n\n「どうって……いい人だと思いましたけれど……」\n\n「そう……」\n\n 夕凪さんもヨミさんが気になってるみたいです。\n それも、ヨミさんと同じく友好的ではない方向にです。\n\n「そっか、それじゃあ気にしなくてもいいのかな。さ、ベッドに戻ろうか。ユウカちゃんは今いいところみたいだからね」\n\n 私は夕凪さんのこともヨミさんのことも嫌いではありません。\n もちろん一番はユウカさんですけれど!\n\n 2人は何を感じたのでしょう。\n これが、相性ってやつなのでしょうか。\n\n 結局私はユウカさんのお部屋を覗くこともなく、再びヨミさんと一緒にベッドに横になるのでした。", "afterword": "名前:ユウカ\n種族:人間Lv100\n職業:隠密Lv51, 復讐者Lv67\nクラン:Crystal Vespa\n-\nHP:5100/5100\nMP:5100/5100\n-\nSTR:450\nVIT:320\nAGI:1570\nDEX:910\nINT:350\nポイント:120\n-\n【パッシブスキル】\n短剣術Lv58, 投擲術Lv12\n跳躍Lv2\n看知の瞳Lv33, 工人の瞳Lv15\n夜目Lv42, 超聴覚Lv86, 気配察知Lv89\n農業Lv18, 水泳Lv11, 潜水Lv11, 調教Lv1\n【アクティブスキル】\n火魔法Lv7, 水魔法Lv4, 影魔法Lv100\n隠密Lv47, 解錠Lv20\n料理Lv38, 裁縫Lv85, 釣りLv8, 製糸Lv31\nポイント:148\n【レジストスキル】\n幻惑耐性\n-\n【実績】\n復讐達成+12, 性豪+14, 信頼+7, 呪文個性+8\n-\n【資産】\n1,610,150e\n-\n【装備】\n武器:短刀・黒光、短刀・白光\n防具:速度低下耐性の和服、隠密補正の帯\n   鰐皮の篭手、鰐皮の脛当て\n   隠密補正のマフラー\n   認識阻害のアームカバー、認識阻害のタイツ\n   速度低下耐性のサラシ、黒い下着\n装飾:婚約の腕輪+7\n   転移のイヤリング"}

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