Krixter/Repo / n0006mm /11.json
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{"novel_id": "n0006mm", "chapter": 11, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0006mm/11/", "title": "第二話(2)", "content": "「お兄ちゃんの部屋はこっちだよ…って、この間も説明したよね」\n\n春香ちゃんに案内されて二階に向かう。階段を登ると左右二つずつ、4つの扉がある。\nそのうち、それぞれが三姉妹の部屋…そしてもう一つは夫婦の寝室からオヤジ、そして僕の部屋へと変遷しているわけだ。一応、他の部屋よりはすこし広めらしい。\n\n「じゃあ、まずは荷物の整理だなぁ」\n\n荷物はだいぶ減らしたはずだけど、それでも部屋の中は段ボールでいっぱいだ。\nとりあえず着替えとPCだけでも出して、今夜ちゃんとベッドで寝れる状態にしたいところだ。\n\n「ねぇねぇ、ゆー兄!遊んで!久しぶりにいっぱい遊ぼ!」\n「あきもね、ゆーちゃんともっと遊びたい!」\n「こらこら、それは僕のお片付けを手伝ってからね?」\n「はーい」\n\n僕が段ボールを開けて妹たちに指示をする。\n夏帆ちゃんは、料理もできるけど衣服の整理なども上手だ。\n見かけの元気さとのギャップがあるよなぁ。\n\n「よいしょ…本がいっぱい」\n「おっとっと」\n秋花ちゃんが本をまとめて運ぼうとしてよろめくのを慌てて抱き留める。\n\n「ゆー兄、難しそうな本読むんだね」\n「まぁ、仕事関連の技術書とかばっかりかなぁ」\n「エッチな本とかないの?」\n\n夏帆ちゃんが笑いながら聞いてきて、思わず吹いてしまう。\n\n「あ、あるわけないよ!」\n「ふーん、じゃあパソコンの中かなぁ」\n\nニヤニヤと僕を見てくる。\n\n…ヤバいフォルダはしっかりロックしておかないと危ないな、これは。\n\n「こらこら、お兄ちゃんを困らせたらダメじゃない」\n\n麦茶を持ってきてくれた春香ちゃんが夏帆ちゃんを軽く叱る。\n\n「はーい、じゃあ、あたしはお昼の用意しようかなぁ」\n\n夏帆ちゃんが口笛を吹きながら春香ちゃんと入れ替わるように部屋を出ていく。\n\n「ゆーちゃん、パンツはみんなといっしょにしまっていい?」\n\n今度は秋花ちゃんが僕の下着の束を抱えている。\n他意はないんだろうけど、なにか罪悪感を感じる。\n\n「この家ってそのへんどういうルール?」\n「その…下着は乾燥させたら、洗面所に一括で収納していて…その方が楽だから」\n\n春香ちゃんが困ったように笑う。\n\n「そうだね…一応年頃の女の子たちだから僕はこっちで管理しようか」\n「私たちは気にしないですけどね…」\n\n春香ちゃんがニヤリと笑う。その笑いかたがさっきの夏帆ちゃんに似ていて、この辺姉妹だな、と感じてしまう。\n\n「そういう問題じゃないからね」\n\n僕の下着と一緒に女の子たちの下着がタンスに入っていて……なんて状況、男である僕の方が我慢できない気がする。\n\n「そうだ、ゆー兄、今日はお昼はお好み焼きにするけど、夜はみんなで鍋パーティーだよ~」\n\n部屋に顔を出す夏帆ちゃんが宣言する。\n\n「やった!」\n「わーい!」\n\n秋花ちゃんと僕が喜んで答える。\n\n「ふふふ、楽しみだなぁ」\n\n春香ちゃんも嬉しそうだ。\n\n「じゃあ、片づけはこの辺でみんなで夏帆を手伝いましょう!」\n\n僕たちはキッチンでわいわい言いながら、お好み焼きを作ることになった。\n僕も少しずつだけど家のことを覚えていかないと……と、考えているうちに楽しい時間が過ぎていく。\n\n母が死んでから、独りで食事を取ることが当たり前だった僕にとって、お好み焼きはすごく楽しくて美味しかった。\n本当に家族ができたんだ。\n\n心の底からこの子たちを幸せにしたい、そのためにがんばらないと。\nそんな思いをソースと青海苔の味と一緒に噛みしめていた。"}

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