| {"novel_id": "n0006mm", "chapter": 16, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0006mm/16/", "title": "第三話(2)", "content": "春香ちゃんを送った僕は市役所などを巡りながら今後の生活のために書類を集める。\n特に役所で聞いた児童手当の話はありがたかった。\nここでは若い人口を増やすためにかなり手厚くしてくれてるらしい。\nこの間まで家庭をもつことすら考えてなかった僕にとってはこういう情報はとても大事だ。\nそんなわけで色々と手続の書類を集めて帰ってきたのが昼前だった。結構時間がかかってしまったな。\n\n「ただいまー」\n\n返事はない。当然か。\n鍵を開けて中に入ると誰もいない。\nつい先日までアパートで当たり前だった、そのことが妙に寂しく感じてしまう。\n…たった1日で贅沢になったもんだ。\n僕は自分の変わりように苦笑してしまう。\n\n適当に買ってきた惣菜で昼食を済ませてから洗濯をすることにした。\nもったいないから、みんな一緒に洗うべき、という思春期らしくない妹たちの総意によって僕の服も洗濯機に放り込む。\n洗濯機の横を見ると、見覚えのあるTシャツが籠にはいったままだ。\n脱いだまま洗濯機に入れるのを忘れたんだろう。\n\n「夏帆ちゃんのか…あの子はしっかりしてるのか適当なのかわかんないな…」\n\n替わりに洗濯機にいれておいてあげようとTシャツを手に取ると、さらに別の布地が床に落ちる。\nパステルブルーの三角形の布地。\n…これは、夏帆ちゃんが脱いだ下着だ。\n多分、昨日履いてたもの。\n\n「こ、これも洗わないとね!」\n\n誰もいないのに言い訳をするようにパンツも拾う。\nそして、まじまじと眺めてしまう。\nドット柄の綿ショーツ。\nこれが夏帆ちゃんの股間に吸い付いていたものだと思うと生々しさを感じてしまう。\n変態的な行為だとはわかりながらも、鼻を近づけて嗅いでしまう。\n\n「これが夏帆ちゃんの……」\n\n若い汗の匂いに混じってどこか甘酸っぱい体臭。不快どころか逆に興奮を掻き立てる香りだ。\n下着の中央部分にほんのりと染みがある。これが夏帆ちゃんのアソコに触れていたところだと思うとドキドキが止まらない。この布地に顔を押し当てて匂いを嗅ぎたい。\nそんな強烈な衝動と理性が戦いだしてパンツを持つ手が震える。\n\n「ただいま~!」\n\n玄関から声がして慌てて我に帰る。\nこの元気な声は夏帆ちゃんだ。\n\n「お、お帰り。早かったね?」\n「今日は午後は一時間で終わりだからね~。言ってなかったっけ?」\n\nいや、聞いてないって。\n\n「まぁ、いいや。あたしがただいま一番乗りでしょ?アキのお迎えまで、ゆー兄独占できるね!」\n\n夏帆ちゃんがニカっと笑う。\nこの無邪気な好意を感じると、先ほど彼女の下着の匂いで興奮していたのが恥ずかしくなってしまう。\n…そういや、あのパンツは慌ててズボンのポケットに突っ込んでしまっている。\nあとでこっそり洗濯機に入れておかないと。\n\n「ゆー兄、聞いてる?」\n「え?あ、うん。聞いてるよ」\n\nポケットの中の布の感触が気になって、夏帆ちゃんの話がうまく頭に入ってこない。\n\n「ほんとかなぁ。ゆー兄、なんか変だよ?」\n\n夏帆ちゃんがじっと僕の顔を覗き込む。くりっとした大きな瞳に見つめられると、余計に後ろめたくなる。\n\n「へ、変じゃないよ。ちょっと考え事してただけ」\n「ふーん」\n\n納得してない顔で首をかしげる夏帆ちゃん。そして、くるっと背を向けるとランドセルを置きに自分の部屋へ向かう。\n\n「あ、そうだ。洗濯しようと思ってたんだけど、なんか洗い忘れてるものない?」\n\n僕はさりげなく探りを入れる。\n\n「えー?ないと思うけどなー」\n\n階段の途中で立ち止まり、しばし考え込む夏帆ちゃん。\n\n「あ!やばい!」\n\n突然、夏帆ちゃんが叫んで洗面所に走っていく。そしてすぐに戻ってきた。\n\n「ゆー兄、洗濯機のとこになかった?」\n「なにが?」\n「……ぱんつ」\n\n夏帆ちゃんの頬がほんのり赤くなる。さすがの活発な彼女も、さすがに恥ずかしいらしい。\n\n「ああ、もしかしてこれ?」\n\n僕はポケットからパステルブルーの小さな布切れを取り出す。\n\n「うわっ!ポッケに入れてたの!?」\n\n夏帆ちゃんが驚きの声を上げる。\n\n「いや、その……床に落ちてたから、一緒に洗おうと思って…」\n\n我ながら苦しい言い訳だ。\n\n「そっか……ありがと。でも、そうなら早く洗濯機に入れてよ…もう回っちゃってるよ」\n\n夏帆ちゃんが照れくさそうに言う。\n\n「ご、ごめん」\n\n僕は急いで洗濯機の蓋を開け、その小さな布を放り込む。\n淡いブルーが、他の衣類の色に紛れて見えなくなる。\n\n「別に家族だからいーんだけどさぁ…ゆー兄のエッチ」\n\n少し照れながら夏帆ちゃんがいたずらっぽく笑う。\n\n「いや、本当に変な意味はないからね!?」\n\nいや、本当はめちゃくちゃ変な意味がありました、と心の中では謝っている。\n\n「…でも、ぱんつより中身の方がよくない?」\n「こらこら、夏帆ちゃんにはまだ早いよ」\n「むー、そりゃはる姉みたいにおっぱいないけどさ…」\n\n夏帆ちゃんがむくれる。この子のコロコロ変わる表情は見ているだけで楽しい。\nだからこそ、大事にするためにも、この子の距離感を上手くかわせるようにならないと。\nそして、僕も理性の手綱を上手く握らないと。\n\n「あー、はやくあたしも大人になりたいなぁ」\n\n僕から見れば、春香ちゃんもまだ子供だけど、妹の夏帆ちゃんから見たら大人っぽく写るのかもしれない。\n\n「大丈夫だよ、夏帆ちゃんは今のままでも充分可愛いから」\n「えー、ほんと?えへへ」\n\nその照れる様子が可愛すぎてむしろ困ってるぐらいだ。僕は一体どうなるんだろうか。", "afterword": "うっかりパンツをポケットに入れる。は昭和から受け継がれる伝統だと思ってます()"} |
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