| {"novel_id": "n0006mm", "chapter": 37, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0006mm/37/", "title": "第七話(3)", "content": "ずっと側にいる、とは言ったけど、トイレやら水分補給は必要になる。\n僕は秋花ちゃんがまたぐっすり眠ったタイミングでリビングに降りる。\n\n春香ちゃんは試験勉強中なのか、誰もいないキッチンで麦茶を飲んでいると、夏帆ちゃんが帰ってきた。\n\n「ただいまー。ゆー兄、アキは?」\n「熱もだいぶ下がって今は僕の部屋で寝てるよ」\n「そっか…よかった」\n\n朝、熱を出した秋花ちゃんを見て春香ちゃんも夏帆ちゃんも冷静で慣れてるな、と感じたけどやはり心配はあったんだろう。\nその安堵の息と笑顔でよくわかる。本当に優しい子たちだ。\n\n「夕飯はあったかいうどんでいい?季節外れだけど、アキに消化がよくてあったまるものがいいから」\n「さすがだね、夏帆ちゃん」\n「ゆー兄のはお肉たっぷりの肉うどんにしてあげるからね!アキの看病で疲れてるでしょ?」\n「いや、僕は病院に連れて行ってから、横で見ていただけだよ…」\n「ふふん、それでも疲れるよ。アキ、熱出してる時は特に甘えん坊になるしねー」\n\nそう言われて、さっきの秋花ちゃんの言葉を思い出す。\n\n『またしてね?』\n\n座薬をいれたときの秋花ちゃんはすごく艶めかしい感じだった。\nあれをまた……いや、あの時のことを思い出すのは良くない。\nでも、あの時の感触や匂いが蘇ってきて、それを振り払おうとしても逆効果だ。\n\n「ゆー兄、なんか顔赤いけど大丈夫?熱があるんじゃない?」\n「いやいや、大丈夫だから!」\n\n夏帆ちゃんに怪しまれるようなことをしてしまった。\n慌てて否定するが、夏帆ちゃんは不思議そうな顔をする。\nいけない、これでは誤解されてしまうかもしれない。\n\n「じゃあ、うどん、作ってくるからねー」\n\n夏帆ちゃんは台所に向かった。\n\n部屋に戻ると、僕の机で春香ちゃんがノートを広げていた。\n傍らのベッドでは秋花ちゃんがすやすやと寝ている。\n\n「こっちで勉強してたの?」\n「うん、お兄ちゃんが戻ってくるまで、秋花が目を覚ましたら不安がるかもしれないから」\n「ごめんね。テスト中に風邪がうつったら大変だよ?」\n「私、けっこう丈夫なのよ?夏帆はもっと丈夫だけど」\n\n春香ちゃんがコロコロと笑う。\n\n「でも、戻ってくるの早かったね?…せっかく夏帆と二人きりにしてあげたのに」\n「な!?…僕もさすがに時と場合は選ぶよ?」\n\nさすがに秋花ちゃんが風邪で寝込んでいるというのに、別の妹とエッチしている場合ではない、というぐらいの分別はあるつもりだ。\n\n「そっかぁ…相変わらず真面目だね、お兄ちゃん」\n「本当にからかわないでよ…」\n「ごめんごめん……お兄ちゃん、夏帆とのこと、気にしすぎてない?そういうところはいいところなんだけどね」\n\n春香ちゃんが笑いながらフォローしてくれる。\n\n「だって、小学生の女の子に手を出しているんだからね……」\n「私と夏帆がそうしてほしいって言ってるんだから、あんまり気負いすぎないでほしいな」\n「うん……」\n\n春香ちゃんがノートを片付けながら続ける。\n\n「あとさ…お兄ちゃん」\n「ん?」\n\n小さい声で僕に囁く。\n\n「秋花のおしりで…やっぱり興奮した?」\n「…ちょっとね」\n\nいや、かなりと言ってもいい。あの感触がずっと頭のなかをぐるぐるしている。\n\n「ふふ、いいなぁ…私もおしりはしたことないし」\n「春香ちゃん!?」\n「いつか、私もしてもらいたいな…なんてね」\n「あはは……」\n\n正直、冗談なのか本気なのかわからない。\n\n「じゃあ、夕飯ができるまで部屋にいるから、またね」\n\n春香ちゃんが部屋を出て行く。\n後には僕と秋花ちゃんだけが残される。\n\n「ん……ゆーちゃん……」\n\n秋花ちゃんが起きたのか、僕のシャツの裾を引っ張る。\n\n「そろそろ夏帆ちゃんがご飯作ってくれるからね。みんなで一緒に食べようね」\n「うん」\n\n秋花ちゃんの頬に手を当てると熱は完全に下がっているようだ。\nよかった。\n\n「ゆーちゃん、だっこ……」\n「わかった」\n\n秋花ちゃんを抱き上げて階下に降りると、ちょうど夏帆ちゃんが大きな鍋でお湯を沸かしているところだった。\n\n「ゆー兄、アキ、元気になってきた?」\n「うん、もう大丈夫だよね?」\n「おねつさがったよ!ゆーちゃんすごい!」\n「そっか、よかった!じゃあ、おうどん作るからちょっと待っててね」\n\n夏帆ちゃんがお椀に麺を入れて汁を注ぐ。その間に僕は箸と丼をお盆に載せてテーブルに運ぶ。\n春香ちゃんが麦茶のピッチャーを持ってくる。\n家族の連係プレーで食卓を完成させるのも慣れてきたなぁ。\n\n「いただきまーす」\n「いただきます」\n\nみんなで手を合わせてから食べ始める。\n夏帆ちゃんが作ってくれた肉うどんは具沢山で美味しかった。\n\n「美味しいよ、夏帆ちゃん」\n「ありがと。いっぱい食べてね!」\n「うん、ありがとう」\n\n僕の言葉に夏帆ちゃんが微笑む。\n秋花ちゃんも美味しそうにうどんを啜っている。\n\n「秋花、食欲も戻ったみたいね。一安心だわ」\n「でも、明日も幼稚園はお休みしたほうがいいかもね」\n「むー、あきもようちえんに行きたい……」\n「ダメだよ。無理したらまた熱が上がっちゃうからね」\n「……うん、わかった」\n\nもうすぐ夏休みだし、おともだちと遊びたい気持ちはわかるけど、さすがにもう一日はゆっくりした方がいいだろう。\n食事が終わると、春香ちゃんが秋花をちゃんをお風呂場に連れていく。\n\n「今日はまだお風呂はがまんね…体だけ拭きましょ」\n\n熱で汗いっぱいかいてたもんなぁ…\n\n「お兄ちゃんも一緒に拭く?」\n「やめておくよ…」\n\n春香ちゃんと秋花ちゃんがお風呂に行ったので、僕は食器を洗う。\n今日は僕が率先して家事をするべきだろう。\n\n「ゆー兄、いいところあるねー」\n「夏帆ちゃんこそ、美味しいご飯ありがとう」\n\n食器を洗い終わって、ソファに座ると夏帆ちゃんが隣に座ってくる。\n\n「あたしも、夏休みが楽しみだなぁ……お兄ちゃんと遊べるもん」\n「そうだね」\n「夏休みになったら、みんなで海とかプールとか一緒に行こうね?」\n「うん、行こう」\n「楽しみだなー」\n\n僕の肩に頭を乗せて甘えてくる。\n\n「そうだね、この街ってお祭りとかあるのかな?」\n「あるよ!けっこう大きいのが!」\n「へえ、それは楽しみだね」\n\n可愛い妹たちの浴衣を想像すると、それだけでニヤニヤできてしまう。\nやっぱり僕はロリコンなのだろう。\n\n夏休みか…\n社会人になってから、数日休みがとれる、ぐらいの認識になってしまったけど、\n妹たちにとっては子供時代の大事なイベントだ。\nどんなことができるんだろう。どこへ連れて行ってあげよう。\nそして、この子たちと僕の関係はどうなるんだろう…\n\n考えると、ワクワクとか不安とかいろいろな感情がわきあがるけど、楽しみがやはり一番大きい。\nそんなことを考えていると、秋花ちゃんの手を引いた春香ちゃんがリビングに戻ってくる。\n\n「お兄ちゃん、夏帆、お風呂もういいわよ?」\n「ほーい、ゆー兄、一緒に入る?」\n「そんなわけにはいかないよ…」\n\n最近慣れてきたそんなやりとりをしていると、春香ちゃんが何かいいたげな目でこっちを見ている。\n\n「…秋花、今日はお兄ちゃんの部屋で寝る?」\n「うん!」\n「じゃあ、お兄ちゃんはお風呂に入るから、秋花はお兄ちゃんのお部屋で待ってなさいね」\n\n春香ちゃんが二階に向かいながら、僕たちの方を振り向く。\n\n「ねぇ、二人ともお風呂の前にちょっと待ってて…?」\n「え……」\n\n夏帆ちゃんも僕と同じくちょっと驚いた顔をしている。\n\n「すぐだから……」\n\nそういって春香ちゃんは二階に上がり、すぐに降りてきた。\n\n「ちょっとね…夏休みの前に、私たちのこと…話さない?」\n「う、うん……」\n\n話題がなにかぐらいは想像はつく。夏帆ちゃんはピンとこない様子でキョトンとしているけど。"} |
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