Krixter/Repo / n0007ht /119.json
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{"novel_id": "n0007ht", "chapter": 119, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0007ht/119/", "title": "そよ風に散る花", "content": "「あぁぁあん!!!」\n\n ラリーヤの甘い声が、辺り一面に広がった。この声は、アスリも上げられる。アスリがユニスを思って遊べば、不思議と体の奥からあふれてしまう、あの声だ。この声を上げる時、その時は決まって、アスリは快楽とともにある。深く考えるまでもなく、ラリーヤは今の一手で、何らかの良さを得ている。\n 大きく叫んで、枯れ木にしがみつくように固く目を閉じるラリーヤは、動かない。イケメンも、ラリーヤと1つになって、動かない。\n\n とうとうこの時が、来てしまった。絶望の淵でも自分を失わず、常に美しく、大人びているラリーヤが、本気と本性をもってして、事を成すと宣言したのは、一昨日のことだ。有言実行のラリーヤは、先送りなどせず、このサバンナを一直線に突き進んできて、まさに今、イケメンを真の意味で捕食した。\n しかし、イケメンを受け入れた先は、アスリよりも幼い。あの大きな乳房を有し、アスリに次いで高い上背があることを踏まえれば、アスリでも生えているものが生えてきていないことがあるはずもなく、おそらくあのやや黒ずんで見えた一筋のまわりには、事前に剃刀が当てられたのだろう。\n ただ、そうであったとして、なぜそうなったかについては、アスリの中では罰、または刑とでしか合理的に説明することができない。ラダンはあの日、禁忌を破って剃毛され、針を向けられた。今、ラリーヤが暮らす族長宅で、アスリの母の役割を務めるのは、族長の妻であり、巫女たちを従える立場の聖女だ。では、ラリーヤの今日の企てがすでに聖女の知るところとなって、その上でアスリの母と同じ罰を、仮にも聖女がラリーヤに与えたとして、つつがなく今日の場を開くことはできないと考えるのが、まさに筋だろう。\n つまり、誰がラリーヤを剃り上げてしまったかと言えば、ラリーヤが自分の手で行ったと考えるのが、最も自然だ。そしてそれは、アスリがラダンを通じて得た過去の経験を元にすると、性に奔放なラリーヤによる自己罰ということになる。もっと踏み込んで言えば、ラリーヤは今、針の代わりに、イケメンの性器によって突き刺されることによって、ふしだらでどうしようもない自分の身を戒めているのかもしれない。\n\n 結論に到達したアスリが得たのは、身震いであった。布の上に砂やら草やらがかかって、蒸し暑い地面とともにあるアスリに、おかしな鳥肌が広がっていく。\n やはり、苦しい。いつまでこの時間が続くのだろうか。アスリも早く、ラリーヤのように大きな声をあげて、罰を与えられるラリーヤの姿を、心と体に全て広げながら、精一杯耽りたい。\n\n 幸い、あまりにゆるやかな時間の流れには、イケメンが突き刺さっているラリーヤも、何らかの我慢がならなかったようである。眉を歪ませ、口も半開きのラリーヤが、イケメンの方に振り返って何か声をかけると、太ももに刺さった矢を抜いた後のような顔つきのイケメンは、そこに確実に痛みなどないのに、非常に辛そうに、ゆっくりと腰を後ろに引いていった。\n\n 黒い槍の柄が、ぬらぬらと怪しく光を反射しながら、ラリーヤに由来する湧き水をまとって、再び姿を現した。ラリーヤの顔面と乳房が、地面へと向けられる。\n\n また、イケメンの槍が、一気にラリーヤの中に全て埋もれる。今度はイケメンが自分で動いた。\n\n「あぁぁあん!!!」\n\n ラリーヤが上体を背中側にのけぞらせて、顎を持ち上げる。それに合わせて、ラリーヤの豊かな乳房同士がぶつかりあって、弾ける。なんと魅力的な罰なのだろう。これをユニスが、ティサに続いて、アスリにも行うのだ。本物が刺さった時、実際にどのような感覚がもたらされるのか、アスリは一切想像できないが、少なくともアスリはもう、心の中でユニスの皮槍に、真後ろから突かれている。厳しいことである。\n\n ここで突如、ラリーヤは枯れ木に強く掴まって強く上体を起こしながら、なぜかイケメンからするりと離れた。それによって、イケメンはすっぽ抜けて勢いよく跳ね上がり、黒っぽい柄だけでなく、先ほどよりも随分赤みを帯びた先端までの全てが、ラリーヤの外側へと追い出されてしまった。\n それでもラリーヤの尻を掴んだままのイケメンの両腕の筋肉が、硬直する。\n\n「出た!」\n\n アスリは、見たものをそのまま、小さくつぶやいてしまった。出た。ラリーヤの束ねた髪まで、まず1射目が飛んだ。弱くなったイケメンが腰を引くが、2射目がまたラリーヤの髪まで届く。\n あの顔だ。イケメンが、気持ち悪いほどに波を受けて、沖に流されている。\n 3射目はラリーヤの背中だ。4射目も背中だ。少ない5射目は地面だ。\n\n これで終わった。ここはユニスの勝利だ。遠目に見ても、量は一昨日のユニスの方が各射多かったし、ユニスは途中から皮で遮られてしまったとは言え、飛び出してくる回数も、もっとあった。\n\n ビクビクしながらラリーヤの尻をつかんだままのイケメンは、また固まってしまっていて、ほとんど動いていないというのに、全力で走り切った後のように、肩を大きく上下させている。その一息、一息に合わせて、あれほどはちきれそうだったイケメンの槍は、急速に角度を下げており、明らかに硬度も失われていっているようである。\n 対して、受け止めた側のラリーヤは、枯れ木から手を離し、自らの背中で乳のかかったあたりに手をまわして、人差し指を這わしてから、その指を堪能するようになめ上げると、イケメンの方へとゆっくり向き直っていった。体を回すラリーヤからアスリたちに向けて、無毛の一筋とともに、悪い笑みが送られる。何らかの意味がこめられているのはアスリもわかるが、その意味をアスリは理解できないし、無駄のない1本線がまぶしい。\n 手の置き先がなくなったイケメンはと言えば、荒い息のままラリーヤを呆然と見つめて、立ち尽くしている。そこに向かい合ったラリーヤが、少女のものでない、アスリたちに向けたものと同じ、悪い笑顔を発信した。\n\n 直後に、ラリーヤはイケメンの真正面でしゃがみこむと、だらりとたれさがっても剥き出しのままになっているイケメンの先端を、勢いよく掴んで口に含み、飼い主にじゃれあって喜ぶ犬のように、ベロベロとなめ上げ始めたのであった。ラリーヤは、まだこれだけで終わらせようとしていないのだ。\n\n ところが、急なラリーヤの攻勢をかけられたイケメンは、今日、最も情けなかった。何を思ったのかイケメンは、ラリーヤの頭を強く掴んでその動き止めさせると、先ほど放りやった服の元へと走っていき、大慌てでまずは腰布を巻き、上衣も羽織って、履物までつっかけてしまったのである。\n そのイケメンに、素っ裸で腰に手を当てて仁王立ちをするラリーヤは、やや曇った笑顔で何かいろいろ語りかけていたが、イケメンはしきりに顔の前で手を振るばかりで、反対にラリーヤの着物までまとめて、ラリーヤの方へと持ち寄っていった。当然、諦めの悪いラリーヤは、近づいてきたイケメンの腰布の上から、槍のあたりに触れようとするも、ここはイケメンも何かを予期したのか、ラリーヤの策にははまらなかった。\n するりと身をかわしたイケメンは、ラリーヤの傍に服を置きやって、馬を指さして何かを喋り、次はラリーヤの方が顔の前で手を振るのを見届けると、あっという間に馬に跨ってしまった。そうして、何やらラリーヤに向けて手を2度3度軽く上げてから、ロマドウの方へと向けて、一目散に馬を走らせていったのであった。\n\n ラリーヤが2度目を試そうとしたあと、イケメンとラリーヤの間でどんなやり取りが交わされたのかは、今の時点ではアスリにはわからない。また、男女の間で仲を良くしてから、何を行うべきであるのかなど、アスリは知る由もない。しかし、少なくとも、遠ざかっていくイケメンをただ1人、裸で見送るラリーヤの後姿をアスリが見るに、今のイケメンの一連は、何がどう悪いと指摘はしにくいが、一言で言って、最低だとしか言いようがなかった。\n\n 再び雲が優勢となりつつある空の下、徐々に小さくなる馬の蹄の音が響くサバンナの赤い地面には、寂しげなそよ風に揺れる束ねた髪と、女性らしさに溢れる背中が、柔らかな午後の影となって刻まれていた。その影を目がけて、ラリーヤの腰飾りに彩られていた、本気を示す紫色の花は、はらりと落ちて、儚く散っていった。"}

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