| {"novel_id": "n0007ht", "chapter": 163, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0007ht/163/", "title": "やりたいこと", "content": " 舌に、アスリとユニスが没頭する。触れ合う唾液と唾液が、水の音を醸し出す。ユニスの舌が、アスリの全てをユニス一色に塗り替えていく。\n\n「………………ねぇ。」\n\n ふいにどこかで、ラリーヤの声がした。どうでもいい。\n\n「…………ねぇ、アスリ、ユニス。」\n\n どこかではない。アスリのすぐ隣だ。邪魔だ。\n\n「ねぇ!!聞いてんの!?」\n\n ついにラリーヤが、アスリの肩を掴んだ。こうまでされては仕方なく、アスリもユニスも唇を放し、真横のラリーヤを見ざるをえない。もちろん、アスリはユニスを抱きしめたまま放さないし、ユニスもアスリを放さない。\n\n「キミら、熱いとこ悪いんけど、いつまでそんなちゅっちゅしてるん?」\n\n 横やりを入れたラリーヤの顔に浮かんでいるのは、明らかな呆れだ。2人の時間を冒涜するラリーヤに、アスリもぶっきらぼうな返事をする。\n\n「何!?別にいいじゃん!?私とユニスに任せてよ!!」\n「いや、たしかにそうっちゃそうなんけどさ…………、ちょっとティサんこと、見てみ?」\n\n やりとりに、ティサが引き合いに出された。ラリーヤの指摘に、アスリもユニスも頭をぐるりと回し、ラリーヤと反対側でアスリのもう一方の肩に触れるティサに目を向ければ、紅潮させた頬に、左手で口元を覆い隠したティサが、目を大きく広げて2人を見つめたまま、一切動きを見せずに固まっていた。我に返ったアスリは、ひとまず目先にあった言葉を口に出す。\n\n「あ…………、ティサ。なんかごめん。」\n\n 今はアスリがユニスとともにある時間であり、謝罪を口にしたアスリ自身、ティサに何について詫びたのかは理解できていない。ただ、ここでユニスにもティサの視線が刺さったのか、ようやくアスリとユニスの体の密着は解け、2人の間に拳が2つ分ほどの間隔が生まれた。\n\n「…………あのっ、えっと、アスリ?」\n「何?」\n「…………ごめん!!!!!」\n\n ティサもまた、不明瞭な謝罪をアスリに投げた直後だった。すぐさまティサは、ユニスの両頬を手にすると、自らの方へと引き寄せた。\n\n「ユニス!!!!!好き!!!!!」\n\n 突如、ティサがユニスにまた愛をぶつける。アスリのすぐ近くで、もう1組の口づけが始まった。\n\n「ん---!!!!!」\n「えっ!?!?ちょっ、ティサ!?!?」\n\n これにはユニスも目を閉じられないし、むしろ目玉が落ちてしまいそうなほどに、両目を大きく開いている。腕の中のユニスがいきなりティサに奪われたアスリも、信じられないティサの行動に、ただただ唖然とする。\n\n「あーあー、アスリとユニスがいっぱいちゅっちゅするから、ティサ我慢できんくなっちゃったじゃーん?」\n\n 相変わらず余裕とともに声かけするラリーヤは、アスリとユニスが口づけにのめりこむ間にティサの様子をうかがって、ティサが暴走することを予見していたのだろうか。とにかく、アスリも目の前でユニスがさらわれてしまった以上、何らかの行動を起こすしかない。\n\n「ティサ、ごめんね!!!!!私もユニス好き!!!!!」\n\n 焦るアスリの下した決断は、ティサへの再度の謝罪と、ユニスへの告白だ。目を閉じたアスリは、わずかにとがらせた唇を、ティサとユニスのつながりへと割り込ませていく。\n\n「わぁ!!!ユニスめっちゃモテモテ!!!うれしいね!?ユニス!!美人さん2人から、一緒にちゅっちゅだよー?」\n\n ラリーヤが何を思って、ユニスに状況を伝えているのか、ここでもアスリはわからない。また、ティサは美人で良いとしても、アスリの自己認識は美人でない。\n しかし、目を閉じた再度の暗がりの中、左はティサ、右はユニスだ。唇と唇と唇が触れ合い、左から伸びる舌をアスリはなめ、さらに右からも伸びた舌に絡ませ、アスリも右に伸ばし、どういう訳か左にも伸ばす。\n\n ユニスは、アスリの愛の対象だ。したがって、口づけをすることは正しい行為だ。\n では、ティサとの口づけが意味することは何か。ティサは、アスリの大切な友人で、ティサもアスリを同じように大切だと述べていた。それにも関わらず、気づけばアスリは右だけでなく、左ともユニスにしたように激しく唇と舌で握手している。\n 同性だ。それなのにティサは、性の対象だ。おかしい。加えてアスリの本能は、確実に興奮を得ている。\n やはり、アスリの性の垣根は、倒壊してしまっているようである。残した右手はユニスを感じ、進む左手はティサのふくよかな膨らみに這わせ、自分のものに触れるかのように、ティサの特徴的な先端を転がしていく。\n\n「…………んっ!!んっ!!んっ!!」\n\n 一度は軽くティサが手で払ったが、二度目はティサもそのままアスリの指先を受け入れた。艶めかしくティサが呻けば、同性としての反撃がティサからアスリにも届く。左胸が、切ない。\n\n せっかくの機会だ。アスリが右のごくごく小さな先端にも指先を伸ばせば、男子のユニスも胸の突起を固くしている。切ない思いを、アスリの巧みな手技がユニスに伝える。下部の男子の皮突起も、アスリの太ももとティサの茶髪がもてあそぶ。\n\n「んっくっ!!んっ!!」\n「うわぁー!!ちょっとー!!すごーい!!ティサもアスリも、すっごいえっちになってるー!!」\n「ん-っ!!!ん-っ!!!」\n「ユニス!!!ぴゅっぴゅは絶対我慢だよ!?!?」\n\n 視覚に頼らず、触感と味覚、嗅覚だけに頼るアスリに対して、見たままの情景を口走るラリーヤに、ユニスが何か言おうとしているが、女子の唇がユニスを塞ぎ、ラリーヤもユニスを諫める。3人のカオスの中に、愛と性が入り混じって、アスリは寂しさに襲われる。\n\n いつの間にかユニスの胸から腰へと回って、よりユニスの近くを取ろうとしていたアスリの右手に、引き締まったユニスの割れ目が触れた。同時に腰回りから、ユニスだけが退出した。ユニスが腰を引いている。\n 唇も、右側がいなくなった。左だけを味わうアスリは、真っ当な理由もなくティサの唇を求め、ティサもアスリに応える。\n\n「……やばい!出そう!!」\n\n ユニスが、急を告げた。アスリもティサも快楽を中断し、ユニスに即応する。右側で触れるユニスの肉体が、硬直する。\n\n「あ、ちょっと!!!だからぁ!!!ほら!!!アスリもティサもやりすぎ!!!」\n\n 究極の変態が、アスリとティサの過ぎた行為を責めた。すなわちアスリとティサは、変態から見てもどうしようもないのだ。事態の急変に、アスリもティサも、唇と身を離す。\n ティサのぷっくりとした乳輪の先、アスリがいじめた右の突起は、固くなってユニスの槍のように主張している。これは、色濃く小さなアスリの左側も、またそうだ。\n 本家のユニスは、アスリやティサから腰を引いて、ティサの血の残る皮の槍を、鼓動とともに揺らしている。また皮の出口には、涙だ。涙が糸を引いて、ユニスの膝へと垂れ向かう。\n\n「……っ!!!……っ!!!……っ!!!」\n\n 耐えている。ユニスが、波を過ぎ越していく。涙だけが、ユニスが男子たる矜持として、立ち上がっても余る先端の皮膚の出口から、ティサに注いだ残り香の、落ち行く一筋を見せる。いやらしい。\n\n もう一度、アスリはティサにも目をやる。名残惜しそうな恍惚が、ティサだ。なぜ同性のアスリに、この視線を向けるのか。いやらしい。\n\n その、いやらしい目元が、ちらりと下を見た。ティサが目を向けた先にあるのは、アスリのはみ出る現実だ。\n これではいけない。アスリは見られてはいけない。不自然に感じられないようにしつつも、素早く草の上に足をたたんで腰を落としたアスリを前に、ラリーヤは主にティサに対して、大きく苦言を呈していく。\n\n「もう!!!2人とも!!!ってか、ティサ!!!我慢できんのはいいけど、ティサはさっきヤッたんだから、今度のぴゅっぴゅはアスリんっしょ!?!?」\n\n ティサの口づけは、ラリーヤが横やりを入れた点から始まっただけでなく、それ以前にユニスが誰のものかなど、ティサのもので決まり切っているのであって、論理は破綻している。だが、今のラリーヤに説得力があるのは確かだ。\n\n「ぐっ……!ごっ……、ごめん、アスリ。」\n\n 訳が分からないが、ティサもラリーヤの理に圧迫された。まだなお、ティサの表情は、いやらしい。ずぶ濡れの内ももを、アスリはこの中の誰にも気づかれたくはない。恥ずかしいし、愛は右手側、性は左手側、それぞれやや上方だ。\n\n「で……?だからアスリは、どうしないといけないん……?」\n「…………えっ?」\n\n 面倒な女だ。故に、完璧だ。ラリーヤだけは、全部を見ているのだろう。問われたアスリの1つ目の返事は自慰だが、すぐさまそれを打ち消して、アスリは押し黙る。\n ところが、変態はそれを許さない。大きな乳輪とともに、大きな乳房も揺れ、アスリを質す。いやらしい。\n\n「お口でちゅっちゅしたんなら、次ちんちんっしょ?さっき自分で、どっちもって言ったんに、お口とお口だけで、ぴゅっぴゅさせちゃダメじゃん!?…………ユニスももう今日、何回も出したんだから、ちんちん、そんなよわよわで、どうするん?子どもちんちんだから悪いんよ!!そんなんだど、今度先っちょの皮、ホントに切っちゃうかんね?」\n「ふざけんな!!!ヤメロ!!!」\n\n 熱い。波が、危ない。\n ユニスの怒号まで、いやらしい。苦しい。ユニスの大人になる成長まで、ここで持ち出されれば、アスリは気絶しかねない。\n\n もう、アスリが意識を保つことを救えるのは、ユニスしかいない。アスリが備える。\n\n「…………ってかさ。」\n\n 回りゆく血液に耐えるアスリの面前で、ユニスが会話を区切った。転換を、ユニスが作るのはアスリが知る限り異例だ。目前の異例にアスリの理性はこらえ、あと少しだけで到達可能な本能を黙らせる。\n\n「…………ってかさ。」\n\n ユニスが繰り返した。全員が、ユニスを待つ。\n\n 額に浮かびゆく汗は、こうして生じるのだ。うつむく視線を、うるさいラリーヤですら、待つ。静寂は、力だ。これが、ラリーヤの言葉であり、アスリとティサの疑問だ。\n\n 汗が、落ちた。ほどなく、ユニスが心中を吐露した。\n\n「……………………俺も、……………………あの、アスリと……………………、やっ…………、やってみたいこと、ある、……………………かも?」"} |
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