| {"novel_id": "n0007ik", "chapter": 7, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0007ik/7/", "title": "【2日目】過去との決別", "content": "「んっ…ヒカルくん…おはよう」\nそんな事を考えていたら葵が目を覚ました。\n「お、おはよう、葵」\n「私の顔そんなにじっと見てるけど、何か付いてる?」\n「いや、ただ可愛いなと思って見てただけ」\n「そっか。なんか恥ずかしいな」\n俺は言おうかどうか迷う。\n「今日は私もヒカル君も休みだから、どっか出かけない?」\n俺は葵の提案に答えず自分の気持ちを吐露した。\n「葵、よく聞いてほしいんだけど」\n「えっ、何⁇」\n「俺さ、過去の自分と決別しなきゃいけないと思うんだ」\n「どういうこと?」\n「俺、葵のことがずっと好きだった。中学の時に振られてからも、今の今までずっと。」\n「うん。そう言ってもらえて嬉しいよ。」\n「でも、それって、本当は葵のことが好きな自分が好きなんだと思えてきてしまったんだ。葵と一緒にいれば輝かしかった学生時代の自分を思い出しながら過ごせる。今のしょうもない自分のことを忘れられるんだ。でもそれじゃあ、葵のことを心の底から好きだとは言えないだろ。だから俺は葵と一緒にいちゃあ行けないんだよ。今の仕事を全力で頑張ったり、新しいコミュニティを作ったり、そこで出会った人を好きになったり、そういうのが、過去の自分との決別になると思ってる。」\n俺は言い切った。\n「そっか。分かるよ、その気持ち。すごく分かる。」\n「ありがとう」\n「ただ、私と一緒にいても過去との決別はできると思うんだ。」\n「どうしてだ?」\n「私も、もちろんヒカル君も、中学を卒業してから10数年、ただひたすらボーっと過ごしてたわけじゃないでしょ。」\n「うん」\n「だから、あの頃よりちょっとずつだけど成長してるし、変化してるんだよ。あの頃の私達じゃないの。色々な経験を経てまた再会した私達は、しっかりと今を生きてるんだよ。その中で過去に囚われている部分があったら、一緒に決別する努力をしていこうよ。」\n俺は過去に拘っている今の自分が否定されなかったことが嬉しかった。\n「…そうだな。しかも、過去の俺を知ってくれてる葵と一緒の方が、しっかりと過去に向き合える気がするよ」\n「そうだよ!その調子だよ、ヒカル君!」\n欲望が渦巻くラブホテルという場所での会話だからなのか、自分に忠実に向き合い、葵のおかげもあり、これからの展望が明確に開けた気がした。"} |
Xet Storage Details
- Size:
- 2.97 kB
- Xet hash:
- 31e96c5d5778769c3d1801313b489549b4245505ec67502a15b53fff86a8258c
·
Xet efficiently stores files, intelligently splitting them into unique chunks and accelerating uploads and downloads. More info.