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{"novel_id": "n0008gd", "chapter": 5, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0008gd/5/", "title": "1-2", "content": " 僕の挑戦が残念な結果に終わった翌日。\n\n 今日の朝、僕を手伝ってくれるのはレオナ姉様になっている。\n\n 当初僕の手伝いをしてくれていたのは母親の二人が殆どだったのだが、姉二人も身体強化の魔術を覚えた一年程前、手伝いをしてくれるようになったのだ。\n 母親二人もずっと僕に付きっ切りという訳にもいかず、去年にはそろそろ僕の腕もある程度動く様になったので屋敷にいる使用人、メイドの人に僕を任せる予定だったのだが、何故か姉二人が猛烈に反対した。\n そして私達二人が交代で手伝うからと両親に直談判し、快諾されたのだ。\n\n 従って現在、僕は姉二人と母親二人に交代で日々の生活を手伝って貰っている。\n\n 今年から少しそのお手伝いの日割りが変則的になっているのだが、それはアテナ姉様が学園に通い始めたからだ。\n 僕も来年から学園に通う予定になっているので、もっと自分で出来る事を増やしていこうと日々奮闘している所だ。\n\n 因みに学園は僕達が暮らすここ、王都の中にあり、十歳から十五歳までの期間通う事になっている。\n 女の子と男の子で学園がわかれていて、対抗行事等が結構あるらしい。\n\n 楽しみではあるが、不安も同じぐらいあるのは仕方ない。\n 友達出来るといいな、と日々思っている。\n\n レオナ姉様は僕より早く生まれたのだが同い年なので、一緒に通う事になっているのが唯一安心できる点だろうか。\n\n まぁまだ少し先の話なので、今は取り敢えず自分の出来る事を頑張ろう。\n 勉強とかね。\n\n さて、昨日に続いて今日も頑張って自分で車椅子に移乗完了だ。\n アテナ姉様の時は手伝ってもらう事になったのでそれ以外、レオナ姉様と母様二人の時には自分で乗る様にしようと思っている。\n\n さてレオナ姉様の反応はというと……\n\n「自分で……乗ったの?」\n「は、はい」\n「おぉー、凄い。流石自慢の妹。国の宝、いや至宝と言っても過言じゃない」\n「それは、過言だと思いますけど……」\n「よしよし……凄いぞ。頑張ったね……」\n\n 只管褒められた。\n 撫でり撫でりと優しく頭を撫でられつつ、ぎゅぅっと抱きしめて褒められる。\n かなり照れるが、まぁ、嬉しいのは間違いない。\n\n 因みにレオナ姉様もご多分に漏れず美少女だ。\n 余り感情が表情に出ないが無表情とまではいかず、僕の手伝いをしてくれる時等は結構笑ってくれるイメージがある。\n もっと小さい頃はロングヘアーだったのだが、今はショートカットなので結構中性的な見た目が印象的だ。\n\n 一頻り褒められた後、朝食を食べた所で僕と姉二人と父は庭へと出ていた。\n 週末の日課を熟す為だ。\n この世界でも一週間という概念があり、七日×3で一月となっている。\n 季節は三つ、風、火、水に別れ、十二か月で一年だ。\n 現在は火の季節の始めに該当し、温かい陽気と時折吹く風が心地いい。\n\n 昨日と今日は前世で言う所の土曜日と日曜日に該当し、学園はお休みだ。\n 休みの日の午前中は父様が姉様二人に戦闘訓練を行うのが二人が五歳になってからの定番になっていた。\n\n それ以外の日は時間がある時に姉様二人で訓練したり、自主訓練したりと言った感じだ。\n 僕は剣を振るう事が出来ないのでいつもそんな二人を見ながら本を読んだりして勉強している。\n この世界の貴族は結構武闘派で、国と民の盾であり剣である事を誇りに思っている。\n 大貴族ともなれば、有事の際には先頭に立つ事はほぼ確定しているのだ。\n その為、幼少の頃から訓練に励むのだとか。\n\n 因みに父様は王都に5つある騎士団の一つを任されている白凰騎士団の団長で、平日は殆ど王城にいる。\n 事務等の雑務、貴族の自宅業務の様な物は母様二人が分担して行っているそうだ。\n\n 心地良い陽気の中、僕は親子三人の声を聞きながら車椅子に座って赤いチェックの膝掛の上に本を置き、ゆっくりと読み進める。\n この時間が僕は結構好きだった。\n\n\n 二時間程経つと、二人掛かりで父様に向かっていた訓練が終わり、最後に姉様二人が模擬戦をする時間がやってくる。\n 父様の「止め!」という声に気付いた僕は本を閉じて顔を上げ、父様の言葉と同時に此方に走ってくる姉様二人に小さく手を振る。\n\n「アテナ姉と模擬戦するからいつもの、やって」\n「私もっ! いつもの!!」\n「わかりました。じゃぁ、レオナ姉様から」\n「ん……」\n「あの……やっぱり手を握って発動するのじゃダメですか?」\n「ダメ。手だと効果が半減する」\n「えぇー同じだと思うんですけど……」\n「同じじゃない。ほら」\n「わかりましたよ。じゃぁ、ちゅっ」\n「ふふふ……これで百人力」\n「次は私っ! ほらほらっ!」\n「はいはい。ちゅっ」\n「えへへー。ありがとっ!」\n\n 僕は何時も通り二人の額にキスをして、僕のオリジナル支援魔術である『聖女の抱擁』を発動する。\n これは身体強化魔術を改造、というか唯の複合魔術なのだが、やけにその効果が高くなっているらしい。\n 複合魔術は結構メジャーな技術で、異なる属性を掛け合わせて発動したり、毒の治療と体力回復をかけ合わせたりと多岐にわたる。\n それの応用で、僕は昨年この魔術を作った。\n 自分的には作ったという程の物でもないのだが、両親と姉二人にかなりヨイショされたので満更でもない。\n 概要としては『筋力強化』『敏捷上昇』『耐久向上』の三つを『身体強化』の全体バフで包んだお得なセットという感じで、『聖女の抱擁』という名前は両親と姉が考えて付けたので僕はノータッチだ。\n そして何故キスするかと言うと、何もそれが必要な発動条件という訳では無いのだが、姉二人がせがむので仕方がなくという感じだ。\n 僕は体質上体外に魔力を放出するのが苦手だ。\n 出来ないことは無いのだが、効果が著しく下がるか、もしくは必要な魔力量が足りずに発動しない事が多々ある。\n その打開策として、相手に僕が触れた状態で発動する方法が挙がった。\n かなり使い勝手が悪いのはお察しだが、体質上仕方ないと諦めている。\n まぁ通常の支援魔術よりも少し効果時間が長く、効果も高いらしいのでそこは利点だろうか。\n という訳で、ホントはキスしなくても手を繋ぐだけで大丈夫なのだ。\n 何故キスする様になったかと言うと、まぁほぼ僕の所為だろうか。\n この魔術が出来た時、僕が丁度読んでいた冒険譚に登場する主人公とヒロイン、勇者と姫がキスをする事で勇者がご都合的にパワーアップし、魔王を倒すというシーンがあった。\n これを真似て僕がふざけて二人の額にキスをし、この魔術を二人が模擬戦をする前に使用したのが始まりとなる。\n それ以降、二人にこの術を使用する際は額にキスというお約束になってしまった。\n やり始めた当初は二人もまだ小さい頃だったから良かったものの、最近段々と恥ずかしくなって来たのでそろそろやめてほしいのだが、強くは出れない僕である。\n まぁ今も小さい事には変わりないのだが、それは発育の悪いチビである僕だけで、二人はドンドン成長しているのだ。色々な所が。\n\n さて、姉様二人が向かい合い、模擬戦が始まった。\n 支援魔術まで用いた模擬戦だ。\n 父様が近くに居る時しか出来ない本気のぶつかり合い。\n\n 何時も最初に動くのはレオナ姉様で、両手に持ったショートソードの二刀流を使うスピードファイターだ。\n 対して、どっしりとその場で動きを見せないアテナ姉様は何時も正面から迎え撃つ。\n 両手持ちのバスタードソードを使うパワーファイターである。\n 対照的な二人のぶつかり合いは近くで観ていても何が何やら解らないほど凄い。\n 恐ろしい程の速度をもつ煌く斬撃を繰り返す二人の姿は我が姉ながら滅茶苦茶かっこいい。\n\n 両親が言うには同年代ではほぼ敵無しの強さだとか。\n 身体強化をかけた状態で二人掛かりとは言え、一騎当千の猛者である父様に食らいつけるのは結構規格外の強さらしい。\n 才能豊かでかっこよく、やさしい姉を二人も持つ僕は幸せ者だなぁと、今日も何時もの様に金属が弾ける音と、踊る様に戦う姉様二人の姿を見ながら噛み締めてる僕だった。\n\n\n 午前中の訓練が終わると、休日は家族そろっての昼食が待っている。\n 皆で手を洗ってご飯を食べる場所まで移動する。\n\n 運ばれてくるのはパンとスープにサラダとソーセージだ。\n 少し前世に比べるとどれも薄味ではあるが十分美味しいと思えるクオリティである。\n\n 僕は車椅子のまま席に付き、両隣を姉二人が陣取る。\n 対面に座る父を真ん中に母親二人というのが我が家の食卓だ。\n\n 皆で揃っていただきますとなってから始まるのは、自分の食事そっちのけのあーん大会だ。\n\n「ほら、クレア、あーんして」\n「あー、んむ……」\n「おいしい?」\n「んん、おいしいです」\n「今度はこっち! はい、あーん!」\n\n という具合で姉様二人に毎食食べさせてもらっている。\n 慣れとは恐ろしいモノで大分恥ずかしさ等も薄れてきているのだが、やはり申し訳ない気持ちは拭えない。\n そして、その光景を対面で眺めている父親が何故か羨ましそうに見ているのが気にかかる。\n\n「く、クレア、私も、あーんしてやろうか? 昔みたいに膝とかに乗るか?」\n「え? えぇっと……」\n\n どうやら僕が小さい時を思い出していたようだ。\n どう反応していいか解らず困っていると、びくっと父様の肩が震えた。\n\n「マリアナ、クリス、娘二人が私の事を睨むよ……」\n「あらあら、きっとそう言うお年頃なのですよ。もう諦めたら?」\n「そうそう、貴方には私達が食べさせてあげましょう!ほら、あーん」\n\n 何だか夫婦三人でいちゃつきだしたので放って置こう。\n\n こうして平和な食事は進むのだった。\n\n さて今日も何時もの平和な一日の終わりが近づいて来た。\n\n レオナ姉様に手伝ってもらうのも残るはお風呂だけだ。\n という訳でやってきましたお風呂です。\n 異世界に転生して、一番嬉しかったのはお風呂があった事と言っても過言では無い。\n やはり豊かな人生に風呂は必要不可欠だ。\n 我が家の風呂は滅茶苦茶デカイ。\n 流石大貴族と言うべきか、小さな銭湯と言った感じだ。\n\n しかし、この場所は同時に僕にとっての試練の場でもある。\n 何故なら僕は一人では入れないからだ。\n\n 必然的に僕は裸である事は勿論、手伝いをしてくれる人も勿論裸である。\n 正直目のやり場に滅茶苦茶困るのは言うまでもない。\n\n 脱衣所で服を脱がせてもらった後は何時も通りお姫様抱っこされて浴室に運ばれるのだが、肌と肌が密着して気が気では無い。\n なるべく見ない様に、意識しない様にと努めているが無駄な努力な気がする。\n\n 浴室に入ると小さい背もたれのついた椅子に座らされて、先ずは髪から洗ってもらう。\n 洗面用具等も前世程でないにしろ種類も豊富らしいのだが、僕はその辺ノータッチで母と姉にまかせっきりだ。\n 前世が男である事を言い訳に、良く解らないのでということで……\n 決してメンドクサイ訳では無い……\n\n レオナ姉様に何時も通り身を任せて暫く、ゆっくりと丁寧に僕の髪は洗い上げられた。\n それが終わると髪をアップにして髪留めで止め、体へと移る。\n 何時も通りレオナ姉様は石鹸で泡立てた手を首から下へ、背中へと丁寧に手を這わせていく。\n 始めの内は滅茶苦茶擽ったかったのだが、今ではすっかり慣れて唯々心地良いだけだ。\n 小さい僕の背中はあっと言う間に洗い上げられてしまう。\n さて、手がある程度動く様になったので、ここでもちょっと挑戦するかと思い立った僕だったのだが……\n\n「レオナ姉様、前は自分で……」\n「それはダメ。許可できない」\n「え? えぇっと……」\n\n 速攻で拒否されてしまった。\n そして徐にレオナ姉様の体が背中から密着し、腕を前に回して手を動かしていく。\n 始めはお腹の辺りを優しく撫でられ、ゆっくりと上へと這う様に進んでいく。\n 背中から襲ってくる柔らかい感触と、やけに厭らしい動きの両手に翻弄されて身動きが取れない。\n\n「んっ、ふぁっ……」\n「んー、気持ちいい?」\n「ぁっ……は、はい……」\n\n やけに熱を帯びた様な、普段のレオナ姉様らしからぬ艶っぽい声で問われる。\n 息がかかる程の距離で耳元に囁かれたその言葉に素直に頷いてしまう。\n 時折、不意に撫でられる僕の胸の尖端部分が僕の蕩けだした脳に言い様の無い甘く痺れる感覚を送ってくる。\n 触れるか触れないかという絶妙な場所を撫で触りながら絶妙とも言える間隔で襲い来る強い刺激に、嫌でもその敏感な場所を意識させられてしまう。\n もっとその刺激が欲しいと、理性と思考という邪魔者を頭の中から押し退けるのにそう長い時間は掛からなかった。\n\n「クレアは昔から頑張り屋さんで、偶に頑張り過ぎる」\n「そ、それは、んぅっ……」\n「だからね、今は私が頑張ったクレアをよしよしって誉めてあげてる」\n「ぁっ……」\n「だから私がお風呂当番の時は何時もこうやって褒めてあげるから……私の時だけ、ね? いい? 私に甘えてくれる?」\n「ひぅっ……は、はひっ……わ、わかりま、した……」\n「んー、いい子だねぇ。クレアは……よしよし……」\n\n 蕩ける様な甘い快楽と囁き。\n そう表現するしかない。\n 未だ這い回る手が段々と下へと下がって行き、下腹から太ももの付け根へと差し掛かり、不意にソコに意識が向いてしまう。\n 明確にハッキリとそう思った訳では無い、はずだ。\n しかしほんのりと、薄っすらと頭を過ったのは確かだ。ソコを洗われる事に、ソコを触ってもらえる事を、僕は期待した。\n\n その仄かな期待は必然的に叶えられる事にはなったのだが、僕の期待した様な刺激とは程遠く、心地は良かったのだが何時も通りの優しい手つきで洗い上げられただけだった。\n その事にハッと我に返った僕は急激に顔が火照るのを感じて、何だか気まずくなって俯いてしまう。\n その様子を何時の間にか僕の前に移動していたレオナ姉様に観察されていた様だが、怖くてその顔を見る事は出来なかった。\n そこから普段通りに足まで洗い上げられた後はゆっくりと二人で湯船に浸かり、部屋に戻った後は今日起こった事を取り敢えず頭の隅に追いやり、無理矢理眠る事が精一杯だった。"}

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