Krixter's picture
download
raw
8.94 kB
{"novel_id": "n0009fk", "chapter": 8, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0009fk/8/", "title": "譲れないもの", "content": "「そ、そんな……」\n マインは目の前の光景が信じられず、愕然とする。\n そこでは、駆動鎧……マインたちが開発していたものとは違い、赤く塗装されたそれが軽やかに歩き回っていた。さすがに本物の人間に比べればどこかぎこちなさが目立つものの、マインたちの……つまり先ほどキリエが乗り込み無様に転倒してしまったそれとは比べ物にならないほどだった。\n そんなライバルの様子に勝ち誇ったようにタークが宣言する。\n「どうだね、マイン軍曹。君の方針が誤っていたことがこれで明白になっただろう」\n「クッ……!」\n マインは悔しげだが何も反論できない。タークが隠さず曝した研究資料をざっと見たが、互いの基礎技術にそう決定的な差は見受けられなかった。当然だろう、袂を分かって別々に研究を始めたのはそう昔の話ではない。そうそう簡単に技術革新など起こりはしない……つまり、あの赤い駆動鎧も性能的にはマインたちのものとさほど違いはない、ということだ。よって、この差の原因となったのは唯一の違い……パイロットの差にある、という結論になる。それを認めるのが悔しくてマインは地団駄を踏んでいるのだ。\n「……というか、方針の差って言いますけど一体何が原因で仲たがいしたんですか?」\n キリエは疑問に思ってバウゼンに尋ねる。結局のところ互いの技術にさほど差がないということは、そこまで根本的なところで決裂したわけではないのだろう。なのに、なぜこれほどまでに仲が悪いのか。\n「あぁ。それは……」\n「やはり少女のアナル性感は男の手で開発してこそ本領! それこそが男と女の正しい道なのだ!」\n「笑止! 幼い少女を同性の手でじっくりと花開かせてこそ美しさがあるのでしょうが!」\n「……あぁいうことだ」\n バウゼンが呆れたように示す。\n「…………」\n 二人の天才……少なくともこんな新兵器の開発に携われる程度には天才のはず……の言い争いを見てキリエは心から納得する。……要は変態たちが互いの性癖を譲り合えず決裂した、というだけの話だったのだろう。\n「……つまり、大きな差はアナルの訓練のやり方の差だということですか?」\n キリエはいい加減話に区切りをつけるべく割って入る。\n「そういうことだな。つまりはここからはどちらのやり方がより優れているかの競い合いになる。今の時点では比べるべくもないことだがね」\n タークが自慢げに言い放ち、マインは不満げにそれを睨み返す。\n「お疲れッス! いやぁ、大したことのないものをお見せしてお目汚し失礼したッス!」\n そしてそこに、実験を終えて停止した駆動鎧から降りてきたリーシャがやって来て屈託のない笑顔をマインとキリエに向ける。普通に言ったら嫌味にしかならないが、タークとは違って心の底からそう思っているだろうことがよく伝わってくる純真な笑顔だった。良くも悪くも裏表がなく、軍人らしさが欠片もない少女である。\n「……一体どこで見つけてきたんですか、こんな子」\n 少なくともここ1年程の資料ではキリエ以外に適合している軍人はいなかったはずだ、とマインは思いながら問う。\n「まぁここ最近だな。こう見えて口は堅い方だし、身元もしっかりしている。上に問い合わせてみれば問題ないことはハッキリするはずだ」\n タークが言い放つ。\n「そして何より素晴らしいのが……」\n そう言いながらタークはリーシャの背後に回る。\n「んひゃあああぁぁぁぁぁっ! タ、タークさん……みんな見てるッスよぉ……」\n「見せつけてやっているんだ、お前の素晴らしさをな」\n キリエ同様、臀部に穴があけられた軍服のズボンから肛門に指を差し込まれたリーシャが涙目で抗議する。だが、その声は甘く蕩けており本気で抵抗するつもりはないことは明白だった。\n「見たまえ、このアナルの感度を。少し弄ってやるだけで腸液が溢れ出してくるほどだ。しかも初対面の相手に見られていることで余計に感度が増している。この子は天性の肛門マゾなのだよ」\n「こ、肛門マゾッス……えへっ」\n グチグチといやらしい音を立てながら快楽に緩んだ笑みを浮かべるリーシャ。\n「駆動鎧というのはな、より敏感なアナルでより深く快楽を感じ取るほど繊細に接続し合うことができるのだ。ただ言われるがままに義務のように肛門を開発したところで……」\n「ひゃうんっ!」\n タークが指を力強く折り曲げると、ビクンとリーシャの幼い身体が跳ね上がる。\n「心の底からアナルセックスを楽しむ淫乱には敵わない」\n タークの指がいやらしい粘液音を立てながら引き抜かれると、快楽に抗しきれなくなったリーシャはその場にへたり込んでしまう。\n「さて、バウゼン大佐。これでハッキリしたでしょう。今後研究は私のチームが主導していく、ということで……」\n「待ってください」\n 話は終わりだ、と言わんばかりにバウゼンに勝利宣言をしようとするタークをとどめたのはキリエの一言だった。\n「……確かに現時点ではそちらのチームが優れていることは認めざるを得ないでしょう。ですが、互いにまだ歩行実験を行っている程度……この程度で兵器としてのレベルを比べ合うのは不十分なのではないですか?」\n「キリエちゃん……」\n 朗々とタークに向けて言葉を連ねるキリエをマインは呆然と見ている。\n「ほう? ならばどうするのかね?」\n「もちろん戦闘力を比べなければ結論は出ないでしょう」\n「……ふむ、一理ある、な。確かに歩いているだけの状態を比べたところで赤子か三歳児かの差しかあるまい。本当に優れているのがどちらかを考えるならば、もっと高度な勝負をする必要があるだろう」\n タークがキリエの言葉を認めたことにマインは驚きの視線を当てる。\n「なら結論は一つッスね。互いに殴り合って最後に立っている方の勝ちって事で」\n「……乱暴だが、そういうことだな。もちろん今の段階で勝負したところで話になるまい。そちらが立ち上がることすらできないのは論外だし、こちらもさらなる訓練を積む必要がある。……どうだね、勝負は一か月後、ということでは?」\n リーシャが雑にまとめた結論を受けて出されたタークの結論へのキリエの返答は一つだった。\n「いいでしょう、受けて立ちます」\n「ふむ、君の所のパイロットはこう言っているが、君自身はどうなのだね、マイン軍曹?」\n「……本当にいいの、キリエちゃん?」\n「むしろこのチャンスを逃す道理がありますか? 今の段階で比べられたら負けは確定なのを一か月後に先延ばしできたんですよ?」\n 質問を質問で返されてマインは一つ嘆息する。\n「……機体を根本から破壊したりパイロットを傷つける行為はナシ。フィールドを決めておいて、そこから出たり倒れてしまった方の負け、ってことでどうかしら?」\n「いささかぬるいが、模擬戦闘訓練としてはまぁ妥当なところだろう。……ではバウゼン大佐。そのように決まりましたので、よろしくお願いしますよ」\n「あ、あぁ……まぁ互いに納得できるならば私としては技術班のやり方に口を出すつもりはないが……」\n バウゼンの視線はキリエに向いている。現状明らかに不利な勝負に挑む彼女を不安視しているようだった。\n「やるからには、勝ちます。それが軍人のやり方です」\n それにキリエは真っ直ぐな視線で応じた。"}

Xet Storage Details

Size:
8.94 kB
·
Xet hash:
eb0488b353ce1035b9e1437dc53d1c0d28c23bb8802c87c95bdbe5348be80d5e

Xet efficiently stores files, intelligently splitting them into unique chunks and accelerating uploads and downloads. More info.