| {"novel_id": "n0010fm", "chapter": 27, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0010fm/27/", "title": "26話:信二との決着 1", "content": "教室の前の扉が開き、先生と共に信二が現れる\n教壇に先生と共に信二が並ぶ\n\n「みんな注目。アメリカに短期留学していた畠山が無事留学を終えこのクラスに戻ってきた\n今日からまたみんなのクラスメートになる\nまあ、居なかったのは1か月余りだから余り大げさにする必要も無いんだが\n一応は決まり事だからな\nそれでは畠山、一言挨拶を」\n\n先生に促され信二が挨拶を始める\n\n「みんな、久しぶり\nアメリカのハイスクールは楽しくてずっと居たいと思った時期もあったけど、英語漬けの日々だとやっぱり里心が付いての半月ぐらいで日本が懐かしくなったよ\nそして帰ってきて思うのは、『やっぱり、日本が一番だ』ってことだな\nそんな俺はこのクラスに戻れてほっとしているよ\nまた、皆のクラスメートになるのでよろしく」\n\n信二の奴、留学の前は向こうで金髪の彼女を作るって息巻いてたし\nそうしたら日本になんか帰ってこれなくなるなんて言ってたのに\n金髪美人とは縁が無かったようだな\n\n「みんなも畠山と仲良くやってくれ\nああ、畠山の席は留学前と同じ場所だ\nそれでは、先生は一度職員室に戻るが、授業の開始まで少し時間があるので畠山との旧友を温めるなりして過ごしてくれ」\n\nそう言って先生は教室を出てゆく\n先生が居なくなったのを確かめた信二は迷わずミキとぼくが居る場所に向かってくる\n挨拶の最中もこっちをチラチラ見ていたからな\nやっぱり我慢できないんだ\n\n「ミキ、久しぶり。俺が居なくてさみしかったろう」\n\n信二はそういってミキの肩に手を廻す\nぎこちなくそれを受け入れるミキ\n信二は少しも変わっていない\n自分とミキの親密さを俺に見せつけたいのだ\n\n「そういえば、なんで雄馬が仲間みたいな顔をしてここにいるんだ\n俺が居ない間に調子こいてたのか」\n\nぼくは、睨みつけてくる信二から目を逸らさずに見返す\n信二は睨んでも目を逸らさないぼくを不機嫌そうに更に睨みつける\n\nあの顔だと、すぐに我慢できなくなってぼくに実力行使をするな\nそう思ってぼくは構える\nそんな、ぼくと信二の間に春香が割り込んでくれる\n\n「信二はチットも変わらないねえ。でもこっちでは色々と合ったんだよ」\n\n信二を睨みつけながら、春香が俺の手を取り引き寄せる\nぼくは春香に近づき、信二がミキにしているように春香の肩に腕を廻す\n春香の肩に回ったぼくの腕を不愉快そうに見つめる信二\nそんな信二を春香が挑発する\n\n「あん、雄馬君たら朝から積極的なんだから\nでも、春香は雄馬君に触れてもらって嬉しいかな」\n\nぼくの顔を見つめながら春香はそう言った後、ぼくのほっぺたに軽く口づけをする\nクラスメート達がざわめく\n信二は春香がぼくにしたキスを見て固まってる\n\nそれはそうだろう\nクラスの最下層に落としたはずのぼくとクラスの人気者の春香がイチャイチャするなんて、留学前ではありえない光景だもんな\n\n「えっ、春香。なんで雄馬なんかと」\n\n思わず、声に出してしまう信二\n\n「はああ、なに信二、私にケンカを売る気なのかしら\n私はいつでも買ってあげるわよ」\n\n信二のやつ、ビビってる\nそりゃそうだ。クラスで一番ヤバいのは春香だからな\n信二だって春香が空手の有段者だってことは弁えてる\n春香に聞いたら前に一度信二は春香にチョッカイを掛けた事があり、その時はコテンパンにされたらしい\n\n「だれも、お前にケンカなんか売ってないだろう\n留学していた間に随分とクラスが変わったんで驚いただけだよ」\n\n今にも掴みかかりそうに、怒りを隠さない春香から信二は目を逸らしながら弁解する\n春香に少し怯えている信二\n\nでも信二は自分が怯えていることもぼくが春香とイチャイチャしていることも許せないのだろう\nきっと、なにか打開策を考えているはずだ\nそう思って信二を見つめていると、ぼくの思惑通りに何かを思いついた信二はぼくを見て悪い顔でにやりと笑う\n\n「ミキ、俺に会いたかったろう」\n\n言葉と共に肩に回っていた手が動き、ミキの胸を覆った後、その胸を何度も揉みしだく\nミキの幼馴染だったぼくに、ミキは俺の物だとマーキングする信二のいつものやり方だ\n留学前は、こうするとミキがかわいい声で『アン』と囁き、それを見たぼくが絶望的な顔をするのが定番だった\n\nその定番を行い、ぼくにミキとの仲を見せつけようとする信二\nでも、その企みは上手くいかないんだな\nミキの顔は少しも嬉しそうではなく、むしろ不愉快な顔になっている\n\nぼくは知っている\nミキは信二に胸を揉まれ、痛みを感じているはずだ\n案の定の反応をするミキ\n\n「ちょっと、信二止めて、痛い、痛いから」\n\n「はああ、ミキなにを言ってるんだ\n俺がミキの胸を揉んでるんだぞ\nなんのジョークだよ」\n\nミキが痛がっていることが信じられず、より強くミキの胸を揉みしだく信二\n\n「だから、痛いってば、もう無理」\n\nミキが信二の手を跳ね除けてしまう\n信二は自分の愛撫でミキが感じない事態を受け入れられずに固まっている\n\n「ミキ、どうしたんだよ。いつも喜んでくれたじゃん」\n\nみっともなくミキに媚びを売る信二\n自分の物だ思っているとミキが拒絶するのは受け入れられないよな\nそれでもクラスメートが見ている前で怒るわけにはいかないから媚びを売るしかないよな\n\n「うう.... 嫌なものは嫌だよ。信二ったら久しぶりに会ったのに優しくない\nもっとミキを大切にしてよ」\n\nミキの剣幕に信二はどう取り繕うか考えているようだが、教室の前のドアが開き先生が入ってくる\n皆が席に着こうと動き出す\nその動きの中でボクとミキが交差し、はずみでぼくがミキの胸を掴んでしまう\n\n「あん、もう雄馬ったらエッチなんだから気を付けてね」\n\n「ごめん、ごめん。でもミキのおっぱいはやっぱりヘビー級だよな」\n\n「ばか雄馬」\n\nチョット拗ねたミキもかわいいね\n信二の奴は凄い顔でボクを見てるよね\n自分が拒絶されたことを、ぼくが行って受け入れられているのが許せないのだろう\n\nクラスの皆もぼくと信二とミキの関係に不穏なものを感じてチョットざわついたけど、そこは学生\nみんな授業が始まればそれに集注する\n\n多少の緊張感を孕み、午前中が過ぎ昼休みになる\n\n「ミキ、屋上で飯食おうぜ」\n\n信二が当たり前のようにミキに声を掛ける\n信二の問いかけに躊躇したミキは俺を見る\nミキがぼくを見たことで信二はまたイラつき始める\n\n「ミキ、気にすることは無いから信二とお昼を食べなよ」\n\nぼくがそう言っても、少し気が進まないような仕草をするミキ\nそれが信二にも伝わり信二のイラ付き度が増す\n\n「じゃあ、雄馬。今日は信二とお昼を食べるから\nこれ、雄馬の分ね」\n\nミキはぼくの分のお弁当を出し渡してくれる\n\n「はああ、なんだよそれ」\n\nやっぱり信二はイチャモンをつける\n\n「なにって、ミキは最近いつもぼくのお弁当を作ってきてくれるんだ\nそい言えばミキ、信二の分は無いのか\nじゃ、これ信二が食べたら」\n\n信二の方にミキのお弁当を向けると、ヒートアップする信二\n\n「ふざけんなよ。雄馬用の弁当なんて喰えるか\n舐めてんじゃねえぞ」\n\nああ~、ミキの手作り弁当になんてひどい言葉\nミキはイラってするよね\n\n「ミキ、良いから行くぞ」\n\n信二は逃げるようにミキの手を取り教室を出てゆく\nさてさて、昼休みに信二とミキの間でどんなドラマが生まれるか楽しみだ\nそう考えて、ぼくは悪い顔で笑うのであった"} |
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