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{"novel_id": "n0010kw", "chapter": 1, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0010kw/1/", "title": "命の気配、予感の芽生え", "content": " うだるような日本の夏が、ようやくその猛威を弱め始めた頃。\n いつの間にか蝉の声が落ち着き、夕暮れにはどこからともなく虫の音が聞こえるようになった。\n 大学生の雄飛と里奈にとって、この夏はこれまでで一番、忘れられないものになるだろう。\n 短いようで長かった夏休みは、まるで夢のように過ぎ去っていった。\n 日中はバイトに明け暮れ、夜は友人との飲み会や花火、海やプールを日々楽しみ、大学生らしいありったけの青春を謳歌した。\n そして、その忙しい日々の中心には、常に恋人の存在があった。\n 里奈は医療系の大学に通い、将来は看護師になることを目指している。\n 真面目で明るく、周囲からはしっかり者に見られがちだが、雄飛の前では年相応のあどけなさを見せることもあった。\n 雄飛は穏やかな話し方をする青年で、里奈とは正反対に落ち着いた雰囲気を持っている。\n そんな二人が惹かれ合うのは、ごく自然なことだったのかもしれない。\n\n 夏休みも終わりに近づき、再び大学の授業が始まる日が目前に迫っていた。\n だが、里奈はここ数日、どうも体調がすぐれなかった。朝起きると胃のむかつきがあり、食欲もあまりない。熱があるわけでも風邪をひいているわけでもないのに、体がだるく常に眠気が襲ってくるのだ。\n\n「夏バテかな……」\n「あなた、毎日遊びすぎよ。ちゃんと寝てないんじゃないの?」\n\n 母親にも指摘されて最初は軽く考えていたが、日に日に症状は悪化していった。\n そして、ネットで今の自分の症状を調べてみると、一つの可能性が頭をよぎった。\n\n「まさか……でも、私にだって、そういうことは起きるよね」\n\n その風景が浮かんだ瞬間、里奈の心臓は激しく高鳴った。\n 心当たりがないわけではなかったのだ。先月のことを里奈は記憶をたどった。\n\n ————————————\n\n 夏休みが始まってすぐの頃だっただろうか。\n 雄飛のバイトが終わるのを待って、二人はいつもの公園で合流した。\n 公園といっても子どもたちが遊ぶような遊具があるわけではなく、ただ広々とした芝生とその周囲を囲む木々があり、夜になると人通りも少なくなる、ひっそりとした場所だ。\n\n「雄飛くん、お疲れさま!」\n\n 里奈は小走りで駆け寄ると、雄飛は笑みを浮かべながらその頭をくしゃりと撫でた。\n\n「里奈、待たせちゃったね。ごめん」\n「ううん、全然! 雄飛くんに早く会いたかったから」\n\n そう言いながら、里奈は雄飛の腕に自分の腕を絡ませた。\n まだ学生でお金もない二人にとって、高価なデートはなかなかできないが、こうして二人で他愛もない話をしながら歩くだけでも里奈は十分幸せを感じていた。\n それが雄飛と一緒なら、どこでも天国に思えた。\n 公園の奥へと足を進めると、一段と人影がまばらになり、そこは街灯の光も届きにくい薄暗い場所であり、古びた石段があった。\n 普段は誰も近寄らないようなひっそりとした空間に、二人はその石段に腰を下ろした。\n\n「今日さ、バイトでちょっと嫌なことあったんだよね」\n\n 雄飛がぼそりと呟くと、里奈はその顔を覗き込む。\n\n「どうしたの? 大丈夫?」\n「うん、まあ、大したことないんだけどさ。お客さんがちょっと理不尽なこと言ってきて……」\n\n 雄飛はゆっくりと今日あった出来事を話し始めると、里奈は相槌を打ちながら真剣な表情で耳を傾ける。\n 話を聞きながら里奈はそっとその手を握ると、雄飛は視線に気づき口元を緩める。\n\n「……なんかさ、里奈に話すと、どうでもいいことみたいに思えてくるな」\n「そんなことないよ。雄飛くんが嫌な思いしたんだもん。でも、私に話してくれて嬉しいな」\n\n その笑顔に、雄飛は自然と引き寄せられて里奈へ顔を近づけた。\n 夜風が二人の間を吹き抜け木々の葉がざわめくと、二人の視線が絡み合い、ゆっくりと距離が縮まっていく。\n 軽いキスが交わされると、里奈の心臓がトクンと鳴り、雄飛は一度離れて再びその目を見つめた。\n\n「里奈……」\n「うん?」\n\n 小さく頷き目を閉じると、雄飛は再び里奈の唇に自分の唇を重ねた。\n 今度は先ほどよりも深く熱いキスが始まり、雄飛の舌が口の中を探るように動くと、里奈もそれに答えるように舌を絡ませる。\n 里奈の背中を抱き寄せる、雄飛の腕にも力がこもる。\n そして雄飛の大きな手が里奈の腰からゆっくりと滑り降りて、里奈のスカートの裾に触れると少し身をよじったが、その指がスカートの下に滑り込んだ瞬間ゾクっと体が震えた。\n 雄飛の指が里奈の太ももを優しく撫でると、そのまま股間へと向かう指先は、薄いショーツの上から里奈の柔らかな部分をなぞるように動いた。\n\n「ん……雄飛くん……」\n\n 声にならないような弱々しい声が漏れると、雄飛のキスはさらに熱を帯び、里奈の首筋へと移っていく。そして、むき出しになった首筋に熱い吐息がかかる。\n 雄飛の指がショーツのゴムの部分に触れると、くいっとショーツを引っ張り、指を滑り込ませた。\n ひんやりとした夜風とは対照的に、里奈の体は熱を帯びていく。\n 雄飛の指が湿り気を帯び始めた秘部に触れると、デリケートな部分を優しく撫でられるたびに、里奈の体は甘く痺れた。\n\n「んっ、ンっ、ああっ……アぁぁっ……」\n\n 里奈の口から小さな喘ぎ声が漏れると、雄飛の指はまるで里奈の体の秘密を探るかのように、ゆっくりと着実に奥へと進んでいった。\n ショーツの布が雄飛の指によって引き伸ばされると、里奈は無意識のうちに太ももを少し開いていた。\n そして、雄飛の指が里奈の濡れた部分に直接触れた。\n 粘膜の柔らかい感触に、里奈は全身が粟立つような快感を覚え、指先がくるくると円を描くように動くと更に熱を帯びていった。\n\n「雄飛くん……もっと……」\n「何して欲しいの?」\n「そこ……私の熱いところ、もっと……」\n\n 里奈はたまらず雄飛の肩を掴むと、その言葉に答えるかのように指の動きを速める。\n そして、そのまま里奈の奥へと一本、また一本と指を挿入していった。\n 慣れない異物の侵入に一瞬戸惑いを覚えたが、すぐにその刺激が心地よさに変わると、雄飛の指が里奈の体の内側をまさぐるように動き、その快感に身をよじった。\n\n「んんっ、雄飛くん……」\n\n 甘く苦しげな声が里奈の喉から漏れる。公園の奥、誰もいない静かな場所で、二人の熱は高まっていった。\n この時の熱狂が数週間後の予感に繋がるとは、まだ知る由もなかった。"}

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