| {"novel_id": "n0011hp", "chapter": 16, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0011hp/16/", "title": "第十五話 生まれてきた意味", "content": " 俺は空中にふよふよと漂いながら高笑いしていた。\n\n アランの推測によれば俺の魔力は多すぎるようだ。\n もしかしたら普通のサキュバスもそれぐらいの魔力量を持っているのかもしれないが、サキュバスが魔法を使うことはないのでわからなかったらしい。\n アランから意味のある言葉を発するなと言われたのでただ笑っている。\n\n 俺が魔力を発しながら意味ある言葉を発すればそれだけでその事象が成立してしまう可能性さえあるらしい。\n まあ、プランは崩壊したがチート能力で異世界無双ってやつもやってみたかったしな。\n サキュバスに転生したのはイレギュラーだが、俺が最強ならば何も問題ない。\n\n「僕は貴方に死ねと言われれば死にます」\n\n 冗談だと思ったが、その真剣な顔を見ると違うらしい。\n 愛の告白だとしたら傷つけないように断らなければいけない。\n\n\n「高位のドラゴンは言葉そのものが力を持っていると言われています。エミリアさん、貴方はその域に至っている可能性もあります。僕は専門家ではないですが、ここまで長時間世界を騙し続けられるのはおかしい。貴方が死ねと言えば僕は絶命し、生き返れと言えば生き返る可能性もあります。だから絶対に何も言わないでください」\n 告白ではないようだ。\n ただの念押しみたいだ。\n アランは眉間に皺を寄せながら、椅子に座り難しい顔をしながら何かを考えている。\n\n こいつ、冒険者ギルド勤めと言ってたのにかなり博識みたいだ。\n 古い魔導書を持っていたり、辞典の写しを持っていたり、どっかの金持ちのボンボンなのかもしれない。\n この世界での本の価値はわからんが、そもそもパッとこの部屋を用意して俺の隠れ場所にできる権力はあるってことだからな。\n\n\n 水でも火でも風でも俺が望むだけでそこに出せる。\n その気になればこの建物全体を水で満たすことも可能だろう。\n 俺がふわふわ浮いているのも、俺が望んでいるからだ。\n\n 手のひらにだした拳大のダイヤモンドに息を吹きかけてキラキラとした砂に変えてアランに吹きかける。\n ダイヤの砂はアランのまわりをくるくるとまわり、また再構成され俺の等身大フィギュアを作り上げた。\n\n\n「自分の角は消せますか?」\n 魔力の感覚がわかった今ならできるかもしれない。壊すのではなく引っ込めるイメージを持ってみる。\n ……消えない。\n\n「よし、じゃあその魔力を使って普通に暮らす術を探そう!」\n アランは手を叩き、明るく立ち上がった。\n 俺は何も話すなと言われたのでアランを見つめるだけだ。\n\n そしてまた力なく椅子に座った。\n\n「無理だ。せめて人に擬態できればと思ったけど。それだけの魔力をもった人がまともでいられるはずがない。自分の意志1つでどうとでもなる人が社会で生きていく必要なんてない。自分1人でも快適に生きられるんだから」\n\n 酷い言い草だな。\n 俺が社会不適合者みたいじゃないか。\n まあ、確かにチートで俺ツエーしたいとは思ってたけど。\n\n 確かにこれだけの力があればなんでも生み出せるんだから金とか稼ぐ必要もないな。\n というか理想のメイドも生み出せるんじゃないか?\n\n 理想のメイド……クラシックな感じのメイド服に胸は……俺が巨乳だから普通でいいか。普通に大きいサイズで。\n やっぱファンタジーメイドだから武器持たせたいよな。武器は2丁拳銃。\n 目は大きめでツリ目、ちょっとカッコいい感じの顔立ちで金髪碧眼。髪型はシニヨンにして。\n 俺に対して敬語だけど、ちょっとぞんざいに扱ってくれる感じの年上メイドが好きです。\n 普段は俺のだらけった私生活に厳しいけど、時には甘やかしてもらってよしよしされるのが良い! 普段はしっかりしたメイドさんだけど、俺のことが大好きでいてほしい!\n\n\n「お、おおー」\n 出来てしまった。\n「はじめまして。ご主人さま。生み出してくださりありがとうございます」\n\n うむ。苦しゅうない。\n 自分で作った人が普通に動いて生きてるの、めっちゃ感動する。\n\n\n ご主人さまって呼ばれるのめっちゃ良いなぁ!\n しかし、身体の中に流れる魔力がごそっと減ったのが感じられる。\n まだまだ何人も作れるが。\n\n 魔力使ってどんどん生み出していけば俺だけのハーレム作れるんじゃないか?\n\n うおおおおおお、女神様最高! 転生させてくれてありがとう!!\n 紆余曲折あったけど異世界でハーレム作れるぞ!!\n\n\n アランの方を見るとあ然としていた。\n アランもTSさせてあげようかな。\n まあ、今の顔も悪くないけど、美少女TSさせたら俺のハーレムに入れてあげられるし。\n\n そうだ。俺の精液問題もふたなりにすれば解決するんじゃないか?\n 男だから嫌なんであって、女だったら抵抗もないかも。\n\n\n 俺の考えも知らずに、アランはノロノロと机の上から本を取り上げる。\n その手は震えていた。\n「この、勇者の本は読みましたか?」\n あー、結局読んでない。\n はじめの数ページをちらっと見ただけ。\n\n なので首を横にふる。\n\n\n「簡単にあらすじを説明します。かつて世界には魔王と呼ばれる存在がいました。強大な魔力を持ち、全ての魔法を使いこなし、気まぐれで国を滅ぼしたり厄災を生み出したりしていました。そんな魔王に対抗するべく、異世界から勇者が呼び出され、無敵と思われた魔王も全ての魔力を無効化する聖剣によって破れたのです」\n ありがちな感じだな。\n 俺みたいに転生じゃなくて転移系の勇者か。\n やっぱ魔力が強ければ個人で国を滅ぼせたりするのか。\n 俺はどうなんだろう。\n\n\n「ずっと考えていました。なぜ私が転生したのか。臆病なくせにヒーローに憧れて、結局誰も救えずに死んだ。この私が。こんな記憶なくしてしまいたいと思っていた。何も悩まなくて済む元の男に戻りたいとまで思っていた。だけど……」\n アランの目がこちらを射すくめる。\n\n「今ここでわかりました」\n 懐から黒い仮面を取り出し、顔につける。\n\n\n「私が転生したのは貴方を止めるためです」\n アランの身体に朱色の布が巻き付いていく。\n 10秒も経たないうちにアランはあの時に見たヒーローに姿を変えていた。\n\n\n「今、貴方は私の身体を作り変えようとしましたね?」\n「ば、バレてたか……ははは」\n 確かに同意なしでやろうとしていたのは悪かった。\n けどちょっとキレすぎじゃない?\n\n その、俺はハーレムを作ろうとしてたぐらいで……そんな悪いことした?\n\n「私は貴方を救ったことの責任を果たします」", "afterword": "今困惑しています。書いたので投稿しますが。\n今からエミリアとアランのイチャラブにいけますか?"} |
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