Krixter/Repo / n0011mo /10.json
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{"novel_id": "n0011mo", "chapter": 10, "url": "https://novel18.syosetu.com/n0011mo/10/", "title": "第十章 赤い瞳の正体", "content": "クラリーチェは、禁書庫で見つけた『魔眼録』の記述だけでは満足しなかった。\n切り取られたページの続きを、どうしても探し出さなければならない。\nそう考えた彼女は、王都から遠く離れた辺境の地に、古くから続く修道院があることを突き止めた。\n\n「そこには、王立図書館にすら残されていない、最も古い記録が保管されているそうです」\n\n彼女の言葉に、私は迷わず頷いた。\n真実に近づくためならば、どれほど遠い道のりであろうと構わない。\n同行を申し出たのは、ノエルとエルザ、そして王太子の異変を感じて連絡を取ってきたルーカスだった。\nエルザは、あの一件以来、明らかに体が変わってしまっていた。\nミレイユの赤い瞳を直接浴びた激しい失禁以降、些細なショックでもすぐに下着を汚してしまうようになったのだ。\n大きな音に驚いただけでも、びくりと体を震わせて熱い雫を零す。\n悪夢を思い出して胸がざわついただけでも、じわりと湿ってしまう。\n時には、緊張や恐怖が重なると、こらえることができずに完全にお漏らしをしてしまい、スカートに大きな染みを作ってしまうことさえあった。\nだが――それは、エルザだけではない。\n私自身も、ノエルも、クラリーチェも、程度の差こそあれ、同じ後遺症に苛まれていた。\n会話の最中にふと赤い瞳を思い出しただけで、下腹がきゅっと収縮し、熱いものがわずかに染みる。\n馬車の揺れや、不意の音、誰かの視線。\n些細なことで、ちびってしまう癖が、四人全員に確実についてしまっていた。\n確かにエルザが最も酷く、ほぼ毎日のように失敗を繰り返している。\n私とノエルとクラリーチェは、そこまでではない。\nけれど、油断すればすぐに下着の布が湿り、冷たい感触が股の間に広がる。\n\n「また……こんなことで……」\n\nと顔を赤らめ、羞恥に身を縮こまらせる日々が続いていた。\nそれでもエルザは、震える手を握りしめながら、静かに、けれど強い意志を込めて言った。\n\n「わたくしも、真実を知りたいのです。たとえ、些細なことでちびってしまっても……時には漏らしてしまっても……。もう、逃げるのはやめます。覚悟は、決めています」\n\nその覚悟に、私は胸を打たれた。\n最も深く傷つき、最も頻繁に羞恥に苛まれている彼女が、それでも前を向こうとしている。\n私は彼女の手を握り返し、「一緒に行こう」とだけ答えた。\n\n五人での旅は、決して楽なものではなかった。\n出発の朝、用意された馬車の前で、ルーカスは遠慮がちに言った。\n\n「五人で中は窮屈ですので。わたくしは御者の隣に座ります」\n\nそう言って、彼は自ら馬車の外へ回り、御者台に腰を下ろした。\n内側には私とノエル、クラリーチェ、エルザの四人だけ。\n扉が閉じられ、馬車が揺れ始める。\n王都を離れるほどに、道は険しくなっていく。\n石畳から外れ、でこぼこの土の道に入った途端、馬車が大きく上下に揺れた。\n\n「……っ」\n\n四人同時に、小さく息を呑む音が重なった。\n揺れが下腹を直撃するたびに、すでに蝕まれた自制が容易く揺らぐ。\n最初の大きな段差で、私の下着の奥が、じわりと熱く湿った。\n\n「やだ……また……」\n\nノエルが、膝をきつく揃え、スカートを押さえる。\nクラリーチェは唇を噛み、耳まで真っ赤にして視線を窓の外へ逸らした。\n布の内側を、熱い雫が伝う感触。\nエルザは最も反応が激しく、両腿をすり合わせるようにして震え、「ごめんなさい……揺れだけで……また……」と掠れた声を漏らす。\n一度では終わらなかった。\n道中、馬車は何度も大きく揺れた。\nそのたびに、四人の下着は確実に、激しく濡れていく。\n最初はわずかな染みだったものが、揺れを重ねるごとに広がり、布全体がぐっしょりと重く肌に張り付く。\n熱いものがにじみ、太ももを伝い、時には椅子の布地にまで小さな染みを作る。\n\n「んっ……また、出ちゃう……」\n\n私が小さく喘ぐと、ノエルも「だめ……揺れないで……っ」と涙目になり、下腹に両手を当てて必死に力を込める。\nクラリーチェは理論で抑えようとしても無駄だと知りながら、それでも脚を閉じ、腰を浮かさないように耐える。\nエルザに至っては、大きな揺れのたびに「ひっ……あっ……また漏れて……」と甘い声を漏らし、下着だけでなくスカートの内側までじわりと染め始めていた。\n羞恥で顔を上げられず、四人とも俯きがちになりながら、揺れるたびに熱い失敗を繰り返す。\n外の御者台にいるルーカスには、決して気づかれたくない。\n息を殺し、腿をすり合わせ、布の湿り気を隠すようにして、ただ耐えるしかなかった。\n数日をかけて、私達はようやく辺境の古い修道院に辿り着いた。\n石造りの質素な建物は、長い年月の重みを感じさせる佇まいをしていた。\n出迎えてくれた老司祭は、私達の話を静かに聞いてくれた。\nけれど、私達が語った症状の詳細を伝えた瞬間、老司祭の顔色が、みるみるうちに変わっていった。\n\n「まさか……」\n\n震える声で、そう呟く。\n\n私達四人――私、ノエル、クラリーチェ、エルザは、顔を真っ赤に染めながら、それでも隠さずに症状を伝えた。\n羞恥で耳まで熱くなり、視線を合わせられずに俯きがちに、言葉を紡ぐ。\n\n「最初は……わずかに、熱いものが零れるだけなのです。それだけでプライドが砕けて……ショックで動けなくなる。なのに、徐々に制御が利かなくなり……最終的には勢いよく、止められずに……公衆の面前で、完全に漏らしてしまいます」\n\nノエルが、顔を覆いそうになりながら続けた。\n\n「意識ははっきりしているのに、体が言うことを聞かなくて……びしょびしょになって、床に水たまりを作ってしまうのです。恥ずかしくて……死にたくなるほどなのに……。今は、些細なことでもちびてしまう癖がついてしまって……」\n\nクラリーチェも、唇を噛みしめ、耳を真っ赤にして言った。\n\n「防御魔法も護符も、一瞬で砕けました。知性で抗おうとしても、無駄でした。わたくしも……衆人環視の中で、勢いよく失禁してしまいました。今では、ふとした拍子に下着を汚してしまうことが増えています」\n\nエルザは、最も顔を赤く染め、声を震わせながら、それでも覚悟を決めたように話した。\n\n「わたくしは……あの後、些細なショックでもすぐにちびてしまいます。時には、こらえることができずに……お漏らしまでしてしまうのです。夜も、ほぼ毎日のように悪夢でうなされて……シーツをぐっしょりと汚してしまいます。恥ずかしい……本当に、恥ずかしいのに……体が、勝手に……三人よりずっと酷くて……」\n\n四人とも、羞恥で顔を真っ赤にしながら、それでも隠さずにすべてを打ち明けた。\n老司祭は、その詳細を聞くほどに表情を硬くし、やがて深いため息をついた。\nその反応だけで、私達は、自分達が正しい場所に辿り着いたことを確信した。\n長い沈黙の後、老司祭は私達を修道院の奥深く、普段は決して人を通さないという小部屋へと案内した。\nそこには、古びた木箱が、幾重にも封印を施された状態で安置されていた。\n老司祭は、震える手で、その封印を一つずつ丁寧に解いていく。\nやがて、箱の蓋がゆっくりと開かれた。\n中に納められていたのは、一枚の古い羊皮紙だった。\n老司祭は、それを慎重に取り出し、私達の前に広げてみせた。\nそこに記されていた文字を、私は息を呑みながら読み進めた。\n\n『魔眼とは魔法ではない。神に背いた一族へ与えられた\"呪い\"である』\n\nさらに、その続きにはこう記されていた。\n\n『完全に目覚めた魔眼は、一国を滅ぼす』\n『その眼は、対象の魂に直接触れ、根源的な恐怖を植えつける。されど、ただ恐れさせるのみにあらず。最も効果的に魂を蝕み、完全に支配し、破壊するために、対象の尊厳を奪うことを旨とする。誇り高き者ほど、公衆の面前にて段階的に失禁せしめ、羞恥でプライドを粉砕し、夜ごと悪夢を通じておねしょを繰り返させ、羞恥の底へと沈める。尊厳を奪われ、惨めさに心を折られた魂は、容易く呪いに屈し、やがて魔眼の糧となる。羞恥こそが、魂を最も深く、確実に汚す道なればなり』\n\nその一文を読んだ瞬間、私達は誰も言葉を発することができなかった。\n魔法ではなく、呪い。\nそして、一国を滅ぼしうる力。\nしかも、意図的に「漏らさせ、おねしょをさせ、尊厳を奪う」ことで、魂を蝕み、完全に支配するためのものだった。\nこれまで抱いてきた漠然とした不安が、はっきりとした輪郭を持って、私達の前に姿を現した瞬間だった。\n老司祭は、震える声で私に尋ねた。\n\n「その瞳の色は……」\n\n私は、あの夜のことを思い出しながら、静かに答える。\n\n「深い……血のような赤でした」\n\nその言葉を聞いた瞬間、老司祭は胸の前で十字を切った。\n長年、神に仕えてきた者だけが持つ、重みのある所作だった。\n\n「ならば急がねばなりません」\n\n老司祭の声には、これまでにない緊迫感が滲んでいた。\n\n「魔王の眼が、再び開きました」\n\nその一言が、静まり返った小部屋に、重く響き渡った。\n魔王という言葉の響きに、私達は誰もが息を呑んだ。\nこれは、もはや一人の令嬢の悪意や、一つの家門の野心などという規模の話ではない。\n数百年前に封じられたはずの、王国そのものを滅ぼしうる古い災厄が、今まさに、この時代に再び目覚めようとしている。\nその事実の重さに、私は膝の力が抜けそうになるのを、必死に堪えた。\nだが、堪えきれなかった。\n\n「魔……魔王の……眼……?」\n\nノエルの声が、上ずった。\n同時に、彼女の体が激しく震え始める。\nエルザも、顔を青ざめさせ、肩を小刻みに揺らしながら後ずさった。\n魔王という途方もない存在の名前と、「尊厳を奪うために漏らさせる」という記述が重なり、あの赤い瞳の恐怖が一気に蘇ったのだ。\n\n「っ……あ……出る……!」\n\nノエルが、両手で自分のスカートを押さえた瞬間、熱いものが勢いよく迸った。\n布を突き破り、太ももを伝い、足元の床へとめどなく落ちていく。\nエルザは「だめ……また……止まらない……っ」と泣きそうな声を上げ、すでに脚の間から透明な水の筋が床を叩き、あっという間に水たまりを広げ始めていた。\n二人とも、恐怖が完全によみがえり、自制など微塵も残っていなかった。\nびちゃびちゃと音を立てて失禁し続け、足元に大きな水たまりを作りながら、羞恥と恐怖でガタガタと震え続ける。\n私とクラリーチェも、例外ではなかった。\n胸の奥が冷たく凍りつき、下腹がけいれんするように収縮する。\n\n「やだ……こんな時に……っ」\n\n私の下着の奥が、一気に熱くぐしゃぐしゃに濡れ、布全体が重く肌に張り付く。\nクラリーチェも「……っ、理論など……無意味……」と顔を真っ赤に染め、脚をきつく閉じながらも、じわりじわりと熱い雫を止められずに下着を激しく汚してしまっていた。\nノエルとエルザが足元に水たまりを作り、私とクラリーチェが下着をぐっしょりと濡らしてちびる。\n四人とも、魔王の眼という名を聞いただけで、ここまで壊されてしまう。\n老司祭は、ただ静かに目を伏せ、私たちが羞恥にまみれるのを待つしかなかった。\nやがて、なんとか落ち着きを取り戻したノエルが、震える声で尋ねる。\n\n「その魔王の眼を、止める方法はあるのですか」\n\n老司祭は、しばらく黙り込んだ後、静かに首を横に振った。\n\n「わかりません。ただ、伝承には、対となる存在があると記されています」\n\nその言葉に、私達は顔を見合わせた。\n対となる存在。\nそれが何を意味するのか、この時の私には、まだ知る由もなかった。\nけれど、確かな手がかりを得たことだけは、間違いなかった。\n窓の外では、すでに日が傾き始めていた。\n茜色の光が、羊皮紙に記された古い文字を、静かに照らしている。\n私達は、その光景を、ただ黙って見つめ続けた。\n言葉を失うほどの真実を突きつけられながらも、不思議と、私の中には一つの確信が芽生えていた。\nこれでようやく、私達は戦うべき相手の輪郭を、はっきりと捉えることができた。\nこれまでは、ただ理不尽な恐怖に晒され、なす術もなく膝を折り、公衆の面前で漏らさせられ、夜ごとにおねしょの羞恥に苛まれるしかなかった。\nけれど今は違う。\n敵の正体を知ったからこそ、これから何をすべきかが、少しずつ見え始めている。\n羞恥で尊厳を奪おうとするその力に、負けないために。\n\nルーカスが、静かに口を開いた。\n\n「この事実を、国王陛下にお伝えしなければなりません」\n\nその言葉に、皆が頷いた。\n王国の未来を守るためには、もはや私達だけの秘密にしておくわけにはいかない。\n真実は、より多くの人々と共有されなければならない。\n夜も更け修道院を後にする私達の足取りは、来た時よりも、はるかに重かった。\nノエルとエルザは、まだわずかに震え、下着の湿り気と、先ほど作ってしまった水たまりの感触を引きずりながらも、しっかりと前を向いて歩いていた。\nエルザは\n\n「些細なことでまたちびってしまうかもしれないけれど……それでも、行きます」\n\nと、覚悟を新たにしたように言った。\nその重さの中には、確かな決意も宿っていた。\n魔王の眼という、途方もない敵の存在を知った今、私達に許された猶予は、決して多くはないだろう。\nけれど、対となる存在があるという、老司祭の言葉だけを胸に、私達は今宵、修道院の近くの宿場へ泊ることになる。\n夕陽が、私達の背中を、静かに照らしていた。"}

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