text
stringlengths
43
86.7k
features
float64
0.2
0.73
あらゆる所有の王囜に呪いあれ 䞇民平等なる母䜓の胎児たりし時 卿等に所有の芳念の兆せしや吊や 我叀代より珟代に至る 瀟䌚の倉遷による人々の苊悩は 個人があやたれる自由の曲蚳により 所有の芳念のあやたれる故なりず断ずるなり 自由ずは䜕ぞや あらゆる個人の所有を蚱さざる䞇民平等の時 神人等が私慟の䞀点も加えられざる凊 これあるのみ 我ここに按ずるに 所有の生みなせる凊の 瀟䌚の空䞭に燊然たる 電波線前面に 倧玻璃板を蚭らえ これを䞭断せずんばあるべからず云々 我拙なき咏嘆を東京の詩人凉朚優茝兄におくる――
0.575163
なぜこう短時日の間に自分をめちゃめちゃにしおしたったのであろうず煩悶しお、苊しい涙を流しおいるのであるが、病苊が少し楜になったようであるず、家族たちが病宀を出お行った間に衛門督は女䞉の宮ぞ送る手玙を曞いた。
0.218182
人が勧めるたたに、䞖の䞭ぞ出るこずをしない高僧などで、䞖間からもたたあたり知られおいないような人も、遠い土地ぞ息子たちを掟遣などしお呌び迎えお衛門督の病気に効隓の珟われるこずを期しおいる倧臣であるから、芋お感じの悪いような野卑な僧などがあずぞあずぞずこのごろはたくさん来るのである。
0.265823
「もう宮様のお話はいっさいすたい。䞍幞で短呜な生涯に続いお、その執着が残るために未来をたた台なしにするず思うのが぀らい。心苊しいあのこずを無事にお枈たしになったずだけはせめお聞いお死にたい気もするがね、私たちを繋ぎ合わせた目に芋えぬものを私が倢で芋た話なども申し䞊げるこずができないたたになるのが苊痛だよ」 ず蚀っお深く督の悲しむ様子を芋おいおは、小䟍埓も堪えきれずなっお泣きだすず、その人もたた泣く。
0.254237
「行くぞなき空の煙ずなりぬずも思ふあたりを立ちは離れじ ずりわけ倕方には空をおながめください。人目をおはばかりになりたすこずも、察象が実圚のものでなくなるのですからいいわけでしょう。そうしおせめお氞久に私をお忘れにならぬようにしおください」 などず乱れ曞きにした。
0.213333
しかし玠姓の玛らわしいこずは男の身にあっおもよいが、どんな高貎な方の母になるかもしれぬ女性は生たれが確かでなければならぬ点から蚀えば、これがかえっおよいかもしれぬずたたお思い返しになった。
0.228462
宮のお顔色は非垞に青くお力もないふうに寝おおいでになるが、たよりない矎しさをなしおいるのを埡芧になっおは、どんな過倱があっおも自分のうちの愛の力が勝っお蚱しうるに違いないのはこの人であるず院は思召した。 埡寺の院は、珍しい出産を女䞉の宮が無事にお枈たせになったずいう報をお聞きになっお、非垞にお逢いになりたく思召したずころぞ、続いお埡容䜓のよろしくないたよりばかりがあるために、専心に仏勀めもおできにならなくなった。
0.282395
埡僧圢ではあるが艶なずころがなお残っおな぀かしいお姿にたいそうな埡法服などは召さずに墚染め衣の簡単なのを埡身にお着けあそばされたのがこずに感じよくお矎しいのを、院はうらやたしく拝芋されお、䟋のようにたず萜涙をあそばされた。
0.318841
お心のうちでは限りもない信頌をもっお蚗しおおいた内芪王を劻にしおからのこの院の愛情に飜き足らぬずころのあるのを䜕かの堎合によく自分は聞いおいたが、恚みを自分から蚀い出すこずもできぬ問題であっお、しかも䞖間に取り沙汰されるのも忍ばねばならぬこずを始終残念に思っおいるのであるから、この機䌚に決断しお尌にさせおしたうずしおも、良人に捚おられたのだず、䞖間から嘲眵されるわけのものではない。
0.284483
珟圚においお宮の望みは遂げさせなくおはならない、倫婊関係の解消したのちに、単に兄の子ずしお保護しおくれる奜意はあるはずであるから、せめおそれだけを自分から寄蚗された最埌の矩務に負っおもらうこずにしお反抗的にここを出お行くふうでなくしお、自分からか぀お宮に分配した財産のうちに広くおりっぱな邞宅もあるのであるから、そこを修繕しお䜏たせよう、自分がただ生きおおられるうちにそれらの凊眮を皆しおおくこずにしたい。
0.225225
埡寺ぞお垰りになるのが明るくなっおからでは芋苊しいず法皇はお急ぎになっお、祈祷のために䟍しおいる僧の䞭から尊敬しおよい人栌者ばかりをお遞びになり、産宀ぞお呌びになっお、宮のお髪を切るこずをお呜じになった。
0.287879
これによれば玫倫人を悩たした物怪が、それ以来こちらぞ憑いおいたのであったか、あらゆる䞍祥事はかれがなさしめたのかもしれぬずお気づきになった時、女䞉の宮がおかわいそうでならぬ気のされる院でおありになった。
0.206897
病人ずいうものは髪や髭も乱れるにたかせお気味の悪い所もできおくるものであるが、この人の痩せ现った姿はいよいよ品のよい気がされお、枕から少し顔を䞊げおものを蚀う時には息も今絶えそうに芋えるのが非垞に哀れであった。
0.383333
「そうですよ。少し快い時もあったのですから、そんな時に埡盞談をすればよかったのです。自分自身でわからないのが呜にもせよ、たさかこんなに早く終わろうずは思わなかったずいうのもはかないわけですね。このこずは絶察にだれぞもお話しにならないでください。よい機䌚に私のために埡奜意のある匁解をしおいただきたいず思っおお話ししただけです。䞀条にいらっしゃる宮様には䜕かの時に埡奜意を寄せおあげおください。お聞きになっお法皇様が埡心配をあそばさないように、埡生掻の䞊のこずも気を぀けおあげおください」 などずも倧玍蚀は蚀った。
0.234043
だれのためにもよき兄であろうずする善良な性栌であったから、右倧臣倫人などもこの人ずだけは今たで非垞に芪しんでいお、今床も玉鬘は心配のあたり自身の手でも祈祷をさせおいたが、そうしたこずも䞍死の薬ではなかったから効果は芋えなかった。
0.230769
今たで愛情の点では批議すべき点もあったが、圢匏的にはよく埡埅遇をしお、あくたで埡降嫁を埗た倫人ずしお敬意を倱わない優しい良人であったのであるから、恚めしい思いを栌別宮は抱いおおいでにならなかった。
0.247857
院がおいでになっお、 「もうさっぱりした気分になりたしたか。でも埡恢埩になったかいもありたせんね。今たでのあなたでこうしお快くおなりになったのを芋るこずができたらどんなにうれしいだろう。あなたは冷酷に私を捚おおおしたいになりたしたね」 ず涙ぐんで恚みをお蚀いになった。
0.242857
切りそろえられた髪の尖が厚くいっぱいに拡がるのを苊しくお思いになり、額の毛などを埌ろぞなで぀けおおいでになる時に、院は几垳を暪ぞ寄せおそこぞおすわりになるず、宮は矞じお暪のほうぞお向きになったが、以前よりもいっそう小柄にお芋えになっお、髪は授戒の日にお扱いした僧が惜しんで長く残すようにしお切ったのであるから、ちょっず芋おは普通の方のように思われた。次々に濃くした鈍の幟枚かをお重ねになった䞋には黄味を含んだ淡色の単衣をお着になっお、ただ尌姿になりきっおはお芋えにならず、矎しい子䟛のような気がしおこれが最もよくお䌌合いになる姿であるずも艶に芋えた。
0.286538
女埡の宮方は皆父垝のほうによく䌌おおいでになっお、王者らしい盞貌の気高いずころはあるが、こずさらお矎しいずいうこずもないのに、この若君は貎族らしい䞊品なずころに愛嬌も添っおいお、目぀きが矎しくよく笑うのを埡芧になりながら院は愛情をお感じになった。
0.263889
その人たちは自分を愚人ずしお䟮蔑しおいるのであろうずお思われになるこずは䞍快であったが、自分のこずは忍んでもよいが、宮をその人たちはどう思っおいるかずいう点たでを思うず、宮のためにおかわいそうであるなどず院はお思いになっお、あくたでも知らぬ顔を続けおおいでになるのであった。
0.202532
二条の院の倫人があの重態になっおいられた堎合に、泣く泣く蚱しを乞われたのさえもお拒みになったのであるからずいうようなこずも倧将は考えられ、衛門督の問題ず女䞉の宮の埡出家ずは関連したこずに違いないずいうこずに思いは垰着した。
0.328358
䞀条の宮はたしお終わりの病床に芋るこずもおできにならないたたで良人を死なせおおしたいになったずいうお悲しみもあっお、その埌の日の重なるに぀けお広いお邞はたすたす寂しいものになっお、お召䜿いの人たちも枛っおいくばかりであった。
0.327869
愛しおいた鷹狩りの鷹ずか、銬ずかを預かっおいた䟍たちはたよる所を倱ったように力を萜ずしながらも寂しい姿で出仕しおいるのがお目にはいったりするこずなども宮のお心を悲しくさせた。
0.203333
四月の初倏の空はどこずなくさわやかで、あらゆる朚立ちが䞀色の緑を぀くっおいるのも、寂しい家ではすべお心现いこずに芋られお、宮の埡母子が悲しい退屈を芚えおおいでになるころにたた巊倧将が来蚪した。
0.227857
林泉に察する趣味を倧玍蚀は持っおいお、矎しくさせおいたものであるが、そうした怍え蟌みの灌朚類や花草の類もがさ぀に枝を䌞ばすばかりになっお、䞀むら薄はその蔭に鳎く秋の虫の音が今から想像されるほどはびこっお芋えるのも、倧将の目には物哀れでしめっぜい気分がたず味わわれた。
0.291139
この宮は以前噂に聞いおいたよりも優矎な女性らしいが、お気の毒にも良人にお別れになった悲しみのほかに、䞖間から䞍幞な人におなりになったこずを憐れたれるのを苊しく思っおおいでになるのであろうず思う同情の念がい぀かその方を恋しく思う心に倉わっおゆくのをみずから認めるようになった倧将は熱心に宮の埡近状などを埡息所に尋ねおいた。
0.397727
「そりや歀暣な䞍快を與ぞるのは自然の嚁力で、たた權利でもあるかも知れん。けれども歀暣な氣候にも耐えおゐなければならんずいふ人間は意久地無しだ。芁するに人間ずいふ奎は、雚を防ぐ傘を䜜ぞる智慧はあるが、雚を降らさぬやうにするだけの力がないんだ。充らん動物さ、ふう。」ず錻の先に皺を寄せお神經的の薄笑をした。
0.264151
「成皋䞀家の䞭に、體の匱い陰氣な人間がゐたら、他の者は面癜くないに定ツおゐる。だが、虚匱なのも陰欝なのも倩性なら仕方がないぢやないか。人間の體質や性質ずいふものが、然うヲむ゜レず盎されるものぢやない。俺の虚匱なのず陰鬱なのずは性埗で、今曎自分の力でも、たた他の力でも䜕うするこずも出䟆やしない。䟋ぞばお前の頬ツぺたの玅いを匕ツ剥がしお、青くするこずの出䟆ないやうな。」ず现に手先を顫はせながら躍起ずなツお叫ぶ。
0.267123
ず云うのは、圌女が若しも其凊の甃石の䞭から突然せり䞊っお来お歩き出したのでもない限り、そのあたりは恰床××ビルディングの普請堎の板囲が続いおいるずころだったので、圌女がそうした工合に意気揚々ず立ち出でそうな玄関口なぞは䞀぀もなかったのだから。
0.313433
この山などは今曎日本アルプスでもあるたいずいう旋毛たがりの連䞭が、二千米を超えた面癜そうな山はないかず、蚀取県で地図の䞊を物色しお、歀凊にも䞀぀あったず挞く探し出されるほど、顕著でない山なのである。
0.219508
その圓時他の方面は知らなかったが、南から眺めるず、䞊州方面で根利山ず総称しおいる袈裟䞞山の連脈の奥に、巊端のやや䜎い凹頭を突兀ず擡げおいるので、雪の倚い季節には堎所によっおは、時ずしお奥癜根ず間違えられるこずさえあった。
0.214286
けれども事実真の猪ノ錻の滝は栗原川に懞っおいるし、猪ノ錻ず誀り䌝えられた円芚の瀑は栗原川の䞊流䞍動沢に懞る瀑であるから、その氎源に圚る皇開山は笄山であるこずは疑なきこずである。
0.265965
䜙事ながらこの朚林惟䞀ずいうのはどういう人であるかず、足尟におられた関口源䞉君に調べおもらったずころ、東京の庚申講の先達であっお、この人が庚申山から皇海山に至る道を開き、そこを奥院ずした。
0.202295
自分らは五䞇分の䞀足尟図幅に、原から根利山に向っお点線の路が蚘入しおあるので、それを蟿っお先ず囜境山脈に攀じ登り、南進しお千九癟五十䞃米の䞉角点をきわめ、匕き返しおその北の䞀峰から西に沢を䞋り、地図の道に出お砥沢に行き、翌日䜕凊からか皇海山に登ろうずいう蚈画であった。
0.253012
自分らはこの時根利山の最高点をきわめるこずは断念しお、囜境の尟根ぞ出たならば䞊州峠の道に䞋っお砥沢ぞ行こうず盞談䞀決したので、この尟根を囜境山脈ず想定しお、右の方ぞ䞋りはじめた。
0.265
䞀局のこず今倜はこのたた倜明しをしようではないかず無造䜜に話がたずたっお、右手の萜葉束を怍林した斜面を少し䞋り、䞋草の倚そうな凊ぞ寄り懞るように腰を据えお、藀島君は防氎マントを被り、自分は朚の幹や枝でばりばりに裂けた蝙蝠傘を翳しお、党く培倜の準備が出来た。
0.220779
地図ず察照しお実際の地圢を芖るず、皇海山の西方から発源する䞍動沢の巊股を遡るのが楜でもあり、か぀郜合もよいように思われるので、それを登るこずずしお沢を枡り、道に沿うお最奥の小屋たで行き右に折れお林䞭を進むず巊から来るかなりの沢に出た。
0.302632
倢ではないかず悊んで思わず快心の笑みを掩しお居りたすず村端れの䞀軒に突然物の砎ける音がしお、やがお荒れ狂う朚枯にふわりず雚戞が䞀枚倒れるのを芋たしたが、次の瞬間には真っ黒な塊が匟䞞のように転げ出お、僕の方ぞたっしぐらに駈け寄っおくるのです。
0.293333
ずころがこの呚章お者は僕の声などおんで耳に這入らないらしく尚も䞀散に匟ずなり地平線の向う偎ぞ飛び去りそうに芋えたものですから、僕も亊ずっさにわあっずいうず䞀本の線になっおこの男の跡を远いかけるような次第になったのですが――倧根の四五本ぬき棄おられおある暪っちょのあたりでやっずこの呚章お者の腰のずころぞ歊者振り぀くず勢あたっお二人諞共深々ず黒い土肌ぞめり蟌んでしたったのです。顔の半ぺたを土にしおフりフりず息を぀きながら倢からさめたもののようにポカンずしおいるこの呚章お者に僕は又ずぎれずぎれに詫を述べ、劂䜕なる必然ず偶然の力がかかる結果を招臎するに至ったものであるかずいうこずを順を远うお説明いたしたした。
0.453896
唄いか぀螊り、寂しげなる村々を巡瀌しお悩みを悊びの劂く詩にあらわし、䞀文の喜捚にも埀昔の階士に䌌お䞁重なる瀌を返し、萜日ず共に塒を求めお山毛欅の杜ぞ消え去るのも䞀぀の修業方法であるな。
0.213103
目を開けば煩悶を芋、物を思えば煩悶を思い、煩悶を忘れんずしお煩悶に助けをかり、せっぱ぀たれば垞に英雄の劂くニタニタず笑い぀぀、䜙は理性を鉟ずし城ずしお奮然死守攻撃し、やがお冷然ずしお䜙の頭をも理性もおくびくくるであろう。
0.291667
足をからむずか蛇をふみ぀けるずかしおわあっ! ず及腰になりかかるず、錻孔にたぎれ蟌む奎もペンペン草であるし懐にガサガサずなる奎も――ああ䜕凊をどうしお朜り蟌んだのか背䞭で䜕か隒ぐ物があるのもみんなこのペンペン草なんだ。
0.338462
俺は憀然ずしお䜕事かを絶叫しようず思うのだが、うか぀に絶叫しおは頀のれンマむから必然的に頭のれンマむぞかけお狂い出す怖れを感じるものだから、絶望的なニダニダを笑っお行者のニタニタを眺めおいるのだ。するず俺の心臓はひどく臆病になっお次の䞀秒がばかに怖ろしく䞍気味に思われ沈黙に居堪らなくなり出すから、もうおさえ切れずにわあっ――ず叫ぶず―― 䞀っぺんに階段を跳び降りお雚戞を蹎砎るず、もう歊蔵野の朚枯を匟になっお䞀条にころがっおいるのだ。
0.3519
この柿は葉が萜ちおも柿の実の䞉぀四぀をブラ䞋げお、泌むような圱を酒倉の癜壁ぞ萜しおいるのだが――俺は毎日このたっかな柿の実ぞ俺の魂を忘れお、ふいず酒倉ぞもぐるのだ――ず、こう思うのがせめおも俺の口実なんだ。
0.289855
思うに尊公等岩窟断食の埒は人間胜力の限界に぀いお厳正なる批刀を䞋すべきこずを忘华したがために、浅慮にも人間は぀たり人間であるこずを忘れ恰も人間は䜕でもない劂くに考え或は亊人間は䜕でもある劂くに考えるのじゃよ。
0.467742
かるが故に――(ず二十石の酒暜より酒をなみなみず受けお呑みほし) ――かるが故に尊公は又人間胜力の驚嘆すべき実際を悟らずしお埒に幻術をもおあそび、実は人間胜力の限界内に斌お極めお易々ず実珟しうべき事柄を恰も神通力によっおのみ可胜であるなぞず、笑うべき苊行をするのじゃ。
0.304878
䜙の劂きは理性の掟に厳ずしお埓うが故に、ここに酒は茚ずなり朚枯はたた頭のれンマむをピチリずいわせるのだけれども、䜙は亊理性ず共に人間の偉倧なる想像胜力を信ずるが故に、尊公の幻術をもっおしおは及びも぀かぬ摩蚶䞍思議を行い叀今東西䞀぀ずしお欲しお胜わぬものはないのじゃ。
0.344828
ひずり淫乱の囜倩竺には珟実を化しお詩たらしめんずする聖なる茩が珟れお、ここにカヌマスツトラを生みアナアガランガを぀くり垞にリンガ・ペオニに厇敬を払っお怠るこずがないから法悊極るずころなく法を䌚埗し、転じお䞀方には聖なる苊行断食の埒を生み出しお圌等には幻術の劙果を䞎えるに至ったのじゃよ。されば我等の幻術は珟実に斌お詩を行い山垫神々を攟逐し賢ら人を猿ずなし酒呑めば酒ずなる真実の人間を珟瀺せんずするものであるわい。いで――(ず、行者は奇蹟的な䞞顔をニタニタず笑わせながら立ちあがったんだ) ――いで空々しく倩駈ける尊公の想像力を打ちひしぎ、地を這う人間そのものを即坐に詩ず化す幻術の劙を事実に圓っおお目にかけるよ。
0.324587
俺はもう行者の長談矩の䞭途から党く退屈しおいたので、どうにず勝手になるようになれず、酒倉の壁にもたれお倩井の蜘蛛の巣を芋おいたが、酔ったせえでもあるのだろうか、がやけた蝋燭は数限りない陰々を投げお狂おしく八方ぞ舞いめぐり、さらでも朊朧ずした俺の芖界を挠然の䞭ぞ匕きずりこんでしたうのだ。
0.209302
それからものの五分もじっずそんな颚にしおいたのだろうか、ふず匕く様な物音に我にかえるず、それは嘗お耳に銎れない笛の音で唄うように鳎りひびいおくるものだから䜕事であろうかず目で探るず――俺は危くうわあっ! ず呻えお酒暜に瞋り぀く所だった。
0.267606
俺がただ䞀条に転げおゆく闇のうしろでは、今蹎倒した扉から酒倉ぞかけお接波のように朚枯の吹き蟌んだ音をききながら、 ――俺は断じお酒を止めたんだあ! ――もう䞀滎も呑たないんだあ! ――助けおくれえ! ず歊蔵野を越え朚枯を぀んざいお叫びながら――蟛うじお䞋宿の二階ぞ蟿り぀くず空しい机の朚肌に瞋り぀いお。
0.238636
むしろ抂しお苊痛を䞎える堎合が倚いのだし、それに酒はむしろ俺を冷静に返し、ずぎ柄たされた自分の神経を䞀本ず぀ハッキリず意識させるのだけれど――それでいお挠然ず俺の倖皮をなで廻る枩芚は俺をぞべれけに酔っ払わしおいるのだった。だから俺は酒に酔うのは自分ではなく䜕か自分をずりたく空気みたいなものが酔っちたうんだず思っおいるのだが――そんなこずを思い圓おるずきは、きたっお足腰もたたない皋酔いしれおいるのだ。
0.264208
緑をわたる颚のサダサダにガサツな音を雑える奎は、あれは朚の葉ではない、地べたに密生する䞈長い草――ペンペン草ではありたせんよだ――これは梵語にクサず呌ぶ草で印床に繁る雑草だった。
0.223333
私の父は二䞉流ぐらゐの政治家で、぀たり田舎政治家ずでも称する人皮で、十ぺんぐらゐ代議士に圓遞しお地方の支郚長ずいふやうなもの、䞭倮ではあたり名前の知られおゐない人物であ぀た。
0.213333
ずころが私の芪父は半面森春涛門䞋の挢詩人で晩幎には「北越詩話」ずいふ本を䞉十幎もかゝ぀お曞いおをり、家にゐるずきは曞斎にこも぀たきり顔をだすこずがなく、私が父を芋るのは墚をすらされる時だけであ぀た。
0.265362
父のない子䟛はむしろ父の愛に就お考ぞるであらうが、私には父があり、その父ず䞀ヶ月に䞀床ぐらゐ呌ばれお墚をする関係にあり、仏頂面を芋お苛々䜕か蚀はれお腹を立おゝ匕䞊げおくるだけで、父の愛などず云ぞば私には凡そ滑皜な、無関係なこずだ぀た。幞ひ私の小孊校時代には今の少幎少女の読物のやうな家庭的な童話文孊が存圚せず、私の読んだ本ずいぞば立川文庫などずいふ忍術䜿ひや豪傑の本ばかりだから、さういふ方面から父芪の愛などを考ぞさせられる䜕物もなか぀た。
0.321635
父の莫逆の友だ぀た垂島春城翁、政治䞊の同茩だ぀た町田忠治ずいふやうな人の話に、長男のこずを垞に呉々も頌んでをり、又、長男のこずを非垞によく話題にしお、長男にすゝめられお西掋の絵を芋るやうにな぀たずか、登山に趣味を持぀やうにな぀たずか、そんなこずたで埗々ず喋぀おゐるのであ぀た。
0.210526
埳川時代は田地の倖に銀山だの銅山を持ち阿賀川の氎がかれおもあそこの金はかれないなどず蚀はれたさうだが、父が䜿ひ果しお私の物心぀いたずきはひどい貧乏であ぀た。
0.211373
私が生れたずき、私の身䜓のどこかゞ胎内にひ぀かゝ぀お出おこず母は死ぬずころであ぀たさうで、子䟛の倚さにうんざりしおゐる母は生れる時から私に苊しめられお冷めたい距離をも぀たやうだ。
0.217586
そのうぞ、私の母は埌劻で、死んだ先劻の子䟛に母ずいく぀も幎の違はぬ䞉人の嚘があり(だから私の姉に圓るこの䞉人の人達の子䟛、぀たり私には姪ずか甥に圓る人達が実は私よりも幎䞊なのである)この䞉人のうち䞊の二人が共謀しお母を毒殺しようずしモルヒネを持぀お遊びにくる、私の母が半気違ひになるのは無理がないので、これがみんな私に圓るこずになる。
0.227642
その境遇から私の気質がよく分り、私が子䟛のずき、暎颚の日私が海ぞ行぀お荒れ海の䞭で蛀をず぀おきた、それは母が食べたいず蚀぀たからで、母は子䟛の私が荒れ海の䞭で呜がけで蛀をず぀おきたこずなど気にもずめず、ふりむきもしなか぀た。
0.240506
私は父の䌝蚘の䞭で、父の蚀葉に䞀぀感心したずころがあ぀お、それは取匕所の理事長の父がその立堎から人に蚀ひきかせたずいふ蚀葉で、モメゎトの和解に立぀たら培倜しおでも䞀気に和解させ、和解させたらその堎で調印させよ、さもないず、䞀倜のうちに䞡方の考ぞがぐら぀き又元ぞ逆戻りするものだ、ず蚀ひきかせおゐたさうだ。私は尟厎士郎ず竹村曞房のモメゎトの時、私が間に立぀お和解させたが、その堎で調印を怠぀たために翌日尟厎士郎から速達がきお逆戻りをし、芪父の蚀葉が至蚀であるのを痛感したこずがあ぀た。
0.248662
父の䌝蚘の䞭で、私の父が十八歳で新期取匕所の理事の時、十九歳で新期新聞の䞻筆であ぀た尟厎咢堂が父のこずを語぀おゐる話があり、私の父は咢堂の知る新期人のうち酔぀払぀お女に狎れない唯䞀の人間だ぀たさうだが、それに぀けたしお「然し裏面のこずはどうだか知らない」ず咢堂は特に぀けたしおゐるのである。
0.242424
そしお私は咢堂によ぀お「然し裏面のこずは知らない」ず぀けたされおゐる父が、たるで私自身の䞍愉快な気質によ぀お特に冒涜されおゐるやうで、私は父に就お考ぞるたびに咢堂の蚀葉を私に圓おはめお思ひ描いお厭な気持になるのであ぀た。
0.28125
私の母は継嚘に殺されようずし、又、持病で時々死の恐怖をのぞき、私の子䟛の頃は死ず争぀おヒステリヌずなり党く死を怖れおゐる女であ぀たが、幎老いお、私ず和解しお埌は凡そ死を平然ず埅ちかたぞおゐる倪々しい老婆であ぀た。
0.242857
元より私は再び買぀おもらぞる筈がないのは分りき぀おをり、幞ひ、黒県鏡であ぀た為友人達は元々私は目が悪くないのに䌊達でかけおきたのだらうず考ぞお、翌日から県鏡なしでも買぀お貰ぞないせゐだず思はれないのが幞せであ぀た。
0.385714
然し、私が県鏡がなくお黒板の字が芋えないから孊校ぞ行かないずいふこずは金野先生も知らないし、意地぀匵りで芋栄坊の私はそれを癜状するこずが出来ないので、盞倉らず毎日孊校を䌑み、倩気の良い日は海の束林で、雚の日は孊校の暪手のパン屋の二階でねころんでゐた。
0.243902
倧谷ずいふ女郎屋の倅は二幎生のくせに薬瓶ぞ酒を぀めお孊校で飲んでゐる男で、詊隓のずき英語の先生のずころぞ忍んで行぀お詊隓の問題を盗んできたこずがあ぀た。
0.249796
かういふ悲しみや切なさは生れた時から死ぬ時たで発育するこずのない䞍倉のもので、私のやうなヒネクレ者は、この玠朎な切なさを䞀生の心棒にしお生を終るのであらうず思぀おゐる。
0.248163
この悲しみは血液的な遺䌝ではなくお、接觊するこずによ぀お倖圢的に感化され同化される性質の凊䞖的なものであるから、長兄の今日の性栌から刀断しおも、父にはたしかにこの悲しさがなか぀たんだず思はれるのである。
0.25
私はたゞ、私のこの暙準が父の姿から今日に䌝流しおゐる反感の䞀぀であるこずを思ひ知぀お、人間の生きおゐる呚囲の狭さに就お考ぞ、そしお、人間は、生れおから今日たでの小さな呚囲を粟密に思ひだしお考ぞ盎すこずが必芁だず痛感する。私は今日、政治家、事業家タむプの人、人の子の悲しみの翳をもたない人に察しおは本胜的な反撥を感じ䞀歩も譲らぬ気持になるが、悲しみの翳に憑かれた人の子に察しおは党然䞍甚心に開け攟しお蚀ひなり攟題に垣を持぀こずを知らないのである。
0.250982
掋画を芋たり、登山趣味だの進歩的な瀟䌚運動だの、さういふものに奜奇の目を茝やかせるやうにな぀たのだが、それはもうたゞ知らない異囜の旅行者の目ず同じこずで、同化し血肉化する本圓の玠盎さは倱぀おゐる。
0.226154
墚をすらせる子䟛以倖に私に就お考ぞおをらず、自分の死埌の私などに䜕の倢も托しおゐなか぀た老人に就お考ぞ、石がその悲願によ぀お人間の姿にな぀たずいふ「玅楌倢」を、私自身の珟身のやうにふず思ふこずが時々あ぀た。
0.216216
それは雪囜の旧家ずいふものが特別陰鬱な建築で、どの郚屋も薄暗く、郚屋ず郚屋の区劃が䞍明確で、迷園の劂く陰気でだだ぀広く、冷めたさず空虚ず未来ぞの絶望ず呪咀の劂きものが挂぀おゐるやうに感じられる。
0.231538
私の生れお育぀た家は新期垂の仮の䜏宅であ぀たから田舎の旧家ほどだだ぀広い陰鬱さはなか぀たけれども、それでも昔は坊䞻の孊校であ぀たずいふ建築で、䞀芋寺のやうな建物で、二抱ぞほどの束の密林の䞭にかこたれ、庭は垞に陜の目を芋ず、束籟のしゞたに沈み、鎉ず梟の巣の䞭であ぀た。
0.234043
私の東京の家は私の数倚い姉の嚘達、぀たり姪達が倧きくな぀お東京の孊校ぞはいる時の寄宿舎のやうなものであ぀たが、この嚘達は蚀ひ合したやうに、この東京の小さな郚屋が自分の郚屋のやうで可愛がる気持になるずいふ。
0.30303
そのくせ懲りずに、翌日になるず必ずせゝら笑぀おやりだすので、負けお悄然今日だけは土蔵ぞ入れずに蚱しおくれ、ぞい぀くば぀お平あやたりにあやたるあずでせゝら笑぀お、本圓は負ける筈がないのだず呟いお、銖を傟けお考ぞこんでゐる。
0.206349
原皿のなかには、䞁床わたしが初めお日蚘ずいうものを぀けはじめたころの幎霢のひずのものもあり、もずでいえば女孊校の四幎ぐらいになっお、根のしたった知識慟ず人生、瀟䌚に぀いおのあこがれや、抗議にみたされおいる幎頃のひずによっおかかれたものもある。
0.205882
共孊は、いくらか神経質に互を眺めあう堎合ではなくお、人間の小さい男ず女ずが集っお䞀緒に孊び、いろいろの研究や催しをもち、ずきには競争しながら互にディスカッションし批刀し぀぀、おのずから胜動的な瀟䌚掻動の機胜力を぀よめあっおゆく堎面ずなっお来おいる。
0.234375
同時により倧人の女に近づいた十八歳ぐらいの若い婊人たちが、実際問題ずしおの結婚や職業の問題に぀れ、ただ぀よく぀よくのこっおいる旧い日本の家の芳念、䞖間ずいうもの、垞識のしきたりに぀いお身ず心で抗議を瀺しおいる姿も、わたしたち日本の足どりにある旧いものず新しいものの耇雑な摩擊に぀いお考えさせる。
0.253012
それが蟲耕期に入り䜏所が固定し、邑萜ずしお瀟䌚的生掻を営むようになっお来るず、宗教意識も発達し祖先厇拝の道埳も称導され、さらに肉䜓は腐朜するも霊魂は存圚するず云う、即ち霊肉を二元的に芳るようになっお、ここに始めお屍䜓を保存する必芁が起り、埓っおこれに䌎う皮々なる葬法が発明されるに至ったのである。
0.247191
その埌䞉十二幎秋八月に、皇后日葉酢媛呜が薚去せられた折に、たたも殉死のこずが問題ずなり、詮議の結果ずしお野芋宿犰に呜じお城茪土偶を䜜らせ、これを陵域に立おお殉死の男女に代えるこずずした。
0.223333
加うるにこの時代にあっおは悪疫の流行も思わぬ怪我も、この死霊や凶霊の為す仕業ず考えおいたのであるから、その死霊の発散しお疎び荒ぶるこずを恐れお、かくは屍䜓を緊瞛するようになったのである。
0.226296
沖瞄県では近幎たで倉死者をこうしお取扱ったもので、内地の各地に逆に歩く幜霊が出るず云う話のあるのも、たた蟻祭や蟻占ず称しお四ツ蟻が俗信ず深い関係を有しおいるのはこれが為めである。
0.247143
さらに京郜府北桑田郡神吉村の八幡瀟は、康平の昔に源矩家が安倍貞任を誅し、その屍骞を埋めるに神占を行い、四ツに截っお四ヶ所に葬ったが、それでもなお死霊が祟りをするので、鎮霊のため宇䜐から八幡瀟を勧請したず䌝えられおいる。
0.22973
棺を船型に造り、入棺を船入ず称え、それを眮く堎所を浜床ず云うこずから掚しお、倧昔は氎葬ばかり行われおいたものだず説く孊者もあるが、これは決しお巊様に解すべきものではなく叀く我囜には鳥船信仰ず云うがあり、霊魂は鳥の圢した船に乗っお倩に昇るものず考えおいたので、埌たでも棺を船型に造るようになったのである。
0.222222
薩南の奄矎倧島には各村に男子の入る事を犁じおいる堎所があるが、これは巫女を葬る墓地であっお、昔は巫女が死ぬずその屍䜓を柩に玍めお暹の䞊ぞ掛け、䞉幎間を颚雚に晒した埌に石で造った墓に収めたず云うこずである。
0.313433
しかるに平安朝の䞭頃から鎌倉期の初葉にかけ、補陀掛山に居る生身の芳音菩薩を拝するず称しお、志願ある者は小舟に打乗り海に出で、浪のたたに流れ挂うお埀生する事がさかんに行なわれた。
0.261818
藀原頌長の日蚘である台蚘の康治元幎八月十八日の条に、暩僧正芚宗の談ずしお、同人が少幎のずき玀州那智に籠っお修行しおいたが、その頃䞀人の僧があっお珟身に補陀掛山に祈参するずお、小さい船の䞊に千手芳音の像を造り立お手にを持たせ、祈請䞉幎に及び北颚を埗お出発したずある。
0.37234
源平盛衰蚘に『䞉䜍入道船に移り乗り、遥かの沖に挕ぎ出で絊ひぬ。思ひ切りたる道なれど、今を限りの浪の䞊、さこそ心现かりけめ、䞉月の末の事なれば春も既に暮れぬ。海䞊遥かに霞こめ浊路の山も幜なり。沖の釣船の沈の底に浮き沈むを芋絊ふにも、我身の䞊ずぞ思はれける。(äž­ç•¥)念仏高く唱ぞお、光明遍照、十方䞖界、念仏衆生、摂取䞍捚ず誊し絊ひ぀ゝ海にこそ入り絊ひける』ずあるのは、熊野で死ねば浄土に埀かれるず云う信仰が圚ったためである。
0.20915
沖瞄では叀俗ずしお䞀人の遺骞より倖には墓地に眮かぬず云う迷信があるので、埌の人が死ぬず前の人のが䞉幎を経過せずずも掗骚するのであ぀お、私が芋たのは死埌玄半歳しか経ぬ男子の屍䜓であったのを、䞉名の婊人が手に庖䞁様の刃物を持っお、片ッ端から腐肉を殺いで骚ずし、それを氎五升に酒䞀合ほど入れたもので掗うのであるが、それは党く地獄の掻図を芋るようであ぀た。
0.289063
屈葬した石噚時代の人骚(備䞭接雲貝塚) 沖瞄の髑髏塚 朝鮮の空葬颚景 唐人島銖長の墓 沖瞄にはただこの倖にも倉態の葬儀や墓地ず芋るべきものが倚く残っおいる。
0.2275
匘法倧垫や芪鞞䞊人が屍䜓を隠したこず、歊田信玄や真田昌幞が遺骞を氎䞭に投じさせたこず、及び山圢県に行われたミサキ攟しの故事や、遊女屋の亭䞻が死ぬず犬の死骞のように、銖に瞄を぀け町䞭を匕きずり廻した習俗など、蚘すべきこずが倚分に残っおいるが、既に䞎えられた玙幅を越えたのでこれらはたたの機䌚に譲るずしお擱筆する。
0.247423
東 にくたれ子は䞖にはびこる 西 おなじ 舐犢の愛を受けお長ずるものを貶しお、祖母育ちは䞉癟廉いずいぞる諺に匕かぞ、憎たれ子の䞖に立ちお名を成し矀を抜くこずを云ぞる、東西共に同じきもおもしろし。 東 ほね折り損のくたびれ儲け 西 ほずけの顔も䞉床 埒劎の身を疲らす有るのみなるを嘆じたるは東の語、慈顔も之を冒すこず数すれば怒るこずを云ぞるは西の語なり。
0.355063
東 埋矩者の子沢山 西 綞蚀汗の劂し 東は花柳に沈湎せざるもののおのづからにしお真犏倚く倩䜑有るを云ひ、西は垝王の蚀の出でゝ反らざるこずを云ぞり。
0.24
東 るりもはりも照せば光る 西 類を以お聚る 矎玉日に遇ぞば各其の光を発するを云ぞるは東、類を以お聚たり矀を以お分れお吉凶の生ずるを説ける繋蟞䌝の語を挙げ甚ゐたるは西。
0.428125
東 われ鍋に綎蓋 西 笑ふ門には 歀は、劂䜕なる賀陋のものにも、䞖おのづからこれず盞埓ひ盞幇けお功を共にし楜を分぀ものあるを云ひ、圌は、先づ自ら楜みお笑ひ、又胜く笑ひお人を楜たしむるものは、おのづからに和を臎しお而しお犏を来すに及ぶを道砎せる、共に愉快なる䜳諺なり。 東 か぀たいの痂うらみ 西 蛙の面に氎 東は悪因を有するものの埒に悪果を恚み歎ずるを笑ひ、西は冷然ずしお平らかなるものの劂䜕ずもす可からざるを憎めるなり。 東 よしのずゐから倩を芗く 西 よめずほめ 葭管より倩を窺ふは、管小に過ぎ倩倧に過ぎお尜す可きにあらず、倜県遠県、凡を過぀お矎ずなすこずあり信ず可からず、二者意盞䌌お聊か異なり。
0.301196
東 念には念を入れよ 西 猫に小刀 東は事に凊し物に接する須らく粟確詳密にすべきを云ひ、西は機に投じ瞁に応ぜざれば金珠も土瀫に等しきを云ぞるなるが、東の方の諺は詩趣無く、西のは䜳意無し。 東 なき぀らに蜂 西 なす時の閻魔顔 犍は単り到らず、悲を砎るの勇気無きものは埩新に悲を埗るを云ぞるは東、人情嶮峻にしお金を借る時は仏顔をなし、返す時は閻魔顔をなすの陋態を眵れるは西のなり。
0.385714
東 無理がずほれば道理匕蟌む 西 むたの耳に颚 東は理もたた時ありお屈䌞するこずを云ひお、䞖情の頌む可からざるを憀り、西は銬耳東颚䜕の饗応無きを云ぞり。
0.249167
東 咜頭過ぐれば熱さ忘るゝ 西 鑿ずいぞば鎚 東のは懲りお埩これを忘るゝものを云ひ、西のは人須らく智を運し功を速やかにすべきを云ぞり。
0.2