question large_stringlengths 4 115 | answer large_stringlengths 4 310 |
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その優しい顔、なんかあったんじゃない? | バカ犬が枕抱えて寝てた、まじで可愛すぎた |
そういえば大学の時、試験前によく一緒に缶コーヒー買って徹夜したよね。あの時と今の徹夜、何か違う? | ああもう、あの時は若かったんだよ。缶コーヒー一本で乗り切れたけど、今は四本飲んでも目が覚めない。それに、試験終わりにはゴールがあったけど、今回は終わりが見えなくてさ。昨日もパソコンの前で気づいたら朝日が昇ってて、ああ三度目かって。海辺のこの静けさが逆に虚しいんだよ、ははっ... |
前にルームシェアしてた時、お前よく冷蔵庫の前で立ったまま寝てたよな。今もああいう感じ? | いやもう、それ以上だよ。今日なんてコーヒー入れたはずのマグカップにミルクだけ入れてそのまま飲もうとして、気づいて笑っちゃったよ。三晩連続だと体が動くより先に頭が止まるんだ。海の音だけ聞こえて、なんか自分だけ時空から取り残された気分。こんなに疲れてるのに眠れなくて、布団の中で目だけギラギラしてるの、変だろ。 |
最後のシーン、書き終えた瞬間はどんな感じだった? | 手が震えて、ノートPCのキーが押せなかったんだよ |
完成した原稿、最初に誰に見せるつもり? | 君以外にいないでしょ、明日持っていくね |
宝くじなんて買ったっけ?まさか当たったとか言わないよね | いや、マジでびっくりした。財布の奥にレシートみたいなの入ってて、なんとなく見たら当たってた。まだ信じられないよ。 |
親に自慢する前に確認した?それ当たってるの? | さっき番号照合したんだけど、なんか現実味なくてさ。これからどうしようって考えちゃって、頭回らない。 |
そういえば、昔お前ん家行ったときさ、玄関でしっぽ振って出迎えてくれた犬、元気? | 今朝、もういなくなっちゃったんだ。14年一緒にいて、さっきまでそこにいたのに、もういないって思うと、なんか変な感じだよ。 |
あの犬、散歩の時いつも俺の靴下くわえて逃げてたよな。今もそんなことしてる? | もうできないんだよな。今朝、庭の隅で寝てるみたいに逝った。いつもみたいに起こしてくれないってわかってるのに、つい名前呼んじゃう。 |
それで、まさかその場で言ったの? | そうなんだよ...レジの並んでる前で「ママのお尻、でかい!」って叫んでさ...もう地面に埋まりたかったよ。 |
で、周りの反応はどうだったの? | 後ろのおばさんが笑ってるし、店員さんも口元押さえててさ...もう、なんでああいう時に限って声がでかいんだろうね。 |
今朝、目が覚めたらいつもの足音がしなくて、何か変だなって思ったんだよね | そう、今朝4時にさ、父が起こしに来て『もうだめだ』って。14年も一緒にいると、最後の息がどうとかわかるもんなんだって。あいつ、昨日の晩までは普通に散歩行ってたのに、今はもういない。なんか、バカみたいだけど、まだ玄関で待ってそうな気がしてさ。おかしいよな、こんなに急に。 |
何か、言葉にできない気持ちってあるよね。その子の最後の瞬間、そばにいられたんだっけ | いや、俺仕事で東京にいたんだよ。父が電話してきて『急に具合が悪くなった』って。新幹線飛び乗ったけど、間に合わなかった。最後の10分、スマホ越しに息づかい聞いてただけ。14年も一緒に暮らしてきてさ、最後くらい顔見てやれなかったんだよ。あいつ、多分俺のこと待ってたんじゃないかなって思うと、もう。 |
電話、今日はどれくらいだったの? | たったの二分で切られた。もう話すことがないって、母が言うんだよ。二分で何が話せるってんだよ。でも本当はさ、声を聞くのが辛いんだと思う。こっちは一分一秒でも長く聞いてたいのに、向こうはもう疲れ果ててて、呼吸だって苦しそうで。最後に「また明日ね」って言ったけど、明日も同じだってわかってる。毎日、ちょっとずつ短くなってくんだ。 |
最近、電話の時間、前より短くなった感じがするけど、どう? | もうね、一分半とかだよ。昔は一時間でも平気で話してた母がさ。今は「ごめん、疲れた」で終わり。俺が必死に話題探してる間も、向こうの呼吸が段々浅くなってくのが聞こえて、こっちまで息できなくなる。図書館の朝っぱらからこんなこと考えてる自分が情けなくてさ。でも他の人の前じゃ笑えないし、母の前でも泣けないし、どこでどうすればいいのかわかんない。 |
それで、あの人からは何か言ってきたの?まさかそれっきり? | うん…ラインも電話も、もうずっと既読つかないんだよね。最後に会った時、普通だったんだよ、普通に笑っててさ。あの日は雨降ってたんだったかな、傘忘れて一緒に濡れて帰ったんだよ。なんで急にそんななるかなって、ずっと考えちゃう。駅のホームで電車待ってる間も、頭ん中ぐるぐる回ってる。 |
ちょっと待って、本当に理由も言わずにってこと?信じられないんだけど。 | そうなんだよ…『ごめん、もう無理』ってだけ。何が無理なのか聞いても、『こっちの事情』で終わり。一緒にいるときのあの顔、あの目、全部作り物だったのかなって思うと、なんかもう、自分が何信じてたのかわかんなくなるよ。今このホームのベンチに座ってるけど、周りの音が全部遠くに聞こえる。電車の音も、人の声も、全部ぼやけてる。 |
次の休み時間、手伝おうか?もう無理そうならそう言ってよ | なんかさ、ダンボール開けたらもう中身出す気力なくて、そのまま床に座り込んでじっとしてる。あと半分も終わってないのに頭が全然回らなくて、このままここで寝ちゃいそうだよ。手伝ってくれるって言葉だけで泣きそうになるからやめてほしい |
荷造りまだ終わらないの?どうするつもり? | もう終わる気がしない。キッチンの食器とか見ただけでげんなりして、箱に詰めるより先にその辺に置いたままだよ。水すら飲むの忘れてて、喉カラカラなのに動くのが面倒で。何から手つけていいかわかんない、このままだと明日までに終わらない |
それで、結果はどうだったの? | 落ちたよ、見事にね。面接官の顔が最初から「無理だな」って言ってたのがわかったくらいだわ。 |
あの会社、ずっと狙ってたんじゃなかったっけ? | そうなんだよ。最終面接で「若すぎる」って暗に言われて終わった。親にまで「次があるさ」なんて言われると、むしろ逆にへこむわ。 |
懐かしい曲がかかると、急に踊り出したくなるタイプ? | この曲、中2の文化祭のダンスで流れたやつだよ。あの時、恥ずかしくて女子と手も繋げなかった自分を思い出して笑えるわ。 |
まさか、この曲で青春時代を思い出しちゃった? | やばい、これ毎週のダンスで流れてた曲じゃん。今聞くと、あの時の焦りとか緊張が蘇ってきて、なんか切ないなあ。 |
え、何かいいことあったの?なんか声が違う気がするけど。 | 合格したよ、あの大学院。絶対無理だって諦めてたのに、さっき通知が来て、まだ手が震えてる。キッチンに立ったまま固まっちゃったよ。 |
深夜にそんなテンションって、まさか宝くじでも当たった? | いやそれ以上だよ。あの競争率20倍のプログラム、まさか通ると思わなくて。今冷蔵庫の前でへたり込んでるんだけど、現実味が全然ない。 |
もうビデオ撮った?保存しといたほうがいいよ | 撮った撮った!何回も見ちゃう |
その言葉、ちゃんと聞き取れたの? | 間違いないよ!『ママ』ってはっきり |
それで、もうテキスト見るの、無理な感じ? | 字が踊ってて、もう読めないよ |
どのくらいその状態が続いてるんだ? | 三日目、コーヒーも効かなくなった |
そういえば、前のバイトの初給料で何買ったっけ? | うん……ああ、それよりも今回、初任給が予想より多くてさ。思わず何度も明細見直しちゃったよ |
子供の頃、お小遣い増えた時って何に使ってたっけ? | あの時はゲームばっかだったけど……今は別だよね。初めての給料、計算より五万も多くて、まじで信じられなくてずっと笑ってた |
あ、それって何作ってるんですか?いい匂いしますね。 | ああ、これね…父が日曜の朝に必ず作ってたオムレツなんだ。ふわふわにするコツとか、もう何十年も経つのに手が覚えてるみたいでさ。あの頃は早く起きたくなくてさ、でも今思うとあの匂いが目覚まし代わりだったんだよね。なんか急に無性に食べたくなっちゃって、うふふ… |
その料理、何か思い出があるんですか?手が止まってましたけど。 | そう見えた?もう、バレちゃったか。父がね、病気で動けなくなってからも、最後の日曜に無理して台所に立ったんだよ。その時作ったのがこれでさ。味はちょっと焦げてたけど、あの笑顔が忘れられなくて。今自分の手で再現してみると、なんか胸の奥がぎゅっとなるんだよね…変な話だけどさ。 |
また徹夜?医者にまで心配されるってどういうことだよ | もう三晩目だよ、ベッドが恋しいなんてもんじゃない。病院の待合室で早朝から座ってるけど、頭の中はまだ仕事のことでぐるぐるしてて。薬の名前とかカルテの文字が浮かんで消えて、終わらない。友達に久しぶりに会えたのに、こんな姿見せたくないよ。 |
その顔色、待合室の蛍光灯よりヤバくない? | 自分でもわかってる、ひどい顔してる。三徹目で目が痛くて、コーヒーももう効かない。医者には早く帰れって言われたけど、仕事の山がまだ待ってて、どうにも逃げられない。久しぶりに会ったのにこんな話でごめん、でももう限界なんだよ。 |
この曲、何だっけ?なんか懐かしくない? | あ、これ中学のダンスで毎回流れたやつだよ。あの時は恥ずかしくて踊れなかったけど、今聴くと妙に切ないな。 |
こういうの聴くと、昔のこと思い出しちゃわない? | まじで。体育館の蛍光灯と、床に座ってる友達の顔が浮かんでくる。あの空気感、もう二度と味わえないんだなって。 |
なんかすごく嬉しそうだけど、何があったの? | 覚えてなかった宝くじ、当たってたみたい! |
急にスマホ見て固まってたけど、大丈夫? | これ、当たってる…信じられない! |
それで、その後どうしたんだ?まさかあんな場所で、って思ったんだけどさ。 | もうね、あの辺りに入った瞬間から嫌な予感がしてたんだよ。路地が迷路みたいにぐちゃぐちゃで、看板は全部読めない文字だし、スマホのバッテリーはあと5%で…あの時、心臓がバクバクして、汗が止まらなくて、もう二度と帰れないんじゃないかって本気で思ったよ。あの廃ビルの影から誰か出てきた時は、もう終わったかと |
それは大変だったなあ。どうやって切り抜けたんだ? | いやもう、本当に必死だったよ。バッテリー切れる寸前で地図アプリ開いて、なんとか大通りまで出ようとしたんだけど、道がどんどん細くなって、後ろから足音が聞こえてきて…あの時は足がすくんで動けなかったんだ。結局、適当な店に飛び込んで充電器借りたんだけど、あの10分間が人生で一番長く感じたよ。もうあんな思いはしたくないな |
さっきまで元気なかったのに、急にイライラしだしたけど、なんかあったの? | もうさ、帰り道でさ、バカみたいな車に幅寄せされて、しかも目の前がスクールバスでさ。急ブレーキ踏んでギリギリセーフだったけど、心臓バクバク。あんなのマジで殺意湧くよね。でも結局何も言えずにクラクションだけ鳴らして終わり。自分が情けなすぎて笑えるわ。 |
なんか怒ってる感じするけど、帰りの運転でやらかしたとか? | まじで最悪。後ろからピタッとくっつかれて、信号で止まったらパカパカ光らせてくるし。で、慌てて避けたら目の前にスクールバス。死ぬかと思ったよ。運転手が笑ってたのがムカついてさ。でも自分もビビりすぎてるのが嫌になる。いつもこういう時に限って強く出れないんだよね。 |
あら、すみません、お疲れのように見えますが、大丈夫ですか? | まあね、親の介護で半年ぶりの自分の時間だよ。レジに並ぶだけでも贅沢に感じるなんて、笑っちゃうよね。 |
ずいぶんとお疲れのようですが、何かあったんですか? | 親の介護、丸二ヶ月休みなし。今日やっとスーパーに来れたけど、買い物リスト見たら全部介護用品で笑えたわ。 |
まさか、何かやらかしたの | 納期が頭から離れないんだけど |
で、そのあと何も言わなかったの? | おめでとうすらなかったんだよね、マジで |
まじ?何があったん | 救急が立て続けに入って、気づいたら朝だったよ。コーヒーだけで動いてるけど、そろそろ限界かもな |
あれ、さっきからずっとスマホ見て固まってるけど、どうしたの? | あのさ、元カノのプロフィールうっかり開いちゃってさ、なんか五年前の写真にいいねしちゃったんだよね。しかも気づいたの三十分後とかでさ、もう戻せないし、なんでそんな古いの見てたんだって自分でも謎だし、今さら消すのも怪しいし、なんかもう顔から火が出そう |
何かやらかした顔してるけど、まさか病院の待合室で何かやった? | マジでやらかしたんだよ…五年前の写真にいいね、しかも元カノのやつ。夜中にぼんやり見てたら指が滑ってさ、気づいたらもう遅いし、なんかもうここにいるのも恥ずかしくなってくるわ。看護師さんに笑われてないかめっちゃ気になるし、もう帰りたい |
今朝のミーティング、どうだったの? | コーヒーで胃がキリキリしてる |
そのプレゼン、ちゃんと準備したの? | もう頭がパンクしそうだよ |
それ、ずっと前に着てたやつ? | うん、大学のパーカー。まだ取ってあったんだ。なんかさ、この肘のほつれとか、あの頃毎日着てたんだなって。洗濯しすぎて色も落ちちゃってるし。でも捨てられないんだよね。あのキャンパスの坂道とか、友達と夜中まで話した部屋とか、ぜんぶ詰まってる気がして。 |
なんで急に押し入れなんか漁ってるの? | ほら、母さんに掃除しろって言われてさ。でも出てきたこのパーカー、なんかもう見てるだけで胸がぎゅってなる。あの頃は毎日がぎりぎりで、でも今思えばめちゃくちゃ楽しかった。授業さぼって河原で寝転んだり、先輩の車で海行ったり。もう戻れないんだなって、この色褪せたロゴ見てるとわかる。 |
え、まだ起きてたの? | 三日連続で夜通しってどういうことだよって感じだよね。もう目がカッサカサで頭痛いし、コーヒー飲みすぎて胃が気持ち悪いし、でもやらなきゃいけないことが山積みでさ。ベッドに倒れ込みたいけど、横になっても頭の中でリストがぐるぐる回ってて寝れそうにないんだよね。 |
何があったの、まさかまた徹夜? | そう、まただよ。これで三日目。先生の締切が詰まってて、友達からの連絡も全部既読スルー状態で、気づいたら時計が午前3時。部屋の中が散らかってて、カーテンの隙間から月明かりだけが入ってきて、なんかこの孤独感が現実なんだなって思うと泣きそうになる。 |
あれ、なんで急にそんなレシピを? | なんか、父が日曜によく作ってくれたやつでさ…匂いが懐かしくて、つい作り始めちゃったんだよね。 |
その料理、なんか特別な思い出があるの? | うん、父が台所に立ってる背中が思い浮かんで…あの頃は当たり前だと思ってたけど、今思うとすごく贅沢な時間だったな。 |
あ、それって最後の一瞬の逆転勝ちだったんだって?どんな感じだったの? | もうね、最後のシュートが決まった瞬間、周りの音が全部消えたんだよ。それで一呼吸おいてから、どっと歓声が押し寄せてきてさ。 |
試合終わった後、コインランドリーにいる今もまだ興奮冷めやらなんでしょ? | そうなんだよ、乾燥機の回る音すら拍手みたいに聞こえるもん。この年でこんなに胸が高鳴るなんて、思わなかったなあ。 |
今日、なんかあったんじゃない?帰ってきてからずっとソワソワしてるけど | 子供がね、初めて『ママ大好き』って言ったんだよ。洗い物してた時に後ろから抱きついてきて、もう胸がぎゅーってなって、しばらく動けなかった |
なんか良いことあったでしょ、目がいつもと違うよ | あのね、うちの子が初めて『好き』って言ったの。昼寝から起きたばかりでまだぼんやりしてたのに、突然抱きついてきて、声がちっちゃくて可愛くて、今思い出しても泣きそう |
ねえ、どうやって乗り切る?家のことが全然進まなくてさ。 | 子供二人同時に熱出して洗濯物が山でさ、もう何から手つければいいかわかんないよ。 |
それで、朝方までずっと起きてたの? | うん、なんか目が覚めてさ。隣で寝てる顔見てたら、もうね、シワも白髪も全部ひっくるめて愛おしくて。一緒にいてくれてありがとうって声に出して言いそうになったよ。 |
どんなふうに寝てたの? | 口半開きでさ、よだれちょっと垂らしてるんだよ。それがもうね、この世で一番かわいくて。若い頃みたいなドキドキじゃないけど、じんわり心臓がギュッてなる感じ。 |
え、まさかGPS切れたとか?それで遅刻したんじゃないの? | もうギリギリでさ、スマホのバッテリーが3%切ってて、辺り見知らぬ街並みで誰もいないし。めっちゃ足早になってたわ。 |
まじで?あの辺、夜はやばいって噂だけど大丈夫だった? | マジでやばかった。曲がるたびに誰かに見られてる気がして、コンビニの明かりが救いだったよ。バッテリー死ぬまであと2分、息止まってた。 |
で、その時どんな顔してたの? | なんかね、こっち見上げてきて、よだれ垂らしながら笑っててさ。それがもうなんか、胸ん中ぎゅってなった。 |
マジで言ったの?ちゃんと聞こえた? | うん、はっきり「だいすき」って。こっちが何も言えなくなって、ただ頭撫でるしかできなかったよ。 |
子どもがあの波打ち際で何してるの?なんかすごい見入ってるけど | ああ、あれね…自分もよくやったなあ、懐かしい |
あの貝殻拾い、めっちゃ集中してない?君もそうだったの? | そうそう、昔は毎日ここで探してたんだよね |
新しく始まった街の夜は、どんな感じ? | うん…灯りは多いのに、なんか寂しいね |
ジムの帰り道、もう真っ暗だけど、歩いてる? | ああ…街が騒がしくて、逆に静かに感じるよ |
そういえば前に一緒にバスで帰った時、君いつも小さなノートに落書きしてたよね。あれ、今でも続けてるの? | もう全然やってないよ。あの頃はなんか、いろいろ自由で楽しかったなって思うけどさ。今日もバスに揺られながら、窓の外見てたら、あの日々がすごく遠く感じて。でさ、応募してた仕事、落ちちゃったんだ。もう、自分が何したいのかもわかんなくなって、ただ街の灯りがにじんで見えるだけ。 |
昔よく行ってたあの焼き鳥屋さん、まだあるのかな。あの店の前を通るたびに君のことを思い出すよ。 | ああ、まだあるよ。昨日その前通ったんだけど、なんか足が止まらなかった。あの頃は将来のことなんて考えずに、ただ明日も笑ってればいいって思ってたのに。今回の面接、すごく準備したんだ。なのに結果は『経験不足』の一言でさ。バスの中で周りの人が楽しそうに話してる声が、やけに頭に響くんだ。 |
何かあったの、早朝から | もうね、マジでありえなかった。前の車がいきなりノーブレーキで割り込んでくるから俺が急停止したら、バックミラーに真っ黄色のスクールバスが映っててさ。子供乗せてるのにって怒りと、もしぶつけてたらどうなってたかって怖さで、手が震えてる。こんな朝っぱらから心臓に悪いよ。 |
その写真、どうして今になって見返したくなったの? | 押し入れの整理してたら出てきちゃってさ…もう10年前かって。あの時の匂いとか、風の感触とか、急に蘇ってきて。なんかね、泣きそうになったよ。 |
一番思い出深い一枚ってどれ? | ああ、これ。みんなで海辺で撮ったやつ。あの頃は何も考えずに笑えてたんだなって。今見ると、ちょっと切ないけど、でも大事な時間だったんだなって思う。 |
また電話短くなったって?もうじき秒で終わるんじゃないの | そうそう、今日は30秒で『ご飯食べたよ』って切られたよ。もう通話料金の無駄遣いって言われてる気分 |
親父さん、最近マジで無口になったんじゃない?こっちから話しかけなよ | 話しかけても『うん』だけだよ。こっちが必死に話題探してるのに、向こうは呼吸確認してるみたいな返事。寂しすぎて笑えるわ |
あ、それって何の写真?ちょっと気になって。 | 10年前の旅行のやつ。まさかこんなに黄ばむとは思わなかったよ、俺の記憶も一緒に色あせてる気分だわ。 |
その写真、ずいぶん古そうだけど、どこで撮ったの? | もう10年前の、ふらっと行った海辺の町。あの頃は若かったな、今じゃ夕方の食堂で一人黄昏るだけだよ。 |
あら、さっきの話ってまさかあなたのこと? | もうね、新婦の母親がスピーチしてるときに後ろから走ってきた甥っ子に足をすくわれてね、バンッて音がするくらい派手に転んだんだよ。しかもマイクが拾っちゃってさ、会場中が「あっ」って静かになってからの爆笑。七十年生きてきて一番の恥さらしだよ。介護用の杖でも持ってけばよかったかなって、今になって冷静に思うよ。 |
なんか大変な目にあったって聞いたけど、何があったの? | 披露宴の真ん中で、スーツのポケットに花を挿そうとしてバランス崩してそのまま前のめりに転けたんだよ。スピーチ台に額ぶつけて、花びらが頭の上に舞い落ちるって漫画みたいな絵面。新婦が「おじいちゃん大丈夫?」って心配そうに駆け寄ってきたけど、あれは絶対心の中では笑ってたね。老い先短いのに、こんな伝説を残すとは思わなかった。 |
ねえ、今すぐベランダに出てきてくれない?ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど | さっきシャワー浴びててさ、突然浮かんだんだけど、もし人間の指が全部同じ長さだったら、物を掴む動作とかタイピングの感覚ってどう変わるんだろうって。だって今の指ってバラバラの長さでしょ?親指が短くて人差し指が長いからこそ、ピアノ弾けるんだよね。もし全部同じ長さだったら、違う和音の押さえ方になるのかなとか考え出したら止まらなくなっちゃって。 |
その話、続きがあるんだろ?どうしたの、突然 | もう一個あってさ、歯磨きしながら思ったんだけど、なんで鏡の中の自分って必ず左右反転してるのに、動画で見る自分はなんか違う感じがするんだろうね。鏡に慣れすぎてて、本当の自分の顔を忘れてるのかも。それでふと思ったんだけど、もし自分の後ろ姿を常にモニターで見ながら生きてたら、自己イメージって変わるのかなって。そういうの考え出すと、今日の昼ごはん何食べたか忘れちゃうんだよ。 |
三回連続でドタキャンって、どう対応するのが正解なんだろうね? | もうね、こっちの予定ってなんだったんだろうって思うよ。ドッグランだって閉まる時間決まってんのにさ。 |
またドタキャンされたんでしょ?次はどうするつもり? | 次はもう前日まで連絡なかったら、こっちから行かないって伝えるわ。親でも限度ってあるじゃん。 |
え、まじで?指輪見せてよ!どうやってプロポーズされたの? | ハイキングの途中で急に立ち止まってさ、夕日を背にしながら『ずっと一緒にいたい』って…もう声震えてて、私も泣きそうになっちゃった |
いとこに真っ先に電話したんだって?どんな感じで言われた? | 『お願いだから誰にも言わないで』って小声でさ。でも声が弾けてて、こっちまで嬉しくなっちゃうくらいだったよ |
あの家、新しく塗り直してたけど、あの色どう思う? | なんかさ、あのクリーム色が水色になっててさ…もうあそこに住んでた頃の面影が全然ないんだよね。小学校の帰り道、あの門の前で友達と待ち合わせしてたのに、今はもう違う人が違う暮らししてて、なんか自分だけ置いてかれた気分 |
昔住んでたところの近く通ったら、ガラッと変わっててびっくりしたでしょ | ほんとそれ。屋根の色まで変わってて、自分の家なのに知らない家みたいだったよ。あの窓から見えた桜の木も切られててさ…子供の頃、あの木登りして怒られたの覚えてる?そういう思い出がひとつずつ消えてくみたいで、なんか寂しいっていうか |
それで、どうしたの? | また弁当に付箋が入っててさ、ちょっと照れた |
なにがあったんだ? | 愛しさがこみ上げて、思わず笑ったよ |
洗濯物、山になってるって言ってたけど、今どうなってるの? | まだ三分の一も片付いてないよ。二人同時に熱出してから、ずっとリビングが洗濯物の要塞みたいになってる。 |
寝たのはいつ?さっき空港で会った時、目が赤かったよ。 | 昨夜は三時間だけ。下の子が吐いて、上の子が泣いて、気付いたら朝の五時。もう頭がぼーっとしてて、自分が何やってるかわかんない。 |
そういえば、前に君が彼女の寝顔見て泣きそうになったって話、あれ嘘じゃなかったんだね | 今もまだちょっとやばい |
あの時、写真撮ってたって言ってたけど、まだ保存してあるの? | 消せるわけないじゃん |
新聞に載ったって、あの小さな会社が? | まだ信じられないんだよ、まさかね |
どんな感じだった?びっくりしたろ? | 朝刊見てコーヒー吹き出しちゃったよ |
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