question large_stringlengths 4 115 | answer large_stringlengths 4 310 |
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お父さん、前に駅前で駐車違反切符切られた時もさ、係の人と揉めてたじゃん。あれって結局どうなったんだっけ? | あれはな…係の人が来て、こっちが地図見せて説明したら、うんって納得して取り消してくれたんだ。でも今回は違うんだよ。切符だけ置いて行きやがった。誰も話聞いてくれねえ。夜中に一人で立っててさ…なんかもう、年寄りだからって舐められてる気がしてさ。ムカつくを通り越して、悲しくなってきたよ。 |
そういえばさ、昔お母さんが作ってくれたお弁当、いつも卵焼きがハートの形だったよね | うん。今電話、三分も続かない。ハートの卵焼き、もう二度と見られないんだなって思うとさ |
あの時、一緒に買い物行った時のこと覚えてる?母さんが無理してたくさん歩いてたやつ | 覚えてるよ。点滴引きずりながら笑顔でいてさ。今は声も掠れてて、最後の『またね』がすごく小さかった |
あれ、なんか今日機嫌悪そうだけど、ドッグランで何かあった? | もうさ、あの店絶対行かない。注文二回も間違えてきて、しかも店員が笑いながらすいませーんって、こっちは一時間待ったんだよ。なんでこっちがイライラしなきゃなんないわけ?しかも二回目、違うの持ってきた時、なんかもう逆に笑えてきちゃってさ、でも腹立つっていうか。付き合いたての人と行くべき店じゃなかったなって今更後悔してる。 |
え、その店って前に話してた新しいイタリアンのとこ?まさかそんなことある? | そうそう、あそこ。最初に来たの別のテーブルのやつで、まあ間違いあるよねって言い直したら、次に持ってきたのがまた違うやつ。しかもその店員、『あ、また間違えちゃいました』ってケラケラ笑ってて、マジで頭にきた。こっちは腹ペコでさ、頼んだパスタが食べたいだけで、別にコメディ見に来たわけじゃないんだけど。帰りにコンビニ寄ったよ、虚しすぎる。 |
で、その後どうなったの?まさかあのまま終わったわけじゃないよね? | 総務の前で泣きついてたって |
え、何があったの?朝からそんなにニヤニヤしてさ。 | 企画書、コピー機に撒いてた |
新聞で見たよ、あの記事。どういう気分? | え、まさか…うちが載るなんて信じられないよ |
夕方のドッグランでスマホ見ながら固まってたけど、何があったの? | 朝日新聞に載ったって…夢じゃないよな? |
おやまあ、孫が遅刻したくらいでそんなに慌てるもんかい? | いやだってさ、学校終わってからもう二十分も経ってんだよ。いつもなら五分で帰ってくるのに、電話にも出ないし。今朝だって「行ってきます」って元気だったけど、あの子ちょっと前まで道路で転んで膝擦りむいてたし、まさかまた何かあったんじゃないかって思うとね…だんだん変な想像ばかり浮かんじまって、手が震えてくるんだよ |
そんなにピリピリしなくても、ただ寄り道してるだけじゃないの? | うん、そうならいいんだけどさ…でも最近この辺で変質者が出たって聞いてから、もう心臓がバクバクして。スマホ見るたびに新着メッセージがないか確認して、その度にまた不安がぶり返すんだ。あの子、前に友達と遊ぶって言ってて実は一人で公園にいたことあったし、そういうのも思い出しちゃって。もうね、ここで待ってるしかなくて、時間がすごく長く感じるよ |
それで、今日もまた後ろに同じ人がいたって感じ? | うん、駅からずっと同じスニーカーの足音が続いてて、振り返ったら一瞬で路地に隠れたんだよ。 |
警察にはもう連絡したの?それともまだ様子見? | まだ連絡してないんだよね。だって確信持てなくて、でも今日で四日目だし、もう限界かも。 |
えっ、まさか本当に書き終わったの?あの小説のことだよね? | うん、ついさっき最後の一文を打ち込んだ。もう手が震えてて、キーボード押すの間違えそうになったよ。三年だよ、三年。最初に書いた一行が恥ずかしすぎて何度も消したけど、今はその一行さえ愛おしい。なんかね、完成したっていうより、やっと自分が追いついたって感じ。 |
それで、その達成感ってどんな感じ?想像つかないんだけど。 | 頭の中がずっとぐるぐるしてたのが、急に静かになった。あとはもう変な笑いが出てくるだけ。この公園のベンチで黄昏時に一人でにやけてるの、完全に怪しい人だよね。でもいいの。三年前の今日、書き始めた日の自分に『お前、ちゃんと終わらせたぞ』って言いたい。 |
え、何があったんだよ | もうね、初めての単独飛行だったんだよ。乱気流がひどくてさ、機体がガタガタ揺れて、あの時は本当に…、もうダメかと思ったよ。操縦桿握る手が震えて、何も考えられなかった。こんな年になって、こんなに怖くなるなんて思わなかったよ。 |
また洗濯物の山と格闘中? | ふたり同時に熱出すって、マジで拷問だよ |
子守唄でも歌ってみたら? | もう歌う元気すらねぇわ |
どうしたらいいと思う?連絡してみるべきかな | いや、今はちょっと…なんかライン開いても文字が打てなくてさ。朝まで待つしかないかなって |
次どうするつもり?このまま放置はないでしょ | 多分明日、普通に電話してみる。でも今は車窓に映る自分の顔見ながら、なんでこんなに凹んでんのか考えてる |
この一週間、誰かと長く話した? | あはは、気づいたらLINEすら開いてなかったわ。毎日テレビつけてるけど、声出してないって結構くるもんだね。 |
さっきからなんか元気ないけど、何かあった? | いやあ、病院の待合室でさ、ふと気づいたんだよ。一週間、まともな会話してなかったって。こわいよね、そういうの。 |
マジで今どんな気分?なんか顔色やばいよ | 手汗がやばくて紙びしょびしょになりそう。あのマイクの前で声裏返ったらどうしよう |
もうすぐ本番じゃん。練習通りにいきそう? | 練習とか関係ないよ、心臓が喉から出そう。新郎のじいちゃんに見つめられたら多分言葉飛ぶわ |
何かあったの?声がなんか違うよ | いや、父の昔のレシピ見つけてさ。あの甘めの照り焼き、自分で作るとあの味にはならなくて。ちょっと切ないけど、いい思い出だよ。 |
その荷物、なんか変なことになってなかった? | はは…まじで自分の名前じゃないんだよこれ |
え、間違えて届いたってどういうこと? | うっそだろって思って二度見したわ |
今日の朝、どんな気分で起きたの? | コーヒー4杯目でなんとか動いてる感じ。地下鉄のホームで寝落ちしそうになって、やばいって思った。 |
あれ、そんなに準備追い込まれてたの? | 月曜朝の会議資料がまっさらでさ、土曜の夜に急に現実が襲ってきて。電車の中で必死に書き直してる自分が笑える。 |
あのベンチに座ってる人、ずっとこっち見てるけど、何かあったの? | いやあ、ただ観察してただけ。さっきからあの白いシャツの男の人がさ、同じ場所を三回も行ったり来たりしてて、なんか待ち合わせかなって思って。しかもスマホをチラチラ見ながら、でもメッセージは送ってないんだよね。この公園ってすごいんだよ、人間ドラマの宝庫みたいでさ。あ、今度は鳩に餌をあげ始めたよ、あの人。 |
向かいのベンチのカップル、ずっと話してるけど何言ってるか聞こえる? | ちょっとだけ聞こえたんだけど、どうやら彼氏がサプライズを企ててて、彼女がそれを気づいてないふりしてるって感じ。なんかもう、この距離感が面白くてさ。ほら、今彼がポケットから小さな箱を取り出そうとしてる!でも彼女が急に立ち上がったから慌ててしまい込んだ。ああもう、見てるこっちが緊張するわ。 |
それで、今日は何時間目? | もうわかんない。三連勤の最後の二時間ぐらいだけど、時計見るのもめんどくさいや。 |
休憩もまともに取れてないんじゃない? | さっき五分立って飲み物飲んだだけ。廊下のベンチで目閉じてたら、ナースコールで起こされた。 |
これ、どうすればいいと思う? | 弁護士ってまじでやばくない? |
開ける前に誰かに相談したほうがいいかな | やばい、手が震えてるんだけど |
延長戦最後の1秒で決めたって、まじで漫画の世界じゃん | 最高すぎて叫んだわ |
もう寝る時間だし、勝ったの実感してる? | まだ震えてるよ |
え、まじで?それ覚えてるの?ずいぶん前の話じゃん | うん、覚えてるよ。あの時、君が言ったんだよね、『裏庭の梅の木、今年は実がなりそうにないな』って。それから何ヶ月も経って、今さっき外に出たら、あの木が満開でさ。小さな白い花がびっしりついてて、風が吹くたびにひらひら舞ってるんだ。君が言ったから、ちゃんと見てたんだよ。こんなにきれいだって、伝えたくてたまらなくなったんだよね |
それ、いつ言ったっけ?もしかして、俺が引っ越す前の晩の話? | そうそう、まさにその時!君が玄関で靴履きながら、『こっちの水道水はまずいな』ってぼやいてたんだよね。で、俺が『うちの水道、フィルターつけてるから大丈夫だよ』って返したら、君が『それ、いいね』って笑った顔が、今でもはっきり浮かぶんだ。あの何気ない一言が、もう二度と聞けないって思うと、なんか胸がぎゅーってなるんだよ |
また電話短かったんじゃない?いつもより早く切れた気がしたけど | うん、三分くらいで終わった。でも声はいつもよりしっかりしててさ、なんか逆に泣きそうになったよ |
空港で待ってる間に親父から連絡来たとか?顔色でわかるよ | そうなんだよ、さっき病院から。今週はもう面会短くて、あと何回話せるか考えるだけで息が詰まるわ |
ちょっと何それ | 会議中にうっかり母ちゃんって呼んじゃってさ |
最近、なんか元気ないけど、大丈夫? | 一週間、誰とも話してなかったんだって気づいたよ。 |
どうしたの?何かあった? | 洗濯機の音だけが話し相手だった。 |
え、どうしたの | もう、パンクしそうだよ |
その写真、まだ持ってたんだね | まじでタイムカプセル開けた気分 |
どの写真が一番やばかった? | 海辺で全員泥だらけのやつ、最高じゃん |
相手から何か言ってきたの? | 理由すら言わずにポイって感じ |
納得できる理由はあったの? | マジで意味わかんないんだよね |
どうしたんだよ、その顔 | トマト投げて「バイキン!」って叫ばれてさ |
面接、どうだったの?結果の電話、まだ来てないの? | ダメだったよ。あんなに準備したのに、最後の質問で言葉が詰まっちゃって。年かな。 |
あの会社、ずっと狙ってたとこだよね?落ちたの? | うん、さっき連絡が来た。パートナーにはまだ言えてないんだ。顔見たら泣きそうで。 |
そういやお前、昔俺がコーヒーにミルクだけ入れるって言ったこと覚えてる? | え、覚えてるよ。それだけで充分だよ |
あの時、お前がこっそり伝えてくれた朝のルーティン、今でも続いてるんだって? | うん、あの一言がずっと支えだよ |
いとこ、どうしたんだよ、その封筒の印鑑、何かの役所のやつだろ? | いやもうさ、寝る前にポスト見たら封筒が入っててさ、差出人が弁護士事務所だってだけでもう足がすくんだよ。田舎の食堂やってるとこに来る弁護士からの手紙なんて、土地の話か相続か、どっちにしろ厄介事に決まってるじゃん。開ける前から手が震えて、まだ机の上に置きっぱなしなんだよ。明日いとこに来てもらって一緒に見てほしいわ。 |
その弁護士の手紙、まだ開けてないの?一緒に確認しようか? | いや、もう開けられないんだよ。封筒の角がちょっと折れててさ、それが余計に怖く見えるんだわ。食堂の常連のじいさんが昔言ってたんだ、裁判所から何か来たらまずいことの前触れだって。俺、借金もないしトラブルもないはずなんだけど、こんな田舎町で突然弁護士から連絡が来るって、まさか土地の測量ミスとか、隣の家との境界問題とかじゃないよな。寝る前になると余計なことばかり考えて、全然眠れないよ。 |
それで、向こうはなんて言ってた?次カラオケ行くとき、どうしようかなって思ってるんだけど… | いやもう…めっちゃ盛り上がってる時にさ、サビの歌詞完全に間違えてて、しかも俺だけ声でかくて。そしたら友達が一瞬止まって「それ違う曲じゃね?」って笑い出してさ。マジでその場から消えたくなった。恥ずかしすぎて帰りたいって思ったけど、なんとか「あ、間違えた!」って言って誤魔化したけど…次行く時絶対その曲選びたくない。あの笑い方、絶対覚えてるよな… |
次に直接会う約束してるんだけど、なんか気まずくならないかな。どう思う? | もう、それ考えただけで胃が痛いんだけど…寝ようとしてもその瞬間がフラッシュバックしてさ。自分の声だけやけにクリアに響いてて、しかも自信満々に歌っちゃったから余計に恥ずかしい。ネットで知り合ったばっかで、やっとリアルで会えたのにこんなスタートで大丈夫なのかな。次に会ったら絶対「歌う?」って言われる気がして、今からどう断ろうか考えてる。自分からカラオケ誘ったのに、この有様だよ… |
そういえば、前に飲み会で寝てた時もそんな感じだったよね? | あの時はマジで死ぬかと思ったよ。二日酔いでフラフラだったのに、みんなの前でいきなり意識飛んで、しかもいびきかいてたって後から聞いてさ。もう穴があったら入りたいどころか、地球の裏側まで逃げたかった。今日の会議も同じパターンでさ、一瞬寝落ちした拍子に「ふがっ」て音が出て、隣の席の人がめっちゃ笑い堪えてたの見えちゃって、頭ん中真っ白になった。 |
ああ、それって前にカラオケで寝落ちした時の話と似てるな。 | そうそう、あの時も恥ずかしかったけど、今回はその比じゃないよ。上司の真横でいびきかいて寝てるって、もう社内の笑い話決定じゃん。しかも起きたらみんなこっち見てて、誰も何も言わないけど空気がピリピリしててさ。マジで即席の退職願書書きそうになったよ。今思い出しても顔から火が出る。 |
ねえ、こういう時ってどう返すのが正解なんだろうね? | ああ、そうだね。でもさ、先週の電話で彼が言ってた新しい仕事の話、ちゃんと覚えてるよ。それで返してみたら? |
次に連絡する時、何て言ったらいいかな? | あんたが昔好きだったって言ってた、あの小さな喫茶店の名前、まだ覚えてるよ。あれを話題にしてみるといいんじゃない? |
これ、どうしたらいいんだろう?返事しなきゃなんないんだろうけどさ。 | いや、マジで信じらんないよ… |
えっ、マジで?それで、引き受けるつもりなの? | 応募すらしてないのに…ありえなくない? |
さっき誰かに電話してたよね、何かいいことあったの? | 受かった、まじで受かっちゃったんだよ。 |
それ、さっき話してたあの話?まさか… | そう、あの院試。信じられない。 |
そういえばさ、ジムの帰りに寄ったコンビニで、なんか急に立ち止まってたけど、何かあったの? | ああもう、びっくりしちゃってさ。レジに並んでる時に、前にいる人がつけてる香りが、もう、ばあちゃんがよくつけてた花の香りとそっくりでね。もう何年も経つのに、その匂いがした瞬間に、ばあちゃんが台所でお茶入れてくれてる後ろ姿とか、日曜の朝に一緒に見たテレビの話とか、そういうのが一気にぶわっと押し寄せてきて、なんだかその場で立ち尽くしちゃったよ。 |
そっか、そんなことがあったんだね。その香水の匂いって、具体的にどんな感じだったの? | うーん、なんていうか、甘すぎない、優しい花の香り。ばあちゃんはね、いつも決まったのを使ってて、あの頃はそれが普通だったけど、今思うとすごく落ち着く香りだったんだよね。最近の香水みたいに強くなくて、ふわっと消えそうで、それでいてちゃんと残るっていうか。今日みたいに日が暮れてからジム行く道すがら、急に秋の匂いが混ざった空気の中でそれを感じると、なんでか胸の奥がきゅっとなって、時間が戻せないんだなってしみじみ思っちゃったよ。 |
スーパーでなんかやらかしたって聞いたけど、どうしたの? | レジの前で「ママ、おしっこ漏れそう」って叫ばれてさ。 |
またあの子が店で何かやったんだって? | 「あの人、お尻が大きいね」って隣の客に言い放ったんだよ。 |
まさかあの最終面接、落ちたとか言わないよね? | うん、まあ、そういうこと |
あの会社の内定、もうもらったもんだと思ってたんだけどな | 期待しすぎた自分がバカだった |
ねえ、さっきあのベンチに座ってたカップル、ずっと見てたけど、どう思った? | ああ、あの人たちね。なんかさ、男の方がずっとスマホいじってて、女の方はあっち向いててさ、これもう別れ話の予感しかしないじゃん。でもそれが面白くてさ、観察しちゃったよ。こっちがベンチでアイス食べてる間に、人生のドラマが進んでる感じ。ついでに後ろのベンチでおじいちゃんが鳩に餌あげてて、その鳩が妙に太ってて、なんか全部が笑えてくるんだよね。 |
あのランニングしてた人、何度も往復してなかった?変な人? | そうそう、あれ!三回目で気づいたよ。最初は普通のジョギングかと思ったけど、同じ場所で同じペースで戻ってくるの、絶対何か目的あるでしょ。しかもなんかスマホでずっと話してて、片方のイヤホン落としかけてた。ああいう人見るとさ、自分だったらどうするかなって想像しちゃう。例えばあの人が実はスパイで、ベンチにいるおばあちゃんが実は連絡役とか。ありえないってわかってるけど、公園ってそういう妄想にぴったりなんだよね。 |
ねえ、この駐車違反の切符、本当に納得いかないんだけど。どうしたらいいと思う? | あのさ…ここ、ハイキングコースの入り口でしょ。駐車禁止の標識なんてどこにもなかった。深夜3時に取り締まりって、馬鹿げてない? |
その駐車違反、払うべきかな。それとも異議申し立てしたほうがいい? | 払うわけないじゃん。証拠の写真も撮ってあるし。親父も一緒に来て見てくれたんだよ。あれは絶対に間違いだって。 |
バッグが見つからないって本当?どうするつもり? | もうね、あの航空会社のカウンターで1時間待たされた挙げ句、『調査します』の一点張り。明日の式に間に合うわけないじゃん。ドレスもアクセも全部入ってたんだよ。 |
それ、最悪だね…次、どう動くつもり? | とりあえず近くのデパートに走るしかないでしょ。でもね、よりによって結婚式の荷物を失くすって、どんだけ運が悪いんだよって感じ。 |
あの、さっき駐車違反の話してたみたいですけど、どういうことだったんですか? | もう本当にありえないんだって。朝の7時よ、7時。道路に雪が積もってて線なんて全然見えないのに、歩道から30センチって書いてあるだけで切られたの。その場所、前に止めてた時は何も言われなかったのに。しかも今日、妹の結婚式でバタバタしてたから気づかなくてさ、帰ってきてワイパーに挟まってるの見た瞬間、頭に血が上ったよ。こんなの絶対おかしいって。明日朝イチで役所に電話するけど、なんかもう疲れた。 |
駐車券の話って、さっき言ってたあの一件ですか?詳しく聞かせてもらえます? | そうそう、あの話。子供を保育園に送ってからそのまま駅前に止めただけなのに、帰ってきたら黄色い紙がバシッと。しかもね、時間を見たら10分前の刻印。10分よ?周りにはもっとひどい止め方してる車が何台もあったのに、なんで俺だけ。はあ…もう寝ようと思ったけど、頭の中でその時の光景がぐるぐる回ってて全然眠れない。明日抗議しに行くって決めたけど、それでもモヤモヤが消えないんだよね。 |
あれ、なんか今日朝から様子変だけど、大丈夫? | 母から誕生日メール来なかったんだよね |
ちょっと元気ないみたいだけど、何かあった? | 誕生日忘れられてた。笑うしかなくない? |
すごい偶然だね。どんな気持ちになった? | なんかね、一瞬だけど帰ってきた感じ。その匂いで時が飛んだみたいで…でも、振り返ったら知らない人で。ちょっと切なかったな。 |
で、結局どうやって抜け出したの?まさかスマホのGPS頼りだったとか? | あのエリア、入った瞬間に空気変わったんだよ。街灯半分切れてて、人影もまばらでさ。スマホのバッテリーもう赤い点滅してるし、マップ開くたびに残量減るから、もうやばいって。曲がり角の店だけやけに明るくて、そこまで走った。中に入って充電器貸してって頼んだんだ。恥ずかしかったけど、あの時はそれしか頭になかった。 |
スマホが死にかけで迷子って、ホント怖いよな。どんな感じだった? | もうね、心臓がずっとドキドキしてて、耳の中に自分の脈が聞こえるんだよ。地図の更新が止まって、画面が一瞬暗くなった時、頭真っ白になった。知らない路地で、向こうから足音がしてくるたびにビクビクして。こんな年になってこんな思いするとは思わなかった。二度とあの街には行かない。 |
ねえ、最近なんかいいことあった?なんか雰囲気が柔らかい気がするんだけど。 | うーん…昨日さ、彼がソファで寝落ちしてて、その顔見てたら急に胸がぎゅーっとして、この人と一緒にいられることが奇跡みたいに感じたんだよね。 |
あれ、君のその表情、なんか特別な感じするけど、何かあったの? | ああ…バスの中で思い出しちゃって。朝方、彼が寝返り打つたびに無意識にこっちに寄ってくるのが愛おしくて、仕事行きたくなくなったよ。 |
顔色悪いけど、大丈夫?何かトラブル? | 水漏れのこと、三週間も放置されてたんだ。毎日電話して、メールして、でも『すぐ対応する』の一点張り。そしたら今朝、台所の天井がドーンって落ちてきてさ。もう呆れる通り越して笑えてきたよ。あいつ、今週末まで来ないって言いやがった。 |
そういえば、前に一緒に行ったドッグランで、あの黒いラブラドールが君の手からおやつを奪った時、君すごく笑ってたよね。最近もそんなふうに笑える? | 笑うって、最近全然だね。母からの電話、三分も続かないんだよ。前に比べて明らかに短くなってて、『ご飯食べた?』って聞いて、『うん』で終わり。昔は一時間でも平気だったのにね。もう話せることが減ったんだなって思うと、なんか喉が詰まって。あの時みたいに、思わず声出して笑うような瞬間、もう来ないのかなって、犬の散歩しながら考えちゃうよ。 |
覚えてる?母がまだ元気だった頃、庭で一緒に植えたあの桜の木。今はもう大きくなったんだろうな。 | ああ、あの桜か。春になると毎年花が咲くたびに、母が『来年も見られるかな』って言ってたっけ。今、電話のたびにその台詞が頭をよぎるんだ。声が日に日に弱くなってて、『来週また電話するね』って言うのが、もう本当に次があるのかわからなくて。ドッグランのベンチに座って、夕日見ながら、あの桜の下で一緒に写真撮った日のこと思い出して、ぼんやりしちゃうよ。 |
新しいとこ、どう?もう慣れた? | 慣れるどころか、駅前のネオンがまぶしすぎて目がチカチカするし、誰も知ってる人いないしで、なんかすごく変な感じ。 |
夜遅くまで出歩いてるけど、何かあった? | 駐車場の車の中から街灯見てたら、こんなに人がいるのに自分だけぽつんとしてる気がしてさ。もう少ししたら戻るよ。 |
どうしたの、急にしんみりして | あ、なんかさ、昔よく流れてた曲がかかってさ。中3の文化祭のダンス、あれほんとダサかったなって思い出したよ |
そういえば、昔駅前のあのパン屋さんに行った時も、君が変な顔して写真撮ってたよね。 | まじで気まずいわ、あの写真まだ残ってたんかい |
前に一緒に旅行した時、君が間違えて全然知らない人の荷物持って帰ろうとしたの、覚えてる? | うわっ、その話と似たような恥ずかしさだよ |
さっきまで楽しそうに話してたけど、何があったの? | 親父が母さんにサプライズの花束渡しててさ、なんかもう泣けた |
その時間にひとりで何してるんだ? | ああ、親の結婚記念日なんだよな。なんかじわっとくるわ |
そういえばさ、前に酔った勢いで電話してきた時、そんなこと言ってなかった? | ああ、あれね。でも今日のやつはもっと変だよ。起きた瞬間に頭に浮かんだんだよ、猫がもし投票権を持ってたらどうするんだろうって。 |
前に話したあのアイデア、まだ覚えてる?確かあの時も変なこと言ってたよね。 | 覚えてる覚えてる。でも今日のは別格だよ。朝起きてすぐ、人間がなんで毎日同じ顔で起きてこないのかって考えちゃってさ。 |
新しく引っ越した街って、最初はなんか疲れるよね。どう? | もうね、駅のアナウンスすら刺さる感じ。昼なのに誰もいないキッチンで、外の車の音だけがやけにでかくてさ……なんか、自分だけ置いてかれた気分。 |
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