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6800 | 注意すべきは、売っている業者の評判調査で、怪しいところからはなるべく買わないようにしたほうがよいでしょう。
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6801 | その上で、買ってみて問題があれば、返品やアマゾンなどのプラットフォーム業者へ苦情を投げるとよいと思います。
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6802 | 並行輸入品でもティファニー直営店でクリーニングしてくれましたので(もちろん並行輸入品とは言っていませんが)、品質的には問題ないように思います。
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6803 | ブランド物のクリスマスプレゼントを大切な人に買ってみてはいかがでしょうか。
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6805 | 織物の起源とその伝播について明確な答えを出すことは不可能といってよい。
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6806 | 明治維新以後、西欧から洋式技術が導入され新しい発展段階を迎える。日本からはヨーロッパで開催される博覧会への出品や、フランスへ技術者を派遣するなど、伝統技術の育成を図り、また国内では1877年(明治10)に第1回内国勧業博覧会が東京・上野で開催され、各地の織物を向上させ、織機の改良への刺激となった。この時期に空引機(そらひきはた)はジャカード機に転換し、高機(たかはた)にはバッタン(飛杼)装置が加わり、製織能率は向上した。各地でも明治10年代には、地機(じばた)から高機へと転換していった。
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6807 | ところが毛織物の場合をみると、日本では気候風土の関係からメンヨウの飼育に成功しなかったので、すべて羊毛の輸入にまたねばならず、明治に至るまで発達は望めなかった。陸海軍の制度が置かれ、毛織物の制服が必要になり、また洋服用生地の輸入が急速に増加してくると羊毛工業の創設が考えられ、1879年(明治12)に東京に千住製絨所(せんじゅせいじゅうしょ)が設立され、軍需を中心の毛織物の充足に寄与することができた。
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6808 | ※「織物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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6810 | 江戸時代、日本中から米や物産が集積する大坂は「天下の台所」と呼ばれてました。
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6811 | 町人文化が栄えて観劇の習慣が定着し、劇を見ながら幕の内弁当を食べるのが当時の流行でした。
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6813 | 今回のシンポジウムはToMMoが活動開始してから東北以外では最初のシンポジウムになるという事もあり、約200人ほど入れる会場も、補助椅子を使うほど大勢の人々で満席状態でした。 このToMMoが多くの人々から注目されていることが如実に示された結果と考えます。当日の会場の様子がこちらにアップされています。
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6814 | データ解析の実施時に必要となる肝心の情報が存在しない場合や、サンプル数やデータ品質の不備がある場合、しばしばデータ解析実施困難となり、出来ても解析信頼性が低い等の問題が発生します。このような、データ解析実施時のサンプリングに関する問題は、本ブログにて時々言及しておりますので、ご参照ください。
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6815 | 今回集められたサンプルデータは人ゲノム情報ということで、機密保持の観点から匿名化がきちんと行なわれるようになります。 これが完全であればあるほど、解析実施のために既存のサンプルデータに後から追加でデータをリンクする事はかなり難しくなり、この観点でもデータ解析が出来なくなる可能性が高まります。
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6816 | 今後の医療や創薬の展開を先取りし、将来発生するであろう様々なデータ解析を想定し、それらの解析に必要な情報を備えたメガバンクへと展開していただければと考えます。
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6817 | ◆ データ解析時におけるサンプリングについてまとめてみます。
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6818 | この事実は、私が何十年と積み重ねてきたデータ解析の経験から見出された最も重要な結論です。 詳細な解説は現在編集中で、今後順に本ブログにアップする予定です。
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6819 | 今回は、私の過去の経験から導き出された「サンプリング」が大事という事項をまとめている最中に、偶然にも「ノバルティス社のディオバン(バルサルタン)臨床データ捏造疑惑」が話題となりましたので、サンプリングとデータという観点で私の感想を述べます。
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6820 | しかし今回のノバルティス社の問題は、同じサンプリングではありますが、データ捏造という操作によりデータ解析結果をバイアスの強くかかった(自分の目的に都合のよい)結果に導くという、私が想像もしなかった悪しきサンプリングの実例です。 従って、本ブログに掲載する予定である、私の経験から導き出された「正しい解析に導くためのサンプリング」を語る上で今回のノバルティス社の問題についての言及が必須と感じましたので、私の考えを述べさせていただきます。
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6821 | さて、正しいデータ解析を実現するために行なわれるサンプリングと、自分の目的に都合のよい結果が出るように行なうサンプリングは全く別次元の問題です。
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6822 | しかし、使用目的や内容により、しばしばデータ捏造を意図的に行なう場合があります。 例えば、データ解析手法の特徴や利点/欠点を明確にする目的で、都合のよいデータを意図的に捏造することがあります。 多くの場合は乱数等を発生させてデータを作ります。 このような場合はその事実(捏造されたデータを用いたという)を明確にしますので、これは正しいデータ捏造(正しいサンプリング)となります。
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6823 | しかし、データ解析結果が今回のように社会的に重要な影響を及ぼすものである場合。 また、特定の利害者団体に利益をもたらすような方向にバイアスをかけたサンプリングである場合。 しかも意図的なサンプリングである事実を明確にしなかった場合、このバイアス実現を目的としたサンプリングはデータ捏造(悪しきサンプリング)という、はっきりとした「罪」となります。
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6824 | データ解析の本質を知らず、単に見かけ上良い結果を導き出すためだけに一生懸命になっていると、「葉を見て木を見ず」や「木を見て森を見ず」のような事態に陥り、本人に悪気がなくとも結果的に間違ってしまう事は以前のブログで事例を示しながら何度も説明してきました。 実際に、このような危険な解析結果が様々な公的/私的機関から数値データ解析結果として正式に発表されており、多くの人々の目に触れています。
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6825 | これは、単なる操作の間違いであり、担当者が意図的に悪いことをしているわけではありません。 また、これらの事実をチェックする人や出来る人は殆どおりません。 多くの場合、このようなデータ解析の現場からは良い結果が出たとして報告されますので、データ解析の信頼性をチエックできない場合はそのまま公表されるのは仕方ないですね。
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6826 | この場合の問題は、データ捏造のような悪いことはしていないという意識でありながら、データ解析評価の見かけの値を良くするために、行なってはいけないデータ操作を行なっているという事実です。 間違ったと意識することなく、表面的な評価値が高くなっているので、良い結果としてこのような結果が公開されてしまうのです。
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6827 | こういったデータ操作を行なった結果のデータは、おおむね高い値を実現したものとして発表されることが多く、同じようなサンプルデータを用いて実際にデータ解析を行なうと、自分のデータ解析結果と公表されたデータ解析結果とのギャップにがく然とするようになります。
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6828 | また、このようにデータ解析の品質よりも、解析結果の評価データの高さのみを競う状態となると、高い値の出ることががあたりまえという雰囲気になり、様々なノイズを含んだデータを用いた現実的な解析とのギャップが大きくなります。 このような競争の結果として、さらに高いデータ解析結果の実現を目指した誤ったデータ操作(データ捏造ではありません)が常識的になるという、データ解析分野としての悪循環が繰り返されるようになります。
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6829 | これらの「データ捏造」と、「間違ったデータ操作」を比較した場合、どちらの方が質が悪いと言えるでしょうか。 私は、データ操作の問題の方が、データ解析実施者に間違ったデータ操作を行なったという意識がない(単に解析結果の値を高くするだけという意識)だけに、データ捏造よりも問題は深刻と言えると考えます。
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6830 | 間違ったことをしたという意識の無いデータ解析結果は、多くの場合高い評価値を伴って公開、発表されます。 これが標準値となり、その後に実施される良心的な解析を困難としますし、その結果を貧弱なものに見せてしまいます。 正しいデータ解析を心がけていると、手間ばかりかかって、他の間違った解析結果と比較して評価値が低い値となることが多く、かつ理解されないことが多くなります。
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6831 | データが統計、多変量解析、パターン認識といった道具を経て出てくると、その結果を無条件で信じてしまう慣習を見直すことが必要と考えます。 また、統計や多変量解析、パターン認識等の手法やアルゴリズムに関する専門家は多数おりますが、実際のフィールドに出て、日々蓄積するデータを解析するという専門家が少ないことも、今回のような問題を大きくする原因ではないでしょうか。
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6832 | データ解析には全く異なる二つの技術が存在します。 データ解析手法に関する技術と、そのデータ解析手法を現場のデータに適用してデータ解析を行なう技術です。
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6833 | 自動車製造技術はデータ解析手法の技術に該当し、運転技術は、適用する研究分野(フィールド)で実際のデータを用いてデータ解析を行なう技術に該当します。
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6834 | 先の自動車の事例では良くイメージがわかないという方のために、私が行なっている化学/創薬関連分野でのデータ解析を例にとって説明いたします。
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6835 | 化学研究分野では化合物を扱う事が必須です。 化合物は2次元および3次元構造式で表現されますが、このままではデータ解析を実施する事はできません。 そこで必要なのが、この2/3次元構造式情報をデータ解析が可能な数値データへと変換する技術です。 例えば、化合物として最も単純なベンゼンをイメージしてください。 このベンゼンを解析対象とするならば、どのようにすればよいでしょうか・・。 このための様々な技術が展開されています。 また、化合物や創薬分野ではサンプルを集めることが極めて難しく、殆どの場合、データ解析としてはかなり小さなサンプル数で実施する事が求められます。 このような個々のフィールド特有の問題に答えて、より信頼性の高いデータ解析を実... |
6836 | これらの運転技術は安全運転という観点で重要ですが、自動車製造技術者には必要のない技術です。 データ解析も、このようにデータ解析手法の専門家と、データ解析手法を現場で適用して実際にデータ解析を行なうという専門家が必要となります。
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6837 | 現場でのデータ解析のあり方に関する専門家(フィールド研究者)を育てることが早急に必要であることが、今回のノバルティスの件が証明していると言えるでしょう。
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6838 | このようなデータ解析を常々行なっていると、成功のみならず失敗も数多く経験します。 このような経験に基づいて、データ解析を行なう時に最も大事なことは何なのかと考えると、「データ解析を実施する時に最も重要なことは、サンプリングである」という結論に至ります。
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6839 | サンプリングに失敗したままデータ解析を行なっても、当然ながら良い結果は得られません。 何らかの結果は出ますが、何の役にも立たない結果であり、データ解析そのものを邪魔、あるいは間違った方向に導いてしまう事になります。 多変量解析/パターン認識では最初に行うサンプリングが極めて大事であり、このサンプリングに成功すれば、良好なデータ解析結果は必ず付いてくると言っても過言ではないでしょう。
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6840 | しかし、運悪くこれらの評価指標値が比較的高い値となった場合はサンプルを疑う事は無くなり、データ解析結果を信じて、次の段階となる要因解析等に移ることになります。 この後はノイズ情報に惑わされ、まともな解析が出来なくなり、混迷という泥沼に入ってしまいます。
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6841 | この混迷から抜け出すのは、最終的にはその研究分野での常識や慣習という事になります。 結論が、その研究分野の常識や慣習と照らし合わせて納得のゆくときは問題ないのですが、納得がゆかない場合は、データ解析そのものが否定される場合と、従来の常識や慣習にとらわれない全く新しい事実が発見されたという二つの可能性があることとなります。 この証明には追試や検証試験が必要となりますが、楽しい試験となるでしょう。
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6842 | 家の方ですが、約二ヶ月半ほどかかりましたが、液状化対策工事と基礎工事が完了し、家全体の形が出来た状態です。 家には足場が組まれ、全体が半透明のブルーシートで囲まれています。 現在は梁や柱だけで、サッシ等が仮止めされ、階段もなく、上階への移動は梯子を使うという状態です。 先日、内部の電気配線や照明の種類や位置の確認、水道の配管位置や洗面、トイレ、エアコン、ホームエレベータ等の最終打ち合わせを現場で行なってきました。
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6843 | このような状況からわかりますように、他の建築会社と比較して2X4の住宅の方が家の設計等においてはかなり自由度が高いような感じがします。 私も幾つか他の住宅メーカーと打ち合わせを行ないましたが、どうしてもプレハブ工法の関係からか、ユニット単位の考えから抜け出せず、最終的にはカタログにある家とそんなに変わらないような感じを受けました。 ある意味で、その方が安心だし、多くの実績のある設計となるので良いのかもしれません。 私と家内はいろいろと注文付けるので、やはり2X4で施工したのが良かったのではと感じています。 かなり、カスタムメードの家になっていると感じています。
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6844 | 素人では、骨組みだけの現段階ではまだまだ内部の構造イメージがわからないのですが、もう少しすれば、かなり内装が進み、色彩や形、質感等も見えてくるので、より具体的にイメージをつかむことが出来るようになると思います。
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6845 | インシリコデータの事務所は3階になりますが、大工さんも「いい部屋だよ」と言ってくれました。
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6846 | 実際に行くと、想像以上に視界が良く、また三方向に窓がありベランダもあるので風通しも良く、連日の暑さにもかかわらず、結構過ごしやすい部屋になっているとの話でした。 出来上がるのが、とても楽しみになってきました。
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6847 | 今後は内装と外装工事が急速に進むので、家としてのイメージをよりつかみやすくなると思います。 また、進捗状況を報告いたします。
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6848 | セミナー自体は6月20日(木)に実施されましたが、その後仙台に帰って実家で作業をしたり、幾つかの会議等が重なり、時間が取れなく、報告が今日となってしまいました。
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6849 | 第一部のタイトルは「創薬への情報計算技法の活用-これまでとこれから」として、以下に示す3つの講演がなされました。
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6850 | ②創薬研究を支援する基本となる様々な創薬支援データベースを創薬研究者の立場から行なっているという報告。 内容的には創薬や医療現場で起きつつある最新の研究に関する水口先生よりの発表。 トキシコゲノミクスPJの研究成果がデータベースとして新たに展開されていることも報告されました。
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6851 | 第二部のタイトルは「p-Medicine時代の薬づくり」として、以下の2講演がなされました。
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6852 | ②神沼先生は、日常的に病気になるのを予防する3次予防の重要さを強調されました。 現在展開されている様々な医療関連技術を総合的にまとめ、同時に情報関連技術を3次予防の中に組み込んでゆく。 このような医療のあり方が今後の医療に大事であり、最終的には患者と医師や医療機関とのより緊密なコミニュケーションを実現した総合医療を目指すという提案をされました。
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6853 | 「p-Medicine」という言葉を初めて聴かれる方も多いと思います。 この言葉については先の資料に概要が掲載されていますのでそちらを参照してください。
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6854 | 先日(6月19日(水))開催された日経バイオテクセミナーの、「iPS細胞創薬の現状と課題」と題したセミナーに参加しました。
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6855 | 会場は満席で、追加の椅子も用意されましたがそれも満席の状態で、iPS(人工多能性幹(induced Pluripotent Stem ))細胞に関する注目度が極めて高いものであることを実感させられました。
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6856 | セミナーのタイトルにもありますように、iPS細胞に関する研究の流れが、「iPS細胞を用いた再生医療」から、「iPS細胞を用いた創薬」へと大きく変化していることを実感させられるセミナーでした。
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6857 | 講演最後のパネルディスカッションでは、「iPS細胞の専門家は人臓器機能の完全再現を目指して頑張っている」との感想が述べられました。 同時に、これは非常に大事な目標ではあるが、極めて時間のかかる困難な道である。 今回のセミナーのタイトルにもあるように、再生医療以外の分野への適用ではこの目標にこだわりすぎる必要はなく、見方を変えた基準事項/目標や品質を考えてもよいのではないかという意見が出ました。
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6858 | いつも不思議に思っているのですが、以下の事一緒に考えてみませんか。 何かわかったら教えていただければと思います。
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6859 | インシリコ技術に基づいた創薬の主たる技術としてドッキングがあります。 このドッキングを行なう前提となる生物学的な基本は、薬が薬効を示すためにはターゲット蛋白と化合物(薬)が反応するか、蛋白の機能を停止するか邪魔しなければならないという前提であることは理解できますね。 このためには、化合物(リガンド)が蛋白上のしかるべき場所にドッキングしなければならないという事も理解できますね。 この前提に基づいてドッキング研究による薬物設計が行なわれるわけです。
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6860 | このドッキング研究を行なう時、化合物が蛋白のしかるべき場所(ポケット)にうまくフィットしているか否かを評価する事が必要です。 これもわかりますね。 これができなければ、極端な場合、化合物が蛋白とドッキングしているか否かの評価ができなくなりますから。 ドッキング研究を行なう場合、フィッティングに関する何らかの評価技術は必須であり、ドッキング研究の成果に大きな影響を与えるキー技術であることは間違いないでしょう。
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6861 | ここまでは私にも良く理解できるのですが、次からが良く分からなくなってしまうのです。
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6862 | フィッティングを評価する関数として様々なものが提案されているようですが、その多くは物理的な指標を用いたものです。 これも現時点ではこのようにならざるを得ないでしょう。 しかし、現在のフィッティング関数は化合物がレセプターサイトの複雑な形状にうまくフィットしたか否かを評価するだけの極めて単純なものと感じます。 たとえ物理的に単純な指標を用いたフィッティング関数であっても、キー&ロックの言葉のように変形の無い固い個体どうしの当てはまり度を確認するものであるならば、これらは極めて有効なものとなるでしょう。
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6863 | 結合中心の評価関数であると、レセプターサイトに、より強くフィットする(一度くっついたら離れない?)化合物ほど理想的なリガンド化合物となります。 つまり、形状情報中心で評価するものであり、これでは単に複雑な形状に化合物がどの程度フィットしたかどうかの見極めを行なうだけの評価となるでしょう。 しかも現在は、このフィッティングの精度や処理の早さを競っているようですが、創薬という観点でみた場合、本当にこれで良いのでしょうか。 確かに、ドッキングに関する先のブログにもありましたように、生物学的な観点や化学的な観点を忘れないような工夫や留意点がまとめられています。 たしかに、これらを実現するだけでも生体内の問題を扱うためには極めて大変な作業とな... |
6864 | しかし、創薬というものは生体内で起こっている現象をうまく利用する事であるという考えに立つならば、ドッキングといえども物理や計算機中心の問題として考えることは極めて危険と考えます。 この観点で言うと、ドッキングの本質は、先にも述べましたように生物学であるべきであり、常にこの意識を失わないことが重要と考えます。
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6865 | 現在のドッキングは生物学的な働きをあまり考慮しない物理的な評価関数ばかりを用いて、蛋白とリガンド化合物の結合の強さをターゲットとし、その精度や早さばかりを追っている感じがしてなりません。 これでは、蛋白のレセプターサイトにピッタリと結合するようなリガンド化合物が理想的な化合物として設計されてしまう事になりますね。 確かに、結合の観点だけからドッキングをみると正しい選択です。 しかし、ドッキングの実施目的は、化合物と蛋白の結合度を見る程度の単純で、動きの無い死んだドッキングを行なうものではありませんね。 真の目的は、もっと生体内でダイナミックに起こっている生きた現象を追跡することで薬をデザインする事にあると思います。
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6866 | ドッキングの評価関数自体が単純で、物理的な観点しか考慮されていないものを用いるならば、蛋白ポケットにピタリとはまって、二度と離れないような化合物が優先的に設計されることになります。 これは、化合物にくっつかれた蛋白からみると、その蛋白は永久にその機能を失なうことを意味します。 即ち、結合の強さのみを見ていては、いくら精度を上げたとしても、その努力は意味のないもので、結果的には蛋白を永久に失活させる毒性化合物や副作用を起こす化合物を設計していることになるのではないでしょうか? これは私がいつも思っている素朴な疑問の一つです。
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6867 | このような問題は、ひとつ前の記事で紹介いたしましたドッキングに関する先のブログでは考慮されておりませんでした。 先のブログのドッキングを車に例えると、車を正しく動かすためのルールや技術がまとめられたものとなるでしょう。 先のブログが主張しているのは、ドッキングであってもルール無視や違反した運転は危険であるという警鐘ですね。
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6868 | 元々化合物は生体にとっては異物にしかすぎません。 従って、薬として本当に大事なのは、蛋白に結合してその役割を果たした後と思います。 役割を果たしたならば速やかに蛋白から離脱し、生体内で代謝されて体外に排出される。 基本的に生体内での反応は可逆反応であり、一方通行の不可逆反応ではないと思います。 薬としての例外はペニシリン等の抗菌剤のような極一部のもので、これは不可逆反応を利用していますが、基本的に人間とは関係のない細菌の生体メカニズムをうまく利用したものです。 これであっても、役割を果たした抗菌薬は菌とともに速やかに体外に排出されなければなりません。 このように、薬は可逆反応を基本とすべきであり、不可逆反応に導く可能性の高い化合物は... |
6869 | 数学や物理等の技術をインシリコに用いることは否定しませんし、きわめて強力なツールとなります。 しかし、対象が生命現象であるならば生物学を基本とし、生命現象を可能な限り反映した形での数学や物理であるべきと考えます。 生命現象の基本をあまり考慮せずに物理的に単純化された現象やパラメータ等に置き換え、結果として生物学的観点上殆ど意味のない単なる精度や計算速度を競う形に変えられたインシリコ創薬というものは、タイトルにも書きましたように、何かかけ違いをしているのではないのではないかと不安を感じてしまうのです。
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6870 | フィッティング関数にしても、単にレセプターサイトとの結合力のみならず、役割を果たした後の離脱性等も考慮した関数にすることが必要ではないでしょうか。 生命現象を単純な物理パラメータに置き換え、精度や速度の問題にすり替えるのではなく、複雑な生命現象を少しでも多く反映する物理パラメータやその組み合わせ、そして数式の構築に力を注ぐべきと考えています。 また、完全な創薬に持ってゆくならば、離脱後のADMEや安全性への考慮も必要になります。
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6871 | 皆様はどのように考えますか。 何かアドバイスやコメント等いただければ幸いです。
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6872 | これは、化学多変量解析/パターン認識による構造-活性/ADME/T/物性相関研究分野のみならず、インシリコ創薬におけるもう一つの大きな手法であるドッキングにおいても同様の問題があることが報告され、注意が喚起されています。 これは、以下のブログに書かれていました。
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6873 | だからと言って、萎縮したり、過剰反応でインシリコ技術を嫌ったりする必要はありません。 インシリコ技術を正しく理解し、その優れた特徴と限界を知り、最大限の成果を得る工夫や技術力をつければ、上記問題は克服できますし、従来手法では得られなかった素晴らしい結果を享受できることも事実です。 この問題はインシリコ分野に限らず、全ての研究分野で言えることです。
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6874 | 即ち、市販されているソフトウエアを単純に動かし、結果を鵜呑みにするだけでなく、そのバックにある基本技術を理解し、その限界や留意点を常に意識し、現在自分が実施しているインシリコ実験手順や結果に対して冷静に評価する習慣を身につけるという態度が重要です。
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6875 | 先のブログには「痛烈批判」と書いてありましたが、ブログに書いてあった内容は批判でもなんでもありません。 単に、ドッキングを行なう時に知っておくべき、留意すべき「前提事項」にしかすぎません。 これらの事実を知った上でドッキングを行なう事が必要だというだけです。
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6876 | 私が以前に本ブログでも書きましたように、化学多変量解析/パターン認識による構造-活性/ADME/毒性/物性相関研究においても全く同じように、知っておくべきことや前提事項があることは事実です。 誤解してもらっては困りますが、先に私が行なった議論は手法そのものを批判したものではありません、単にインシリコ実験をする前に知っておくべき当然の事実を述べたにしかすぎません。
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6877 | インシリコ実験を行なう時は、それぞれの分野でこのような事実があることを認識しつつ、常に自分のインシリコ実験結果を再見直しする習慣を身につけ、論理的な整合性の評価や不整合性等が無いかを自問自答しつつ実施する事が大切です。
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6878 | 非常に大変だったのですが、家内の助けが大きく、本当に助かりました。 事務作業が大嫌いな私ですが、インシリコデータも含め、今回の新築でも家内にはかなり活躍してもらっています。
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6879 | 徐々に昔のペースを取り戻しつつあります。 このブログも含め、インシリコデータのホームページや、他の関連ブログも情報発信の場として引き続き利用させていただきます。 今後ともよろしくお願いいたします。
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6880 | 現在の創薬、機能性化合物開発および環境関連研究では、毒性評価の問題が極めて重要な問題となりつつあります。 膨大な開発費をかけて開発した医薬品に副作用や毒性が出たら、全てを失い、また企業としての信用やイメージも大きくダウンします。 また、EU等で広がっている動物愛護の立場から、動物を用いた動物実験も厳しく制限されつつあり、今後さらに厳しくなることが予想されます。 以上のような様々な環境の激変より、動物を用いない、かつ人間の臓器細胞と機能的に差異のないiPS細胞を用いた毒性スクリーニングが注目されています。
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6881 | 例えば、変異原性試験として世界中で採用されているAmes試験では実験動物ではなく、細胞を用います。 この試験で用いる細胞は菌由来のものなので、人間とは基本代謝メカニズムが異なっています。 このような手法的な限界がiPS細胞を用いると克服できると期待されるのです。
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6882 | シンポジウムで受けた感じでは、iPS細胞の安定供給という観点で今後多くの努力が必要であるという感じを受けました。 しかし、この問題の多くは技術的な問題であり、基本原理上での障害ではないので、私個人的には、時間と努力の積み重ねでこの問題は解決されるものと考えます。
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6883 | 毒性スクリーニングを行なう場合の大きな問題としてiPS細胞の安定的供給があることが見えてきました。 シンポジウムを聴いた感じでは、この実現のための最初で大きなマイルストーンがiPS細胞を人細胞と同じ機能を有する細胞に持ってゆく過程であると感じました。 確かに、iPS細胞を人間の臓器を構成する細胞とするためにはクリアすべき様々な技術上での問題があるようです。
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6884 | 前回のレポートではデータ解析の特殊な利用あるいは操作を行なう事で、高い相関係数や決定係数を作為的に実現できることを示しました。この時、特に書きませんでしたが、これらの問題以外にもパンフレット値と実際の計算値のギャップを大きくする要因が、システムを利用するという立場とシステムを開発するという全く正反対となる二つの立場の違いによって引き起こされます。また、化学というアナログとコンピュータというデジタルとのギャップという観点での議論も出来ます。今回は、これらの点についてまとめてみます。実際は、さらにこれら以外の要因もギャップの形成に影響しているのですが、今回は省略します。
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6885 | システムを利用するというユーザの立場で考えると、システムを利用する場合の留意点や工夫すべき点が浮かんできます。システムの効率が最大になるように利用者が留意すべき点等、以下にまとめる内容を思い浮かべながらシステムの扱い方等について考えてみてください。すると、なぜ公表値と自分が行なう実行結果がこうも違うのかについて、ある程度理解できると思います。
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6886 | システムを利用する場合、常に以下の諸問題について理解しておく事が必要です。理解がなければ、パンフレット値と自分の出した値の大きな差異に驚くことでしょう。システムが公表するパンフレットの公表値は、常にベストの条件下にある「瞬間風速」であるという事を意識しておいてください。極端な場合、同じ化合物を用いてもAさんとBさんで結果が異なる事もあり、たとえパンフレットの中で使ってある化合物であっても結果が異なるという結果を招きかねません。
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6887 | この問題はシステムの扱う問題が化学に関する問題であるという事から発生します。留意すべき点はいろいろありますが、全て説明すると大変なので、ここでは典型的なことを例にとり簡単にまとめます。この内容から、他の事象について考えてください。
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6888 | システムを開発する立場にいると、アナログである化学とデジタルであるコンピュータとの橋渡しを常に考える必要があります。この情報変換が正しく行なわれているか。さらには、利用者が変わっても情報が正しく伝えられるか。また、アプリケーションとしての整合性も整えることが求められます。これらの様々な要求に答え、かつ様々な問題点を解決する事が必要になります。以下に、化学上の問題をデジタルであるコンピュータ上に乗せるための留意点を化合物構造式を扱うという観点で典型的な事例を例にとり、簡単にまとめます。
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6889 | 化学システムである以上、化合物のシステムへの入力が必要です。一般的に我々が二次元構造式を書けば、上手に書く人や、形がゆがんでしまう人、上下関係が逆であったり、さらには裏表が逆だったりします。しかし、人間は利口なので、このような様々な形の化合物構造式を見ても、同じ化合物であるという事を認識します。
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6890 | でも、コンピュータはどうでしょうか。もし、これらの化合物を異なる化合物として認識すると、当然実行結果が異なってしまいます。検索しても期待した化合物が出てこなくなるし、パンフレットにあるような値がでない、あるいは間違った答えとなるという事になります。
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6891 | (内容により、パンフレット値と実行結果に大きな差が出ることがあります)
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6892 | 化学システムは入力者の違いや書き方の違いを吸収する事が必要ですが、システムの利用目的や、二次元/三次元構造の違いなどでシステムの対応に差異があり、利用目的の違いによる機能的な限界も出てきます。
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6893 | 先に述べた化合物構造式の作図上の問題だけでなく、化学には厄介な問題があります。全く同じものが、異なった複数の書き方で書かれ、両方ともに正解となる場合があることです。典型的な例はニトロ基で、イオン型と非イオン型の表記があります。また、良く知られた有名なものではケト・エノール互変異性体がありますし、芳香族の表示も、共役型と非共役型があります。
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6894 | システムの機能により変わりますが、これらを同じ置換基として認識するソフトと、別の置換基として認識するソフトがあります。この差はシステム開発者の思想やシステムの適用分野や目的により変わります。この事実を知らないと、ユーザが使ったときに期待する結果が得られないという事になります。
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6895 | 先の問題は化合物の二次元/三次元を扱う時、特に頻繁に生じます。二次元で入力された場合、書く人により形が異なります、これを三次元に立ち上げると、異なった三次元構造式となってしまいます。このようなことが起きないようにプログラムではいろいろな工夫が払われていますが、システムにより程度の差があります。この事実も知っておくべきことです。化合物の三次元構造式を扱うために、いろいろなコンピュータソフトウエア技術が展開されています。立体化学の扱いも、プログラムの利用目的等で基本が変わりますので注意が必要です。
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6896 | 量子化学計算は、解析結果の説明がしやすく、データの値も細かく出ますので、詳細な議論が出来ると考えられますが、その扱いにおいてはかなりの注意が必要です。例えば、計算時の軌道関数、最適化の繰り返し回数、ストップさせる時のエネルギー値、ローカル/グローバルミニマ、他等の様々な設定が存在し、これらは同じ条件でなければ同じ値は出てきません。これも、パンフレット値と実行値の差が出る原因となります。
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6897 | 化学システムを利用する場合は、システム開発者のみならず、システムを利用する側にも十分な考慮や留意が必要であることを改めて認識してください。すると、パンフに書かれている公表値との差が大きくなる点に関してある程度理解できますし、完全ではなくとも対策を考えることも可能となります。
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6898 | 繰り返しになりますが、システム利用者は、化学というアナログの情報をコンピュータというデジタルで処理する場合の様々な問題点を意識しつつ実行する事が大事です。注意しますが、以上の事実はプログラムのバグではありません。システムが正しく動く上での、化学とコンピュータの適合性の問題なのです。
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6899 | 一方で、システム開発者は可能な限りアナログとデジタルの差異をユーザに意識させずに、正しい解析を実行できるように機能を備えることが必要です。ユーザは、そのような問題を意識することなくシステムを利用し、無条件に実行結果を信用するのですから。
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