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ハンナは野生色マントに何か青い服。 |
うん。気をつけよう。 |
ハンナの顔に傷が付いたら大変だしね。 |
「サウル!」 |
「え? 何?」 |
アレハンドロを出て1時間くらい。ハンナに聞いたとおりならそろそろアラン様達と合流するはずだけど。 |
ん? ハンナが何かに気づいたみたい。だけど風が強くてよく聞こえない。 |
仕方が無いので、手を挙げて、徐々にスピードを緩めるように支持して停止する。 |
この辺も今後の課題だなぁ。 |
防具、通信手段、か。あ、あと、顔に虫が当たるのが嫌。地味に痛いんだよ。 |
「どうしたの?」 |
「このまま行くと戦いの気配に突っ込む」 |
「どれくらい先?」 |
「1km、くらい。どうする?」 |
アラン様達の可能性が高いけど、そうじゃない可能性も有る。 |
「戦ってるのは、誰?」 |
「分からない。けど、人と人が戦ってると思う。ハンナは探索術が3あるよ。偵察する?」 |
「探索術が3、か。それは中位技能の?」 |
「うん。下位技能もちゃんと幾つかあるよ」 |
技能は、上位、中位、下位の三段階がある。下位技能は個別の技のような物。四大術ならそれぞれの術。闘気法ならそれぞれの技。中位技能は、それを統合する物。中位技能が1レベルあれば、その下位の技能が全て底上げされる。 |
一般的には下位技能しか持ってない術者がほとんど。中位を1レベルでも持っていれば大騒ぎだ。 |
僕みたいな例外を除いて。 |
僕は、全ての技能パスが開いてるし、エネルギーも大量にある。 |
技能を上げるには通常神殿で喜捨をして、神術を使って儀式をして変更してもらうんだけど。 |
僕はなんと自分で神術を使える。泡倉で儀式をすれば人目に付く心配も無い訳で。 |
色々取らせて貰ってる。 |
ちなみに、下位技能1レベル有ればその技能をちゃんと使えると見なされ、3は大した物。4を超えれば達人。下位の最高レベルは10。 |
それなのに中位技能を1レベル持てば、その下位技能は全部1つ上がった物と見なされる。だから、中位技能はすごいんだよね。術の中位技能一つあれば、その術系統の術全部1レベルアップなんだもの。 |
上位技能は、術系統全て、とか。武器の技能全てとかそんな感じらしいんだよ。ホントにあるのかどうか分からない、と言われている。 |
僕は取れそうなんだけど取ってない。 |
だってなんか怖いよ。 |
もし取らなきゃいけないにしても、もうちょっと色々学んでからしたいな。 |
ハンナが探索術を持ってるのなら、お願いしよう。僕は探索術生えないし。エネルギー注いでも増えないんだ。 |
「じゃぁなるべく遠くから、気づかれないようにお願いね」 |
「任せて。マスター」 |
ハンナは道を外れるとあっという間に姿を消した。 |
すごい。 |
【タイトル】 |
052 戦闘開始 |
【公開状態】 |
公開済 |
【作成日時】 |
2018-09-16 19:45:30(+09:00) |
【公開日時】 |
2018-09-16 19:45:30(+09:00) |
【更新日時】 |
2018-09-16 19:45:30(+09:00) |
【文字数】 |
2,643文字 |
【本文(129行)】 |
ハンナが戻る前に、少し《《泡倉の三人》》に連絡。 |
僕の物資が置かれている倉庫近くに居たのは、生産系が得意なアーダという女性のハイエルフ。リーダーのイェニとマルックはいなかった。僕が頼んだものを作るための材料探しだとか。 |
僕が泡倉を使うとき、おおよそ望みの所に手を突っ込めるけど、細かい部分までは見えない。どうしても手探りになるんだよね。顔まで突っ込めば別だけど。 |
なので、戦闘時なんかで咄嗟にものを取り出したいときには、専用の場所を作ってるんだ。 |
倉庫の一部に区画を作り、そこを縦横4つづつに区切って16区画。そこに決まったものだけ置いておく。補充はハイエルフ三人衆にお願いしてる。もちろん、僕も手伝えるときには手伝うよ? コウタロウさんの記憶が「ブラックは駄目だ」ってささやくからね。なるべく働きやすい環境を作ってあげたい。 |
さて、今回はちょっと考えてる事があるので、区画の内4つに、とあるものを詰め込んで貰った。足りるかどうかは分からないので、アーダにいつでも補充できるように待機してもらう。……生産はさすがに間に合わないかな? いざとなれば三人に四大術使わせるか? |
かなりの重量があるそれらを、アーダはあっという間に配置する。エルフは肉体を半ば捨てた種族だって聞いてたけど、ハイエルフは違うのかな? それともアーダが? |
おっと何か寒気がするのは何故だろうね。 |
周囲に気を使いながら5分後、いきなり後ろから肩を叩かれた! |
ビクッとすると同時に |
「ハンナだよ」 |
と言われてほっとしたよ。やっぱり僕も探索術か、五感の強化が出来るようになりたいな。 |
「どうだった?」 |
「馬車が三台。守る人は少ない。アランいた。セレッサは見えなかった。魔物と人間の襲撃者。組んでいるわけじゃ無さそうだけど。良く分からなかった」 |
ざっくりと地図を書いて貰う。僕たちから見て手前に人間の襲撃者が5人ほど。馬車の向こうに魔物。魔物はゴブリンとゴブリンより強いホブゴブリン。半分以上は倒されてるけどまだ10体くらい。馬車は、周辺に炎の壁。戦えない人達は荷台で。前後に数名。アラン様は人間側。炎の壁はアラン様が出してるんだろう。 |
しかし。 |
「アラン様の様子は?」 |
「苦しそう。エーテル沢山漏れてる」 |
そう。 |
アラン様に送った術理具のベルトは、アラン様の魂倉や霊的センターから漏れるエーテルを強制的に供給するもの。 |
アラン様が普段以上に術を使えば、当然漏れる量も増える。そしたら供給が間に合わなくなって、苦しくなる。 |
一応の解決策は組み込んでるし、アラン様も知ってるけど、使ってないみたいだね。ほっとしたよ。 |
「僕たちが行けば助けになる?」 |
「なる」 |
「勝てる、かな?」 |
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