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『そういや、お前にずっとくっついてるあの子供、あれ機人じゃないか? 何故居る?』
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『ん? ハンナです? あー、そういえば自己紹介の時にそんな話が有ったような……』
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『お前、機人だぞ? 騎士と術師からなる一個小隊を一機で相手できる最高級の自動人形だぞ? 流して良い話じゃないだろう。少なくともあたいなら問い詰める』
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『ん、んーーー。でもまー。ハンナはハンナですし。保護者ちゃんと居ますし、込み入った事情ありそうですし……。僕が踏み入って良いかどうか……』
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『……お前がそう言うなら良いけどよ。機会があれば聞いとけ』
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『はぁ』
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『やる気ねぇな、まぁいいけどさ。お前の人生だし』
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その後は、腹の内の全てを晒すほどでは無いけど、味方だね、ということで意見の一致を見、互いの今後の予定などをすり合わせていった。
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なんだろう、神様とお話ししてると言うより、提携先とお仕事の話をしてる気分。
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フラム様は僕があまりに成り行き任せなので呆れてたけど、フラム様だってどっこいどっこいだと思う。だって、結局冒険者で頑張って、そのうち神術で目立って神殿に入り込む、以上! だもの。
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後、古代文明時の料理を広めるとか。特に出汁については強く主張してた。僕もそれには強く賛成したよ。だって、コウタロウさんの記憶のお吸い物美味しすぎた物。
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連絡方法を決めて、そろそろ解散しようかという緩んだ空気の中。
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フラム様がポロリと。
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『そうそう。コミエ村、まだ加護要る?』
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『どういうことです?』
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ヤバそうな気配! 僕、眠かったけどシャキッとしてきた!
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『あぁ、お前が生まれてからこっち、お前から漏れるエーテルで権能が発現してな。農作物がよく育ったり、井戸の水の質が良くなったりしてるんだ。もうお前がいるから、あたいがやらなくてもいいかな、と思ったんだけど』
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『え、いや。しれっと僕を神様にしないで下さいよ。さっき神界と連絡取れないから無理だって言ってたじゃないですか』
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『ちっ。ひさびさに守護地を離れて遊びに行けるかと思ったんだがな。なんとかアレハンドロまで守護地を伸ばすか』
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しかし、それでも来年の税金大変なんだよね……。
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『フラム様、もっと加護を増やすことってできますか?』
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『ん? できるけど、どうした?』
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『村に事情があるみたいで……』
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村の事情を簡単に話してみる。まぁ僕も詳しいことは知らないんだけど。
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『んーー。来年いきなり3倍は無理だ。倍には出来る。お前から幾らか貰えば、だが。しかし、お前の体にも負担が掛かるかも知れないな』
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『んーーー。こ、これとか役立ちます?』
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その時、僕の頭の中に浮かんだのは、アラン様のことだった。泡倉の物品なら高濃度のエーテルが有るから、きっと? 手持ちの物品を一つ、泡倉から取り出し差し出す。
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『こりゃ大した物だが。神の権能には、これじゃ駄目なんだ。一度ヒトの思いを通さないとな』
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『そうですか……』
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『そうしょんぼりするな。あたいが虐めてるみたいじゃないか。そうだな。一日一回以上、あたいか、村のことを考えて祈りを捧げな。捧げる場所は神殿で無くても構わないから。ただ……』
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フラム様は、懐から布製の護符を取り出した。古代文字で『豊作祈願』と刺繍されている。
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『これを身につけておきなさい。これと祈りがパスを繋げるから。そしたら同じ守護地に居る限り、あたいに力が来るし、あたいもお前と直に話が出来る。冒険者組合を通じた伝言で無しにね』
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『ありがとうございます。しかし、これ、貴重な物では?』
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『構わんよ。じゃぁ、またな』
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フラム様が、現れた時と同じように姿を消し、ついで気配も消える。なんだかとても長い間話してたみたいだけど、念話だからか、それほど経ってない。
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でも、とても疲れたよ。僕疲れた。
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おやすみ。
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【タイトル】
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035 三々五々
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【公開状態】
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公開済
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【作成日時】
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2018-05-06 18:03:57(+09:00)
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【公開日時】
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2018-05-06 18:03:57(+09:00)
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【更新日時】
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2018-05-07 16:10:48(+09:00)
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【文字数】
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3,376文字
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【本文(126行)】
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翌朝は5時起床。神殿よりはゆっくりな時間なんだけど。
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「ふぁあぁぁ」
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「サウル? 眠れなかった?」
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あくびが止まらない僕に話しかけてくれるのは、ハンナ。機人、だっけ。最強の自動人形。訓練の時は僕と変わらない感じだったけど。これからもっと強くなるのかな?
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「んー」
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「そうか……。ハンナも分かるよ」
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「ん? 何が?」
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くぁぁぁ。あくびとまらない。
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「今日は街に着くから、わくわくする。分かるよ。ハンナも眠い」
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「……、うん」
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ホントは違うんだけど、ホントのことを言うわけに行かないし。まぁそういうことにしておいた。お陰でアラン様にすごく笑われてしまったよ。それを見てハンナが怒って暴れるし、アラン様は発作を起こすし、それでセレッサさんが怒り出すし。もう大変だったよ……。
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馬車の準備を終えて、7時頃には出発。
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そんなに急ぐ道行きではないのだそうだけれど、できれば昼頃には着きたいということで、この時間。
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朝ご飯は簡素なパンと具だくさんスープ、後、ちょっとだけヨーグルト。ねばっとしたタイプで、僕はちょっとびっくりしたけど、大丈夫だった。村じゃ見たこと無かったけど、ほら。僕には前世があるからね?
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で、果物を入れると美味しくなりそう。と感想を話したら、一部のおじさん達がガッカリしていた。僕がびっくりするかどうかで賭をしてたみたい。酷い話だよ。
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何も無ければ正午ちょっと過ぎにはアレハンドロ。
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どこか皆ウキウキしてる。その雰囲気を感じるのか、馬達も足取りが軽くて、馬車も速い。途中、何度か歩きの旅人や普通の馬車とすれ違ったけど、皆びっくりしてた。多分、暴走馬車の群れに見えたんじゃ無いかな?
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フラム様とは、簡単な意見交換を、護符越しにしたけど、それくらい。ちょっと素っ気ないくらい。まぁ何か有ったら直ぐ話せるのだから、今焦った話でもないか。
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