具体的内容
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| 背景・要因
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| 改善策
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| 記述情報
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values | 具体情報
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values | 分類
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values | 事故の程度
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values | 段階
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values | 重要な基本注意
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values | 情報の流れ
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values | 発生段階
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values | 実施の有無
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values | 疑義があると判断した理由
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values | 対象の医薬品
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values | 不具合の内容
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values | 専門分析班及び総合評価部会の議論
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values | 当事者職種(職種経験年数)1人目
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values | 当事者職種(職種経験年数)2人目
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values | 関連したモノ
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values | 専門分析班・総合評価部会の議論
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values | 報告事例
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values | 吸入酸素濃度
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values | 挿入した職種
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values | 事故の内容1
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values | 事故の内容2
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values | 訪問での専門分析班委員の主な意見
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values | 発生場所
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values | 人工呼吸器※
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values | 備考
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values | 薬剤
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values | 誤った処方内容
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values | 持ち込んだ磁性体
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values | 患者の食物アレルギー
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values | 事例の分類
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values | 研修医の情報
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values | 発生要因
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ラミクタール錠25mg3錠1日1回夕食後で処方、前回2錠1日2回朝夕食後だったため、医師へ確認した。その結果、ラミクタール錠1日2回朝食後1錠夕食後2錠へ用法変更された。
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記載無し。
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記載無し。
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○薬局の情報と処方内容との相違
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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ラミクタール錠25mg(ハイリスク薬)
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パナルジン、サアミオン錠5mgが脳梗塞後から処方されている患者だった。今回の処方でパナルジンのみ14日分少なく処方されていたため患者に確認すると、全身麻酔で開腹手術を予定しているため、術前14日前から中止することが分かった。サアミオン錠5mgも弱いながら出血傾向を増強するため処方医師へ確認したところ、術前3日前から中止となった。
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記載なし。
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薬局内でも術前の中止薬の意識が統一されていなかったため、表を配布して知識の統一を図る。
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○患者の疾患
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上記以外で判断
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サアミオン錠5mg
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ティーエスワンの用法について処方のコメントとして『本日夕方より』となっていたが薬歴を確認すると通常4週服用2週休薬のところまだ1週間しかたっていないことに気づいた。本人に聞くがやはり休薬は1週間であることを確認したため処方医に問い合わせをした。処方医は、もう1週間休薬して○月△日の夕方より服用するようにとの回答があった。本人にも伝えたことで事なきを得た。
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医師が繁忙時であること。また、本人にもスケジュールの意識が薄かったことが考えられた。
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薬歴によりスケジュールの管理することの必要性を改めて再確認し、本人にもスケジュールに対して強い関心を持って服用するよう指導した。
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○処方内容
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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ティーエスワン配合カプセルT20
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マグミット錠250mg分3で処方されていたが、下痢が続いていたことが判明し、同薬1錠頓用に変更を提案した。
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記載無し。
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記載無し。
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○副作用歴
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上記以外で判断
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マグミット錠250mg
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初めて血圧の薬が14日分出て、お薬手帳を確認したところ、初めに医師と薬剤師に伝えた薬は1年以上前の薬で、現在は他病院にて血圧の薬が出ていた。しかし、家には無いとのことだった。次回他病院にかかる予定までの5日処方に変更をお願いした。
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本人への聞き取りに対して反応がほとんど無く、家族も薬が出ていることを知らなかった。
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本人だけでなく、家族にも服用している薬が分かるように、お薬手帳は持っていただくようにする。
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○受診状況
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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アムロジピン錠5mg「サワイ」
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14日分の処方があったが、本人申し出により、残薬があることが発覚。8日分の処方へ変更となった。
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記載無し。
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記載無し。
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○残薬
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上記以外で判断
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エチカーム錠0.5mg(ハイリスク薬)
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マイスリー10mg1Tロヒプノール2mg1T1日1回寝る前35日分の処方。向精神薬30日投与日数制限あり。疑義照会後、30日分+頓服不眠時5回分へ変更となった。
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処方医の認識不足によるもの。(投与日数制限の設けてある薬)
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処方医へ投与日数制限の設けてある医薬品リストを提供する。薬局内にも掲示しておく。
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○処方日数制限
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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マイスリー錠10mg,ロヒプノール錠2
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大学病院から紹介状を持参して転院された患者が、かかりつけ医からの処方せんをだされた。患者の話と処方内容が異なっていたので、処方医に疑義照会したところ、ラシックスは中止された薬とのことであった。そのあと、さらに疑義が残ったが、紹介状のとおりの内容ということで、お薬手帳との比較を行ったところ、大学病院の退院時の処方でワーファリン錠1mgとアムロジピン錠5mgの用量が異なっていた。
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かかりつけ医から、直接大学病院の医師に確認してもらったところ、紹介状の記載ミスであることが分かった。
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他の病院からの転院時には、紹介状だけでなく、お薬手帳も持参されることが重要だと考える。紹介状の記載ミスもこの方法で、確認できる場合が多く、重大な症状の変化を防ぐことができると思われる。
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○お薬手帳と処方内容との相違
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上記以外で判断
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ラシックス錠20mg,ワーファリン錠1mg(ハイリスク薬),アムロジピン錠5mg「明治」
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トラムセット配合錠を2錠/日から4錠/日に増量後、嘔吐があったため患者自己判断により中止していたが、その旨を処方医に伝えられておらず、今回も4錠/日での処方となっており、吐き気止めなどの追加も無かった。嘔吐があった旨を薬局から直接処方医に電話にて伝えたところ、2錠/日の処方に変更となった。
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記載無し。
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記載無し。
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○患者との会話
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上記以外で判断
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トラムセット配合錠
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当該患者に「ナトリックス錠1、1日1錠」が処方されていた。患者との会話の中で、当該患者は別の医療機関からナトリックス錠1mgを処方され服用していることが分かったため、医師に疑義照会したところ、ナトリックス錠1は薬剤削除となった。
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患者は医師に併用薬について伝えておらず、薬局に来てそのことを思い出した。
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お薬手帳を持参することを患者に勧める。
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併用薬
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上記以外で判断
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ナトリックス錠1(その他の血圧降下剤)
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ブスコパン錠10mgが処方され、投薬時に患者本人から、「自分は緑内障だけど、使って大丈夫か?」との指摘を受けた。病院に疑義照会したところ、処方削除になった。
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薬歴の表紙にも緑内障と記載があったにも関わらず、監査時に見落とした。監査者は、「ブスコパン=緑内障禁忌」の知識が不足していた。
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疾病禁忌の薬を見直す。
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患者の疾患や併用薬から推測される疾患
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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ブスコパン錠10mg(アトロピン系製剤)
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いつもの薬をもらいに来局した患者の処方に「ビオフェルミン錠剤、3錠/分3毎食後、14日分」があった。患者インタビュー中、ビオフェルミン錠剤の飲み残しが多量にあることが患者の申し出で判明した。14日分以上あるとのことだったため、医師に処方削除を疑義照会で提案したところ、薬剤削除になった。
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患者の服薬コンプライアンスが非常に悪かった。残薬が多量にあった。
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患者の服薬コンプライアンスを常に確認し、残薬があれば処方の削除も視野に入れ、医療費の削減を実践する。
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残薬
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上記以外で判断
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ビオフェルミン錠剤(活性生菌製剤)
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約3年半前、ホクナリンテープ2mgの処方で、腕のしびれ、震えがあり、中止になったと薬歴に記載があった。今回、ツロブテロールテープ2mg「HMT」が処方されたため疑義照会を行ったところ、中止となった。
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副作用歴は薬歴の表紙に記載し、調剤前に確認を行っていた。
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記載無し。
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副作用歴
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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ツロブテロールテープ2mg「HMT」(その他の気管支拡張剤)
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ティーエスワン配合顆粒T25をすでに4週間服用しており、さらに2週間分が処方されていた。患者に確認したところ、4週間服用し、2週間休薬と回答があった。よって医師へ疑義照会したところ、ティーエスワン配合顆粒T25は処方削除となった。
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薬歴の確認と患者との会話で判明した。
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抗がん剤の服薬スケジュールをしっかり確認する。
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服用期間
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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ティーエスワン配合顆粒T25(その他の代謝拮抗剤)(ハイリスク薬)
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在宅で、乳癌の患者だった。前頭骨転移もあり、ユーエフティ、アリミデックス錠1mgが数年継続して処方されていた。検査は病院の外科で定期的に行われており、転移増大のためユーエフティを中止し、タスオミン錠に変更するという紹介状が、往診中の診療所に届いた。往診医師は指示通りユーエフティのみを中止し、タスオミン錠、アリミデックス錠1mgの処方せんを発行した。当薬局で、タスオミン錠、アリミデックス錠1mgの併用について疑問を持ったため、往診医師から外科の医師に直接問い合わせをお願いした。結果として、アリミデックス錠1mgは薬剤削除となった。
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タスオミン錠の服用開始の時点でアリミデックス錠1mgも中止だったが、紹介状の記載不備のためか、往診医師も気づかずにそのまま処方したと思われる。
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記載無し。
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処方内容
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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アリミデックス錠1mg(その他の抗悪性腫瘍用剤)(ハイリスク薬)
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アクトス錠15は2か月前に最後の処方があり、その後血糖値が落ち着いたので処方されていなかった。今回処方があり、医療機関に疑義照会を行ったところ、カルテを処方せんに写す段階ではアクトス錠15は投薬となっていた。再度医師に確認したところ、アクトス錠15は削除であることが判明した。
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カルテが複雑な場合、他にも同様な入力間違いがあった。単に入力作業を行う職業が医療事務ではないことを教育していなかった。医療機関内での連携に問題があった。
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医療事務の教育を行う。
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服用再開、または服用中止
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当該処方せんと薬局で管理している情報で判断
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アクトス錠15(その他の糖尿病用剤)(ハイリスク薬)
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免疫内科にかかっている患者の処方せんに「クレストール錠2.5mg1錠/分1朝食後、28日分」の処方が含まれていた。患者インタビュー中に患者より「血液検査をして、医師からコレステロールの薬は中止しましょうと言われた。でもクレストール錠2.5mgが処方されているのはなぜですか。」との申し出があった。医師に疑義照会したところ、クレストール錠2.5mgは中止となった。薬剤を削除し忘れたとの回答であった。
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医師が中止する処方薬を処方せんに書いてしまった。
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患者インタビューの徹底を行う。
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服用再開、または服用中止
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上記以外で判断
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クレストール錠2.5mg(その他の高脂血症用剤)
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糖尿病内科の医師からの処方せんで、70歳代男性に「ラミシール錠125mg、77日分」が処方された。ラミシール錠125mgは、重篤な肝障害がある患者には投与開始2ヵ月間は月1回の肝機能検査を行うこととされており、また本剤の投与は皮膚真菌症の治療に十分な経験を持つ医師の下で、本剤の投与が適切と判断される患者についてのみ投与することとされていた。加えて医師からは爪白癬についての説明がなかったため、疑義照会をして確認したところ、皮膚科を受診するということでラミシール錠125mgは削除となった。
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医師がラミシール錠125mgについて、十分な認識がなかった。
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記載無し。
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処方された医薬品の特徴
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上記以外で判断
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ラミシール錠125mg(その他の化学療法剤)
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前回の薬歴に、「バクトラミンで薬疹の可能性」と記載があり、医師の服薬中止指示もお薬手帳にて確認していた。しかし今回、バクトラミン配合錠が処方されていたため疑義照会したところ、薬剤削除となった。
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電子薬歴を使用しているが、コメント欄に目立つように「バクトラミンで薬疹」と記載してあったので気付けた。
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今後も大事な情報はコメント欄に入力をするよう、スタッフで徹底する。
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薬剤削除
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バクトラミン配合錠
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患者が耳鼻咽喉科を受診した際、アレロック顆粒0.5%が処方された。当該患者は別の医療機関の皮膚科から、ケトテンDS0.1%が処方されている事をお薬手帳で確認したため、疑義照会したところ、アレロック顆粒0.5%が処方削除となった。
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患者は医院ではお薬手帳を提出していなかった事により、医師は重複に気付かなかった。又、その他の方法でも併用薬を伝えていなかったのではないかと考えられる。
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患者に、お薬手帳は医院でも提出して頂き、有効活用していくために、声かけを行っていく。
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薬剤削除
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アレロック顆粒0.5%
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外科を受診した際にガスターD錠10mgが処方された。服薬指導の際に、「胃酸を抑える薬ならすでに飲んでいる。」との申し出があった。お薬手帳を確認したところ、パリエット錠10mgを服用中であることが判明した。疑義照会を行ったところガスターD錠10mgが削除となった。
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外科に受診した際に併用薬を伝えていなかった。
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お薬手帳を持参している場合は、重複などしていないか注意する。
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薬剤削除
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ガスターD錠10mg
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患者が耳鼻咽喉科を受診した際、ムコダイン錠500mgが処方された。当該患者は別の医療機関の内科から、同薬が処方されている事をお薬手帳で確認したため、疑義照会したところ、ムコダイン錠500mgが処方削除となった。
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患者は医院ではお薬手帳を提出していなかった事により、医師は重複に気付かなかった。又、その他の方法でも併用薬を伝えていなかったのではないかと考えられる。
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患者に、お薬手帳は医院でも提出して頂き、有効活用していくために、声かけを行っていく。
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薬剤削除
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ムコダイン錠500mg
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他院でもらっていた目薬を出してもらったと患者の家族が言うので、お薬手帳を見たらインタール点眼のGEが出ていた。処方せんはニフランになっているので、念のため患者に目の炎症があるかと尋ねたが、特にそんな症状は無いと言われる。薬効が全然違うので病院に患者家族のお話を伝え、インタールと同じ成分のものの方がいいのではと伝えたところ当薬局にあるノスランに変更となった。
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患者の家族が「先生がお薬手帳を見て、本で調べていた」と話していたので、もしかしたらニフランとノスランを勘違いして処方した可能性もあり。
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処方医にノスランとニフランの違いをフィードバックする。
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薬剤変更
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ニフラン点眼液0.1%→ノスラン点眼液2%
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風邪を引いて臨時受診した患者にメジコンが処方された。他院にてイスコチン原末を服用中であった(お薬手帳情報)。調剤後、電子薬歴に併用薬を入力し併用確認を行ったところ、メジコンとイスコチンが併用禁忌であることが見つかった。メジコンの添付文書にはMAO阻害薬が併用禁忌であることが記載されていたが、イスコチンがMAO阻害作用を有することを知らなかった。(イスコチンの添付文書にはメジコンとの併用について記載がなかったが、一部薬剤についてMAO阻害作用による併用注意があることが記載されていた。)
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MAO阻害薬はエフピー(セレギニン)以外に使用されていないと思い込みがあった。イスコチンは抗結核薬で、人体に対する作用を持っていないと思い込んでしまった。
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副次的効果を有する薬剤について情報の整理を行う。
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薬剤変更
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メジコン錠15mg→フスタゾール糖衣錠10mg
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入院中テオドール(100)2T/日で服用していたが、今回テオドール(200)2T/日と処方。薬局でお薬手帳を確認したところ、退院時にテオドール(100)が処方されていたため、疑義照会で、テオドール(100)の変更となる。
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退院処方では、テオドール(100)が処方されていたが、紹介状には、テオドール(200)と記載されていた。紹介状が間違いだった。
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記載なし。
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薬剤変更
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テオドール錠200mg→テオドール錠100mg
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薬歴より別医療機関(内科)にてアリセプト錠5mg/日を服用中であったが、心療内科受診時にアリセプト錠3mgが処方された。医師に併用薬詳細を伝えていないとの事で、処方医に情報提供した所、アリセプト10mg錠に変更になり、5mg錠の残薬は中止するよう家族に伝えて欲しいとの依頼あり。
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患者家族がお薬手帳を示していなかった。
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受診時には必ず各医療機関でお薬手帳を示すよう指導した。
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薬剤変更
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アリセプト錠3mg→アリセプト錠10mg
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軟便等の症状により内科を受診し処方せんを持って来局した。処方内容はビオフェルミン錠剤6錠分3毎食後7日分であった。処方せん受付時にお預かりしたお薬手帳を確認したところ他院よりビオフェルミン錠剤3錠分3毎食後が処方中であった。患者に確認したところ他院のビオフェルミン錠剤は現在も継続服用中であるとのことだった。ビアフェルミン錠剤が重複処方されているため処方医に疑義照会した。その結果、今回処方をビオフェルミン錠剤3錠分3毎食後7日分に1日量を減量し、他院処方分と併せて6錠分3で服用する内容に変更となった。
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当該患者が内科を受診した際にお薬手帳を提示したにも関わらず、処方医が他院からビオフェルミン錠剤が処方されていることを見落とした。
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お薬手帳の配布を積極的に行う。患者に対して受診時はお薬手帳で飲み合わせの確認を医師に必ずしてもらうようにお願いすることを説明する。医師に対してもお薬手帳の有用性や記載事項などの説明を行い、確認漏れのないように注視するようお願いする。
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分量変更
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ビオフェルミン錠剤
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
かかりつけ医でもらっていた薬を都合により近医で処方してもらったところ、用量に誤りがあった。処方医は、お薬手帳により、処方内容を確認していたが、前回内容のシールが前々回内容のシールの下に隠れていたので、誤って前々回の内容を処方してしまった。前回よりアマリール錠1mg1.5錠が1錠に減量されていが気付かず、1.5錠のまま処方した。薬局にて薬剤師がお薬手帳の前回処方と錠数が違う事に気付き疑義照会の結果、1錠に変更となった。
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患者が、薬局で交付されたシールをお薬手帳に貼付するときに、前の回のシールの下に潜り込ませて貼付していた。
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患者に、お薬手帳を毎回必ず持参するように指導し、薬局でもシールの貼付が適切に行われているかを確認する。
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分量変更
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アマリール1mg錠
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
9:30入室時体重測定を行い、51kg、適正体重49.7kgで体重増加1.3kgを0.3kgと記入し、除水量を0.5リットルと設定し透析開始した。穿刺を実施した看護師Aとともに1回目の機械チェックを行った。開始15分後の2回目チェックは1回目チェックを行った者と異なる者が行う取り決めになっていたが、他のスタッフは、入院患者の入室が重なり、2回目チェックも当事者ひとりで実施した。14時透析終了後の体重測定で、体重増加の値が違うことに看護師Bが気づいて発見した。透析中、透析後のバイタルサインに変化はなかった。患者に十分除水できなかったことを説明し謝罪した。透析は、次回の透析日に行うこととなった。
|
ルールが守られていなかった。入院患者の入室時間が重なり、スタッフそれぞれが対応しており、連携ができていなかった。
|
・マニュアルの再検討する(ダブルチェックについて)。・入院患者入室時間の検討する。
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血液透析(HD)
|
障害なし
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
送血脱血管をFLDカテーテルに接続し透析治療を開始した。抗凝固剤としてフサン20mL(200mg)を使用していた。9:30頃フサンの持続注入装置の固定が不十分だったので器械よりはずしたところ一気に血液回路に引き込まれてしまった。患者の血圧が低下し治療前の血圧が150/71mmHgであったがフサン200mg注入されてBP108/66mmHgに低下し患者も顔面のほてりを訴えた。9:35よりエホチールを5mg/hで注入し血圧維持に努めた。尚、ACTは377であった。除水を一時中止し送血量も減少させ経過観察していたが10:15頃より血圧が66/45~150/71mmHg、脈拍120回/分のため生食を注入した受け持ち看護師が医師に電話連絡した。10:20頃よりノイアート1500単位を滴下し血圧93/57~150/71mmHg、脈拍97回/分となり10:35頃よりイノバン9mg/hで持続注入し血圧維持に努めたが血圧が80から90台、脈拍110から120台で推移し血圧維持困難のため11:20透析中止となった。透析終了後の血圧109/77mmHg、脈拍118回/分、ACT134であった。
|
当事者の知識と技術不足のため発生した。
|
・抗凝固剤入りシリンジを注入装置より外すときにはチューブを鉗子で止めてから外す。
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血液透析(HD)
|
障害残存の可能性がある(低い)
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
医師は、体重を64.1kgと記載するところ、63.1kgと記載し指示した。
|
見間違えた。思い込んだ。
|
・チェックリストに体重増減項目をいれるか検討する。
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血液透析(HD)
|
障害なし
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
透析の性能評価で、透析排液採取方法を検討目的で、排液採取を実施していた。また、除水異常にならないように背圧弁を取り付けていたが、コンソール内の背圧弁の圧が0.85が1.2にずれていた為、除水異常にならないように取り付けた設定圧の低い背圧弁の方に水が移動してしまい、透析後に予定より1.3kg多く除水されていた。透析中特に変わりなくまた、バイタル等も異常なかった。
|
背圧弁を取り付ける際に、圧調整がきちんとできていなかった。
|
・取り付け時は、圧調整等確実に行う。
|
血液透析(HD)
|
障害残存の可能性がある(低い)
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
13:50CHDFチェック表に従いサブラッド残量31を確認14:20頃より看護師Aは清拭を開始14:40頃より背面を清拭するため看護師Bに応援を頼み、患者を右側臥位にする(シースは右鼠径部に挿入)側臥位を取って病衣交換を行う最中にブラッドアクセス異常のCHDFアラームあり、アラーム内容は看護師A・B共に確認した。側臥位によるものと判断しアラーム中断し、ポンプ再開を行うが再度アラームが鳴った。患者背面を確認し病衣交換のみ行い仰臥位へ戻しポンプを再開した。14:45に清拭終了し、看護師Bはこの段階でベッドサイドを離れた。14:50CHDFのチェックを行おうとした際コアヒビターが0になっていることを確認した。回路閉塞の危険があるためコアヒビターの追加チェックリストをチェックしたところ1時間前の残量31mLが1時間で注入されたことになり、臨床工学技士やACT実施透析担当医師に連絡した。ACT測定値が1000以上の為、CHDF中止となった。
|
CHDFのシリンジポンプにシリンジが正しくセットされていなかった(押し子がはまっていなかった)。今までは抗凝固剤を返血側から入れる回路を使用していたが、今回から送血側から入れる回路を使用しており、ブラッドアクセス異常時に吸引される危険性を周知できていなかった。CHDFの準備(プライミング)時、または回路交換時のシリンジセットは臨床工学技士が行い、シリンジ残液がなくなった場合の交換は看護師が行っている。CHDFのシリンジポンプについては、CHDF用としての手順はなく、ICUスタッフはシリンジポンプを取り扱う回数も多いことから、院内のシリンジポンプの使用基準に則って行っている。CHDFをICU以外で使用することはないので、他部署からの異動や新任者としてICUに新しく入ってきたスタッフには、臨床工学技士または熟練看護師が、CHDFの原理から指導を行い、CHDFシリンジポンプのセットの仕方を指導している。今までは、抗凝固剤をポンプチューブの後から入れる「ヘパリンアフタータイプ」の回路を使用していたが、血液ポンプ付近で回路内凝血が起こってしまう事例が3件発生した。この時、モニタリングしている圧力の変動による警報報知はなく、空回し状態となってしまったため、患者から脱血した直後に抗凝固化されていないことが原因と考え、安全性を考慮して脱血した直後に抗凝固剤が入る「ヘパリンビフォータイプ」の回路に変更した。
|
・シリンジが正しくセットされていないと、ブラッドアクセス異常時にシリンジを吸引してしまうリスクがあることを認識する。
|
持続的血液透析濾過(CHDF)
|
障害残存の可能性なし
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心筋梗塞バイパス術後、人工呼吸器にて呼吸管理中の患者。急性腎不全に対してCHDFを施行する際、抗凝固薬としてフサンを選択した。シリンジポンプの接続を確認しないまま透析開始とした際、約150mgのフサンが短時間に投与されてしまった。直後のACT延長を認めたが、1時間後には目標値となった。その間出血の増加等は認めなかった。
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他の人が準備したCHDF施行する際、抗凝固薬を投与するためのシリンジポンプの接続を確認しなかった。
|
・自分で再度確認する必要がある。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害残存の可能性がある(低い)
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患者はIP憎悪のため、右鼠径からHDカテーテル挿入し、21:30よりPMX(ポリミキシンB固定化カラム)開始した。体位によって返血圧上昇アラームが数回作動し、その都度体位をなおし、アラームを解除していた。翌日8:00頃に体位変換した際に、返血圧上限でアラームが鳴り、受け持ち看護師Aが下肢の屈曲を解除し、機械パネルのボタンを消音→クリア→連動スタートを押した(この記憶は定かではない)。監視ランプがオレンジ→緑に変わったことを確認し、別の作業に移った。その後日勤に引き継いだが、9:40に担当医師Xがラウンドした際に、機械が停止しているのを発見した。どの時点から停止していたかは不明であるが、ライン内はすでに血液が血漿化した状態であった(メーカーにアラーム警報履歴を確認中であるが、8:00の体位変換から停止していた可能性が高い)。血栓形成の可能性あり、すぐに機械を外す予定であった。医師Bがその場を数分離れた間に、日勤看護師Cはポンプが停止したままだと困ると思い(停止してすぐの状態であると思ったとのこと)、すぐにスタートボタンを押してしまった。その場にいた別の医師Yが発見し、すぐに機械を停止した。すぐに機械を外し、PMX(ポリミキシンB固定化カラム)終了した。スタートボタンを押した直後に医師Yが制止したため血栓混入の可能性は低く、状態も安定しているが、経過を追って観察した。
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CHDF中はチェックリストで作動チェックしているが、PMX(ポリミキシンB固定化カラム)に関してはチェックリストは以前から使用していなかった。そのため、1時間毎のポンプ動作チェックをしていないため、ポンプの停止に気付かず、緑ランプが点灯していたため、看護師は作動していると思い込んでいた。器械の特徴として警報発生時にブザー停止を押し、クリアボタンを押すと器械が作動していなくても、パトロールランプが点いている状況があるため、「連動スタート押しましたか」というテープを機械に貼り付けていたが確認が不十分であった。
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・PMX(ポリミキシンB固定化カラム)時もCHDFと同様のチエックを行う。・機械の特性として、警報発生時にブザー停止を押し、クリアボタンを押してしまうと機械が作動しなくてもパトロールランプは青に点灯してしまうという危険な特徴をふまえて、アラーム作動時の確認事項、手順を臨床工学部と相談のうえ検討する。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害なし
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専修医、臨床工学技士2名で、前日より使用していたCHDF用回路、ダイアライザを新しい物へと交換するため、17:00より使用中の装置とは別の装置を準備をした。その後17:30に臨床工学技士により使用中であったCHDF側の返血を行い、臨床工学技士により新しい装置での治療を再開した。その際、離脱した装置に設定されていた治療条件(CHDF除水速度:-60mL/h)を口頭で説明し、専修医が新しい装置への入力(CHDF除水速度:+940mL/h)が行い、その場から3名とも離れる。その後、23:00救命救急看護師により患者の呼吸状態の悪化を発見し、CHDFの治療条件変更によるものであると気付いた。医師によりCHDF治療条件(CHDF除水速度:-400mL/h)の再設定とした。
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CHDFのチェックリストを見て実施することを怠った。
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・救命救急で使用されている「CHDF施行時のチェックリスト」を使用した書面で設定値の確認を行う。・入力者とは別のものによるダブルチェックを徹底していく。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害残存の可能性なし
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クレアチニン値が高く、除水0でCHDFを行いたいと、集中治療室の看護師から依頼を受け、臨床工学技士が4時10分にCHDFを設定開始した。濾過量800mL/h、補液量300mL/h、透析液500mL/hで設定するところを、濾過量300mL/h、補液量800mL/h、透析液500mL/hと濾過量と補液量を反対に設定してしまった。当日夜勤者の看護師が20時ごろチェックの際に設定値を疑問に思い、臨床工学技士に連絡した。
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普段使いなれている装置はすべて、別の患者で使用されているため、使用頻度の少ない装置を使用した。設定パネルが通常使用している装置と違い、濾過と補液の量が反対に配列されていた。装置の設定後、除水量が合っているかなどを確認し、記録するが、普段使用している装置の配列と同様と思い込み、設定、記録した。看護師も定期的に観察していたが、臨床工学技士が設定していたものを、信用し、IN、OUTで確認しなかった。
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・CHDF開始時に臨床工学技士と看護師でダブルチェックを行う。その際、臨床工学技士がプレゼンテーション形式で説明する。・CHDF器械に除水の計算方法を表示する。除水量=(透析液+補液)-濾過液を機械に表示しておく。・引き継ぎの際ダブルチェックを行う。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害なし
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血液浄化療法が必要と判断し、CCUの臨床工学技士と腎臓内科担当医の応援を要請した。循環器内科研修医(当日、カテーテル待機当番)にCCUでの対応を依頼していた。研修医が内頚靜脈から透析用カテーテルを確保し、CHDF機器が接続された。実際の接続はCCU臨床工学技士が行い、除水設定などに関しては腎臓内科担当医が「CCUでのいつもの設定に」と具体的な量につき言及しなかったため、当科研修医が60mL/hと口頭で指示し、これをCCU臨床工学技士が機器に入力して、午後5時頃CHDFが開始された。このとき、除水設定が0.6L/h(600mL/h)となっていることに気づかなかった。午後10時半ごろに、研修医がたまたま設定間違いに気づき、除水設定を30mL/hに下げた。その時点で総除水量は3.5L程度であった。
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CHDFの設定量に関して、以前は機器に付属のボードに指示医が手書きで書き込んでいたが、指示の電子化に伴い廃止されたという経緯がある。事故当時は医師が口頭で指示し、看護師がKINGのケアフローに記入していた。事故発生時に当科研修医が60mL/hと口頭で指示したが、これをCCU臨床工学技士が除水設定0.6L/h(600mL/h)で開始していたことに気付くのが遅れた。
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・CHDFの設定を記入する専用のボードを作り、設定の変更などについても詳細に記入できるように工夫している。なお、このボードは医師、看護師、臨床工学技士が共通して使用しており、複数の目で確認できるようになっている。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害残存の可能性なし
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臨床工学技士がCHDFの回路交換実施した。患者の循環動態が不安定であること、使用していた装置の内容液を回収して使用するには時間を要する事などのため、別の機器と交換した。その際機器パネル表示画面の入力設定を間違った。交換前後でパネル表の配列が異なっていた。臨床工学技士は新型のCHDFに補液量、透析量、濾過量の設定を行った。回路交換終了後、準夜勤務看護師Aとダブルチェックを行った。この時、看護師Aは設定量《濾過液-(補充液+透析液)で計算を行う。》600mL-(400mL+200)=0mLが、400mL-(600mL+200mL)=-400mLとなる設定がされていたため、除水「0mL」にならないため、おかしいと思った。看護師Aは臨床工学技士へ確認したが、臨床工学技士は正常に作動している緑の点滅ランプを確認しその設定で問題なしと判断した。看護師Aは、自分の計算が間違っていたと思い、また、臨床工学技士にも確認したため安心し、そのままの設定で続行した。同じ準夜勤務の看護師Bにはチェックしてもらわなかった。翌日担当看護師Cが休憩に入るため、看護師Dが申し送りを受けていたとき、濾過流量が400mL/h、補液流量600mL/hとなっていた。本来は、除水が0mL/hの設定であれば、補液流量プラス透析液流量が濾過流量にならなければならないはずであるが、この設定から計算すると透析液が400mL/hずつ入っていったことになり、20時間経過していたため、トータル8リットル入ったことになっていることに看護師Dが気付いた。すぐに主治医に報告し、指示にてCHDFの設定を変更した。
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看護師は臨床工学技士を全面的に信じて、自分が間違った計算をしたと思い込んでいた。臨床工学技士は帰宅を急いでおり、看護師の疑問に対し実際に画面を確認しなかった。準夜看護師・深夜看護師・日勤看護師共に機器が順調に作動していて除水(0)のため計算を行わなかった。
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・CHDF装置の機種の統一をはかる。・異常の早期発見対策として以下のことを検討する。透析記載用紙の改訂。・項目の表示を英語から全て日本語で記載する。・計算値が記載でき、除水値との整合性が分かるようにする。疑義がかけられたときの確認方法。・機器パネル表示と指示された値を確認する。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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死亡
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午前10:30頃看護師は患者のシーツ交換を行った。シーツ交換終了後にCHDFのアラームが鳴り、ラインが屈曲していたため、ラインを正し、消音、クリア、連動スタートボタンを指差呼称を行いながら押し、監視ランプが緑であるのを確認した。15:30頃CHDFの監視の青ボタンは付いていたが、監視ランプは消えており、血液ポンプ、補液ポンプ、透析ポンプ、濾液ポンプの赤い停止ボタンとなり、看護師は、CHDFの作動が停止している状態に気づいた。CHDFラインは分離していたため、すぐに機械を外しバスキャスラインの凝固を防いだ。ただちに臨床工学部とともに今回の検証を行ったところ、アラームが鳴り、消音、クリア、連動ストップボタンを押すと血液ポンプ、補液ポンプ、透析液ポンプ、濾液ポンプの赤い停止ボタンが付き、監視ボタンは青いままだが、監視ランプは消えた状態となり、アラームが鳴らないということがわかった。
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アラームが鳴った時、消音、クリア、連動スタートボタンを押すところを連動スタートと連動ストップボタンが上下に並んでおり、消音クリア連動ストップを押してしまった可能性も否定できない。
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・今回の事例をスタッフ全員に呼びかけ、注意喚起を行っていく。・臨床工学部へ今回の事象から簡単にストップボタンを押さないような工夫をしてもらうなどの検討をした。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害なし
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アルコール性肝硬変から急性肝不全に陥り、腎不全・肝不全・心不全・呼吸不全に対し血液浄化療法を施行していた状態で、生体肝移植目的にて転入院となった。生体肝移植術を施行、術後もICU入室下で持続的血液透析(CHD)を継続していた。手術後2週間目17時15分、CHDの回路交換のため一時的に透析を中止し、臨床工学技士による回路の組み替え後の17時50分にCHDを再開した。翌日3時頃より血圧の低下がみられ、当直医師はカテコラミン製剤の増量で対応していた。10時10分に透析回路充填用の生理食塩液のバッグが空になっていることに医師が気づき交換したが、この時点では回路の接続点検はなされていなかった。14時30分に再び生食バッグが空になったため、臨床工学技士に回路の点検を依頼したところ、回路充填用の生理食塩液のルートと透析液のルートが逆につながれている事が判明した。
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当該CHDに使用した機器がCHD専用の機器でなく、血漿交換と兼用の機器を使用していたため、回路の接続及びその確認方法が通常の作業工程と異なり、結果として回路交換後の作業点検及び確認において誤接続を発見できなかった。当該回路の特殊な構造から、給水に関するアラームが作動しない状況にあった。患者のバイタルサインの変化に意識が集中し、その原因が当該回路の接続異常にあるという事に当初気がつかなかった。
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・CHD専用機器の導入する。・CHD使用時初期設定の点検及び定期点検の強化・記録の徹底。医療者間での記録の共有とチェック体制を強化する。・CHD使用部署内における教育(医師・看護師・臨床工学技士)。・回路を改善する。メーカーとの協力で誤接続できないシステムのルートを開発する。血液浄化療法は臨床工学技士が管理しており、機器には問題がないであろうという思い込みにより、回路の接続及び確認においてチェック体制が十分に機能していなかったことが挙げられる。部署内での連携を図り、チェック体制の強化について再構築することが重要である。
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持続的血液透析(CHD)
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障害残存の可能性なし
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透析患者33名中(入院中3名・外来30名)、5名の患者が血圧低下、その後、約10名の患者が、吐気、嘔吐、悪寒、痙攣、頭痛を訴えた。全員診察後に採血検査を施行したところ、血小板減少と出血傾向が認められた。透析患者33名に対し安全を期するために入院を勧めたところ、外来患者30名中、21名が入院となった。原因透析液のB粉末溶解装置の洗浄薬液(次亜塩素酸ナトリウム)の電磁弁に洗浄原液のボトルの蓋の破片か粘着材が詰まり、電磁弁が完全に閉鎖しなかったため、洗浄薬剤が透析液に一部混入したためと考えられる。
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透析液のB粉末溶解装置の消毒薬液(次亜塩素酸ナトリウム)の電磁弁に消毒原液のボトルの蓋の破片か粘着材が詰まり、電磁弁が完全に閉鎖しなかったため、消毒薬剤が透析液に一部混入したためと考えられる。
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・薬液注入ラインの電磁弁を従来1個であったものを2個にした。・薬液ラインにフィルタを装着し異物の流入防止措置を施した。・透析開始前に透析液の厳正な品質管理を再確認した。
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血液透析(HD)
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障害残存の可能性がある(低い)
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患者は手術後、CCU、ICUへ入室し、集中治療管理を行っていた。術後約10日目13:50処置の為、体位変換したところCHDFのアラームが鳴り、機械が停止した。看護師が直ちに確認したところ、CHDF回路チューブの一部(フィルタと返血側チャンバー)が血液ポンプ部に巻き込まれていた。この時に入口圧上限警報が機械に表示されアラームが鳴りCHDFが停止となった。CHDFが停止した時間は1分以内であった。
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患者体位変換時ラインが引っ張られる可能性もある。このときはポンプ部に巻き込まれCHDFが停止したと思われる。ポンプ部にカバーやラインチューブ類を固定する器具があれば防げられる可能性がある。
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・患者体位変換時は慎重にラインチューブ類を確認しながら行う。・プライミングを行うときは、ラインチューブ類をポンプ部近くにないようにテープなどで張り付ける。・メーカーに連絡し、ポンプカバーを取り付けるなどの改善をメーカーに求める。・情報の共有化を図る。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害なし
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患者には内頸静脈に末梢カテーテル挿入、右鼠径部にバスキャス挿入されており、CHDF、人工呼吸器、シリンジポンプ、輸液ポンプなど多数の医療機器が装着されていた。看護師は1時間毎にバイタルサインと機器の確認を行っており、2:00のチェックをする直前にCHDFのコンセントが根元から抜け、電源が全て落ちていることに気づいた。1:50に点滴を交換した時には電源が入っていたことが確認されている。抜けたコンセントを見ると、他のものと絡んで緊張した状態になっており、コンセント類の整理をきちんとしていなかったことも要因にあげられる。以前にも同様の出来事があり、ロック付きコンセントの変更を行った。
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重要なコンセントにあったにも関わらずロック式コンセントを使用していなかった。
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・ロック式コンセントを事象後1週間以内に購入し、集中治療室の電源に設置した。
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持続的血液透析濾過(CHDF)
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障害残存の可能性がある(低い)
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心肺停止で搬送され、経口気管内挿管し人工呼吸器装着となった。約1週間後、一般病棟に転棟した。人工呼吸器にて同期式間欠型強制換気で管理。看護師2名で全身清拭と口腔ケアを実施し、気管チューブの固定を行った。テープ固定の際、テープは45cmを2本準備し、右頬部、左頬部の順で固定した。固定テープの長さが長かったため、右頬部のテープを切ろうとしたところ一緒にカフ用のインフレーションチューブを切ってしまった。エアが漏れないように切断部を屈曲し、気管チューブを誤抜去しないよう反対の手で押さえ、もう一人の看護師がクレンメでカフ用のインフレーションチューブのクランプを行った。直ちに応援を要請し、医師へ報告と救急カートを準備を依頼し、ジャクソンリースで補助換気を実施した。10分後医師により、気管内挿管を実施した。刺激による反射が強いためミタゾラム1A使用し再挿管を行い、再度人工呼吸器管理とした。一時的に血圧の低下がみられたが下肢挙上により回復した。酸素飽和度の低下はなかった。
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準備した固定のテープの長さが適切でなかった。固定は2名で行ったが、テープを切る際1名で行い、他1名の視線は離れていた。患者の顔の前ではさみを使用した。カフ用のインフレーションチューブを切断する可能姓を考えていなかった。集中力に欠けていた。
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・固定するテープを準備する際、適正な長さを調整する。・はさみを患者の顔の近くで使用しない。・やむを得ずテープを切る必要がある場合は、固定時と同様に2名で確認し患者やチューブを傷つけないよう十分に注意を払い、カフ用のインフレーションチューブは反対側にする。
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切る目的の事例
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障害なし
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深夜の午前8時頃、看護師は口腔ケアをしていた。そのあと、気管チューブの固定をする際、テープの長さをはさみで切断し調節した。その後、カフを調節しようとするがカフ漏れが続いていたことに気づいた。その時挿管チューブに穴が空いたのかなど確認し、カフ用のインフレーションチューブが切断されているのを発見する。すぐに再挿管となった。
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単純にケアを行えばいいと思っていた。(無意識だった可能性あり)カフの必要性の認識が低かった。注意力が欠けていた。テープを切断するときに、チューブ類を反対側に寄せずテープを切断してしまったこと等、手技に問題があった。切断してしまった場合など患者に起こり得る問題の意識が低かった。
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・あらかじめ、テープの長さを確認し固定する。・テープの長さを調節する時は、チューブ類を十分に確認した上で調節する。・患者に起こり得る問題を再確認し、常に意識していく。・カフの必要性を再認識していく(カフだけでなく、患者に必要なものを十分に把握する)。
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切る目的の事例
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障害残存の可能性なし
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医師は、V-Pシャント再建術に腹腔チューブを通す皮下トンネル作成中、耳介後部よりパッサー先端が出たため、その創部を縫合するために耳介周囲の覆布、ドレープをはさみで切った。その際に、耳介部1.5cm切傷した。
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覆布、ドレープをはさみで切る際に、慎重に行っていたが注意がたりなかった。
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・覆布、ドレープの上から耳の位置を確認する。・覆布、ドレープを持ち上げて、数ミリずつ慎重に切っていく。
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切る目的の事例
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障害残存の可能性なし
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人工呼吸器装着中の患者の口腔ケアを看護師2人で実施していた時、前歯が2本抜けそうになっていることを確認した。そのため抜けてもわかるようにガーゼを口腔内に挿入しようと思い、もう1人看護師の応援要請をした。1人は顔を支え、1人はチューブを支え、もう1人がガーゼを挿入することにした。ガーゼを挿入した時、ガーゼが顔にかかってしまったため、はさみで切ったところ、カフ用のインフレーションチューブも巻き込まれていることに気付かず切断してしまった。
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人工呼吸管理中の患者を含む重症患者のケアを複数人で実施することは定着しているが、各々がどのような役割を果たすか、言葉で確認することは実施できていない。看護師3人で実施していたにも関わらず、連携が取れていなかった。人工呼吸管理をしている患者のケアに慣れが生じ、緊張感が薄れていたことで確認行動が徹底できなかった。
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・重症患者のケアは今まで通り複数人で実施し、お互いの行動を確認し合ってからケアをする。・重症患者のケア時は細心の注意を払い、確認行動を徹底する。
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切る目的の事例
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障害残存の可能性がある(低い)
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麻酔科医が右内頸静脈に中心静脈カテーテルを留置した。中心静脈カテーテルがほぼ自然抜去され、刺入部の硬結・発赤・悪臭を認めたため、カテーテル感染を疑い、留置後11日目に抜去した。皮膚に縫合された固定糸の根元を抜糸用はさみで切断する際、中心静脈カテーテルが切断されたことが判明した。カテーテルの断裂・遺残を疑い、胸部・頸部エックス線写真を撮影し、右内頸部の皮下領域に中心静脈カテーテルの先端が存在するのを確認した。心臓血管外科・循環器内科にコンサルトし、頸部超音波エコーでカテーテル先端が右内頸静脈血管内に存在しないことを確認した上で、心臓血管外科医執刀にて手術室で局所麻酔下に皮膚小切開(1.5cm)を行い、超音波ガイド下にカテーテルの位置を検索し、遺残カテーテル(4.5cm)を抜去した。カテーテル先端は血管内に認めず、皮下組織に存在した。
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縫合糸の固定位置と中心静脈カテーテルの刺入部が非常に近い位置にあり、縫合糸を切断する際にカテーテルも切断した可能性がある。刺入部位が発赤していたことで、視野の確保が不十分であった。メーカーからの報告では、カテーテルの破断した断面は、顕微鏡下において、鋭利なもので破断した部分とちぎれた部分があることが判明していることから、縫合糸を抜糸用はさみで切断する際、刃先がカテーテルに当たった可能性が考えられる。
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・中心静脈カテーテル抜去時は縫合糸とカテーテルの位置を充分に確認し、慎重に操作する。・中心静脈カテーテル抜去後のカテーテル先端の長さ、形状の確認を必ず行う。・中心静脈カテーテル刺入部位の観察を定期的に行い、感染兆候を疑う場合はCVカテーテル抜去の判断を早目に行う。
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切る目的の事例
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障害なし
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看護師は、患者の持参した電気シェーバーでは剃れないほどに髭が伸びていたため、看護師は眼科用はさみで患者の髭を切った。髭の処置中に、誤って患者の皮膚を2カ所切ってしまった。看護師は主治医に報告し、経過観察との指示を受けた。切創にビジダームを貼付して保護した。
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不適切な器具を使用した。また、1回目の切創形成時にはさみの使用を中止しなかった。
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・バリカン等、適切な器具を用いて髭の処理を行う。
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切る目的の事例
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障害残存の可能性なし
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医師は救急搬送された患者の衣服をはさみで裁断した際に、誤って左上腕の皮下組織まで刃が及び、約5cm程度、深さは5mm程度の切創を形成してしまった。切創は筋層には達さず、速やかに消毒、洗浄を行い、外科医師に診察依頼、受傷は筋層に達していないこと、また神経学的に異常が無いことを確認した。そのため患者本人および家族に対し、経過説明および処置に関して説明し同意頂いたうえ、洗浄し、5針縫合処置を行った。
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衣服を裁断するときの医師の注意不足。患者の意識レベルはやや低下しており、軽度の気道狭窄音は聴取していたが、バイタルも安定しており、衣服を脱がせる余裕はあったのではないかと思われた。
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・衣服を脱がせる余裕はある場合などの状況を判断して処置を行う。・はさみを使用する場合は、切傷に注意する。・処置を急ぐ目的で衣服裁断する場合は患者の状態を考慮し行う。
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切る目的の事例
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障害なし
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看護師は、右前腕のメインのルートを抜去する際に、固定テープが右手背のルートの固定テープと重なって貼ってあった。手で剥がすも剥がれなかったためはさみで切ったところ、重なっているところのテープの下の皮膚に1cm×1cmの切創を生じさせた。
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同様のアクシデントが前月に発生し、はさみを使用しないこと。テープを剥がす時にはリムーバーを使用する事としていた。しかし、病棟内で全ての看護師に周知できたか確認できていなかったため、このアクシデントを知らない看護師がいた。当事者は前月の事故内容及び対策は知っており、患者の皮膚が脆弱であることも知っていた。しかし、テープを浮かしているため、皮膚を切ってしまうかもしれないとは予測出来ていなかった。前月のアクシデント発生後もテープカット時にはさみを使用している看護師がおり、対策が現実的ではなかった。
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・アクシデントの共有及び対策を周知させるため1週間は報告を継続する。・テープは重なると剥がしにくいため、固定時はテープが重ならないように貼る。・テープを剥がす時には、リムーバーや酒精綿で濡らしてから剥がす。・皮膚が脆弱な患者には絶対にはさみは使用しない。しかし、リムーバーなどでもどうしても剥がせない場合は注意をはらい看護師2名で行う。
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剥がす目的の事例
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障害残存の可能性なし
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牽引の午後の包帯の巻き直しの際、看護師は、右大腿にできた水疱の保護のため貼付していたエレバンフィルムの剥がれた部分を工作用はさみで切除した。母親に大腿部を押さえておいてもらい施行したが、児の下肢が不意に動いてしまい、2mm程度浅く薄皮を切ってしまった。当初は軽度血が滲んでいたが、拭き取るだけですぐに止血できる。その後、経過観察するが、本人の機嫌もいつもと変らず、痛がる様子もなかった。
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はさみで切る際に、剥がれていた部分が少なすぎて、介助者の指の上で切ることができなかったため、直接はさみで切ってしまった。母親に大腿を押さえてもらってはいたが、児の下肢が不意に動くかもしれないという予測ができていなかった。
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・基本的に、直接患者へはさみを使う作業をしない。・エレバンフィルムは剥がれていたら切るのではなく、全部剥がして貼り替えるようにする。
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剥がす目的の事例
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障害なし
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医師は手術終了後、はさみを使用してドレープを剥がす際に、シースが浮いてきているのを確認した。産婦人科医師が大腿動脈に入っていた4Frシースを切断。断端を探すも見つからず、研修医が出血部位を抑えていた。心臓外科医師をコールし、対応した。シース断端が見つからないため、皮膚切開して、動静脈を露出し、動脈を切開して動脈内よりカテーテルを抜去した。結局、患者の帰室は1時間ほど遅くなった。
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ドレープがシースに張り付いていて、はさみで処理していた際に、確認を誤り、切断してしまった。また、最初のドレープ等のセッティングに問題があった可能性が考えられる。
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・ドレープを剥がす際は不用意にはさみを使用しない。
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剥がす目的の事例
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障害残存の可能性がある(低い)
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・全機種の内部を点検し、水漏れや結晶の析出、錆等の異常がないかを観察する必要がある。
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除水ポンプヘッドに結晶の付着が生じ、クラック(裂け目)により密閉系が破綻した
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・透析液の残量確認を、これまでの点検表に追加する。・9時・12時・17時にA・B剤残量・使用患者数の確認行うことで、早期に発見し、患者への不利益をなくす。
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透析液再循環装置内の透析液の出し入れを行う電磁弁にゴミが詰まり、透析液が排液された
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・メーカー指定の塩素測定頻度(週一回)よりも多く測定を行っていた(週二回)が、今後は測定頻度をもう少し上げ、より早く異常に気付ける環境にする。
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水処理装置のフィルタ機能の低下(詳細不明)
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・透析液配管の清浄度向上の為の洗浄は業務終了後に行う
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透析液配管の洗浄・消毒を重点的に行ったところ、消毒液希釈のためにRO水(逆浸透膜処理水)が多く消費され、RO水不足で警報が発生し送水が停止した
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・プライミング時は水はねに注意するようスタッフ間で事例を共有した
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前日の回路取り外し時・消毒時・当日回路組み立て時等の気泡感知器部位への水の接触による、感知器異常があった
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患者は人工呼吸器管理中であり、気管切開チューブの交換を病室で施行した。気管切開から1週間後、創部は落ち着いていると判断し、抜糸しチューブを抜去した。新しいチューブはスムーズに挿入できず、経過で酸素化の悪化を認めた。しばらく元のチューブを挿入し血中酸素濃度の回復を待っていたが、急激にSpOの2低下を認め、患者の意識レベルも低下したためコードブルーを要請した。鼻鏡・喉頭ファイバーを使用し、気管切開チューブを挿入し、気管内に入っていることを確認した。患者は頸部~前胸部に皮下気腫を形成した。SpOが低下した2際は、一時的に意識レベルの低下を認めたが、SpOの改善と共に意識レベルも回復した。2
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気管切開チューブ交換時に気管に確実に挿入したという確認が必要であった。
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・初回の気管切開チューブ交換時には、鼻鏡、喉頭ファイバーを準備する。
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障害残存の可能性なし
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初回交換時
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4ヶ月前に気管切開を行った気管切開孔が、肉芽形成と瘢痕化で狭小化し易出血性であったため、日頃より気管切開チューブの交換に支障があり耳鼻科に診察を依頼していた。当日13:50頃より、病室で主治医(4年目)が付き、耳鼻科医(5年目)が内視鏡で診察した。チューブ装着のまま内部を観察した後、チューブを抜去し周囲を観察後直ぐに気管切開チューブ(6.0Fr)を再挿入(1回目)するが入らなかった。一時的に同サイズの気管チューブを挿入(2回目)した(14:00頃)。指導医(21年目)が到着した。現状を患者本人に説明しながら、その後、耳鼻科医により再度気管切開チューブ(6.0Fr)を挿入(3回目)するが換気不能であった。経口挿管も入らず、気管切開孔を切開し挿管チューブを挿入し換気可能となる。
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主治医(4年目)は患者本人に対する気管切開チューブ交換の経験が無く、指導医が到着していない中で診察が始まった。初診の耳鼻科医が、診察直後(今回の1回目)の気管切開チューブが挿入できなかったが、日頃気管切開チューブの交換を行っている耳鼻科医師であれば可能であったかもしれない。挿管チューブから気管切開チューブに変えるために、3回目の挿入をした時に、気管切開チューブ先端が不完全なろう孔から気管外へ出た可能性がある。
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・気管切開チューブ再挿入不能の場合は、細いチューブ(または、挿管チューブ)で気道を確保し、次の段階の対応について検討する。・人材・必要物品・環境場所などを検討する。・他科への診察依頼時は、診察内容を主治医と相談し次の対応を考える。
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死亡
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2回目以降交換時
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夕方より、何回か人工呼吸器の上限アラームが鳴り、吸引や観察を行った。その後、吸引時、気管切開チューブより吸引チューブが入らず、鼻腔より挿入した吸引チューブが気管に入った。気管切開チューブのずれはなかった。気管切開部周囲に皮下気腫が出現し、医師に連絡し、気管支ファイバーを施行し、気管切開チューブの逸脱と診断され、再挿管した。患者のSpOの2変化なし。翌日、再度気管切開した。
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気管切開部より出血があり、何回かガーゼ交換したときに、気管切開チューブの先が動いた可能性がある。気管切開チューブが自然抜去されないように、2針縫合したが、ガーゼ交換が困難だった。気管切開の手技に問題があったかは不明である。
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・気管切開チューブの固定縫合位置をガーゼ交換しやすいように変える。・肺のエア入りをその都度確認する。・病棟で逸脱した事例が無いため、問題や経過を共有する。
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障害残存の可能性なし
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気管切開チューブ周囲の処置後
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気管切開術後、逸脱予防のためにチューブと皮膚に2針固定を行った。患者は時折、首振りの動作があった。気管切開9日後、皮膚切開部分に発赤はあったが、固定の絹糸を抜糸した。同日午後12時頃、看護師より人工呼吸器のアラームの報告を受けて観察した。用手換気を試みるも空気が入らず、逸脱していると判断し、気管切開チューブを抜去した。
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ろう孔が完成していない状態で、固定の絹糸を抜糸した。患者は首振りの動作があった。
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・気管切開チューブの固定がなされているかを、体動等により位置がずれていないかを評価する。
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障害残存の可能性なし
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気管切開チューブ周囲の処置後
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ICUにて19:10から術後胸部エックス線撮影を医師2名、看護師1名、放射線技師1名で行なった。19:16より血中酸素飽和濃度が不安定となり不整脈が出現し、気管内吸引を試みるがチューブ挿入できず、気管支鏡にて気管切開チューブの逸脱が判明した。
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胸部エックス線撮影時の気管切開チューブへの注意不足、撮影後の換気の確認の遅延、切開チューブの固定不良
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・術直後人工呼吸器が装着されている患者移動時(X‐P撮影等)は当該科医師が立ち会い、十分に気管切開チューブ等に注意を払い、移動後は換気の確認を行う。
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障害残存の可能性がある(高い)
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患者の移動や体位変換後
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全身清拭中の体位変換時、気管切開チューブが抜けかけたため、押し込んだが気管内に入らず、SpOが低下し縦隔気腫、皮下気腫を認めた。2
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ケア前後で気管切開チューブの固定状況を確認していない。体位変換時に気管切開チューブを押さえていなかった。気付いた時点で押し込むという行為を行い、医師を待たなかった。
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・気管切開チューブ挿入中の患者のケアを行う場合は、必ず、チューブを押さえる、もしくはきつめにベルトを締める。
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障害なし
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浮いている気管切開チューブを押し込んだ後
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整形外科の外来窓口で受付をする際、患者Aは診察券を持っていなかったため、事務職員は氏名を口頭で聞き取りコンピュータで患者検索を行った。名前のみで検索を行ったが、この時、画面に表示された同姓同名の候補の中から誤って生年月日の異なる患者Bで受け付け、患者BのIDで受付しエックス線撮影や診療が行われた。診療情報も誤った患者Bの電子カルテに登録され、保険請求も行った。同年、患者Bの保険者より生年月日が違うという理由で診療報酬明細書が戻され、診療の際に間違えて患者を受付けたことがわかった。
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患者が診察券を忘れた場合、受付カウンターの事務職員が「患者検索」画面を開き、患者に口頭で「氏名」「、性別」、「生年月日」を聞く。これで複数の患者が検索された場合、住所を聞くことになっていたが、本事例の患者検索方法は違った。コンピュータで患者検索を行う際、患者氏名(フリガナ)と生年月日を入力して行うが、本事例では患者氏名(フリガナ)のみ入力し、画面に表示された複数の同姓同名の候補者の中から、見た目で患者の年齢で判断し、患者Bを選択した。同姓同名の患者Bの受診歴はあったが、現在当院に通院されていないため、診療情報を参照できなかった。保険者には患者Bの保険証番号で届き、その診療内容は同姓同名の患者Aの情報であった。
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・患者検索を行う際には、患者氏名だけではなく、必ず生年月日も入力した上で検索することを各外来受付に周知徹底した。(リスクマネジメントニュースで全職員にも注意喚起を行った)・患者氏名と生年月日で判別できない場合は、住所または保険情報を確認する。
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障害なし
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①患者の受付
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患者Aが救急で受診した際、事務職員は同一生年月日、同姓同名で性別違いの患者BのID番号で登録した。医師が登録された患者Bのカルテで診察し、エックス線撮影の指示を出した。エックス線撮影の際、診療放射線技師が性別が違うため患者誤認に気がついた。
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氏名と生年月日が一致しているだけで、他の項目を確認せずに番号登録した。アルバイト職員の教育が不十分であった。
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・患者登録の手順を見直し、アルバイト職員が理解し行動できるように改善した。・手順にそってアルバイト職員の教育を行った。・定期的にモニタリングし正しく行動していることを確認した。
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障害なし
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①患者の受付
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当院では、予防接種を希望する患者に対し、問診票、カルテ、母子手帳を、予防接種の種類毎に色別ファイルに入れて受け付け、薬剤準備、接種実施へ回す業務手順になっていた。受付で事務職員が、アクトヒブ用の緑ファイルに入れるべきところプレベナー用のオレンジファイルに誤って入れてしまった。患者はアクトヒブ(破傷風トキソイド)接種を希望して来院したが、薬剤を取り違えてプレベナー(小児用肺炎球菌ワクチン)を実施してしまった。接種後に空バイアルを見て誤りに気づいた。
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薬剤を準備する看護師は、ファイルの色を見てプレベナーを準備し、医師に渡した。医師は、接種対象小児が怖がって泣くため、薬剤を自らの後ろに隠し、小児に見えないようにして素早く接種した。その際、手に持った薬剤の確認はしなかった。
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・色ファイルの使用は中止とした。・予防接種専用診療外来には、数十人の接種希望小児が受診し、予防接種の種類も様々であるため、誤認防止策の強化を行った。具体的には、『予防接種シール』を作成し、保護者に「接種対象小児名」「希望予防接種」「小児の年齢」を受付で記入してもらい、小児の大腿あたりに貼付する。・最終的に接種する場面で、保護者に小児の名前と年齢、希望の予防接種を言っていただき、保護者と医師で『予防接種シール』の内容の確認をし、接種することとした。・「お願い」として、以上の事を待合室に掲示した。
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障害なし
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①患者の受付
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患者は近親者・知人に入院を知られたくないために、個人情報保護の申請をしていた。見舞客が入退院窓口で患者の病室を問い合わせた。対応した事務職員が電子カルテ内で、個人情報保護患者リストを見間違え、病棟と病室を教えてしまい、直接病棟へ見舞客が行ってしまった。
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電子カルテシステムの画面に、エクセルで個人情報保護患者リストを重ねて開き、スクロールして確認するという複雑な作業をしていることが要因である。また、連休前、面会時間終了間際の時間帯で窓口には見舞客以外にも患者や家族が入退院手続きで並んでおり、業務が繁忙であった。
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・電子カルテシステムを見直し、個人情報保護の患者がすぐにわかるように表示を変更した。・個人情報の取り扱いについて、職員へ教育する。
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障害なし
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②情報管理
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患者に外注検査(DLST)を目的に採血を実施したが、年内の受付が終了していたため検査ができず、検査が中止となった。
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中央臨床検査部の依頼に基づき、事務職員が外注検査の年内受付終了日のマスタ登録を行う際、当該検査に対する設定が漏れたまま登録を行ってしまったため、医師のオーダができてしまった。
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・マスタ登録の際の確認を十分に行う。
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障害残存の可能性なし
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②情報管理
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患者は、前医で胸部エックス線写真を2枚撮影され、フィルム2枚の裏側には、患者の日時・氏名がマジックで記載されていた。当院を受診し、エックス線フィルム2枚が電子カルテに裏表逆に(記載された日時・氏名が読める側を表にして)、放射線科事務職員によって取り込まれた。当院外来で初診診察した医師は、そのエックス線フィルムを見て左胸水貯留を右胸水貯留と取り違えてカルテに記載した。患者は胸水貯留のため同日、緊急入院となった。医師が患者に対して胸腔ドレーンの留置を開始した際、右胸水貯留であると判断し、右側胸部にエコーを当て肝臓を確認し、その一肋間上を穿刺部位としたが排液を認めなかった。医師はエコーで確認したところ明らかな胸水を確認できず、その後胸部CТを撮影し、左胸水貯留を確認した。健側である右側の穿刺部に少量の肺出血と右気胸を認めた。
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他院で撮影されたエックス線フィルムの、裏側に撮影日付・患者氏名が記載されおり、左右を識別できる表示はなかった。当院での電子カルテへの取り込みの際には、上記の背景があり左大量胸水貯留による縦隔の圧排で心陰影からのエックス線フィルムの左右の判断が難しかったため、エックス線フィルムの表裏が逆のまま取り込まれた。穿刺前に聴診またエコーを用いていたが、右が健側であることに気付かなかった。
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・他院で撮影されたエックス線フィルムを取り込む際には、左右確認を十分に行い慎重に取り込む。・エックス線フイルムは放射線科診断医に確認を行い取り込む。・処置前には、当院での画像撮影を行う。・エコー検査(画像の保存)を含め十分に行い、身体所見を十分にとる。
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障害なし
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③患者データの取り込み
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近医より卵巣腫瘍(悪性疑い)で当科を受診した際、患者が持参したMRIフィルムの読影を当院放射線科へ、またCTその他検査を他院へ依頼した。その後、他院から送付された検査結果をカルテに取り込み依頼する際、クラークが誤って同姓同名の別患者のラベルを発行していた。患者が再診時に検査報告書の確認ができないまま、CT画像を基に「変性子宮頚部筋腫」(MRI画像読影で示唆)と判断し、症状が改善傾向であったことも考慮して外来での経過観察の方針とした。その後、2度に渡り消炎鎮痛剤処方希望で来院、○月の定期検診で著変ないことを確認したため3ヵ月後を次回検診予定とした。その翌月頃から腹痛が増強、増悪したため1週間後に当科外来を受診、緊急入院となった。その後外来で依頼したCT検査結果報告書が取り込まれていないことに気付き、探したところ他患者への取り込みが判明した。
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取り込みオーダを出す際、カナのみで患者検索を行った。同姓同名患者の検索画面で、スクロールバーで画面表示の切り替えを行わなかった。患者氏名及び診療科のみで判断し、思い込みから十分な確認を怠った。検査報告書の確認を行わないまま診断した。グループ診療での責任体制の不備があった。
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・カタカナではなく漢字入力による患者検索を行う。・生年月日やID等を加えた2項目以上での確認。・生年月日が記載されていなければ、診療記録による確認を行う。・初診担当医が、治療方針決定まで責任を持って診療する。・取り込み情報を外来医長が確認する。・診療録の取り込みをダブルチェックする。
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不明
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③患者データの取り込み
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午前11時40分頃、入院中の患者Aの家族が○月分入院費の支払いのため、窓口に来られた。患者Aの収納画面を開くと○月分の入院中外来(歯科)料金が保留になっていたため、会計計算の担当者に確認しようと思い、しばらく椅子にかけて待ってもらっていた。確認が済み、窓口から「Aさん」と呼んだ。来られた方に、患者Aの料金を伝え、現金を入金し、領収書も渡した。まだ椅子にかけて待っていた患者Aが窓口に来られ、先ほど入金処理したのが患者Aではないことがわかった。直前に窓口に来られていた患者Bへ連絡を取り、領収書の名前を確認してもらったところ、患者Aと記載されていたため、患者間違いであったことが明らかとなった。
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常時、窓口で患者の名乗り確認をしていたが、今回はこちらから呼び、来られた方を本人と思い込み、処理してしまった。名乗り確認ができていなかった。
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・患者の名乗り確認を徹底する。
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障害なし
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④患者の会計
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当該病棟では、医療者が管理している内服薬を夜勤の看護師が1日分個別の容器に薬剤の準備をしている。夜勤の看護師Aは吸入薬(メプチン)の投与を日勤看護師が忘れないように、内服薬の容器に準備した。日勤の新人看護師Bは、以前にメプチンの外装に似た点眼薬を点眼したことがあるという思いこみで、確認しないまま吸入薬であるメプチンを患者の両眼に1滴ずつ点眼した。
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メプチン吸入液には、「目に入れない」の表示がされていたが、6R※で薬剤を確認せず、以前メプチン吸入液と同じような外装の目薬をさしたことがあり思いこみで点眼した。また、薬剤を準備した看護師が未投与とならないようにと安易に内服薬の容器に吸入薬を準備してしまった。
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・基本的なことであるが、薬剤準備・投与時の6R※を厳守する。・内服の容器には、内服以外の投与方法の薬剤を入れないことをルール化した。
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薬剤
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障害残存の可能性がある(低い)
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○患者に薬剤を投与する前に、患者に出ている指示や薬剤の投与経路などを確認することは、新人看護師に限らず基本的なことであろう。○夜勤の看護師が吸入薬のメプチンを内服薬の容器に入れて準備する、内服薬の容器に入っているのに点眼するなど、今回の事例に限らず元々内服薬のみを入れる容器になっていなかったのではないか。○内服薬以外の薬剤を準備しておく場所はあったのか。それがない場合、また投与経路が違う薬剤を混在させて準備する可能性がある。○容器が目的外使用になってしまう現状があるのであれば、「内服薬用の容器」と限定せず、「薬剤を入れる容器」に変更し、投与経路はその都度確認する方が安全ではないか。
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看護師(0年6ヶ月)
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看護師(2年5ヶ月)
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新人看護師Xが行う眠前のインスリン注射が遅れていたため、指導看護師Yが実施することにした。看護師Yは、インスリンの準備を行い、もう一人の別の看護師Zとダブルチェックを行った。看護師Yは患者Aの部屋を訪室し、消灯後であったためスモールライトをつけ、小さい声で、「○○さん(患者B)ですね」と声かけしたところ、患者Aから「ハイ」と返事があった。看護師Yは患者B本人であると思い込み、患者Aへ血糖測定を行い、ヒューマリンNミリオペン6単位皮下注射を実施した。その際、患者に氏名を名乗ってはもらわなかった。その後、本来注射を打つべき患者Bより、インスリンを打っていないと申し出られ、患者間違いに気が付いた。ヒューマリンNミリオペンは患者Bの持参薬の専用ペン型インスリンであった。さらに、新人看護師Xは、間違って患者Aに使用された、専用のペン型インスリンで注射針は変えたが、そのまま、同じペン型インスリンの器械を使用し、患者Bに指示量の皮下注射を実施した。
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新人看護師を手伝おうと、担当患者以外の処置を安易に行ってしまった。準備の段階までのダブルチェックはできていたが、消灯後であるからという理由より、実施時のマニュアルに沿った患者誤認予防のための患者の氏名の確認を入口の名札やベッドネーム、患者参加型の確認が行えていない。実施直後の確認も行えていない。間違って別の患者へ、専用ヒューマリンNミリオペンを使用してしまったが、新人看護師は、針を変えても、汚染した感染上の問題が生じてくることを判断できなかった。そのため、本来の患者Bへ説明もしないでそのままインスリン注射を行った。
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・患者へ処置を実施する際は、薬剤の名前ラベルとの確認、ベッドサイドでの確認、ベッドネームでの確認、患者参加型確認を実施する。・焦っていたり、気持ちに余裕のないときは、一呼吸を置いてから行動したり、他スタッフへの応援をお願いする。・眠前インスリンなど時間処置は、流れ作業にならないよう、受け持ち看護師が責任をもって実施する。・インスリンについての知識を深め、感染リスク感性を高め、不明な点は他のスタッフへ相談する。
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薬剤
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障害残存の可能性なし
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○時間通りに行う必要のある処置について、新人看護師がどの程度の認識を持っていたか確認する必要がある。また、消灯後に処置を行わないようにするための業務配分や指導看護師のサポート体制などが具体的に改善策に示されると良い。○患者Bが注射を打っていないことを誰に伝え、間違えて患者Aに投与した患者BのヒューマリンNミリオペンが何処にあったのかなど、事例の記載内容からは不明な点もあるが、新人看護師だけでは判断は難しいので、患者Bにインスリンを投与する前に指導看護師に相談したり、指導看護師側から対処方法を新人看護師に伝えたりする必要があったのではないか。○注射の際、間違えて別の患者に刺した場合に、血液の逆流の可能性という根拠を元に「針を替える」という指導方法ではなく、「針を含め、全体を替える」と指導する方がよい。
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看護師(3年4ヶ月)
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看護師(0年4ヶ月)
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輸血開始3時間後、患者に嘔気・発汗が出現し、顔面蒼白となっため主治医へ連絡した。呼吸苦あるため輸血中止しHCUへ転出した。バイパップの装着を試みたが患者が嫌がるため、医師はミダゾラムを持参するよう指示した。担当の新人看護師は薬品金庫からミダゾラムを取り出し、誰にも告げぬまま患者のCVラインから1Aを静注した。その際、周囲の医師・看護師は投与したことに気付いていなかった。付近の看護師がミダゾラムの空アンプルの入ったトレイを手にしている新人看護師に気付き、どうしたのか尋ねると「IVした」と答えた。医師はミダゾラム1Aを生食10mLで希釈し、その内2mLを使用するつもりでいた。まもなくSpOが低下、自発呼吸微弱と2なったが、FiO100%でバイパップ2を装着しSpOの上昇が見られ事なきを2得た。
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担当の新人看護師は、受け持ち患者の急変に初めてあたり、パニックになっていた。周囲も担当看護師の状況を確認する余裕がなかった。IVする際、通常は声に出して確認してから実施し、実施後も声に出して告げる事になっている。新人看護師は普段から声出し確認ができていなかったが、充分な指導ができていなかった。新人看護師の薬剤に関する知識が不足していた。
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・知識不足:まずは常備薬剤(救急カート、金庫内の薬剤)に関する学習会を設ける。・急変時の対応についてのシミュレーション:DC使用、救急カート内の物品の取り扱い方、声出し確認・ダブルチェックの重要性について再学習する。・1年目看護師の受け持ち患者急変時の周囲のフォロー体制について検討:リーダー中心に周囲が声掛けを行い、1年目看護師は患者の側から離さず記録を指示する、など。・ACLSの勉強会を計画する。
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薬剤
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障害なし
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○医師の「持ってきて」をこれまでの何らかの経験から、「持ってきたら、注射する」と思い込んだ可能性がある。急変に慣れない看護師に指示を出す際は、「持ってきて。○○と準備して」など具体的に伝える必要があるだろう。○背景要因の「通常は声に出して確認してから実施し、実施後も声に出して告げる。」を徹底することが大事である。○急変時の口頭指示の出し方・受け方、内容の確認方法など、ルールを決めてはいかがか。○改善策に「リーダー中心に周囲が声掛けを行い、1年目看護師は患者の側から離さず記録を指示する、など」と記載されているように、急変に新人看護師が慣れていない場合は新人看護師が行えることを限定しておくことは効果的であろう。
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看護師(0年8ヶ月)
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nan
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経皮的冠動脈形成術(PCI)の術前処置として、膀胱留置カテーテル(14Fr)の挿入を指導者看護師の監視のもと、1年目看護師が行った。患者の尿道口よりカテーテルを挿入し、カテーテルの付け根近くまで挿入したが、患者は直前に排尿されていたため尿の流出がみられなかった。指導看護師に言われ、新人看護師は固定水を少量注入してみたが、患者が痛みを訴えたため直ちに固定水を抜いた。2~3cmカテーテルを引き抜き、再度2~3cm挿入したところ、血尿(血尿スケール3)がみられたが、その後血尿がスケール1~2に改善したため固定水を入れ固定した。挿入後、医師に血尿が流出したことを報告した。再度訪室すると血尿がスケール5になっていたため、泌尿器科医師にコンサルトし尿道損傷と診断される。血尿の程度が強く、PCIは延期となった。元々内服していた抗凝固薬のワーファリンは休薬継続、プラビックスは翌日より中止となる。
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患者は元々抗凝固薬を服用していたため出血傾向にあった。前立腺肥大の既往はなかった。当該看護師は新人看護師で手技が未熟であった。患者にカテーテルを挿入を3回ほど試みたことはあったが、清潔操作、挿入の手技において指導者より自立と判断されず、一人で実施したことはなかった。当該看護師は、カテーテル挿入による尿道損傷の事例について報告された医療安全情報(評価機構発行の医療安全情報No.80と院内事例をまとめたもの)や院内事故防止委員で報告された院内警鐘事例については認識していた。
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・膀胱留置カテーテル挿入による尿道損傷については、院内警鐘事例発生時、泌尿器科医師のアドバイスのもと、手順に以下の2項目を追加していた。1.挿入が浅いと、尿の流出が確認できても尿道でバルーンを膨らませることになる。カテーテルを根元まで挿入して、尿流出を確認後、固定水を注入する。2.正しい手順で入らなければ、誰が挿入しても同じである。早めに泌尿器科にコンサルトする。出血がひどくなると挿入も難しくなる。・今回の事例においては、患者は事前に排尿していたため尿の流出は確認し難かったと思われるが、尿の流出が確認できなかった時点でカテーテルを抜去し、時間をおいて再度挿入したほうがよかった。
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治療・処置
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障害なし
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○新人看護師に対し、膀胱留置カテーテルの挿入前は、排尿しないで尿を溜めておくことを説明しておくなどの教育も必要であろう。○固定水注入時の痛み、血尿の流出などの症状があった場合に、挿入を継続しないなどのルールを決め、指導者側、新人側どちらも徹底する。○新人看護師の手技が未熟であれば、高齢の男性患者、抗凝固阻止剤などの薬剤を内服している患者などの挿入は、指導者が行うことも選択の一つであろう。○医療機関によっては、看護師は男性患者の膀胱留置カテーテルの挿入を行わないとしているところもある。
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看護師(0年6ヶ月)
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看護師(6年6ヶ月)
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S状結腸癌に対して腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術を行っていた。当事者の新人看護師Aは手術終盤で交代を行った。交代後、手術途中でガーゼの確認をした際は手にとって数を数えながらカウントを行った。閉創時のガーゼカウントの際、医師はカウントを待つことなく閉創に入り、看護師Aは器械出しの業務に追われた。そのため、ガーゼをカウントする余裕がなく、外回り看護師Bがカウントを手伝い一緒に清潔野のガーゼカウントを行った。清潔野には10枚の半切ガーゼがあり、7枚は使用され1枚ずつ丸められて置かれていたが、他は未使用で数枚が折られた状態で置かれていた。外回り看護師Bから見て折られていたガーゼは3枚に見え、看護師Aに確認したところ、3枚だと言った。看護師Aと看護師Bはその時点でガーゼカウントが合っていると判断し、医師に報告した。その時点で皮下の閉創はほぼ終了していた。手術終了後、麻酔覚醒前に腹部のX-P撮影を行った。医師がX-Pを確認したところ、左下腹部にガーゼらしき陰影が写っているという発言があった。透視を使用し確認したところ半切ガーゼと同じ陰影が確認でき、再度腹腔鏡下での開腹をすることになった。鏡視下で腹腔内を観察したところ、陰影が写っていた場所から半切ガーゼが摘出された。
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本事例では手術時間が長時間になり、器械出し看護師Aは数回交代していた。看護師Aの前の器械出し看護師は左の下腹部に半切ガーゼが1枚留置されていることを申し送り、外回り看護師Bとも情報の共有はできていた。しかし、ホワイトボードに記載するなどのメモは取っていなかった。看護師Aは卒後1年目の看護師で、部署経験が浅い状態であり閉創時に手術器械類カウントを行ったが、カウントと平行して閉創が行われていたために閉創介助でカウントに集中できていなかった。そのため、外回り看護師Bが清潔野である器械台上のガーゼを目視で確認し、使用され血液が付着した7枚と器械台上で未使用であったガーゼの束を3枚あると認識し、器械出し看護師Aへ確認を取った。器械出し看護師Aはカウントを行う余裕がなかったため実際には手にとって数えずに目視で3枚と認識し外回り看護師Bへ報告を行った。そのため半切ガーゼが清潔野に10枚あることとし、不潔野には15枚の半切ガーゼがあり合計25枚で開封したガーゼ枚数と合致したためカウント一致の報告を行い閉創となり1枚が腹腔内に遺残した状態となった。
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・閉創前に必ずタイムアウトをして、ガーゼカウントを行う。・ガーゼカウントは必ず指差しまたは触って行い、カウントしにくい状況であれば術者に伝える。・体内に一時的にでもガーゼを留置する場合は、必ずホワイトボードに記載する。・長時間手術など必要時には看護師の助言に基づき、術者がタイムアウトの宣言を行い、機器類のカウントを行う。
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治療・処置
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障害なし
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○発生時間帯が「22:00~23:59」であり、夜間で人が少なく、新人看護師のサポートが十分に行える環境ではなかった可能性がある。○事故の内容に「外回り看護師から見て数枚が折られていたガーゼは3枚に見え、当事者に確認したところ、3枚だと言った。」とあるが、「3枚あるように見えるが、手に取って数えてください」などのように具体的に伝えられると新人看護師は行動しやすいであろう。○経験が短く、閉創とガーゼカウントで焦っている新人看護師には、医師に手を止めてもらうよう声をかけるのは難しい場合があるので、外回りの看護師が進行を止める声かけをするなどのサポートがあるとよい。
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看護師(0年5ヶ月)
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看護師(6年5ヶ月)
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患者のシーツ交換を行う際、新人准看護師と新人看護師の2名で患者をリフターにて挙上し、シーツ交換を実施した。実施中に人工呼吸器のアラームが鳴ったため、アラームをリセットし患者の身体周囲の回路を確認した。その後も、人工呼吸器のアラームが3度鳴ったが、同様の確認とアラームリセットを行った。記録室でのモニターにSpO20%の表示2があり、別の看護師が患者のところへ駆けつけるとSpOが低下し、顔色不良で2あった。すぐにアンビュー加圧へ変更し、酸素投与を開始する。回路を確認したところ、人工呼吸器回路が加湿器部で外れているのを発見した。その後、SpOが2上昇し、人工呼吸器FiO=30%に設2定、血液検査、X線撮影を実施した。
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患者は人工呼吸器を装着していた。リフターを使用し、患者を挙上した状態でシーツ交換を行い、早く終わらせたいと考えていた。シーツ交換を行った准看護師、看護師は2人とも新人であった。人工呼吸器のアラーム発生の意味・原因の認識が不足していた。アラーム発生時の患者の観察が不足していた。
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・人工呼吸器アラーム対応の徹底。・シーツ交換時のリフター使用中止。・患者観察の徹底。・人工呼吸器アラーム発生時の行動、操作の確認。
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医療機器等
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障害残存の可能性なし
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○「アラームが発生し、回路を確認した」とあるが、何をどのように確認したかが事例からは不明である。○人工呼吸器のアラームが鳴った際、経験年数の長い看護師は「アラームが鳴った理由が何か人工呼吸器を確認する」「患者の胸郭の動きはどうか」「生体モニターの値はどうか」「回路が外れていないか」など瞬時に観察を行ったうえでアセスメントし、問題がなければアラームをリセットしている。その姿だけを新人看護師や新人准看護師が見ると、「アラームが鳴ったら、回路を見てアラームを止める」だけに見えることもあるだろう。○機械の確認だけではなく、呼吸状態、胸郭の動き、顔色など患者の状況が確認できるとよい。○新人看護師や新人准看護師への人工呼吸器の教育は、使い方に重点を置くのではなく、トラブル発生時の対応方法(例えば「、アラーム発生の意味が分からなかったら人を呼ぶ」、「アラームが△回鳴ったら応援を求める」など)を具体的に教育しておく必要がある。
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准看護師(0年10ヶ月)
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看護師(0年10ヶ月)
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高カリウム血症および急性腎不全による意識障害で救急搬入した患者。入院時より血尿あり、3ウェイ膀胱留置カテーテル(固定液30mL)を挿入し、持続的膀胱洗浄を時間100mL/hで実施していた。GI(グルコースインスリン)療法が開始され、時間尿量の確認のため、持続的膀胱洗浄を輸液ポンプで実施するよう指示があった。腎臓内科では腎生検時の合併症による血尿がある場合、その重症度によって持続的膀胱洗浄を輸液ポンプにて実施することがあった。5日後、肉眼的血尿が増悪したため、指示に従い、注入量を200mL/hに増量していた。7時40分頃に輸液ポンプのアラームが鳴り、洗浄液を更新する必要があることはわかっていたが、夜勤である受け持ち看護師Aは別室で他患者の採血中で、手が離せなかったため、病室前を通りがかった看護師Bに洗浄液の更新を依頼した。依頼された看護師Bは看護師経験1年目で、膀胱洗浄を見学したことはあったが、実際に実施するのは初めてであり、輸液と同じ手順で輸液ポンプをセットして再開した。その際、ポンプより下のルート内に空気が混入していることに気付き、空気混入のアラームが鳴ってはいけないと思い、膀胱留置カテーテルからルートを外してエア抜きをした。その後、再度、膀胱留置カテーテルにルートを接続した。接続部3ウェイ部分は皮膚に直接接触するために皮膚保護目的でガーゼにて包んでいた。看護師Bは、接続した際にルートの指差し確認は行わなかった。9時に日勤看護師がシーツ交換のため訪室したところ、シーツと寝衣が濡れているのを確認した。膀胱留置カテーテルを確認すると洗浄液がバルーン側に接続されているのを発見した。
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発見後、直ちに主治医に報告し、膀胱留置カテーテルを抜去する。抜去時にバルーンからは少量の固定液が引けたのみであった。抜去した膀胱留置カテーテルのバルーン部は破裂しており、破裂による破損部分片が確認できないため、主治医より泌尿器科医師に診察依頼され、泌尿器科医師により3ウエイ膀胱留置カテーテル再挿入および用手膀胱洗浄を実施するが、バルーンの確認はできなかった。膀胱内に異物残存していることによる感染リスクと尿成分が異物に付着することで結石になる可能性があるため、膀胱鏡を行うこととした。膀胱鏡を実施したが、膀胱内にバルーンの残存物は確認できなかった。アクシデント出現前後の血尿には変化は認められなかったため、出血性膀胱炎の悪化にはつながっていないと考える。
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・持続的膀胱洗浄には輸液ポンプは使用しない。・ルートの指差し確認を徹底教育する。・接続部の分かるガーゼ保護方法をとる(敷くだけにする)。・点滴ルートではなく洗浄用専門のルートはないか、製造販売業者へ確認する。・医療安全部で、同等の設定をしてバルーンの破裂時間と破裂時の衝撃の程度を検証した。200mL/hで注入をするとすでに固定液は30mL入っているので、48mL注入した14分10秒後に大きな音と共に破裂しバルーンを包んでいたビニール袋表面に衝撃を示すしわがついた。・新採用者への体験型教育の中に取り入れていく。
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ドレーン・チューブ
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不明
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○当事者1、2どちらも新人看護師であり、患者を担当していた看護師も依頼された看護師も慌てていたのであろう。○新人看護師同士では、業務を依頼してよいか、依頼されたのを受けてよいかの判断は難しい。また、夜勤帯のため人も少なく、経験のある看護師に応援を頼める状況ではなかった可能性がある。○輸液ポンプを使用していたのであれば、いつ頃交換する必要があるか予測が立てやすい。職種経験のある看護師が、その時間に採血はしないなど業務の組み方をアドバイスできるとよい。
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看護師(0年9ヶ月)
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看護師(0年9ヶ月)
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胸水除去のため胸腔ドレーンを挿入し、胸腔ドレーン介助が初めての新人看護師Aが介助を行った。挿入中に1,000mLを排液し、バックを変えてドレーンを鉗子でクランプした。医師はリーダー看護師には口頭で「ドレーンはクランプ」と指示した。新人看護師は先輩看護師Bと後片付けをしていた際に、「なぜドレーンをクランプしているのか」と看護師Bに問われ、「エックス線撮影への移動のため」と返答した。「今はクランプは不必要ではないか」と看護師Bは言い、医師の指示確認のため部屋を出た。新人看護師Aはその通りだと思いクランプを外した。看護師Bがドレーンクランプが医師の指示であることを確認して部屋に戻り、クランプされていない胸腔ドレーンをクランプするまでに740mLの胸水が排液した。患者は呼吸苦を訴えたがその後すぐに消失し、バイタルサインに変化はなかった。リーダー看護師は口頭指示のままだったため、医師に指示入力を依頼していた。
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胸水を一回でどれくらい排液するのか、多くの胸水を排液したらどのような症状になるのか知識が不足していた。新人看護師は初めての処置であったため、リーダー看護師は医師の指示を退室前に伝えるべきであったがしなかった。先輩看護師も退室する際に医師の指示を確認してくるのでクランプはそのままにしておくよう当事者に指示すべきだったがしなかった。
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・初めての処置については事前学習し知識を獲得しておく。・先輩看護師は細かなことも確認、指示する。
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ドレーン・チューブ
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障害なし
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○何か間違ったことをしたのではないか、指示を聞き漏らしたのではないかなど、新人看護師が不安になった時に取る特徴的な行動であろう。○普段から、安全な方に行動がとれるように「一人で判断しない」「分からない時は聞く」「指示を待つ」ということを伝えておくとよい。○新人看護師にとって初めての介助であれば、周囲がサポートできる体制を整えたて行う方が良い。
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看護師(0年8ヶ月)
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nan
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土曜日の10時頃、新人看護師は1人でオムツ交換を行った。看護師は患者を右側臥位にして汚れたオムツを取り除いた後、患者を右側臥位にしたままオムツを捨てようと患者から目を離し、足元から1mほど離れた所にあるバケツに手を伸ばした。その際、ベッド柵が下がったままになっており、患者はベッドから床に転落してしまった。ベッドの高さは約1mである。直ぐに看護師2名で患者をベッド上にあげ、観察、バイタルサイン測定を行い、当直医に報告した。当直医の診察を受け、患者は左側頭部に軽度腫脹発赤が見られた以外は目立った外傷や発赤はなく、当直医は経過観察と2時間毎の全身状態観察を指示した。翌朝、左肩~頚部に暗紫色の皮下出血認め、当直医に報告。当直医が診察し、X-P撮影後、左鎖骨遠位端骨折を指摘された。同日午後に整形外科医が診察し、鎖骨固定帯を装着し、保存的療法で経過観察の治療方針を決定した。
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看護師は患者を右側臥位の状態でベッド柵を降ろしたまま患者から目を離してしまった。患者は常時不随運動があり、2年前には骨折の既往があった。このことから、オムツ交換は2人の看護師で実施することにしていたが、1人でオムツ交換を実施してしまった。看護師はこの患者のオムツ交換は看護師2人での実施対象者というルールを知らなかった。患者のオムツ交換を今まで1人で行っていたが、先輩やスタッフから注意されたことがなかった。
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・骨折のリスクのある患者への援助は必ず2人で実施していく。・2人での実施対応者がどの患者かが一目でわかるように、カードを作成し、ベッドに貼付した。・ベッド上での患者への援助中に患者から目を離すときは必ずベッド柵をその患者に適した高さまで上げておくことを徹底する。・新採用者や配置替え時のオリエンテーションの内容に、患者毎の特徴や援助時の注意点等を明文化し、指導内容の修正を行う。・新採用者が常に疑問や不安なことをその場で質問し、その日に解決できるように、1年間を通してその日の指導者が誰であるのかがわかるように提示しておく。
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療養上の世話
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障害残存の可能性がある(低い)
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○ケアを行う時は、モノの準備だけでなく実施環境を整えて行うことも大事である。今回の事例の場合、バケツを患者から目を離さないといけない位置に置くのではなく、実施者の足元などに置くなどの工夫も必要であろう。○当該患者は2人でオムツ交換をすることになっていたようだが、当該事例が土曜日(休日)の事例であることや、過去に1人で行っていたという背景から考えると、本当に2人で行える体制が整えられているか業務を見直してもよいだろう。○臥床中のベッドのベッド柵を外していることに対して不安を感じることができるよう、新人看護師に教育できるとよい。看護の学生教育や新人看護師の教育は「オムツ交換の方法」「清拭の方法」という「するための方法」だけでなく、危険を予防するという方向からの教育にもっと重きを置くべきかもしれない。
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看護師(0年2ヶ月)
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nan
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術後の経過良好。安静制限はなく歩行状態。術後2日目の夜勤担当看護師A(新人看護師)は19時の検温で体温が37度あったため、巡視時に疼痛の有無を確認すると、そんなにひどくないが頭痛がするということでロキソニン1錠、ムコスタ1錠を内服してもらった。21時の巡視で呼吸状態を確認し、23時30分の巡視でベッド上臥床していることを確認した。2時の巡視でいびき様の音を確認し、4時頃の巡視で臥床していることを確認した。6時の巡視でバイタルサイン測定しようと患者を見ると入眠している様子であったため一旦退室した。6時44分にバイタルサインを測定しようと患者を起こしたとき、意識がないため他の看護師に応援を要請。すぐに当直医に連絡、同時に緊急コールを押し、救急医師到着。頸動脈触知不可。全身硬直あり。四肢冷感あり。自発呼吸なし。尿失禁あり。胸骨圧迫開始。酸素接続、バッグバルブマスクにより換気実施。処置室前室に移動し、処置継続するも反応なし。心電図波形上、心静止あり。頭部・胸腹部CT撮影実施。主治医により死亡を確認した。
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巡視にて呼吸状態の確認、体動の有無の確認、意識レベルの十分な確認ができていなかった。当日の夜勤で新人看護師に対する指導者を明確にしていた。当日、巡視の確認方法について具体的に説明していなかった。オリエンテーションでは巡視時の確認について(呼吸状態・体動の有無など)説明している。患者からの急変に関するナースコールがなかった。当日の日勤帯と準夜帯の患者の状態に変化はなく、急変について予期できなかった(患者は入院後も時々頭痛があった)。
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・新人看護師に巡視の方法について再度指導する。・呼吸状態や意識レベルの確認方法を再度指導する。・夜間の状態確認について検討する。
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その他
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死亡
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○新人看護師であることが直接の要因になった事例ではない。○夜間の巡視の目的は『患者の安全が守られ生きているか』である。「患者がベッドにいるか、いないか」「患者が呼吸しているか」は巡視時の確認事項であろう。○経験のある看護師であれば、患者の呼吸状態から「いつもと違う」「何かおかしい」と感じた可能性もあるが、新人看護師であれば患者の状況の変化に気付くのは難しいだろう。○患者が「臥床している」ことと「生きて呼吸している」ことは違うため、巡視時に何をどうやってみるのか具体的に教育していく必要がある(例えば、胸郭の動きを見たり、患者の鼻や口元に看護師の手を近づけてみるなど)。
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看護師(0年3ヶ月)
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nan
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内科外来にて右下腹部痛・脱腸の気があると訴える男性が来院。看護師Aは問診聴取時に痛みはなくトリアージで緊急性は低いと判断し、1年目の看護師Bに申し送りをした。看護師Bは、内科から外科に申し送る際に、問診票を見せながら説明したが、「脱腸」と書いてあったところを「脱肛」と言った。そのため、外科看護師Cは緊急性は低いと判断した。外科での診察が遅れ、その後男性は右鼠径ヘルニアで即入院となり、手術が必要となった。
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内科受付にて受付看護師Aは緊急性は低いと判断したが、外科での診察が必要と判断した。1年目の看護師Bは「脱腸」と「脱肛」との区別がつかず、口頭で「脱肛」と伝達した。
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・患者申し送りの際は正確に申し送る。・疾患に対する正確な知識を身に付けるよう勉強していく。
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その他
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障害残存の可能性なし
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○新人看護師が関わったことで情報伝達がうまくいかなかった事例である。○事例では「脱腸」という言葉で記載してあるが、「ヘルニア」であれば新人看護師にも理解できた可能性がある。
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看護師(0年11ヶ月)
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看護師(2年11ヶ月)
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大腸ポリープの患者はEMR目的にて入院した。患者は喘息の既往があり、頓用の吸入薬のみ持参薬を続行であった。しかし、新人看護師の説明が患者に上手く伝わらず家族が持ち帰っていた。さらに薬品による重度アレルギーがあったが、情報入力が十分でなかった。夜勤者や翌日の担当看護師との情報伝達ができておらず、治療前のアドナの点滴でアレルギー反応が出現した際に吸入薬を持っていなかったため、対応に時間を要した。
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頓用の吸入薬のみ持参薬であった。新人看護師で、患者に説明が上手く伝わらず、入院中も必要な薬剤であったのにも関わらず家族が持ち帰っていた。さらに薬品での重度アレルギーがあったが、電子カルテへの情報入力(各種アレルギー(薬剤・喘息))を患者基本画面とアナムネ記録へ一部しか入力していなかった。夜勤者や翌日の担当看護師間で各種アレルギー(薬剤・喘息)があることを十分に伝達できていなかった。アドナの点滴でアレルギー反応が出現する可能性を考えていなかった。
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・入院時のアナムネは職員間での情報共有する必要な情報のため、重要な情報は必ず入力を行い、付箋などを活用する。・主治医に持参薬続行の場合は指示を出してもらうよう依頼する。・主治医も、看護師も大切な薬品名を把握しておく。・入院当日には入院担当者と夜勤者との情報交換を行う。・担当患者の頓用薬の使用頻度や方法、種類を確認する。
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その他
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障害残存の可能性なし
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○患者は、病院にいれば薬はあるだろうと思っていることもあるので、きちんと伝える必要がある。○患者に説明した新人看護師自身が、「頓用の吸入薬のみ持参薬を使用する」という内容を理解した上で、説明できたであろうか。○吸入薬のみ持参薬を使用するということは、他にも使用している薬剤があったと思われる。患者にどのように伝えれば、複数の薬剤のうち1剤のみを入院中も継続して使うことが伝わるか、再度考えてみてもよいだろう。○新人看護師は4ヶ月目であり入院患者を担当することに慣れていたとは言えないため、入院時に得た情報の取り扱いなどは周囲のサポートが必要だったのではないか。
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看護師(0年4ヶ月)
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nan
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緊急入院した患児の母より、搾乳したいと言われ、看護師は空の哺乳瓶を母へ渡した。搾乳後、母より哺乳瓶を受けとった看護師は、哺乳瓶へ違う患児の名前を記載し、そのまま違う患児へ授乳した。緊急入院した母からの「母乳を飲みましたか?」の質問から、違う患児へ授乳したことがわかり、医師へ報告した。家族に説明し、感染症チェックのために、採血を実施した。
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現場のマニュアルでは、母乳を受取った際に、その場で母と確認して、哺乳瓶に名前を付けることとなっているが、確認ができていなかった。緊急入院で、母親へのオリエンテーションンの実施前であった。説明用紙などがなく、母親へ統一したオリエンテーションが行われていなかった。
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・母乳受け取り時の確認遵守。・母へのオリエンテーション用紙を作成する。
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搾乳された母乳の取り違いによる異なる母乳の授乳
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担当ではなかったが、泣いていた患者Aの授乳を手伝おうと考え、Bと書いてある哺乳瓶をとった。当時GCUには同姓ベビーが二人おり、患者Aには氏名がついておりベッドネームにはフルネームが書かれていた。しかし哺乳瓶にはA・Bの姓で記載されていたため、Aがどちらの患者かわからず、担当の看護師に確認した。担当看護師は患者を確認しないまま、Bの母親が授乳に来ており、不足分を飲ませるのだと思い込み、「そうである」と返答したため、AにBの母親の母乳を飲ませた。Aの母乳が残っていることに気づき、間違いが判明した。Bの母親はHBs抗原陽性であったため翌日医師が感染担当者へ連絡し、指示により母親の了解の下、予防的にグロブリンを投与した。
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同姓患者がいたが明記されていなかった。患者確認不足があった。母乳が感染源になるという認識の低下があった。
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・同姓患者の氏名の表記を改善する。・感染母乳の保管場所を変更し、感染教育を実施する。・看護師の業務や責任を明確にする。
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搾乳された母乳の取り違いによる異なる母乳の授乳
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23時に自律授乳のベビーAが起きたため母親に授乳の連絡をした。23時10分、授乳室入口のインターフォンが鳴ったため母親を迎えに行った。授乳室での手洗い後、「Aさんですね」と確認すると「はい」と返答があったので、口頭でのみ確認しベビーを渡した(母親と共にベビーの識別確認はしていない)。23時20分、再び授乳室入口のインターフォンが鳴った。入口に行くと母親Aが来られ「Aです」と名乗られた。母親Aの手洗い中に授乳室を確認すると、定時授乳の母親BがベビーAに授乳していた事が発覚した。母親Bは乳頭保護器を使用して授乳しており、母乳分泌はなかった。
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従来は、授乳室に来られた母親に名前を名乗ってもらい、次に母親のリストバンドと児のリストバンド、衣類の名札、足に書かれた名前の3点を照合し、読み上げながら確認する事になっている。しかし、定時授乳は23時30分であり、母親A以外の母親が授乳室に来るとは思っていなかった事、手洗い後に名前を呼んで相手が「はい」と答えた事から、当該母親と思い込んでしまっていた事など、担当した看護師の思い込みの中で、本来実施されるべきマニュアルを遵守した確認行為が行われていなかった。
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・原因の分析を行い、原因を明確にしたうえで、患者確認誤認防止マニュアルを遵守するように事例を提示し、院内での周知を図る。・母親にも識別表示確認の重要性について説明し確認の協力を得る(説明文書を作成)。・「氏名確認」ポスターの掲示場所を常に目のつく場所へ変更する。・リストバンドや名札以外での認識方法の採用を検討する(バーコード認証など)。
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児の取り違いによる異なる母親からの授乳
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2人の新生児が泣いていたため、2人の助産師がそれぞれの児を抱き上げた。ベッドに戻す際に、新生児のリストバンドとベッドネームの確認を怠り、お互いが児を違うベッドに戻した。授乳時間となり、母親へ児を渡す際に、ベッドネームで確認し、ベッドごと児を渡す。母親は、ベッドに寝ている児へ授乳し、授乳後、児のリストバンドで自分の子でないことに気づき、助産師が報告を受けて、発覚した。医師に報告後、母親に状況を説明し、児の胃内の母乳の吸引・感染症の有無の確認を行った。
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新生児の患者確認手順の不履行。児を抱っこしたまま、移動し、ベッドに戻す際に確認を行っていない。助産師のリスク感性の欠如があった。会話しながらの作業であった。
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・新生児室業務基準・安全管理:患者誤認防止策の徹底。・新生児を抱っこしたまま移動しないことの徹底。・リスク感性の醸成:KYTでの危険予知強化。・互いに指摘し合える職場環境の整備。
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児の取り違いによる異なる母親からの授乳
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患児には、MA-1ミルクの指示が出ていた。9:00調乳表によりミルクを作成する際、3種類のミルク(普通、MA-1、LW)を各々の缶から粉を取り出し、それぞれボウルに入れて湯を加えて調乳した。9:20冷却後、調乳表の指示にしたがって、ミルクの分注を行い、食札をつけた。9:30病棟ごとにミルクを冷蔵保管した。10:00調理師二人でミルクの確認をした。11:00病棟ごとに配膳する。14:00病棟よりミルクでアレルギー症状がでたと連絡があった。確認したところ、普通ミルクとMA-1ミルクの混合乳を提供していた。
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入院時に医師がアレルギー情報を給食、指示オーダ画面に入力すると、栄養部のオーダ画面に連動し、アレルギー情報が伝わる。栄養士が確認し、ミルクの選定を行っている。作業工程が明確化しておらず、異なった3種類のミルクの調乳作業を同一に行っていたことにより誤ったミルクを提供した。
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・業工程を明確化し、ルールを整備した。・ミルクの保管を種類別に管理するようにした。・特殊調乳を先に行い、終了すると次の作業に移るようにした。
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アレルギー児に対する調乳間違い
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病棟から栄養管理室に「S-23ミルク13%200mL×4回/日」の開始指示を受けたが、調乳濃度を13%と判断し、調乳指示カードを26g/本にすべきところ、3.6g/本と記入したため、低血糖になった。
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一般のミルクは「ミルク名、1回の指示量、回数」、特殊ミルクは「ミルク名、指示濃度、1回の指示量、回数」の指示を受け、計算する。今回は一般のミルクであったが「S-23ミルク13%」と記入されていたため、希釈する薄いミルクと思い込んでしまった。
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・特殊ミルク、特別指示があった場合はダブルで確認を行うこととした。・病棟の指示用紙、栄養管理室からの調乳指示カードの見直しを行った。
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粉ミルクの調乳間違いによる低希釈乳の授乳
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看護師はICUから転棟予定の患者Aの心電図モニタ装着の準備をしていた。準備作業では、患者に装着する送信機を選び、該当するモニタ画面の設定(患者氏名入力)を行う。当該セントラルモニタは同種のディスプレイが3台あり、1台に12名分の表示枠があり、計36名分の心電図が表示される。患者Aに装着する送信機のチャネル番号は○○○○であったが、看護師はセントラルモニタで空床モードになっていた△△△△と思い込み、その枠に患者Aの氏名を登録し、一時退室モードにしておいた。看護師は患者AをICUから病棟に搬送し、12誘導心電図を記録した。この時不整脈は認めなかった。その後看護師は患者Aに送信機(○○○○)を装着してスタッフステーションに戻ったところ、セントラルモニタで心室性不整脈を認めたため医師に報告し、患者Aにリドカインが静脈注射された。この後、患者Aの送信機が電波切れの状態になったため交換したところ、正常洞調律の波形が表示され、それまでの不整脈はチャネル△△△の送信機をつけた患者Bの波形を受信していたことがわかった。患者Bの波形は検査室に行ったために電波切れになっていた。セントラルモニタは3台のディスプレイ(左、中、右)が並んでいるが、(左)(右)の2台にチャネル番号△△△△の枠があり、両方とも患者Bの波形が表示されていた。患者氏名の表示は、ディスプレイ(左)は患者A、ディスプレイ(右)は患者Bであった。患者Aの波形はどこにも表示がされていない状態であった。患者Bには以前から心室性不整脈があり経過観察中であった。患者Aは実際には不整脈は出現していなかった。
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病棟にはセントラルモニタは36人分の枠があり、送信機も36台ある。それ以外に送信機付きベッドサイドモニタが3台あり、そのうち1台は救急カートに配置している。36人分のセントラルモニタ枠のうち、1枠は常に救急用に確保されている。また、ベッドサイドモニタ装着中に、セントラルモニタでも表示する場合があるため、セントラルモニタ用送信機は最大3台余る可能性がある。このように、使用できるモニタ枠の数が33~35人分と一定せず、送信機の数(36個)と一致していなかった。モニタのチャネル番号を固定しないで使用していた。新しい患者の入床の操作時、本来は「画面で空床の枠を探し、そのチャネル番号と同じ番号の送信機を選ぶ」のが正しい手順であるが、実際には「空いている送信機を手に取り、そのチャネル番号を画面上空床の枠に登録する」ことが、しばしば行われていた。同じチャネル番号を2ヶ所に登録しようとした場合、同じディスプレイであればアラートが表示されるが、同一機種であっても別のディスプレイとは情報がリンクしていないため、アラートは出ない。本事例では別々のディスプレイに同じチャネル番号△△△△が登録されたため、アラートは出なかった。2ヶ所にあったチャネル番号△△△△のモニタ枠のうち、ディスプレイ(右)は患者Bのデータを受信・表示中、ディスプレイ(左)は「空床」モードで電波を受信していなかった。○○○○の送信機は本日退院した患者Cが直前まで使用していた。本来はモニタ上退床の入力をするべきところをしていなかったため、モニタでは○○○○には患者Cの氏名が表示されていた。看護師はモニタを一見して○○○○は使用中だと思い、「空床」と表示されたディスプレイ(左)の△△△△の枠を選択した。送信機にはチャネル番号が○○○○とテプラで明示してあるが、看護師は△△△△と思い込んでいた。看護師はディスプレイ(左)の△△△△の枠に患者Aの氏名を登録した後、一時退室モードにしておいた。一時退室モードにするとモニタリングが3分間中断されるため、3分間患者Bの波形は表示されなかった。このため看護師は△△△△の波形が重複していることに気付かなかった。
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・心電図モニタを装着する時は、送信機とセントラルモニタのチャネル番号が一致していることを2名で確認する。・セントラルモニタに登録する送信機のチャネル番号を固定する。・3台のセントラルモニタの情報をリンクさせて、別のモニタでもチャネル番号が重複するとアラートが表示されるようにするという対策が提案されたが業者に相談したところ、不可能とのことであった。
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障害残存の可能性なし
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初回交換時
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午前10時30分、モニタ装着を要する患者Aが入院してきた。担当看護師は本来であれば、(1)詰め所でモニタ本体のチャネル番号を確認し、(2)ディスプレイ上で正しいチャネル画面を開き患者名を入力、(3)ベッドサイドに行き患者にモニタを装着したうえで、(4)詰め所に戻り波形がディスプレイに正しく表示されたかどうかを確認しなくてはならないが、慌てていたため、(1)は行ったが、(2)をせずに(3)を先に行った。その後看護師は詰め所に戻り、(2)を行おうと○○○○画面を選択し、入退床の操作画面を開いた(この時誤って別患者Bの△△△△を選択した状態で入退床画面を開いたと思われる)。入退床操作画面には患者Bの名前が入力されていたが、看護師は一瞬疑問に思ったものの、Bの名前を削除し、Aの名前を上書きした。その結果、もともと空白だった○○○○の欄には無名の状態でAの波形が表示され、△△△△欄にはAとラベルされたBの波形が表示されることになり、スタッフは二時間にわたってBの波形をAのものと認識することとなった。午後1時30分、Bが検査に出棟したにも拘らず波形が表示され続けていることに気づいた。
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患者名を上書きする場合、モニタ本体のチャネルと、画面のチャネル、表示された患者名を入念に確認しなくてはならないが十分でなかった。モニタ装着時の手順不履行があった。
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・送信機の番号と入力画面のモニタ番号が合っているか確認する。・画面の波形が出るかの確認をする。
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障害なし
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初回交換時
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患者Aは徐脈があり、ペースメーカ植え込み術が必要かどうか経過を観察していた。他の患者の入院があり、心電図の送信機を別のものに交換した。患者Aの心電図波形で、Af、徐脈があったため来棟中の循環器医師へ報告した。その後主治医が一時ペーシングを実施した。ペーシング終了後に、看護師が他の患者Bの心電図波形が、患者Aのものとして表示されていたことに気がついた。
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当該患者Aは、入院時より心電図を装着してモニタリングを行っていた。患者が使用していた送信機○○○○は、セントラルモニタ(8人用)で表示されていた。その後患者Bの入院があり、心電図を装着する必要性が生じた。送信機○○○○は、セントラルモニタのチャンネル選択が可能であったため、セントラルモニタ(3人用)で受信するようにした。看護師が、セントラルモニタに患者Bに使用する予定の送信機○○○○の入床・チャンネル設定を行った。しかし、患者A送信機は、新しく△△△△へ変更されたが、チャンネル設定変更を誰もセントラルモニタで行っていなかった。そのため、セントラルモニタ(8人用)、(3人用)の双方に患者Bの心電図波形が送信されていたが、誰も間違いに気づかなかった。モニタがナースステーションの別々の入口にそれぞれ設置されていたので、比較することはなく間違いに気づかなかった。モニタ管理において、口頭で新人や異動者へ指導を行っていたが、成文化されたマニュアルがなかった。
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・送信機を複数のモニタで受信できないように、固定チャンネルへ変更した。・事例の周知を行い、モニタ管理においての方法・手順を再確認した。・モニタマニュアルの成文化を早急に行う。・早急に、新しいモニタへの移行を検討している。
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障害残存の可能性なし
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初回交換時
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A病棟の心電図モニタの送信機が不足したため、B病棟から送信機を借用した。借用した送信機が故障したため業者に修理を依頼した。業者は同じID番号の貸し出し用の送信機をA病棟で故障品と交換した。患者はその送信機を使用していた。業者は修理を完了したが、B病棟に返却したため、A病棟とB病棟に重複したID(周波数)の送信機が存在することになった。A病棟で送信機を使用継続し、B病棟では修理から返却された送信機を患者に装着して使用を開始した。A病棟の患者の送信機をoffにした際に、B病棟の患者の波形がA病棟のモニタに送信されていることがわかった。
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心電図モニタの送信機の電波は隣あるいは上下の病棟に受信される可能性がある。院内の送信機は重複するID番号はない体制になっている。それぞれの病棟に存在する送信機のID番号は把握されている。病棟間で送信機の貸し借りは頻繁に行われているが、故障した場合の対応にはルールが無かった。
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・モニタ送信機の貸し借り、修理等はME部が一括して把握する体制にした。・業者とも話し合いを持ち、修理した送信機と貸し出した送信機を必ず交換する事とした。
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障害なし
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初回交換時
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患者には、夜間のみ(22時から起床時)心電図モニタ装着監視指示が出ていた。22時に看護師が患者に心電図モニタ送信機を装着したが、ナースステーションのメインモニタ画面の電波接続処理を行わなかった。定時巡回(23時5分頃)では、患者は仰向けで布団を口元まであげ、顔を横に向け開眼し、テレビを見ているようであった。看護師が巡回から戻り、23時12分に心電図モニタの電波接続を行うと、心電図モニタはVF(心室細動)であった。直ちに患者のところへ行き、患者の状態を確認すると、呼名反応なく、自発呼吸・脈拍触知ができなかった。緊急ナースコールで当直医・他の看護師を呼び、気道確保・心マッサージを行った。ICUとCCU医師に応援を要請し、救命処置を行った。
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ナースステーションの心電図モニタ画面入力後、速やかに患者の送信機を着ける手順であったが、画面入力中に、他の患者からナースコールがあり、業務が中断した。心電図波形が送られてきていないことに、他の勤務者も気づかなかった。
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・心電図モニタ装着マニュアルの遵守(マニュアル遵守できているかチェックする)。・モニタ監視中の要注意患者に対して、夜間の監視体制を強化する。
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不明
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受信未登録
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朝、血糖測定を実施し、患者と会話を交わした。その際、心電図の送信機の電池表示は確認しなかった。約1時間後訪室した際に、顔色不良、口角から唾液様の流出あり、血圧測定不能、橈骨動脈触知ができなかった。発見時心電図モニタ電波切れでモニタ監視できなかった。急変発見時の心電図波形はほぼフラット(15回/分程度の心拍あり)であった。処置を行ったが回復せず呼吸停止、心停止の確認をされた。セントラルモニタのリコール上、モニタ電波切れであったことがわかった。電池切れしている間は他の患者の対応や血糖測定や体重測定などを行っていて気付かなかった。
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当該患者に使用されていた心電図モニタは送信機付きであった。この機種はベッドサイドモニタ電源を入れていたとしても送信機の電池が切れると作動せず、モニタ画面に『電波切れ』と表示される。電池残量が少なくなると送信機やモニタ画面に表示がなされ、交換が必要になったときはホーンによる知らせがある。心電図モニタ管理において、電池残量確認が不十分であった。電池切れでモニタリングされていなかった間、夜勤看護師3名は患者ケアを行っておりナースステーションに戻っていなかった。7時から勤務となる早出看護師は始業時から夜勤看護師のフォローに入り、以後、ナースステーションに戻らなかった。送信機電池切れの間、勤務者全員ナースステーションに戻っておらず、セントラルモニタ上で電池切れに気付く機会がなかった。
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・週2回、日勤受け持ち看護師が送信機の電池交換を行う。・勤務交替時、検温時、消灯時に電池残量を確認し、少ない場合は交換する。・心電図モニタ管理について再学習する。
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不明
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送信機の電池切れ
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患者は、疾患により二酸化炭素が溜まりやすい状態であり、入眠剤の投与により、呼吸状態が抑制される可能性が高かった。患者が不眠を訴えたため、受け持ち看護師Aが当直医(主治医)指示にてアモバン1錠投与した。受け持ち看護師はCOナルコーシ2スになるおそれがあることを注意し、呼吸状態の変化、酸素飽和度濃度について注意した。休憩に入るため、引き継ぐリーダー看護師Bに睡眠剤内服後SpOが294%~95%で経過していると申し送った。病棟ラウンド中に患者が寝息をたてて入眠しており、リーダー看護師BがベッドサイドのSpOモニタ送信2機でSpO:94パーセント2を確認し、内服による呼吸状態、SpOの変化はなく、休憩後の2看護師Aに呼吸状態に変化がなかったことを伝えた。看護師Aは、セントラルモニタでSpO:295%を確認後、ベッドサイドで患者の状態を観察し、呼吸を確認し、入眠剤の影響による呼吸抑制は少ないと判断した。このときすでに送信機の電池がきれており、実際に確認した数値については他の患者のものであった。その45分後、看護師Aは、セントラルモニタで送信機からの「電波切れ」の表示に気付いた。訪室し患者が呼吸停止状態であることを発見、緊急コールを鳴らし、直に心臓マッサージ・バッグバルブマスク換気を開始した。医師が0.1%アドレナリン静注2回投与20分間心臓マッサージ・バッグバルブマスク換気を施行した。
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セントラルモニタで確認したことを過信し、ベッドサイドで送信機の表示を確認しなかった。また、セントラルモニタの数値を他の患者の数値と見間違えた。モニタ上の患者名の確認ができていなかった。セントラルモニタ上の電池交換・電波切れの表示、アラーム音に気づいていない(アラーム音は1回/20秒「ポーン」と1秒程度の音が鳴るのみ。)SpO2モニタ送信機の電池の残量表示に気づかなかった。(電池の残量が減ったときは電池が切れる約15~30分前に表示され、アラームは鳴らない。)
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・モニタについてスタッフが異常に気が付きにくい傾向にあり、下記について改善した。1.夜間休憩前、後の引継ぎは、セントラルモニタの前で患者氏名、表示の有無、数値、波形の確認を2人の眼で確認して行う。2.夜間ラウンドの前後でセントラルモニタの患者氏名、表示、数値、波形を確認する。3.夜間は送信機を確認しやすい場所に置き、訪室時に必ずSpO値を確認する。24.送信機を使用している場合は、必ず送信機の液晶画面のSpO値と電池マーク2の表示を意識して確認するよう明文化し、周知する。5.セントラルモニタの確認は患者氏名、数値、波形、メッセージ表示を確認する。6.夜間はセントラルモニタが見える位置で記録などをすることは今後も継続し、意識的、定期的に30分に1回にモニタを確認する。・また、送信機の電波切れやモニタの異常に気付きやすいようにアラームの頻度やモニタの表示についてメーカーに改善を依頼した。1.送信機の電池残量が表示される時間帯は電池切れ前の15分であり、この間送信機からアラーム音がならない。送信機の電圧が1.8V以下にならないと電池残量が表示されないため、常時表示できないか。2.電波切れ時のアラーム音について20秒に1回「ポ~ン」という音がなるが、聞き逃しやすいため、警告アラームに変更できないか。3.セントラルモニタのディスプレイを改善して監視しやすくできないか。
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死亡
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送信機の電池切れ
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患者は肺炎、COPD急性憎悪で当院に紹介されICUに入院した。事象発生時は、症状の安定見られ一般病棟で加療していた。患者は認知症があり不穏行動が見られるため、体幹抑制・両上肢抑制・両手ミトンを使用していた。心電図モニタの接続部をはずす事が多くみられていた。担当看護師が隣の患者を訪室すると、同室患者の家族が来院しており患者に呼びかけていた為、異変に気付いた。意識なく、橈骨動脈触れず、SpO2測定不能であった。発見した時、心電図モニタは子機の接続部分が外れていた。患者の様子の最終確認時間は約30分前であり、その時はモニタ外れはなく、開眼し発語が聞かれていた。
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患者はSpOのモニタリングを目的2として心電図モニタを装着していた。検温のためスタッフが詰所に居らずアラーム音が聞こえなかった。患者は加齢に伴う認知症があり、説明してもモニタ装着の必要性を理解できず、除去する行動があった。子機送信部の外れが繰り返されていたので、物的工夫が必要であった。
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・各病棟の心電図モニタラウンドを開始し、現状を調査する。・適正な使用やアラーム音量、アラーム設定を指導する。・心電図モニタが監視できるような、アラームが聞こえるように勤務体制を検討する。(休憩時間、検温時間や体制、業務内容等)・心電図モニタには新旧様々な機種があり、機種ごとの取り扱いや機能を臨床工学士により研修会を開く。
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死亡
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受信患者間違い
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看護師Aが夕食前の血糖値を測定し「226mg/dL」であった。指示のノボリンR注を4単位施行するため、準備を行う。看護師Bに確認してもらいながら準備した。看護師Aがインスリン施行中、用事があるため看護師Cが病室にはいってきた。施行されている注射器が違うことに気付き、ノボリンR4単位準備するところ実際には40単位(ツベルクリン用注射器に0.4mL)準備・実施されたことが判明。医師へ報告し、救急処置(血管確保・血糖測定・低血糖時50%ブドウ糖注射液40mL(3回の投与等)を行った。患者はその後回復した。
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インスリンの注射をすることが2回目であった(インスリン施行患者が少ない病棟であった)。インスリンの量・単位を把握していなかった。インスリン専用シリンジとツベルクリン注射器を間違った。ダブルチェックが不十分(一緒に確認した看護師は他の作業をしながらであったため集中できず気付かなかった)。新人看護師の経験回数の少ない処置について指導結果確認・評価が不十分であった。スタッフが新人看護師の進捗状況を共有できていなかった。
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・緊急科長会議開催し、事例共有し各部署でも共有する。・病棟、緊急詰所会開催する。・医療安全ニュース作成・配布する。・インスリン専用注射器の明示する。・血糖測定器とインスリン用の注射器を一緒に置く。・病棟全体で確認行動の見直しを行う(ながら確認を行わない)。・教育研修で量・単位の指導を行う。・インスリン教育時の指導内容検討する。・曖昧な点を自分で発信できるよう指導する。・新人看護師をサポートするそれぞれの立場の職員への教育・指導検討する。
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注射薬
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障害残存の可能性がある(低い)
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○新人看護師は11ヶ月の経験であるため、ほぼ日常の業務は行えており、今回のインスリンの準備についても、通常の手順に則って看護師Bの確認を受けている。しかし、確認を依頼された看護師Bの確認作業が十分ではない。○注射薬を準備する際の業務工程や、環境を見直し、本来取り決められている確認の作業が出来なかった背景・要因を検討するとよい。○インスリン製剤を払い出す際に、インスリン専用シリンジを一緒に払い出すなど、インスリンには専用の注射器があるという意識付けは必要である。○インスリンは極少量で効果がある薬剤であり、使用量を間違えると死に至らしめる可能性のある劇薬であるという教育を行うことも大事である。
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看護師(0年11ヶ月)
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nan
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Subsets and Splits
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