ID
stringlengths
13
13
Category
stringclasses
12 values
Context
stringlengths
1
4.96k
Question
stringlengths
7
248
GroundtruthAnswer
stringlengths
2
663
JCRRAG_017601
法律
3. 確約手続きの導入 従来の景品表示法では、不当表示などの違反行為が認められた場合、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。また、違反行為とは認められなくても、違反のおそれがあると消費者庁などが判断すれば、行政指導の処分を受けます。 措置命令や課徴金納付命令は、違反行為が意図的ではなく、積極的に是正に取り組んだ場合でも、違反行為が認められれば避けることができません。そのため、自主的な申告や改善の取り組みなど、是正措置を講じる意欲が失われていると問題視されていました。 この問題点を改善するため、景品表示法の改正により確約手続きが導入されます(同法第26条~33条)。 確約手続きは、事業者が自主的に是正措置を講じることで措置命令や課徴金納付命令を回避できる制度で、違反行為の迅速な解消が期待できます。 一般消費者による自主的かつ合理的な商品、及び役務の選択を確保する上で必要があると認める場合に行うことができます。 3-1. 確約手続きの流れ 確約手続きの流れとしては、違反が疑われる行為が見つかった場合、内閣総理大臣が疑いの理由となった行為の概要などを行為者に通知します。通知を受けた行為者は、是正に必要な措置に関する計画(是正措置計画)を作成し、通知を受けてから60日以内に内閣総理大臣に申請します。 是正措置計画の内容が十分であると内閣総理大臣から認められると、措置命令や課徴金納付金命令を受けないことが確約されます。ただし、計画通りに是正措置が行われない場合や、虚偽または不正な事実によって認定を受けたような場合は認定が取り消され、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。 3-2. 確約手続きの対象外となるケース 確約手続きは、違反行為をしたすべての事業者が利用できるわけではありません。次のようなケースでは、確約手続きの対象外です。 通知を受けた日などから遡って10年以内に法的措置を受けていた場合 根拠がないことを認識しながら表示するなど、悪質かつ重大な場合 課徴金制度の見直し 不当表示を行なった事業者には、課徴金の納付が命じられます。 不当表示に対する措置命令を受けたにもかかわらず命令に違反した場合、違反者や違反者が所属する法人に対して、罰金が科せられる可能性があります。しかし、罰金には上限があるため、不当表示によって多額の利益を得ていると、違反者の手元に利益が残るという不都合が生じます。 課徴金は、このような不都合を解消し、不当表示を抑止するために設けられた制度です。課徴金制度について、景品表示法の改正により次のような見直しが行われます。 4-1. 課徴金を計算するための売上額を推計できる規定の整備 課徴金の金額は、不当表示が行われた商品やサービスの売上額に3%を乗じて計算します。 課徴金を計算するためには、課徴金の対象となる商品やサービスの正確な売上額について、事業者から報告を受けることになります。しかし、売上データを把握していない事業者から適切な報告が行われず、課徴金の計算に時間がかかるケースが少なくありませんでした。 そのため、売上額が適切に報告されなくても迅速に課徴金納付命令を出せるよう、課徴金計算の基礎となる売上額を推計できる規定が整備されました(同法第8条4項)。 4-2. 違反を繰り返す事業者に対する課徴金の金額が1.5倍に 不当表示により、措置命令や課徴金命令を受けたにもかかわらず、違反行為を繰り返す事業者も一定数います。現行の命令では抑止力が決して十分ではないため、違反行為を繰り返した事業者に納付が命じられる課徴金の金額が加算されます。 具体的には、違反行為から遡って10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある場合、課徴金が1.5倍(売上額の4.5%)まで加算されます(同法第8条5項、6項)。
確約手続きにおいて、対象となるケースと対象外となるケースとの違いを教えてください。
確約手続きの対象となるケースは、一般消費者による自主的かつ合理的な商品、及び役務の選択を確保する上で必要があると認める場合に行うことができます。 一方で、対象外となるケースは、通知を受けた日などから遡って10年以内に法的措置を受けていた場合や、根拠がないことを認識しながら表示するなど、悪質かつ重大な場合となっています。
JCRRAG_017602
法律
5. 直罰規定の導入 直罰規定とは、違反行為に対する措置命令などの処分を経ることなく、即座に罰金の対象とできる規定です。優良誤認表示または有利誤認表示をした場合、直罰規定により100万円以下の罰金が科されます。 不当表示のうち、優良誤認表示と有利誤認表示に対して「直罰規定」が導入されます(同法第48条)。 優良誤認表示 商品やサービスの品質、性能などを、実際よりも著しく優れている、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示 有利誤認表示 価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示 6. 適格消費者団体による開示要請規定の導入 適格消費者団体は、不特定かつ多数の消費者の利益を擁護するため、消費者契約法上の差止請求権を行使するために必要な適格性を有する消費者団体として、内閣総理大臣の認定を受けた法人です。 適格消費者団体が事業者に対し、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の開示を事業者に対して要請できるようになります。要請を受けた事業者は、営業の秘密が含まれるなどの合理的な理由がある場合を除き、要請に応じる努力義務を負います(同法第35条)。 不特定かつ多数の消費者の利益を擁護するために差止請求権を行使するために必要な適格性を有する消費者団体として内閣総理大臣の認定を受けた法人を「適格消費者団体」といいます。全国に26団体あります。 また、適格消費者団体のうちから新たな認定要件を満たす団体として内閣総理大臣の認定を受けた法人を「特定適格消費者団体」といいます。全国に4団体あります。
不当表示のうち、優良誤認表示と有利誤認表示の違いを教えてください。
優良誤認表示とは、商品やサービスの品質、性能などを実際よりも著しく優れている、または他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示のことを指します。 一方、有利誤認表示とは、価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示のことを指します。
JCRRAG_017603
法律
5. 直罰規定の導入 直罰規定とは、違反行為に対する措置命令などの処分を経ることなく、即座に罰金の対象とできる規定です。優良誤認表示または有利誤認表示をした場合、直罰規定により100万円以下の罰金が科されます。 不当表示のうち、優良誤認表示と有利誤認表示に対して「直罰規定」が導入されます(同法第48条)。 優良誤認表示 商品やサービスの品質、性能などを、実際よりも著しく優れている、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示 有利誤認表示 価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示 6. 適格消費者団体による開示要請規定の導入 適格消費者団体は、不特定かつ多数の消費者の利益を擁護するため、消費者契約法上の差止請求権を行使するために必要な適格性を有する消費者団体として、内閣総理大臣の認定を受けた法人です。 適格消費者団体が事業者に対し、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の開示を事業者に対して要請できるようになります。要請を受けた事業者は、営業の秘密が含まれるなどの合理的な理由がある場合を除き、要請に応じる努力義務を負います(同法第35条)。 不特定かつ多数の消費者の利益を擁護するために差止請求権を行使するために必要な適格性を有する消費者団体として内閣総理大臣の認定を受けた法人を「適格消費者団体」といいます。全国に26団体あります。 また、適格消費者団体のうちから新たな認定要件を満たす団体として内閣総理大臣の認定を受けた法人を「特定適格消費者団体」といいます。全国に4団体あります。
適格消費者団体と特定適格消費者団体の違いを教えてください。
適格消費者団体とは、不特定かつ多数の消費者の利益を擁護するため、消費者契約法上の差止請求権を行使するために必要な適格性を有する消費者団体として、内閣総理大臣の認定を受けた法人です。 一方、特定適格消費者団体とは、全国に26団体ある適格消費者団体のうちから新たな認定要件を満たす団体として内閣総理大臣の認定を受けた法人のことを指します。
JCRRAG_017604
法律
3.住所を非表示にするメリットとデメリット 代表取締役等住所非表示措置を利用する最大のメリットは、代表取締役などのプライバシーを保護できる点です。住所の一部が非表示となるので、自宅を特定されるリスクが抑えられ、安心して会社経営を行うことができます。 また、起業したくても住所を知られることに抵抗感がある人にとっては、起業するハードルが下がると考えられます。たとえば、芸能人やスポーツ選手、インフルエンサーといった有名人、子どもがいる方や女性などが起業するうえで、後押しとなる制度といえるでしょう。 ただし、住所非表示措置にはデメリットも少なくありません。住所を表示することは会社に対する信頼性と関係するため、非表示にすると次のような不利益が生じる可能性があります。 3-1. 金融機関からの融資が不利になる 金融機関は、融資に関する審査を行う際、代表取締役の資産状況や信頼性を重視します。そして、代表取締役の住所は資産状況や信頼性を審査するうえで、重要な項目のひとつになるのです。 そのため、登記事項証明書などで住所が非表示だと、審査が困難であるとして融資を拒否されたり、手続きに時間がかかったりする可能性があります。 3-2. 取り引きや手続きにかかる手間が煩雑になる 不動産の取り引きや、法務上の手続きなどを進める際、代表取締役の住所を証明するため、登記事項証明書の提出が必要となるケースが少なくありません。住所が表示されていないと、追加の証明書が必要になるなど、取り引きや手続きの手間が煩雑化し、時間とコストがかかる可能性があります。 4. 住所を非表示にするための手続き 住所を非表示にするには、株式会社の設立などを登記申請する際に、非表示を希望する旨を法務局の登記官に申し出なければなりません。 申し出にあたっては、書類の提出が必要となりますが、上場会社か上場会社以外の株式会社かによって、提出書類が異なります。提出書類を次に紹介しますが、具体的にどのような書類を提出すればよいかは、申し出を行う際に確認するようにしましょう。 4-1. 上場会社の場合 株式会社の株式が上場されていることを認めるに足りる書面の提出が必要です。 4-2. 上場会社以外の株式会社の場合 次の3点の書類を提出する必要があります。 株式会社が受取人として記載された書面がその本店の所在場所に宛てて配達証明郵便により送付されたことを証する書面など 代表取締役等の氏名及び住所が記載されている市町村長などによる証明書 (例:住民票の写しなど) 株式会社の実質的支配者の本人特定事項を証する書面 (例:資格者代理人の法令に基づく確認の結果を記載した書面など) 6. 代表取締役等住所非表示措置が終了するケース 代表取締役等住所非表示措置が講じられた後、次のようなケースで登記官の判断により住所非表示措置が終了する場合があります。 住所非表示措置を講じられた会社が、住所非表示措置を希望しない旨を申し出た 住所非表示措置を講じられた会社の本店が、所在場所に実在すると認めらない(登記記録が閉鎖された場合を除く) 住所非表示措置を講じられた会社が、上場会社ではなくなった(登記記録が閉鎖された場合を除く) 住所非表示措置を講じられた会社の閉鎖された登記記録について、復活すべき事由があると認められた(復活すべき事由がある旨を会社自身が申し出た場合を除く)
代表取締役等住所非表示措置によって、住所を非表示にするメリットとデメリットを教えてください。
代表取締役等住所非表示措置を利用する最大のメリットは、代表取締役などのプライバシーを保護できる点です。住所の一部が非表示となるので、自宅を特定されるリスクが抑えられ、安心して会社経営を行うことができます。 一方、デメリットとしては、住所を表示することは会社に対する信頼性と関係するため、金融機関からの融資が不利になる、取り引きや手続きにかかる手間が煩雑になる、などのデメリットが発生する可能性があります。
JCRRAG_017605
法律
3.住所を非表示にするメリットとデメリット 代表取締役等住所非表示措置を利用する最大のメリットは、代表取締役などのプライバシーを保護できる点です。住所の一部が非表示となるので、自宅を特定されるリスクが抑えられ、安心して会社経営を行うことができます。 また、起業したくても住所を知られることに抵抗感がある人にとっては、起業するハードルが下がると考えられます。たとえば、芸能人やスポーツ選手、インフルエンサーといった有名人、子どもがいる方や女性などが起業するうえで、後押しとなる制度といえるでしょう。 ただし、住所非表示措置にはデメリットも少なくありません。住所を表示することは会社に対する信頼性と関係するため、非表示にすると次のような不利益が生じる可能性があります。 3-1. 金融機関からの融資が不利になる 金融機関は、融資に関する審査を行う際、代表取締役の資産状況や信頼性を重視します。そして、代表取締役の住所は資産状況や信頼性を審査するうえで、重要な項目のひとつになるのです。 そのため、登記事項証明書などで住所が非表示だと、審査が困難であるとして融資を拒否されたり、手続きに時間がかかったりする可能性があります。 3-2. 取り引きや手続きにかかる手間が煩雑になる 不動産の取り引きや、法務上の手続きなどを進める際、代表取締役の住所を証明するため、登記事項証明書の提出が必要となるケースが少なくありません。住所が表示されていないと、追加の証明書が必要になるなど、取り引きや手続きの手間が煩雑化し、時間とコストがかかる可能性があります。 4. 住所を非表示にするための手続き 住所を非表示にするには、株式会社の設立などを登記申請する際に、非表示を希望する旨を法務局の登記官に申し出なければなりません。 申し出にあたっては、書類の提出が必要となりますが、上場会社か上場会社以外の株式会社かによって、提出書類が異なります。提出書類を次に紹介しますが、具体的にどのような書類を提出すればよいかは、申し出を行う際に確認するようにしましょう。 4-1. 上場会社の場合 株式会社の株式が上場されていることを認めるに足りる書面の提出が必要です。 4-2. 上場会社以外の株式会社の場合 次の3点の書類を提出する必要があります。 株式会社が受取人として記載された書面がその本店の所在場所に宛てて配達証明郵便により送付されたことを証する書面など 代表取締役等の氏名及び住所が記載されている市町村長などによる証明書 (例:住民票の写しなど) 株式会社の実質的支配者の本人特定事項を証する書面 (例:資格者代理人の法令に基づく確認の結果を記載した書面など) 6. 代表取締役等住所非表示措置が終了するケース 代表取締役等住所非表示措置が講じられた後、次のようなケースで登記官の判断により住所非表示措置が終了する場合があります。 住所非表示措置を講じられた会社が、住所非表示措置を希望しない旨を申し出た 住所非表示措置を講じられた会社の本店が、所在場所に実在すると認めらない(登記記録が閉鎖された場合を除く) 住所非表示措置を講じられた会社が、上場会社ではなくなった(登記記録が閉鎖された場合を除く) 住所非表示措置を講じられた会社の閉鎖された登記記録について、復活すべき事由があると認められた(復活すべき事由がある旨を会社自身が申し出た場合を除く)
住所を非表示にするための手続きにおいて、上場会社の場合と上場会社以外の株式会社の場合の違いを教えてください。
上場会社の場合は、株式会社の株式が上場されていることを認めるに足りる書面の提出が必要です。 一方、上場会社以外の株式会社の場合は、「株式会社が受取人として記載された書面がその本店の所在場所に宛てて配達証明郵便により送付されたことを証する書面」「代表取締役等の氏名及び住所が記載されている市町村長などによる証明書」「株式会社の実質的支配者の本人特定事項を証する書面」の3つの書面を提出する必要があります。
JCRRAG_017606
法律
0. 遺言書には必ず従わなければならない? 亡くなった方(被相続人)が遺言書を残していた場合、記載された内容にもとづいて財産を分け合うことが原則です。しかし、残された遺言書に従うと相続できる財産が少なすぎるなど、内容に納得できない場合もあるでしょう。 このように、内容に納得できない遺言書が残されていても、必ず従わなければならないのでしょうか? 遺言書の作成にはいくつものルールがあり、ルールが守られずに作成された遺言書は無効となります。もし、遺言書が無効だった場合は内容に従う必要がなく、財産を相続する法的な権利を持つ人(法定相続人)が財産の分け方を決めることができます。 また、遺言書が有効なものであっても、相続人などから同意を得られているような場合、やはり内容に従う必要がありません。 このコラムでは、納得できない遺言書が見つかった場合の対応や、遺言書が無効となるケースなどを相続問題に詳しい弁護士が解説します。遺言書の内容に納得できないと感じた方はぜひお読みください。 1. 作成方法が異なる3種類の遺言書 遺言書には、大きく次の3種類があり、それぞれ作成方法が異なります。 自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言 遺言書を作成する方法や記載できる内容には、さまざまなルールがあります。ルールが守られていない遺言書は無効となるため、内容に従う必要がありません。 遺言書が無効になるケースについて、3種類の遺言書で共通点もありますが、異なる点も多いので、まずはそれぞれの特徴を確認しておきましょう。 1-1. 自筆証書遺言 相続の対象となる財産の一覧(財産目録)を除き、全文と日付、氏名を遺言者(遺言を作成する人)が自筆(手書き)する遺言書です。 自筆証書遺言は、遺言者が一人で作成できる反面、作成のルールをきちんと理解せずに作成してしまい、無効となりやすい遺言書でもあります。自筆証書遺言が残されていた場合、無効な遺言書となっていないか注意深く確認するようにしましょう。 1-2. 公正証書遺言 2人以上の証人による立会いのもとで、遺言者が公証人に遺言書の内容を口頭で伝え、公証人がその内容を筆記する方法で作成する遺言書です。公証人は裁判官や検察官、弁護士など、法律実務の経験が豊かな人が務めるため、作成方法や内容が原因で無効となる可能性は低いでしょう。 ただし、公正証書遺言だからといって絶対に無効ではないとは言い切れません。後ほど説明する公正証書遺言が無効となるケースを確認しておきましょう。 1-3. 秘密証書遺言 遺言者が遺言書を自ら作成したうえで、2人以上の証人とともに公証人へ提出することにより、遺言書の存在を証明してもらえる遺言書です。 作成の流れとしては、まず遺言者が署名・捺印した遺言書を封筒に入れ、遺言書に用いた印章で封印します。封印した遺言書を証人2人以上の立会いのもとで公証人に提出し、自身の遺言書であることや氏名、住所を申述します。 その後、公証人が提出された日付と遺言者が申述した内容を封筒に記載したうえで、遺言者と証人が署名・捺印します。 秘密証書遺言は全文を自筆する必要がないなど、作成方法のルールが自筆証書遺言ほど厳格ではありません。しかし、公証人が遺言書を作成してくれるわけではないので、やはり作成方法や内容などが原因で無効となる可能性があります。
自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを教えてください。
自筆証書遺言とは、相続の対象となる財産の一覧を除き、全文と日付、氏名を遺言者が手書きの自筆で書く遺言書です。 一方、公正証書遺言は、2人以上の証人による立会いのもとで、遺言者が裁判官や弁護士などの公証人に遺言書の内容を口頭で伝え、公証人がその内容を筆記する方法で作成する遺言書です。
JCRRAG_017607
法律
5. 遺言書の無効を主張する場合の対応 内容に納得できない遺言書や、無効の可能性が高い遺言書が見つかっても、勝手に無効な遺言書として扱うことはできません。次のような手続きにより、遺言書の無効を主張していくことになります。 遺産分割協議(話し合い) 遺言無効確認調停 遺言無効確認訴訟 5-1. 遺産分割協議(話し合い) もし、見つかった遺言書が有効であれば、書かれている内容に従って遺産を分け合うことが原則です。 しかし、遺言書の内容に従いたくない旨をほかの相続人に伝え、相続人の全員が同意すれば、たとえ有効な遺言書だったとしても従う必要はありません。相続人同士で話し合い(遺産分割協議)を行い、遺産の分け方を決めることができるのです。 なお、相続人以外で遺言書によって財産を受け取る人や団体(受遺者)がいる場合は、受遺者の同意も必要です。また、遺言の内容を実現するための手続きを行う遺言執行者が遺言書で指定されていれば、遺言執行者の同意も得なければなりません。 遺言書が無効だと考えている場合は、ほかの相続人などに無効であることを主張します。遺言書の無効について異論が出なければ、遺言書の内容には従わず、財産の分け方を決めていくことになります。 遺言書の無効を認めない相続人がいるような場合は、遺言無効確認調停や訴訟の手続きに進み、遺言書の有効性を争うことになります。 5-2. 遺言無効確認調停 調停とは、家庭裁判所の裁判官と2人の調停委員で構成する調停委員会が当事者の間に入り、話し合いを行う手続きです。調停委員は弁護士や大学教授などの専門家が選ばれます。 調停を通じて遺言書が無効かどうかについて話し合い、合意に至れば調停が成立となります。ただし、あくまでも話し合いによって解決を目指す手続きなので、調停に進んでも争いに決着がつくとは限りません。 話し合いが合意に至らなかったり、相手方が調停に参加しなかったりしたため、調停が不成立となった場合は、遺言無効確認訴訟に移行します。 5-3. 遺言無効確認訴訟 訴訟では、当事者が遺言書の無効を主張したり、裏付けとなる証拠を提出したりして、遺言書が無効かどうかを地方裁判所の裁判官が判断します。裁判官の判決という形で争いに決着がつくことになりますが、訴訟の過程で当事者がお互いに譲歩し、合意に至るケースもあります(和解)。
遺言無効確認調停と遺言無効確認訴訟の違いを教えてください。
遺言無効確認調停とは、家庭裁判所の裁判官と2人の調停委員で構成する調停委員会が当事者の間に入り、話し合いを行う手続きです。調停委員は弁護士や大学教授などの専門家が選ばれます。 一方、遺言無効確認訴訟とは、当事者が遺言書の無効を主張したり、裏付けとなる証拠を提出したりして、遺言書が無効かどうかを地方裁判所の裁判官が判断します。
JCRRAG_017608
法律
ステマがペナルティの対象に 2023年10月1日より、ステマ(ステルスマーケティング)が景品表示法(景表法)にもとづく規制対象となる「不当表示」に指定されました。 10月以降にステマを行なってしまうと、社名の公表といったペナルティを受け、悪質な場合は罰金刑や懲役刑の対象になる可能性があります。 芸能人やインフルエンサーにSNSなどで商品やサービスを紹介するよう依頼したことがある企業は、今後、ペナルティを受けることになるのか不安に感じるかもしれません。 1. ステマの意味と種類 ステマとは、ステルスマーケティングの略称で、商品やサービスに関する広告、宣伝であることを消費者に隠して行う広告・宣伝活動を意味します。 ステマには大きく分けてなりすまし型と第三者への利益提供型があります。 なりすまし型 第三者への利益提供型 1-1. なりすまし型 事業者自身や、事業者から依頼された業者が一般消費者になりすまし、ある商品やサービスを褒める口コミを投稿したり、記事を公開したりする方法です。 また、競合となる商品やサービスに対し、悪い評価を投稿する場合も含まれます。 1-2. 第三者への利益提供型 広告主から依頼された有名な芸能人やインフルエンサーなどが、宣伝・広告であることを隠し、SNSなどで商品やサービスを紹介したり、褒めたりする方法です。 なお、ステマにあたるかどうかに報酬の有無は関係なく、無報酬であったとしても、宣伝であることを隠していればステマに該当します。
ステルスマーケティングにおけるなりすまし型と第三者への利益提供型の違いを教えてください。
なりすまし型とは、事業者自身や、事業者から依頼された業者が一般消費者になりすまして、商品やサービスを褒める口コミを投稿したり、記事を公開したりする方法です。 一方、第三者への利益提供型は、広告主から依頼された有名な芸能人やインフルエンサーなどが、宣伝・広告であることを隠し、SNSなどで商品やサービスを紹介したり、褒めたりする方法です。
JCRRAG_017609
法律
3. 従来の規制対象となる表示とステマの取扱い 日本では、消費者をだましたり、誤解を招いたりするような広告表現を「不当表示」と位置付け、景品表示法(景表法)により規制してきました。 具体的には、事業者が供給する商品・サービスについて行う次のような表示を不当表示として禁止しています(景品表示法第5条)。 優良誤認表示(同条1号) 有利誤認表示(同条2号) 指定された不当表示(同条3号) 3-1. 優良誤認表示 商品やサービスの品質、性能などを、実際よりも著しく優れている、または、他社製品よりも著しく優れていると、消費者に誤解を与えるような表示です。 たとえば、次のような表示が該当します。 中古自動車の広告で、実際の走行距離は10万kmなのに「3万㎞」と表示した 予備校の広告で、他校と適切に比較していないのに「合格実績NO.1」と表示した 3-2. 有利誤認表示 価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示です。 たとえば、次のような表示が該当します。 食品の広告で、実際は他社商品と同等の容量なのに、他社商品の2倍であるかのように表示した 通信会社の広告で、割引サービスを除外した他社の料金と比較しているのに、自社が最安であるかのように表示した 3-3. 指定された不当表示 優良誤認表示や有利誤認表示に該当しないものの、消費者に誤解を与える恐れがある表示については、内閣総理大臣が個別に不当表示として指定しています。 たとえば、次のような表示が不当表示として指定されています。 無果汁の清涼飲料水等についての表示(昭和48年公正取引委員会告示第4号) 果物の名前や絵を用いた無果汁のドリンクやアイスなどについて、「無果汁・無果肉」であることを明確にしていない表示など 商品の原産国に関する不当な表示(昭和48年公正取引委員会告示第34号) 原産国以外の地名や国名、国旗を表示するなど、商品の原産国の判別が困難な表示など 消費者信用の融資費用に関する不当な表示(昭和55年公正取引委員会告示第13号) 消費者金融や貸金業者などに関する表示で、実質年利を明瞭に記載していない表示など 不動産のおとり広告に関する表示(昭和55年公正取引委員会告示第14号) 存在しない不動産や、取り引きの対象ではない不動産に関する表示など おとり広告に関する表示(平成5年公正取引委員会告示第17号) 取り引きのための準備ができていない商品やサービスに関する表示、供給量が著しく限定されていることを明示していない表示など 有料老人ホームに関する不当な表示(平成16年公正取引委員会告示第3号) 施設やサービス、職員数が明瞭にされていない有料老人ホームに関する表示など 3-4. 従来の景表法によるステマへの対応 ステマ自体はこれまで、不当表示として指定されていなかったため、表示内容が優良誤認表示や有利誤認表示に該当しなければ、不当表示とは扱われませんでした。 たとえば、ある企業から報酬を受け取った芸能人が、宣伝であることを隠し、その企業の商品を自身のSNSで紹介するとします。 その際、実際よりも優れた品質や性能があるように誤解させる内容を投稿した場合、優良誤認表示に該当するため、不当表示として扱われます。 しかし、品質や性能を誇張せずに紹介したのであれば、優良誤認表示にも有利誤認表示にも該当しないため、不当表示とはならないのです。 つまり、ステマをした場合でも、内容によっては必ずしも不当表示にあたるとは限りませんでした
指定された不当表示のうち、おとり広告に関する表示と、不動産のおとり広告に関する表示の違いを教えてください。
おとり広告に関する表示とは、取り引きのための準備ができていない商品やサービスに関する表示、供給量が著しく限定されていることを明示していない表示などを指します。 一方、不動産のおとり広告に関する表示とは、存在しない不動産や、取り引きの対象ではない不動産に関する表示などを指します。
JCRRAG_017610
法律
5. 規制対象のステマに該当する表示方法 消費者庁は、次の2点を満たす表示方法が、規制対象となるステマに該当するとしています。 自社の供給する商品やサービスの取り引きについて事業者が行う表示 事業者による表示であると消費者が判別するのが困難な表示 消費者庁の運用基準をもとに、それぞれの表示について説明します。 6. 自社の供給する商品やサービスの取り引きについて事業者が行う表示 事業者ではない第三者が表示しているように見えるものの、実際には事業者による表示だと認められる表示のことです。 消費者庁の運用基準では、事業者が表示内容の決定に関与したと認められる場合、つまり、客観的に見て、第三者の自主的な意思による表示内容と認められない場合に、事業者が行う表示に該当するとしています。 さらに、事業者が行う表示は、「事業者が自ら行う表示」と「事業者が第三者をして行わせる表示」に分類されます。 6-1. 事業者が自ら行う表示 たとえば、事業者自身が自社の商品・サービスなどについて紹介や説明をする一般的な広告・宣伝活動は、もちろん問題ありません。 注意する必要があるのは、事業者と一体と認められる従業員や、事業者の子会社の従業員などが、事業者の商品やサービスに関して表示した場合です。 たとえば、商品やサービスの開発・販売にかかわる部署の従業員が、認知向上や販売促進などの目的で表示した場合、運用基準では、事業者が自ら行う表示に該当するとしています。 一方、開発や販売に関与していない従業員が認知向上などを目的とせずに行なった場合は、事業者が自ら行う表示に該当しません。 従業員による表示が、事業者が自ら行う表示に該当するかどうかは、事業者内における従業員の地位や立場、権限、担当業務、表示目的などを考慮して判断されます。 6-2. 事業者が第三者をして行わせる表示 まず、事業者が第三者に対し、表示内容について明示的に依頼・指示する場合が該当します。 たとえば、次のような行為です。 事業者が第三者に対してSNSや口コミサイト上に、自社の商品やサービスについて表示させる ECサイトに出店する事業者がブローカーや自社商品の購入者に依頼してレビューを表示させる 事業者がアフェリエイトプログラムを用いた表示を行う際、アフェリエイターに委託し、自社の商品やサービスについて表示させる 上記以外にも、他の事業者に依頼し、競合の商品やサービスについて、自社商品・サービスと比較した低い評価を表示させる場合も含まれます。 また、明示的な依頼・指示がなくても、事業者が第三者をして行わせる表示に該当する可能性があります。 たとえば、事業者が第三者の表示内容を決定できる関係性があり、第三者の自主的な意思による表示と認められないような場合などが考えられます。 明示的な依頼・指示がなくても、事業者が第三者をして行わせる表示に該当するかどうかは、事業者と第三者との関係性、やり取りの内容などを踏まえて判断されます。 6-3. 事業者の表示に該当しないケース SNSへの投稿を依頼するなど、事業者が第三者の表示に関与した場合でも、表示内容が第三者の自主的な意思によるものと認められれば、事業者の表示には該当しません。 たとえば次のようなケースが考えられます。 事業者が第三者に自らの商品などを無償で提供し、SNSなどへの表示を依頼したものの、第三者が自主的な意思にもとづく内容を投稿した ECサイトへのレビュー投稿への謝礼として、投稿者に対してクーポンなどを配る場合で、第三者が自主的な意思にもとづく内容を投稿した 事業者がSNS上で行うキャンペーンに応募するため、第三者が自主的な意思にもとづく内容を投稿した 事業者が自社のウェブサイト上に第三者の表示を掲載するケースで、表示の恣意的な抽出や表示内容の変更などを行わずにそのまま引用した
ステマ規制がされる以前に、不当表示となる場合とならない場合の違いを教えてください。
ある企業から報酬を受け取った芸能人が、宣伝であることを隠し、その企業の商品を自身のSNSで紹介した場合、実際よりも優れた品質や性能があるように誤解させる内容を投稿した場合、優良誤認表示に該当するため、不当表示として扱われました。 しかしその一方で、品質や性能を誇張せずに紹介した場合、優良誤認表示にも有利誤認表示にも該当しないため、不当表示とはならなかったのです。
JCRRAG_017611
法律
パタハラの定義 パタハラとは、いわゆる「パタニティハラスメント」のことで、主に男性労働者が育児のために、育児休業(育休)、時短勤務などの制度の利用を希望した場合や、これらの制度を使ったことを理由として、上司や他の労働者から嫌がらせを受けたり、就業環境が害されることを指します。 パタハラも、その他のハラスメントと同様に、重大なハラスメントの1つであるため、事業主はパタハラを未然に防止するための措置を講ずる必要があります。 1. マタハラとの違い パタハラとよく似た言葉・概念に、「マタハラ」があります。 これは、「マタニティハラスメント」のことで、女性労働者が妊娠・出産したこと、産前・産後休業や育休取得を実際に取得したことのみならず、取得を希望したことに対して、上司や他の労働者から、嫌がらせや不利益な扱いを受けることを指します。 わかりやすく言うと、育休取得などに対して、男性社員への心無い言動や不利益な取り扱いは「パタハラ」、女性社員に対しては「マタハラ」ということになります。 ただし、言葉や概念は異なりますが、同じハラスメントであるため、ハラスメントの種類にかかわらず、事業主はこれらのハラスメントを防止する必要がある点については変わりません。 2. パタハラに関する裁判例 実際にパタハラを受けた労働者から裁判を提起され、パタハラが認められた裁判例があります。 ここからは、パタハラの裁判例を、ご紹介します。 2-1. 育休復帰後に昇給・昇格試験を受験できなかったケース 【ケース】 病院に勤務している男性が、2010年に育児休暇の取得を申請したところ、これを理由に2011年度の職能給の昇給が認められず、昇格試験も受験できなかった事例です(医療法人稲門会(いわくら病院)事件)。 【判決】 判決では、これらの対応は育児・介護休業法に違反するとされ、企業側に慰謝料15万円の支払いが命じられました。 2-2. 育休復帰後に不当な部署異動をさせられたケース 【ケース】 スポーツメーカーに勤務する男性社員が、育休からの復帰直後にオフィス勤務から、経験のない物流センターへ部署異動させられた事例です(アシックス事件)。 【判決】 明確な内容は明らかになっていませんが、本件に関しては和解が成立したといわれています。
パタニティハラスメントとマタニティハラスメントの違いを教えてください。
パタニティハラスメントは、男性労働者が育児のために、育児休業(育休)、時短勤務などの制度の利用を希望した場合や、これらの制度を使ったことを理由として、上司や他の労働者から嫌がらせを受けたり、就業環境が害されることを指します。 一方、マタニティハラスメントとは、女性労働者が妊娠・出産したこと、産前・産後休業や育休取得を実際に取得したことのみならず、取得を希望したことに対して、上司や他の労働者から、嫌がらせや不利益な扱いを受けることを指します。
JCRRAG_017612
法律
パタハラの定義 パタハラとは、いわゆる「パタニティハラスメント」のことで、主に男性労働者が育児のために、育児休業(育休)、時短勤務などの制度の利用を希望した場合や、これらの制度を使ったことを理由として、上司や他の労働者から嫌がらせを受けたり、就業環境が害されることを指します。 パタハラも、その他のハラスメントと同様に、重大なハラスメントの1つであるため、事業主はパタハラを未然に防止するための措置を講ずる必要があります。 1. マタハラとの違い パタハラとよく似た言葉・概念に、「マタハラ」があります。 これは、「マタニティハラスメント」のことで、女性労働者が妊娠・出産したこと、産前・産後休業や育休取得を実際に取得したことのみならず、取得を希望したことに対して、上司や他の労働者から、嫌がらせや不利益な扱いを受けることを指します。 わかりやすく言うと、育休取得などに対して、男性社員への心無い言動や不利益な取り扱いは「パタハラ」、女性社員に対しては「マタハラ」ということになります。 ただし、言葉や概念は異なりますが、同じハラスメントであるため、ハラスメントの種類にかかわらず、事業主はこれらのハラスメントを防止する必要がある点については変わりません。 2. パタハラに関する裁判例 実際にパタハラを受けた労働者から裁判を提起され、パタハラが認められた裁判例があります。 ここからは、パタハラの裁判例を、ご紹介します。 2-1. 育休復帰後に昇給・昇格試験を受験できなかったケース 【ケース】 病院に勤務している男性が、2010年に育児休暇の取得を申請したところ、これを理由に2011年度の職能給の昇給が認められず、昇格試験も受験できなかった事例です(医療法人稲門会(いわくら病院)事件)。 【判決】 判決では、これらの対応は育児・介護休業法に違反するとされ、企業側に慰謝料15万円の支払いが命じられました。 2-2. 育休復帰後に不当な部署異動をさせられたケース 【ケース】 スポーツメーカーに勤務する男性社員が、育休からの復帰直後にオフィス勤務から、経験のない物流センターへ部署異動させられた事例です(アシックス事件)。 【判決】 明確な内容は明らかになっていませんが、本件に関しては和解が成立したといわれています。
育休復帰後にパタニティハラスメントを受けたケースの違いを教えてください。
病院に勤務している男性が、2010年に育児休暇の取得を申請したところ、これを理由に2011年度の職能給の昇給が認められず、昇格試験も受験できなかった事例があります。 一方、スポーツメーカーに勤務する男性社員が、育休からの復帰直後にオフィス勤務から、経験のない物流センターへ部署異動させられた事例もあります。
JCRRAG_017613
法律
3. パタハラに対する不利益な取り扱いの禁止と責務 3-1. 不利益な取り扱いの禁止 育児・介護休業法第10条では、労働者が育休取得を申し出たことや、育休を取得したことに対して、事業主による不利益な取り扱いを禁止しています。 具体的には、以下の行為などが不利益な取り扱いに該当する可能性があります。 解雇 契約更新の拒否 正社員からパートタイム労働者へ強制的に変更 降格 減給 不利益な人事評価 不利益な配置転換 自宅待機の強制 先に解説した裁判例では、降格、不利益な配置転換が該当します。 この他にも、男性社員が育休取得を申し出たことを理由とした解雇や、減給などもパタハラとなります。 3-2. 事業主の責務 パタハラを防止するため、事業主には、次の責務が課されています(同法第25条の2第2~3項)。 パタハラに対する関心と理解を深めるよう努める 労働者が他の労働者への言動に注意を払うように、必要な配慮を実施する 国がパタハラ禁止のために行う広報・啓発活動などに協力するように努める 事業主自らもパタハラに対する関心と理解を深め、労働者に対する言動に必要な注意を払うように努める 事業主自らも、パタハラに関する理解を常に深める必要があります。 そして、自社が雇用する労働者に対して、パタハラやその他ハラスメントに関する研修を実施するなど、必要な対応を行う必要があります。 3-3. 労働者の責務 パタハラ防止に関する責務は、労働者にも課されています(同法第25条の2第4項)。 パタハラの関心や理解を深め、他の労働者への言動に必要な注意を払う 事業主がパタハラ防止のために実施する措置に協力するよう努める 労働者自身も、パタハラに関する理解を深め、他の労働者の就業環境を害さないように努める必要があります。 また、事業主が行う、パタハラなどのハラスメントに関する研修などにも参加するよう努めなければなりません。 なお、これらの不利益な取り扱いの禁止、事業主や労働者の責務は、パタハラのみに関する規程ではありません。 マタハラやケアハラ(介護休暇の利用に関するハラスメント)など、その他職場におけるハラスメントを防止するために行う必要があります。
パタハラに関する、事業主の責務と労働者の責務の違いを教えてください。
事業主の責務としては、「パタハラに対する関心と理解を深めるよう努める」「労働者が他の労働者への言動に注意を払うように、必要な配慮を実施する」「国がパタハラ禁止のために行う広報・啓発活動などに協力するように努める」などがあります。 一方、労働者の責務としては、「パタハラの関心や理解を深め、他の労働者への言動に必要な注意を払う」「事業主がパタハラ防止のために実施する措置に協力するよう努める」などがあります。
JCRRAG_017614
法律
1. 特別受益と寄与分の主張期限が10年以内に まず、相続は法定相続分に従った割合で行われるのが原則です。 法定相続分とは、遺産の総額に対して各法定相続人が取得できる遺産の取得割合のことで、民法に定められている割合のことを指します。 たとえば、相続人が配偶者と子どもの場合はそれぞれ2分の1ずつ相続しますが、相続人が配偶者と被相続人の親の場合では、配偶者が3分の2、親が3分の1になるなど、相続人の立場によって異なります。 これに対して、法定相続分をベースとして、後述する特別受益や寄与分がある場合に、これらの要素を加味して相続分を修正することができます。これを具体的相続分と呼びます。 そして、改正民法の施行後に、具体的相続分にもとづく割合で遺産分割を希望する場合は、10年以内に特別受益や寄与分を主張する必要があります。 10年が経過した場合には、具体的相続分ではなく、原則として法定相続分で相続することになります。 1-1. 特別受益 特別受益とは、被相続人から生前贈与や遺贈などにより得た利益のことを指します。 遺産分割協議をする際、特別受益を受けた相続人がいる場合は、持戻し計算が行われ、すでに財産を受け取った相続人の相続財産が、法定相続分より少なくなります。 なお、特別受益に該当するケースは、次のものが考えられます。 生活費の援助 不動産の贈与 養子縁組したときに家を用意した 車の贈与 持参金を渡していた 事業を始めるときの援助 学費の援助 無償で家に居住させていた 1-2. 寄与分 寄与分とは、特定の相続人が、被相続人の財産の増加・維持に特別な貢献をした場合に認められる遺産取得割合のことです。 たとえば、被相続人の介護をするために仕事をやめ、献身的な介護をしていた場合などに認められる可能性があり、このような場合には法定相続分よりも高い割合で相続することができます。 相続開始前に寄与行為が行われている。 寄与行為が被相続人にとって必要不可欠である。 特別な貢献である。 被相続人から対価を受け取っていない。 寄与行為が一定期間以上行われている。 片手間な行為ではなく、大きな負担があった。 寄与行為と被相続人の財産の維持・増加に因果関係が認められる。 特別受益や寄与分の制度があることで、公平な相続を実現することができます。 しかし、相続開始時から10年が経過した場合は、特別受益や寄与分を加味した具体的相続分での相続ができなくなりますので、注意が必要です。
特別受益と寄与分の違いを教えてください。
特別受益とは、被相続人から生前贈与や遺贈などにより得た利益のことを指します。遺産分割協議をする際、特別受益を受けた相続人がいる場合は、持戻し計算が行われ、すでに財産を受け取った相続人の相続財産が、法定相続分より少なくなります。 一方、寄与分とは、特定の相続人が、被相続人の財産の増加・維持に特別な貢献をした場合に認められる遺産取得割合のことです。
JCRRAG_017615
法律
1. 特別受益と寄与分の主張期限が10年以内に まず、相続は法定相続分に従った割合で行われるのが原則です。 法定相続分とは、遺産の総額に対して各法定相続人が取得できる遺産の取得割合のことで、民法に定められている割合のことを指します。 たとえば、相続人が配偶者と子どもの場合はそれぞれ2分の1ずつ相続しますが、相続人が配偶者と被相続人の親の場合では、配偶者が3分の2、親が3分の1になるなど、相続人の立場によって異なります。 これに対して、法定相続分をベースとして、後述する特別受益や寄与分がある場合に、これらの要素を加味して相続分を修正することができます。これを具体的相続分と呼びます。 そして、改正民法の施行後に、具体的相続分にもとづく割合で遺産分割を希望する場合は、10年以内に特別受益や寄与分を主張する必要があります。 10年が経過した場合には、具体的相続分ではなく、原則として法定相続分で相続することになります。 1-1. 特別受益 特別受益とは、被相続人から生前贈与や遺贈などにより得た利益のことを指します。 遺産分割協議をする際、特別受益を受けた相続人がいる場合は、持戻し計算が行われ、すでに財産を受け取った相続人の相続財産が、法定相続分より少なくなります。 なお、特別受益に該当するケースは、次のものが考えられます。 生活費の援助 不動産の贈与 養子縁組したときに家を用意した 車の贈与 持参金を渡していた 事業を始めるときの援助 学費の援助 無償で家に居住させていた 1-2. 寄与分 寄与分とは、特定の相続人が、被相続人の財産の増加・維持に特別な貢献をした場合に認められる遺産取得割合のことです。 たとえば、被相続人の介護をするために仕事をやめ、献身的な介護をしていた場合などに認められる可能性があり、このような場合には法定相続分よりも高い割合で相続することができます。 相続開始前に寄与行為が行われている。 寄与行為が被相続人にとって必要不可欠である。 特別な貢献である。 被相続人から対価を受け取っていない。 寄与行為が一定期間以上行われている。 片手間な行為ではなく、大きな負担があった。 寄与行為と被相続人の財産の維持・増加に因果関係が認められる。 特別受益や寄与分の制度があることで、公平な相続を実現することができます。 しかし、相続開始時から10年が経過した場合は、特別受益や寄与分を加味した具体的相続分での相続ができなくなりますので、注意が必要です。
法定相続分における、各法定相続人の割合の違いを教えてください。
相続人が配偶者と子どもの場合法定相続分は、それぞれ2分の1ずつ相続することになります。 一方、相続人が配偶者と被相続人の親の場合では、配偶者が3分の2、親が3分の1になるなど、相続人の立場によって法定相続分は異なります。
JCRRAG_017616
法律
2. 10年経過後でも具体的相続分で相続できる場合 10年が経過した後でも、次の①または②の場合は、例外的に具体的相続分での相続ができます。 ≪10年経過後に具体的相続分で相続できる場合≫ 1.相続開始時から10年が経過する前に、家庭裁判所へ遺産分割請求(調停や審判の申立て)が行われていた場合。 2.相続開始時から10年の期間が満了する前の6か月以内に、遺産分割の請求ができないやむを得ない事由があった場合、その事由が消滅した時から6か月経過前に相続人が家庭裁判所に遺産分割請求の調停や審判の申立てを行っていた場合。 遺産分割や相続人・遺産の範囲などに争いが生じている場合、遺産分割協議が成立せず、協議が決裂することがあります。 2023年4月1日以降は、10年以内に遺産分割協議が成立しなければ、法定相続分での相続になりますので、具体的相続分で相続したい場合は10年以内に遺産分割協議を成立させる必要があります。 もし協議が決裂した場合には、家庭裁判所に遺産分割調停や審判を請求しましょう。 相続開始時から10年が経過する前に家庭裁判所へ遺産分割調停・審判が請求されていた場合は、たとえ10年経過後でも、特別受益や寄与分を考慮した具体的相続分での相続が可能です。 また、相続開始時から10年が経過する前の6か月以内に、やむを得ない事由(被相続人が遭難して死亡したが、死亡の事実が明らかでないことから遺産分割請求ができないなど)があり、この事由が消滅したときから6か月以内に、家庭裁判所へ遺産分割調停や審判を請求した場合には、具体的相続分で相続することができます。 そのため、遺産分割協議がまとまらない、やむを得ない事由がある場合には、家庭裁判所へ遺産分割調停・審判を請求するとよいでしょう。
10年経過後に具体的相続分で相続できる場合の違いを教えてください。
相続開始時から10年が経過する前に、家庭裁判所へ遺産分割請求(調停や審判の申立て)が行われていた場合は相続できます。 そしてもう一方、相続開始時から10年の期間が満了する前の6か月以内に、遺産分割の請求ができないやむを得ない事由があった場合、その事由が消滅した時から6か月経過前に相続人が家庭裁判所に遺産分割請求の調停や審判の申立てを行っていた場合も相続できます。
JCRRAG_017617
法律
4. 相続廃除が認められる3つの条件 相続放棄は相続人から相続権を失わせるという強い効果を持つ手続きです。そのため、単に「仲が悪いから」「何年も連絡を取っていないから」といった理由では認められません。 相続廃除が認められる条件として、法律では次のように定められています。 被相続人に対して虐待があった 被相続人に対して侮辱があった 被相続人に対してその他の著しい非行があった 4-1. 被相続人に対して虐待があった まず、殴る蹴るといった身体的な暴力が当てはまるでしょう。また、暴言を吐くなどの精神的な苦痛を与える行為も虐待に該当すると考えられます。 4-2. 被相続人に対して侮辱があった たとえば、人格を否定したり、名誉や感情を傷つけたりする行為のことです。秘密を暴露された、悪口を言いふらされたような場合に、相続廃除が認められる可能性があるでしょう。 4-3. 被相続人に対してその他の著しい非行があった 虐待や侮辱に当てはまらないものの、それらに匹敵するほどの行為のことです。 たとえば、被相続人の財産を勝手に処分した、被相続人に多額の借金を負わせた、浮気・不倫(不貞行為)をしたなどのケースが考えられます。また、被相続人に対する行為だけでなく、重大な犯罪を行なったような場合も、該当する可能性があります。 5. 相続廃除の是非が争われた事例 相続廃除が認められるためには、家庭裁判所の審判を受けなければなりません。条件に合致していると考えていても、家庭裁判所の判断で認められない可能性は十分にあります。 是非を巡って争われ、相続廃除が認められた事例と認められなかった事例をそれぞれご紹介します。 5-1. 相続廃除が認められた事例 父親(被相続人)から息子(相続人)に対する相続廃除が認められた事例です(大阪高裁令和元年8月21日決定)。息子は当時60歳を超えた父親に対して少なくとも3回にわたって暴行に及んでいました。 父親は鼻血の傷害を負ったほか、肋骨の骨折、外傷性気胸などで全治約3週間を要したとして、裁判所は「社会通念上、厳しい非難に値する」などと指摘。一連の暴行は、虐待や著しい非行にあたると判断して相続廃除を認めました。 5-2. 相続廃除が認められなかった事例 父親(被相続人)から息子(推定相続人)に対する相続廃除が認められなかった事例です(名古屋高裁金沢支部昭和61年11月4日決定)。父親は息子から暴行を受けたことを理由に相続廃除を申し立てていました。 父親には妻(息子の母親)の生存中から愛人がおり、周囲から反対されたにもかかわらず、妻の死後1年以内に再婚していました。これらの事情を踏まえ裁判所は、息子の暴行自体は非難されるべきとしつつも、父親にも責任があるとして相続廃除を認めませんでした。 相続廃除が認められた事例と同様、被相続人が暴行を受けていても、被相続人にも何らかの原因があると判断された場合は認められない可能性があります。
相続廃除が認められた事例と認められなかった事例を教えてください。
相続廃除が認められた事例として、息子は当時60歳を超えた父親を3回暴行に及んでいました。父親は全治約3週間を要したとして、裁判所は相続廃除を認めました。 一方、相続廃除が認められなかった事例として、父親は息子から暴行を受けたことを理由に相続廃除を申し立てていました。ですが、父親には愛人がおり、周囲から反対されたにもかかわらず、妻の死後1年以内に再婚していました。裁判所は、息子の暴行自体は非難されるべきとしつつも、父親にも責任があるとして相続廃除を認めませんでした。
JCRRAG_017618
法律
4. 相続廃除が認められる3つの条件 相続放棄は相続人から相続権を失わせるという強い効果を持つ手続きです。そのため、単に「仲が悪いから」「何年も連絡を取っていないから」といった理由では認められません。 相続廃除が認められる条件として、法律では次のように定められています。 被相続人に対して虐待があった 被相続人に対して侮辱があった 被相続人に対してその他の著しい非行があった 4-1. 被相続人に対して虐待があった まず、殴る蹴るといった身体的な暴力が当てはまるでしょう。また、暴言を吐くなどの精神的な苦痛を与える行為も虐待に該当すると考えられます。 4-2. 被相続人に対して侮辱があった たとえば、人格を否定したり、名誉や感情を傷つけたりする行為のことです。秘密を暴露された、悪口を言いふらされたような場合に、相続廃除が認められる可能性があるでしょう。 4-3. 被相続人に対してその他の著しい非行があった 虐待や侮辱に当てはまらないものの、それらに匹敵するほどの行為のことです。 たとえば、被相続人の財産を勝手に処分した、被相続人に多額の借金を負わせた、浮気・不倫(不貞行為)をしたなどのケースが考えられます。また、被相続人に対する行為だけでなく、重大な犯罪を行なったような場合も、該当する可能性があります。 5. 相続廃除の是非が争われた事例 相続廃除が認められるためには、家庭裁判所の審判を受けなければなりません。条件に合致していると考えていても、家庭裁判所の判断で認められない可能性は十分にあります。 是非を巡って争われ、相続廃除が認められた事例と認められなかった事例をそれぞれご紹介します。 5-1. 相続廃除が認められた事例 父親(被相続人)から息子(相続人)に対する相続廃除が認められた事例です(大阪高裁令和元年8月21日決定)。息子は当時60歳を超えた父親に対して少なくとも3回にわたって暴行に及んでいました。 父親は鼻血の傷害を負ったほか、肋骨の骨折、外傷性気胸などで全治約3週間を要したとして、裁判所は「社会通念上、厳しい非難に値する」などと指摘。一連の暴行は、虐待や著しい非行にあたると判断して相続廃除を認めました。 5-2. 相続廃除が認められなかった事例 父親(被相続人)から息子(推定相続人)に対する相続廃除が認められなかった事例です(名古屋高裁金沢支部昭和61年11月4日決定)。父親は息子から暴行を受けたことを理由に相続廃除を申し立てていました。 父親には妻(息子の母親)の生存中から愛人がおり、周囲から反対されたにもかかわらず、妻の死後1年以内に再婚していました。これらの事情を踏まえ裁判所は、息子の暴行自体は非難されるべきとしつつも、父親にも責任があるとして相続廃除を認めませんでした。 相続廃除が認められた事例と同様、被相続人が暴行を受けていても、被相続人にも何らかの原因があると判断された場合は認められない可能性があります。
相続廃除が認められる条件としての、「被相続人に対して虐待があった」「被相続人に対して侮辱があった」の違いを教えてください。
被相続人に対して虐待があった場合としては、殴る蹴るといった身体的な暴力が当てはまるでしょう。また、暴言を吐くなどの精神的な苦痛を与える行為も虐待に該当すると考えられます。 被相続人に対して侮辱があった場合としては、人格を否定したり、名誉や感情を傷つけたりする行為のことを指します。秘密を暴露された、悪口を言いふらされたような場合にも、相続廃除が認められる可能性があるでしょう。
JCRRAG_017619
法律
7. 相続廃除を申し立てる手続き 相続廃除を申し立てる手続きには、「生前廃除」と「遺言廃除」の2種類があります。 7-1. 生前廃除 被相続人が生前に自ら手続きする方法です。被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に次の書類を提出するなどして、申し立てを行います。 推定相続人廃除の審判申立書 申立人(被相続人)の戸籍謄本(全部事項証明書) 廃除したい相続人の戸籍謄本(全部事項証明書) 上記以外の書類の提出を求められる場合もあるので、事前に家庭裁判所へ確認するようにしましょう。 なお、手数料として800円分の収入印紙と連絡用の郵便切手代が必要です。切手代は裁判所によって異なるので確認してください。 必要書類の提出後、裁判所で審判が行われます。審判では被相続人と相続廃除の対象となった相続人が、それぞれ主張・立証を行い、裁判所が相続廃除を認めるべきかどうかを判断します。 相続廃除を認める審判が確定したら、10日以内に被相続人の戸籍がある市区町村役場で届出の手続きを行います。手続きには次のような書類が必要ですが、事前に必要書類の詳細を役場に問い合わせておきましょう。 推定相続人廃除届(市区町村役場で入手する) 審判書の謄本と確定証明書(確定時に交付を受ける) 手続きが完了すると、相続廃除された相続人の戸籍の身分事項欄に、廃除されたことが記載されます。 なお、相続廃除が認められた後でも、被相続人が家庭裁判所に申し立てたり、遺言で意思表示をしたりする方法で、取り消すことが可能です。 7-2. 遺言廃除 相続廃除したい旨を記載した遺言を残しておき、被相続人の死後に遺言執行者が手続きをする方法です。 遺言には、相続廃除したい人やその理由と根拠、誰を遺言執行者に指定するかなどを記載しておきます。被相続人の死後の手続きは生前廃除と同様に、家庭裁判所に申し立てをした後、審判が行われます。 遺言執行者の指定は、被相続人の死後の手続きをスムーズに進められるよう、あらかじめ承諾をもらっておく方が良いでしょう。また、遺言執行者が被相続人の代わりに審判で主張・立証などを行うため、相続廃除を求める理由や根拠などは、可能な限り具体的に書きましょう。
生前廃除と遺言廃除の違いを教えてください。
生前廃除とは、被相続人が生前に自ら手続きする方法です。被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に次の書類を提出するなどして、申し立てを行います。 一方、遺言廃除とは、相続廃除したい旨を記載した遺言を残しておき、被相続人の死後に遺言執行者が手続きをする方法を指します。
JCRRAG_017620
法律
3. 元夫が父親となるのを避ける方法 離婚後300日以内に子どもが生まれたとしても、嫡出推定規定によって必ず元夫が父親になるわけではありません。元夫が父親となることを避けるための手段として、次のような方法があります。 「懐胎時期に関する証明書」を提出する 嫡出否認の訴えを起こす 3-1. 「懐胎時期に関する証明書」を提出する 離婚後300日以内に子どもが生まれた場合でも、医師の診断を受け、離婚後に妊娠したことを証明できれば、元夫が父親になることを避けられます。具体的には、診断した医師が作成した「懐胎時期に関する証明書」を、出生届と一緒に提出することで、元夫を父親としない出生届が認められるのです。 ただし、この手段が認められるのは、あくまでも離婚後に妊娠したことが証明できるケースです。証明ができない場合や、妊娠のタイミングが離婚前の場合、この手段は利用できません。 3-2. 嫡出否認の訴えを起こす 嫡出否認の訴えを起こすという手段もあります。嫡出否認の訴えとは、嫡出推定によって親子と推定された父親と子どもの親子関係を否定するための裁判上の手続きです。 嫡出否認の訴えには調停前置主義が適用されるため、訴訟で争う前に調停を通じて夫と子どもの親子関係について話し合うことになります。話し合いが合意に至れば、元夫と子どもが親子ではないと認められるのです。 しかし、嫡出否認の訴えを提起できるのは父親だけです。そのため、元夫が訴えの提起に協力してくれない、元夫に連絡したくないといった理由で、訴えを提起することができないケースが少なくありません。
元夫が父親となるのを避ける方法として、「懐胎時期に関する証明書を提出する」、「嫡出否認の訴えを起こす」の違いを教えてください。
「懐胎時期に関する証明書」を診断した医師が作成してもらい、出生届と一緒に提出することで、元夫を父親としない出生届が認めらます。 一方、嫡出否認の訴えとは、嫡出推定によって親子と推定された父親と子どもの親子関係を否定するための裁判上の手続きを指します。
JCRRAG_017621
法律
(1)行政訴訟の種類 行政訴訟には、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟の4つの類型があります。このうち、抗告訴訟と当事者訴訟を「主観訴訟」、民衆訴訟と機関訴訟を「客観訴訟」と呼んでいます。 ①主観訴訟 主観訴訟とは、訴えを提起する原告本人の権利を守るための裁判手続きです。 抗告訴訟 行政庁の公権力の行使に関する不服を主張する訴訟を抗告訴訟といいます。抗告訴訟は、さらに以下の5種類に分類されます。 取消訴訟 無効確認の訴え 不作為の違法確認 義務付け訴訟 差止訴訟 当事者訴訟 当事者訴訟には次の2種類があります。 形式的当事者訴訟 形式的当事者訴訟とは、当事者間の法律関係を確認し、または、形成する処分、または採決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもののことです。代表例は、土地収用法の補償の額を争う訴訟が挙げられます。 実質的当事者訴訟 実質的当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する訴訟のことです。 例としては、懲戒免職処分を受けて公務員としての地位を失った国家公務員が、懲戒処分が無効であることを前提として、公務員の地位の確認訴訟を提起するケースがあります。 ②客観訴訟 客観訴訟は個人の権利とは無関係に、行政庁の行為に客観的に見て違法がある場合に、その違法を是正するための訴訟手続きです。 民衆訴訟 選挙人としての資格など、自身の法律上の利益とは関係しない資格で提起する訴訟を民主訴訟といいます。 住民選挙 選挙訴訟 機関訴訟 国または公共団体の機関が原告または被告となって争う訴訟形式のことを機関訴訟といいます。行政機関同士が、自分の言い分を主張し合って争っている状態です。たとえば、都道府県知事と県議会との紛争がある場合の裁定訴訟などが代表例です。
主観訴訟と客観訴訟の違いを説明してください。
主観訴訟は、訴えを提起する原告本人の権利を守るための裁判手続きです。 客観訴訟は、個人の権利とは無関係に、行政庁の行為に客観的に見て違法がある場合に、その違法を是正するための訴訟手続きです。
JCRRAG_017622
法律
(1)行政訴訟の種類 行政訴訟には、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟の4つの類型があります。このうち、抗告訴訟と当事者訴訟を「主観訴訟」、民衆訴訟と機関訴訟を「客観訴訟」と呼んでいます。 ①主観訴訟 主観訴訟とは、訴えを提起する原告本人の権利を守るための裁判手続きです。 抗告訴訟 行政庁の公権力の行使に関する不服を主張する訴訟を抗告訴訟といいます。抗告訴訟は、さらに以下の5種類に分類されます。 取消訴訟 無効確認の訴え 不作為の違法確認 義務付け訴訟 差止訴訟 当事者訴訟 当事者訴訟には次の2種類があります。 形式的当事者訴訟 形式的当事者訴訟とは、当事者間の法律関係を確認し、または、形成する処分、または採決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもののことです。代表例は、土地収用法の補償の額を争う訴訟が挙げられます。 実質的当事者訴訟 実質的当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する訴訟のことです。 例としては、懲戒免職処分を受けて公務員としての地位を失った国家公務員が、懲戒処分が無効であることを前提として、公務員の地位の確認訴訟を提起するケースがあります。 ②客観訴訟 客観訴訟は個人の権利とは無関係に、行政庁の行為に客観的に見て違法がある場合に、その違法を是正するための訴訟手続きです。 民衆訴訟 選挙人としての資格など、自身の法律上の利益とは関係しない資格で提起する訴訟を民主訴訟といいます。 住民選挙 選挙訴訟 機関訴訟 国または公共団体の機関が原告または被告となって争う訴訟形式のことを機関訴訟といいます。行政機関同士が、自分の言い分を主張し合って争っている状態です。たとえば、都道府県知事と県議会との紛争がある場合の裁定訴訟などが代表例です。
形式的当事者訴訟と実質的当事者訴訟の違いを説明してください。
形式的当事者訴訟は、当事者間の法律関係を確認し、または、形成する処分、または採決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもののことです。 実質的当事者訴訟は、公法上の法律関係に関する訴訟のことです。
JCRRAG_017623
法律
(1)行政訴訟の種類 行政訴訟には、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟の4つの類型があります。このうち、抗告訴訟と当事者訴訟を「主観訴訟」、民衆訴訟と機関訴訟を「客観訴訟」と呼んでいます。 ①主観訴訟 主観訴訟とは、訴えを提起する原告本人の権利を守るための裁判手続きです。 抗告訴訟 行政庁の公権力の行使に関する不服を主張する訴訟を抗告訴訟といいます。抗告訴訟は、さらに以下の5種類に分類されます。 取消訴訟 無効確認の訴え 不作為の違法確認 義務付け訴訟 差止訴訟 当事者訴訟 当事者訴訟には次の2種類があります。 形式的当事者訴訟 形式的当事者訴訟とは、当事者間の法律関係を確認し、または、形成する処分、または採決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもののことです。代表例は、土地収用法の補償の額を争う訴訟が挙げられます。 実質的当事者訴訟 実質的当事者訴訟とは、公法上の法律関係に関する訴訟のことです。 例としては、懲戒免職処分を受けて公務員としての地位を失った国家公務員が、懲戒処分が無効であることを前提として、公務員の地位の確認訴訟を提起するケースがあります。 ②客観訴訟 客観訴訟は個人の権利とは無関係に、行政庁の行為に客観的に見て違法がある場合に、その違法を是正するための訴訟手続きです。 民衆訴訟 選挙人としての資格など、自身の法律上の利益とは関係しない資格で提起する訴訟を民主訴訟といいます。 住民選挙 選挙訴訟 機関訴訟 国または公共団体の機関が原告または被告となって争う訴訟形式のことを機関訴訟といいます。行政機関同士が、自分の言い分を主張し合って争っている状態です。たとえば、都道府県知事と県議会との紛争がある場合の裁定訴訟などが代表例です。
民衆訴訟と機関訴訟の違いを説明してください。
民衆訴訟は、選挙人としての資格など、自身の法律上の利益とは関係しない資格で提起する訴訟です。 機関訴訟は、国または公共団体の機関が原告または被告となって争う訴訟形式のことです。
JCRRAG_017624
法律
1. 行政指導とは 行政指導とは、行政機関が特定の人物や事業者に対して、改善を促し協力を求めることです。法的な拘束力がないため、たとえ行政指導を受けたとしても、必ず従わなければならないわけではありません。 (1)行政指導の分類 行政指導は、法的な観点から大きく以下の2つに分類されています。 ①法定行政指導 法令に根拠規定がある行政指導を指します。たとえば、介護保険法第103条第1項には「勧告」が規定されています。この勧告に従わなかった場合、法律の規定に基づき、業務停止処分がなされることがあります。行政指導そのものには法的な拘束力がなくても、根拠となる法令があるため、従わないと処分が行われる場合があります。 ②非法定行政指導 法令に根拠規定がない行政指導のことです。このとき、行政機関に処分権限がある場合とない場合との2つに分かれます。行政機関に処分権限がある場合の非法定行政指導は、許認可申請の棄却など、不利益な処分をする前の段階の対応、という位置づけです。 法令に根拠となる規定がなく、処分権限もない場合の行政指導は、法令に代わって暫定的な対応が必要となった場合に実施されるものです。法令に直接の根拠がなくても、関連する法令に抵触しない限りにおいて行政指導を行えます。
法定行政指導と非法定行政指導の違いを説明してください。
法定行政指導は、法令に根拠規定がある行政指導のことです。 非法定行政指導は、法令に根拠規定がない行政指導のことです。
JCRRAG_017625
法律
01 遺言相続と法定相続 日本の民法では、遺産の相続の仕方として、遺言相続と法定相続の2つが規定されています。 遺言相続とは、遺言内容に基づいて遺産の承継が行われる相続のこと、を言い、法定相続とは、民法に定められた相続割合に従って相続すること、を言います。 遺言とは、遺言者による、自己の財産等についての最終の意思表示のことであり、相続においては、遺言者の遺志が優先されます。 そのため、遺言がある場合は、遺言相続が法定相続に優先しますので、遺言内容に基づいて相続分が指定され、あるいは遺産の承継が行われることになります。 これに対し、遺言が存在しない場合には、民法に定められた相続割合で相続人が暫定的に遺産を共有することになります。その後、遺産共有状態を解消するために遺産分割協議が行われ、協議が成立すると、遺産の承継が確定します。 遺言によりすべての遺産の帰属先を指定した場合、例えば、被相続人が父、相続人が子ABのケースで、遺産のすべてを特定の相続人Aに「相続させる」との遺言をした場合、相続が開始して遺言の効力が発生すると、遺産分割の余地なくAに遺産が承継されることになります。 もっとも、遺留分を侵害された相続人Bは遺留分侵害額請求を行うことが可能です。そのため、遺言を作成し、承継先を指定しただけでは、まだ紛争が起こる可能性があります。 そこで、Bの遺留分にも配慮し、遺言の内容として、Aに4分の3程度となる遺産を、Bに4分の1程度となる遺産をそれぞれ相続させるとの内容にしておくと、遺言の効力発生により、遺産の帰属も確定し、さらに、Bの遺留分が侵害されない結果、理論上は遺産をめぐる紛争が起きないことになります。 しかし実際は、遺言で指定された遺産の評価をめぐって、なお遺留分が侵害されている、という形で争われる場合もありますし、後述のとおり、遺言の有効性として紛争化することもあります。 それでも、そのような紛争を起こすこと自体、時間的・経済的・精神的なコストが生じることになるため、紛争化により得られる利益と比べた結果、先程述べたような遺留分を侵害しないと思われる絶妙な遺言が作成されているケースでは、紛争化しないケースが多いのではないでしょうか。 そのため、内容面にも配慮した遺言を作成することで、多くの相続紛争を回避できることになるでしょう。
遺言相続と法定相続の違いを説明してください。
遺言相続は、遺言内容に基づいて遺産の承継が行われる相続のことです。 法定相続は、民法に定められた相続割合に従って相続することです。
JCRRAG_017626
法律
「免疫システム」は2段構えで闘う 免疫システムは、基本的に2つの仕組みから成り立っています。1つは「自然免疫」。常に体内を監視し、侵入者に対していち早く攻撃態勢を整えます。異物が侵入した初期段階の防衛線です。2つ目の「獲得免疫」は、高度な生命体のみに備わったシステムです。強い破壊力を持ち、がんなどの強力な敵に対抗します。特定の病気に対して抗体を持つのもこのシステムのお蔭です。 免疫は体内に侵入した異物に対し、まず「自然免疫」が攻撃を仕掛け、それでも撃退できない場合は「獲得免疫」が出動するという“2段構え”を講じています。両者は密接な連携プレーであらゆる状況に対応します。 ●攻撃の先陣を切る免疫細胞 体内に侵入した外敵に対し、最初に攻撃を仕掛ける“自然免疫”のメンバーは「単球」「顆粒球」「NK細胞」です。これらの免疫細胞が常に体内をパトロールしてくれているお蔭で、私たちは病気にならずに済んでいるわけです。 単球――パトロールチーム 樹状細胞……異物の情報をリンパ球に伝える攻撃の総司令官。免疫がどれだけ有効に機能するかは、樹状細胞がどれだけ明確に敵を認識するかにかかっているといっても過言ではない マクロファージ……死んだ細胞や異物を自分の中に取り込んで処理する。顆粒球を呼び寄せて攻撃を促す 顆粒球――攻撃チーム 「好中球」「好酸球」「好塩基球」から成り、比較的大きな病原菌を飲み込んで殺滅する NK細胞――攻撃チーム リンパ球のひとつ。攻撃性はさほど強くないが単独行動できるのが利点。敵に素早く反応する ●強力な攻撃を仕掛ける免疫細胞 がんなどの強力な敵に対抗する「獲得免疫」のメンバーは“T細胞”“B細胞”といった「リンパ球」です。 リンパ球――攻撃チーム ◆B細胞 主に細菌やウイルスなど、小型の外敵に対抗する。“抗体”というミサイルのような武器で戦う ◆T細胞 がんなどを攻撃する免疫の主力部隊。強力な殺傷能力を有する「キラーT細胞」、それを活性化させる「ヘルパーT細胞」、攻撃をストップさせる「サプレッサーT細胞」など、さまざまな種類が確認されている。T細胞は各々連携をとりながら、多彩な攻撃を展開する
自然免疫と獲得免疫の違いを説明してください。
自然免疫は、常に体内を監視し侵入者に対していち早く攻撃態勢を整えます。 異物が侵入した初期段階の防衛線です。 獲得免疫は、高度な生命体のみに備わったシステムです。 強い破壊力を持ち、がんなどの強力な敵に対抗します。
JCRRAG_017627
法律
行政庁とは? 行政庁とは、行政主体の法律上の意思を決定し、外部に表示する権限を有する機関を言います。これは、行政書士試験でそのまま出題される場合もあるので、上記文言を覚えておきましょう! 行政庁とは、例えば、都道府県知事や市町村長、財務大臣、金融庁長官、警察署長、税務署長、建築主事等です。イメージとしては、各組織のトップです。会社で言えば、社長や支店長です。何らかの意思決定をするのは、組織の下の人ではなく、トップですよね!このトップが行政庁です。 そして、行政庁には、独任制と合議制の2つがあります。 独任制の行政庁 上記事例は、すべて「独任制の行政庁」です。なぜなら、知事や市町村長、財務大臣などは、すべて一人の人が担当しているからです。そして、この一人の人が決断をして決定したことを外部に表示します。 合議制の行政庁 一方、「合議制の行政庁」もあります。例えば、公正取引委員会、公安委員会、教育委員会、人事院、会計検査院等です。これらの行政庁は、複数の人が集まった組織で、意見交換(話し合い)をして、意思決定を行います。 諮問機関とは? 諮問(しもん)とは、専門家に意見を求めることを言います。つまり、諮問機関とは、特定の問題に関して審議や調査を行い、行政庁に対して意見を言う機関(組織)です。 そして、諮問機関の意見は、行政庁を拘束しません。つまり、知事等が、諮問機関に意見を求めて、諮問機関がそれに対してアドバイス(答申)をしたとしても、そのアドバイスと違った意思決定をしてもよいということです。 この点は、参与機関と違う点なので、行政書士試験でも出題されます。 諮問機関の例として、法制審議会、中央教育審議会、社会保障制度審議会、地方制度調査会等がありますが、覚える必要はありません。 参与機関とは? 参与機関とは、専門家の集まりで、特定の行政業務に精通している有識者の集まりで、この点は諮問機関と同様です。 違うところは、参与機関の意見は、行政庁を拘束します。つまり、知事等は、参与機関の意見を無視した意思決定を行うことができないということです。 参与機関の例として、電波監理審議会、検察官適格審査会等がありますが、これも覚えなくて大丈夫です。 諮問機関 行政庁を拘束しない 参与機関 行政庁を拘束する 監査機関とは? 監査機関とは、行政機関の事務や会計などを検査し、業務が適正に行われているかを監査する機関です。例えば、国の会計監査を行う会計監査院、地方公共団体の監査委員等があります。 行政書士試験の問題として、監査機関がどこかを問う問題が出題される確率は低いので、覚える必要はないです。 執行機関とは? 執行機関とは、行政庁が決定した事柄を「実力行使」する機関です。 実力行使とは、①税金を滞納する国民に対して、資産の差押えをしたり、②火災が発生している建物に放水したり、③悪いことをしている人を現行犯逮捕したりすることを言います。 執行機関の具体例として、①の徴税職員、②の消防官、③の警察官等がいます。 行政書士試験対策としては、頭の片隅に置いておくくらいで大丈夫です。 補助機関とは? 補助機関とは、行政庁やその他の行政機関の職務の補助する機関を指し、日常的な事務仕事を行う担当者のイメージです。行政庁以外(トップ以外)の人とも言えます。 補助機関の具体例としては、副大臣、副知事、副市長、課長、一般職員です。 執行機関とよく似ていますが、補助機関は実力行使をしない点で異なります。
諮問機関と参与機関の違いを説明してください。
諮問機関は、特定の問題に関して審議や調査を行い、行政庁に対して意見を言う機関です。 参与機関は、参与機関の意見は行政庁を拘束するため、知事等は参与機関の意見を無視した意思決定を行うことができません。
JCRRAG_017628
法律
行政庁とは? 行政庁とは、行政主体の法律上の意思を決定し、外部に表示する権限を有する機関を言います。これは、行政書士試験でそのまま出題される場合もあるので、上記文言を覚えておきましょう! 行政庁とは、例えば、都道府県知事や市町村長、財務大臣、金融庁長官、警察署長、税務署長、建築主事等です。イメージとしては、各組織のトップです。会社で言えば、社長や支店長です。何らかの意思決定をするのは、組織の下の人ではなく、トップですよね!このトップが行政庁です。 そして、行政庁には、独任制と合議制の2つがあります。 独任制の行政庁 上記事例は、すべて「独任制の行政庁」です。なぜなら、知事や市町村長、財務大臣などは、すべて一人の人が担当しているからです。そして、この一人の人が決断をして決定したことを外部に表示します。 合議制の行政庁 一方、「合議制の行政庁」もあります。例えば、公正取引委員会、公安委員会、教育委員会、人事院、会計検査院等です。これらの行政庁は、複数の人が集まった組織で、意見交換(話し合い)をして、意思決定を行います。 諮問機関とは? 諮問(しもん)とは、専門家に意見を求めることを言います。つまり、諮問機関とは、特定の問題に関して審議や調査を行い、行政庁に対して意見を言う機関(組織)です。 そして、諮問機関の意見は、行政庁を拘束しません。つまり、知事等が、諮問機関に意見を求めて、諮問機関がそれに対してアドバイス(答申)をしたとしても、そのアドバイスと違った意思決定をしてもよいということです。 この点は、参与機関と違う点なので、行政書士試験でも出題されます。 諮問機関の例として、法制審議会、中央教育審議会、社会保障制度審議会、地方制度調査会等がありますが、覚える必要はありません。 参与機関とは? 参与機関とは、専門家の集まりで、特定の行政業務に精通している有識者の集まりで、この点は諮問機関と同様です。 違うところは、参与機関の意見は、行政庁を拘束します。つまり、知事等は、参与機関の意見を無視した意思決定を行うことができないということです。 参与機関の例として、電波監理審議会、検察官適格審査会等がありますが、これも覚えなくて大丈夫です。 諮問機関 行政庁を拘束しない 参与機関 行政庁を拘束する 監査機関とは? 監査機関とは、行政機関の事務や会計などを検査し、業務が適正に行われているかを監査する機関です。例えば、国の会計監査を行う会計監査院、地方公共団体の監査委員等があります。 行政書士試験の問題として、監査機関がどこかを問う問題が出題される確率は低いので、覚える必要はないです。 執行機関とは? 執行機関とは、行政庁が決定した事柄を「実力行使」する機関です。 実力行使とは、①税金を滞納する国民に対して、資産の差押えをしたり、②火災が発生している建物に放水したり、③悪いことをしている人を現行犯逮捕したりすることを言います。 執行機関の具体例として、①の徴税職員、②の消防官、③の警察官等がいます。 行政書士試験対策としては、頭の片隅に置いておくくらいで大丈夫です。 補助機関とは? 補助機関とは、行政庁やその他の行政機関の職務の補助する機関を指し、日常的な事務仕事を行う担当者のイメージです。行政庁以外(トップ以外)の人とも言えます。 補助機関の具体例としては、副大臣、副知事、副市長、課長、一般職員です。 執行機関とよく似ていますが、補助機関は実力行使をしない点で異なります。
監査機関と執行機関の違いを説明してください。
監査機関は、行政機関の事務や会計などを検査し、業務が適正に行われているかを監査する機関です。 執行機関とは、行政庁が決定した事柄を実力行使する機関です。
JCRRAG_017629
法律
1. そもそも景品表示法とは 景品表示法(景表法)の正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」と呼びます。景品表示法は、企業が商品やサービスを販売する際、一般消費者の誤解を招くような表示や過大な景品の提供などを禁止・制限する法律です。 主に、次のような禁止や制限が法律で定められています。 不当表示の禁止(同法第5条) 商品やサービスの品質や性能、価格などを、実際よりも、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示を禁止する 過大な景品の制限および禁止(同法第4条) 顧客を誘引するために商品やサービスの購入者へ提供する景品について、価額の最高額や総額などを制限、および景品の提供を禁止する これらの禁止・制限に違反した場合、措置命令や課徴金納付命令などのペナルティを受ける可能性があります。措置命令は違反行為の中止や是正などを命じられ、課徴金納付命令では、違反行為により得られた利益の一部を課徴金として納付するよう命じられます。 2. 景品表示法改正の主なポイント 不当表示などの違反行為に厳しい目が向けられており、2023年10月からステマ(ステルスマーケティング)が不当表示に指定されるなど、規制に関する取り組みが進んでいます。 そして、2024年10月には、違反行為の是正に向けた自主的な取り組みの促進や、悪質な事業者に対する罰則規定の拡充などを目的とする改正景品表示法が施行されます。 改正景品表示法には、多くの改正内容が盛り込まれていますが、業務に対する影響が特に大きいと考えられる主なポイントは次の通りです。 3. 確約手続きの導入 従来の景品表示法では、不当表示などの違反行為が認められた場合、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。また、違反行為とは認められなくても、違反のおそれがあると消費者庁などが判断すれば、行政指導の処分を受けます。 措置命令や課徴金納付命令は、違反行為が意図的ではなく、積極的に是正に取り組んだ場合でも、違反行為が認められれば避けることができません。そのため、自主的な申告や改善の取り組みなど、是正措置を講じる意欲が失われていると問題視されていました。 この問題点を改善するため、景品表示法の改正により確約手続きが導入されます(同法第26条~33条)。確約手続きは、事業者が自主的に是正措置を講じることで措置命令や課徴金納付命令を回避できる制度で、違反行為の迅速な解消が期待できます。 3-1. 確約手続きの流れ 確約手続きの流れとしては、違反が疑われる行為が見つかった場合、内閣総理大臣が疑いの理由となった行為の概要などを行為者に通知します。通知を受けた行為者は、是正に必要な措置に関する計画(是正措置計画)を作成し、通知を受けてから60日以内に内閣総理大臣に申請します。 是正措置計画の内容が十分であると内閣総理大臣から認められると、措置命令や課徴金納付金命令を受けないことが確約されます。ただし、計画通りに是正措置が行われない場合や、虚偽または不正な事実によって認定を受けたような場合は認定が取り消され、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。 3-2. 確約手続きの対象外となるケース 確約手続きは、違反行為をしたすべての事業者が利用できるわけではありません。次のようなケースでは、確約手続きの対象外です。 通知を受けた日などから遡って10年以内に法的措置を受けていた場合 根拠がないことを認識しながら表示するなど、悪質かつ重大な場合 4. 課徴金制度の見直し 不当表示を行なった事業者には、課徴金の納付が命じられます。 不当表示に対する措置命令を受けたにもかかわらず命令に違反した場合、違反者や違反者が所属する法人に対して、罰金が科せられる可能性があります。しかし、罰金には上限があるため、不当表示によって多額の利益を得ていると、違反者の手元に利益が残るという不都合が生じます。 課徴金は、このような不都合を解消し、不当表示を抑止するために設けられた制度です。課徴金制度について、景品表示法の改正により次のような見直しが行われます。 課徴金を計算するための売上額を推計できる規定の整備 違反を繰り返す事業者に対する課徴金の金額が1.5倍に 課徴金が減額・免除される返金措置の方法に電子マネーが追加 4-1. 課徴金を計算するための売上額を推計できる規定の整備 課徴金の金額は、不当表示が行われた商品やサービスの売上額に3%を乗じて計算します。 課徴金を計算するためには、課徴金の対象となる商品やサービスの正確な売上額について、事業者から報告を受けることになります。しかし、売上データを把握していない事業者から適切な報告が行われず、課徴金の計算に時間がかかるケースが少なくありませんでした。 そのため、売上額が適切に報告されなくても迅速に課徴金納付命令を出せるよう、課徴金計算の基礎となる売上額を推計できる規定が整備されました(同法第8条4項)。 4-2. 違反を繰り返す事業者に対する課徴金の金額が1.5倍に 不当表示により、措置命令や課徴金命令を受けたにもかかわらず、違反行為を繰り返す事業者も一定数います。現行の命令では抑止力が決して十分ではないため、違反行為を繰り返した事業者に納付が命じられる課徴金の金額が加算されます。 具体的には、違反行為から遡って10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある場合、課徴金が1.5倍(売上額の4.5%)まで加算されます(同法第8条5項、6項)。 4-3. 課徴金が減額・免除される返金措置の方法に電子マネーが追加 不当表示によって被害を受けた消費者に対し、返金を行うことで課徴金が減額されたり、納付が免除されたりします(返金措置)。しかし、2016年12月から2024年8月までに実施された返金措置は4件に留まっており、頻繁に制度が利用されている状況ではありません。 そこで、返金措置が積極的に活用されて被害回復が促進されるよう、電子マネーによる返金が認められます。 5. 直罰規定の導入 不当表示のうち、優良誤認表示と有利誤認表示に対して「直罰規定」が導入されます(同法第48条)。 優良誤認表示 商品やサービスの品質、性能などを、実際よりも著しく優れている、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示 有利誤認表示 価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示 直罰規定とは、違反行為に対する措置命令などの処分を経ることなく、即座に罰金の対象とできる規定です。優良誤認表示または有利誤認表示をした場合、直罰規定により100万円以下の罰金が科されます。
確約手続きと直罰規定の違いを説明してください。
確約手続きは、事業者が自主的に是正措置を講じることで措置命令や課徴金納付命令を回避できる制度です。 直罰規定は、違反行為に対する措置命令などの処分を経ることなく、即座に罰金の対象とできる規定です。
JCRRAG_017630
法律
1. そもそも景品表示法とは 景品表示法(景表法)の正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」と呼びます。景品表示法は、企業が商品やサービスを販売する際、一般消費者の誤解を招くような表示や過大な景品の提供などを禁止・制限する法律です。 主に、次のような禁止や制限が法律で定められています。 不当表示の禁止(同法第5条) 商品やサービスの品質や性能、価格などを、実際よりも、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示を禁止する 過大な景品の制限および禁止(同法第4条) 顧客を誘引するために商品やサービスの購入者へ提供する景品について、価額の最高額や総額などを制限、および景品の提供を禁止する これらの禁止・制限に違反した場合、措置命令や課徴金納付命令などのペナルティを受ける可能性があります。措置命令は違反行為の中止や是正などを命じられ、課徴金納付命令では、違反行為により得られた利益の一部を課徴金として納付するよう命じられます。 2. 景品表示法改正の主なポイント 不当表示などの違反行為に厳しい目が向けられており、2023年10月からステマ(ステルスマーケティング)が不当表示に指定されるなど、規制に関する取り組みが進んでいます。 そして、2024年10月には、違反行為の是正に向けた自主的な取り組みの促進や、悪質な事業者に対する罰則規定の拡充などを目的とする改正景品表示法が施行されます。 改正景品表示法には、多くの改正内容が盛り込まれていますが、業務に対する影響が特に大きいと考えられる主なポイントは次の通りです。 3. 確約手続きの導入 従来の景品表示法では、不当表示などの違反行為が認められた場合、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。また、違反行為とは認められなくても、違反のおそれがあると消費者庁などが判断すれば、行政指導の処分を受けます。 措置命令や課徴金納付命令は、違反行為が意図的ではなく、積極的に是正に取り組んだ場合でも、違反行為が認められれば避けることができません。そのため、自主的な申告や改善の取り組みなど、是正措置を講じる意欲が失われていると問題視されていました。 この問題点を改善するため、景品表示法の改正により確約手続きが導入されます(同法第26条~33条)。確約手続きは、事業者が自主的に是正措置を講じることで措置命令や課徴金納付命令を回避できる制度で、違反行為の迅速な解消が期待できます。 3-1. 確約手続きの流れ 確約手続きの流れとしては、違反が疑われる行為が見つかった場合、内閣総理大臣が疑いの理由となった行為の概要などを行為者に通知します。通知を受けた行為者は、是正に必要な措置に関する計画(是正措置計画)を作成し、通知を受けてから60日以内に内閣総理大臣に申請します。 是正措置計画の内容が十分であると内閣総理大臣から認められると、措置命令や課徴金納付金命令を受けないことが確約されます。ただし、計画通りに是正措置が行われない場合や、虚偽または不正な事実によって認定を受けたような場合は認定が取り消され、措置命令や課徴金納付命令の対象となります。 3-2. 確約手続きの対象外となるケース 確約手続きは、違反行為をしたすべての事業者が利用できるわけではありません。次のようなケースでは、確約手続きの対象外です。 通知を受けた日などから遡って10年以内に法的措置を受けていた場合 根拠がないことを認識しながら表示するなど、悪質かつ重大な場合 4. 課徴金制度の見直し 不当表示を行なった事業者には、課徴金の納付が命じられます。 不当表示に対する措置命令を受けたにもかかわらず命令に違反した場合、違反者や違反者が所属する法人に対して、罰金が科せられる可能性があります。しかし、罰金には上限があるため、不当表示によって多額の利益を得ていると、違反者の手元に利益が残るという不都合が生じます。 課徴金は、このような不都合を解消し、不当表示を抑止するために設けられた制度です。課徴金制度について、景品表示法の改正により次のような見直しが行われます。 課徴金を計算するための売上額を推計できる規定の整備 違反を繰り返す事業者に対する課徴金の金額が1.5倍に 課徴金が減額・免除される返金措置の方法に電子マネーが追加 4-1. 課徴金を計算するための売上額を推計できる規定の整備 課徴金の金額は、不当表示が行われた商品やサービスの売上額に3%を乗じて計算します。 課徴金を計算するためには、課徴金の対象となる商品やサービスの正確な売上額について、事業者から報告を受けることになります。しかし、売上データを把握していない事業者から適切な報告が行われず、課徴金の計算に時間がかかるケースが少なくありませんでした。 そのため、売上額が適切に報告されなくても迅速に課徴金納付命令を出せるよう、課徴金計算の基礎となる売上額を推計できる規定が整備されました(同法第8条4項)。 4-2. 違反を繰り返す事業者に対する課徴金の金額が1.5倍に 不当表示により、措置命令や課徴金命令を受けたにもかかわらず、違反行為を繰り返す事業者も一定数います。現行の命令では抑止力が決して十分ではないため、違反行為を繰り返した事業者に納付が命じられる課徴金の金額が加算されます。 具体的には、違反行為から遡って10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある場合、課徴金が1.5倍(売上額の4.5%)まで加算されます(同法第8条5項、6項)。 4-3. 課徴金が減額・免除される返金措置の方法に電子マネーが追加 不当表示によって被害を受けた消費者に対し、返金を行うことで課徴金が減額されたり、納付が免除されたりします(返金措置)。しかし、2016年12月から2024年8月までに実施された返金措置は4件に留まっており、頻繁に制度が利用されている状況ではありません。 そこで、返金措置が積極的に活用されて被害回復が促進されるよう、電子マネーによる返金が認められます。 5. 直罰規定の導入 不当表示のうち、優良誤認表示と有利誤認表示に対して「直罰規定」が導入されます(同法第48条)。 優良誤認表示 商品やサービスの品質、性能などを、実際よりも著しく優れている、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示 有利誤認表示 価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示 直罰規定とは、違反行為に対する措置命令などの処分を経ることなく、即座に罰金の対象とできる規定です。優良誤認表示または有利誤認表示をした場合、直罰規定により100万円以下の罰金が科されます。
優良誤認表示と有利誤認表示の違いを説明してください。
優良誤認表示は、商品やサービスの品質、性能などを、実際よりも著しく優れている、または、他社製品よりも著しく優れていると消費者に誤解を与えるような表示のことです。 有利誤認表示は、価格を著しく安く見せるなど、取引条件が著しく有利だと消費者に誤解を与えるような表示のことです。
JCRRAG_017631
法律
政治とは、一番広く形式的に定義すれば、国家活動の全体だといってよいが、もう少し正確にいえば、国家の意思を決定し実現することに直接に関係のある行動のことである。国家の意思は主として法律と政策の形で現れる。 ところがこのような政治の中には、通常は狭い意味の政治と行政とが含まれている。この場合には、国家意思の最高の創造決定と、その国家意思の遂行についての最高の指導をするのが政治で、その政治によって決定された国家意思を、その政治の指導の下で実現し遂行してゆくのが行政である。行政は専門的な技術としては中立性を伴うが、それはすなわちどんな政治に対しても、忠実公平に奉仕すべき地位にあるからである。 しかしもう少し政治の実質を見てそれを定義するなら、政治とは国家内の対立と分化を公権力を背景にして統合し、法的に組織化された統一的な国家の意思と秩序を創造し、それによって国家の目的を実現することだといわないといけない。なぜなら政治が国家の意思を創造決定し、その実現に最高の指導を与えるには、国家の中で対立し、分化し、相剋し、抗争しているいろいろの意思や、利害や、勢力を統合しなければならないからである。しかもその統合が公の権力を背景にしているところに、政治の特色がある。 権力というのは、単なる暴力のことではなく、法的に組織化された支配力のことで、通常は社会心理的な拘束力として現れるのであるが、しかしそれで効果がないときは、直接に物理的な強制力として発動する。近代社会ではこのような法的に組織化された公の権力は、国家が独占している。 また政治によって実現されるべき国家目的には、少なくとも治安と秩序の維持、国民の生存の維持、国家の安全と独立性の保持が含まれねばならぬが、それ以上に例えば理想社会の実現だとか、世界にほこる文化国家の建設とか、世界支配の達成などという目的をいうのは、それぞれの国家の理想または野望の表現であって、それがなくては政治が成り立たないというような、政治の不可欠な本質的要素とはいえない。
政治と行政の違いを説明してください。
政治とは公の権力を背景に国家の意思を創造決定し、その実現に最高の指導を与えるには、国家の中で対立し、分化し、相剋し、抗争しているいろいろの意思や、利害や、勢力を統合すること。 行政とは政治によって決定された国家意思を、その政治の指導の下で実現し遂行してゆくことである。
JCRRAG_017632
法律
新年を迎えて、過去一年間をふり返ってみると、まことに多事であったという気がする。鳩山総理のモスクワ訪問と日ソ交渉、砂川事件など、何となく急迫した空気が、日本の空におおいかぶさってくる気配が感ぜられる。 こういう気持を一層強めたものは、昨年の春から夏にかけて、一時日本を風靡した、いわゆる自由論争である。この方は、砂川事件ほど刺戟的ではなかったが、有識階級の間に発生した事件として、案外根強い影響を残したように思われる。 ジャパンタイムスによれば、ことの起こりは、私と桑原武夫氏との対談に始まったということになっている。文藝春秋に出た『自由過剰の国・日本』という対談で、われわれ両人は、日本には自由が多過ぎると論じた。しかしそれは大したことではなかったが、その後一月ばかりして、石川達三氏が、朝日新聞に『世界は変った』を書かれて、俄然議論が沸騰する騒ぎとなった。恐らく、日本で評論家と目されている人の大多数は、この問題に口をさしはさまざるを得ないような情勢になった。事実、いわゆる第一線の評論家或いは文化人は、ほとんど全部がこの問題について、意見を述べられた。 問題は、それほど重大であったのである。というわけは、この論争をつきつめて行けば、結局日本は、自由国家群の考え方を可とするか、共産圏諸国の考え方に落ちつくか、というところに帰するからである。あまりにも簡単に割り切ると言われるかもしれないが、理念や文章の粉飾をとり去って、煎じつめたところは、個人主義を重視するか、全体主義的な考え方を取り入れるかという点に行きつく。 この点を説明するには、発火点となった石川氏の論文からはいる方が、一番わかり易いであろう。石川氏の説を要約すれば、次のとおりである。日本には自由が多分にあるが、その自由には方針がない。知識人は各々自己の小自由に安住していて、建設的な意図をもたない。ソ連や中国では、自由は制限されているが、建設がある。国力がどんどん充実して行き、国民の生活水準が上がることが、大きい意味での自由である。日本も何とかしなければ、近い将来に、すっかり取り残されてしまうであろう。 言葉はもちろんちがうが、本筋は大体右のとおりと思われる。この意見に対しては、知識人の間には、概して反対が多く、全体主義への復帰を危惧する声が高かった。しかしそれは中央のジャーナリズムの話であって、地方では、とくに若い人たちの間では、この石川氏の論文は、相当熱意をもって受け入れられたそうである。 ソ連や中国の急速な進歩、とくにその建設ぶりの華々しさには、瞠目すべきものがあるらしい。そうかといって、日本でも全体主義の体制を採るべきかといえば、尻込みをする人が多い。しかし今のままでは行き詰まるか、取り残される心配が相当濃厚である。亀井勝一郎氏は、全体主義への復帰を危惧する人々は、それでは具体的にどうすればよいかと聞かれると、皆口ごもってしまう、と言っておられる。そしてどういう幼稚な説でもいいから、各々が自分の思っていることを、具体的にはっきり言うべきだと付け加えている。そのとおりであって、そういういろいろな具体的な意見が沢山出て、それがだんだんと絞られて行って、中庸を得た具体案に到達するのが本筋であろう。
日本とソ連や中国の違いについて説明してください。
日本は日本には自由が多分にあるが、その自由には方針がない。知識人は各々自己の小自由に安住していて、建設的な意図をもたない。全体主義の体制を採るべきかといえば、尻込みをする人が多い。 ソ連や中国は自由は制限されているが、急速な進歩、とくにその建設ぶりの華々しさには、瞠目すべきものがある。
JCRRAG_017633
法律
国家の建設を推進させるためには、或る程度まで個人の自由を制限することも止むを得ない。ソ連や中共では、なるほど個人の自由は制限されているが、そのかわり完全就業で、若い人たちは、皆嬉々 国家的な建設事業をする場合に、全体主義的な権力でもって、強行すれば、どんどんはかどるに違いない。例えば、中共の最近の華々しい建設なども、その裏には、強権が相当強く動いているのではないかと思う。昭和三十年九月号の『心』に、茅さんや和達さんたちとやった座談会の記事が出ている。その中にある和達さんの話では、北京の近くの官庁ダムをつくるときは、四万人の住民を動かしたそうである。四万人の人間が住んでいる土地を、平気で水底に没することのできる国では、建設のはかどるのも当然である。日本の只見川の場合には、一軒の農家に一千万円程度の補償をしても、まだ赤旗を立てた応援団がかけつけた。これではダムなど到底造れるものではない。四万人の住民全部に、一戸当り一千万円級の補償をしたのか。補償はそうしなかったが、全住民が自ら進んで政府の命令に従ったのか。資料がないので、何とも言えない。中共訪問者は、そういう点も聞いて帰られたら、参考になる点が多いであろう。
中共と日本のダム建設の違いについて説明してください。
中共で官庁ダムを建設するときに四万人の住民を動かし、平気で水底に没することができた。 日本の只見川の場合には、一軒の農家に一千万円程度の補償をしても、赤旗を立てた応援団がかけつけ、ダムは造れなかった。。
JCRRAG_017634
法律
具体的に考えてみても、自由という言葉は、正反対の場合に、同様に使われることがよくある。旅行の制限などがその例で、国内の旅行が制限されたら、自由を剥奪されたと感ずる人が多い。そういう人たちにとっては、その規則は、非常な不自由である。しかし旅行嫌いでかつ現在のところに安住している人にとっては、その方がかえって自由であるというであろう。義理でいやいやながら、郷里の冠婚葬祭に出席しなくてもよいからである。ソ連では、革命後四十年経った今日でも、まだ国内を自由に旅行することは、許されていないそうである。しかし旅行などしたくない人にとっては、何もそれは自由の制限にはならない。 こういう場合の自由は、「心の自由」であって、この方は、法律や規則の埓外にあるものである。個人のこころの問題で、はたからあれこれいうべき筋合のものではない。といっても、些細な問題という意味ではなく、建設だの進歩だのと騒いでも、結局は、この「心の自由」に落着くことであろう。いわば高次の問題なのである。 社会とか、国家とかいうものを背景に置いて論議をする場合の自由は、「法律で規定された自由」に制限すべきである。信仰の自由、職業選択の自由、居住の自由、旅行の自由、言論の自由など、これ等は法律で護られた自由であって、前に言った「心の自由」とは、別のものである。この両者を混同すると、話がこんがらかってくる。 英語のフリーダムとリバティとが、丁度巧くこの分類に合うかどうかも知らないし、また訳があたっているか否かもわからないが、話をはっきりさせるために、前者をフリーダムとし、後者をリバティとして、話を進めよう。 現在の日本人は、広範囲のリバティに恵まれているので、その有難味をあまり感じていない。しかしこれは非常に感謝すべきことなのである。「建設のためには、自由も制限すべきである」などということは、もしリバティを指すのならば、軽々には論断できないことのように思われる。下手をすると、人間解放という人類の歴史に逆行することにもなりかねない。一番警戒すべきことは、そういう議論をしていると、無意識のうちに、制限する側に立ったような錯覚に陥る点である。いざとなって、制限される身になった場合、慌てても手おくれである。
心の自由と法律で規定された自由の違いを説明してください。
心の自由は法律や規則の埓外にあるものである。例えば旅行の制限は旅行好きの人には不自由だが、旅行嫌いの人には自由であるといえる。 法律で規定された自由は信仰の自由、職業選択の自由、居住の自由、旅行の自由、言論の自由など、法律で護られた自由であって、「心の自由」とは、別のものである。
JCRRAG_017635
法律
世界はそれぞれの時代にそれぞれの課題を有し、その解決を求めて、時代から時代へと動いて行く。ヨーロッパでいえば、18世紀は個人的自覚の時代、所謂個人主義自由主義の時代であった。18世紀においては、未だ一つの歴史的世界においての国家と国家との対立というまでに至らなかったのである。大まかに言えば、イギリスが海を支配し、フランスが陸を支配したとも言い得るであろう。しかし19世紀に入っては、ヨーロッパという一つの歴史的世界においてドイツとフランスとが対立したが、更に進んで窮極する所、全世界的空間において、ドイツとイギリスとの二大勢力が対立するに至った。これが第一次世界大戦の原因である。19世紀は国家的自覚の時代、所謂帝国主義の時代であった。各国家が何処までも他を従えることによって、自己自身を強大にすることが歴史的使命と考えた。そこには未だ国家の世界史的使命の自覚というものに至らなかった。国家に世界史的使命の自覚なく、単なる帝国主義の立場に立つかぎり、又逆にその半面に、階級闘争というものを免れない。19世紀以来、世界は、帝国主義の時代たると共に、階級闘争の時代でもあった。共産主義というのは、全体主義的ではあるが、その原理は、何処までも18世紀の個人的自覚による抽象的世界理念の思想に基くものである。思想としては、18世紀的思想の19世紀的思想に対する反抗とも見ることができる。帝国主義的思想と共に過去に属するものであろう。
18世紀と19世紀の国家の考え方の違いについて説明してください。
18世紀は個人的自覚の時代、所謂個人主義自由主義の時代で国家と国家との対立というまでに至らなかった。 19世紀は国家的自覚の時代、所謂帝国主義の時代で単なる帝国主義の立場に立つかぎり、又逆にその半面に、階級闘争というものを免れない。19世紀以来、世界は、帝国主義の時代たると共に、階級闘争の時代でもあった。
JCRRAG_017636
法律
ファシズムというと、わたしたちはすぐ戦争中のままの形で超国家的な大川周明の理論や、憲兵の横暴や、軍部、検事局その他人民を抑圧した天皇制の機構全体を頭にうかべて、なんとなくその全体に体当りで抵抗するのがファシズムへの抵抗という感じをもって来ていると思います。さき頃の映画の東宝問題というものがでると、誰にもファシズムの反動文化政策というものが分るし、まして、この頃のような社会情勢に対してファシズムの圧力を感じ、それに対して反対の声をあげない人はありません。三鷹事件、下山事件の新聞記事の扱いかたなどにしてもファシスト的な挑発の調子がつよいとみんなが感じている。 こんにちにおけるファシズムとの闘いの非常に微妙な点は、わたしたち一人一人の市民的抵抗がどんなにつよくあらねばならないかという点についての問題です。組合その他の民主的組織が抵抗してゆく。それにまかせているだけでは、真の人民の抵抗として充分でないという点です。つまり、ファシズムに抗議するストライキ、ファシズムに抗議するデモンストレーション、ファシズムに抗議する声明書、それらの集団的な抵抗の裏づけとして本当に一人一人が、自分の生活態度の全面でどんな抗議を行っているか、それを明瞭に意識において見なければ、日本の民主化を守り通し、それを前進させるための実力としては足りないということです。
戦争中とこんにちのファシズムの抵抗の違いについて説明してください。
戦争中は超国家的な大川周明の理論や、憲兵の横暴や、軍部、検事局その他人民を抑圧した天皇制の機構全体を頭にうかべて、その全体に体当りで抵抗するのがファシズムへの抵抗であり、誰にもファシズムの反動文化政策というものが分るし、この頃のような社会情勢に対してファシズムの圧力を感じ、それに対して反対の声をあげない人はいない。 こんにちはファシズムに抗議するストライキ、ファシズムに抗議するデモンストレーション、ファシズムに抗議する声明書、それらの集団的な抵抗の裏づけとして本当に一人一人が、自分の生活態度の全面でどんな抗議を行っているか、それを明瞭に意識しなければ、日本の民主化を守り、前進させるための実力としては足りない。
JCRRAG_017637
法律
三鷹事件は、数名の共産党員を検挙して、その中に真犯人があるように宣伝されています。しかし、次の事実は事件の核心に関係しているにもかかわらず、商業新聞には発表されていません。それはこういう事実です。事件当夜、立川市の警察署長は立川国警から電話をうけて、八時半頃三鷹附近で事件がおきるから注意して警戒にあたれと、命令をうけたと二十七日『アカハタ』記者に語っています。電話をかけた立川国警署長は、「同様な意味の電話が国警本部から八時半頃あった」と語っている。その電話は八王子管理部から国警本部へ入ったものであるが、この電話の「入手径路は捜査されていない」(八月二日アカハタ)。この電話でみれば、何処よりも先に国警本部が事件の起きることを予知していたわけです。電車がぶつかってめちゃめちゃになった三鷹の交番に警官は一人もいなかったという事実は何を物語るでしょうか。捜査のすすむにつれて三鷹の組合の副委員長をしている石井万治という人は嫌疑をかけられている書記長の自宅を訪問し、他所へつれて行って饗応し、ノートをひらいて、緊急秘密指令三百十一号、三百十八号というものをみせ、あなたのことについては骨を折るという話をしています。その指令三百十一号には、突発事故が起きたらできるだけ復旧事務を拒否せよ、民同との摩擦を回避せよ、などという文句があったそうです。北海道に偽の指令が流れたことがあった。この指令もおそらくどこかの家宅捜索をすれば、「そこにもあった」ものとして発表されるでしょう。昔からこの手は使われていることです。
三鷹事件で宣伝されている内容と商業新聞に発表されていない内容の違いを説明してください。
数名の共産党員を検挙して、その中に真犯人があるように宣伝されている。 商業新聞に発表されていない内容は、事件当夜、立川市の警察署長は立川国警から電話をうけて、八時半頃三鷹附近で事件がおきるから注意して警戒にあたれと、命令があり、三鷹の交番に警官は一人もいなかった。
JCRRAG_017638
法律
幸福追求権(憲法13条)プライバシー権など 憲法第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 憲法13条(幸福追求権)は、上記の通り、非常に抽象的で分かりにくい内容です。 しかし、このように抽象的な内容であるがゆえに、社会・経済の変動によって生じた様々問題に対して法的に対応することが可能であるのも事実です。 その結果、憲法13条(幸福追求権)は、憲法に列挙されていない新しい人権の根拠となる一般的かつ包括的な権利であり、この幸福追求権によって基礎づけられている個々の権利は裁判上の救済を受けることができる具体的権利(憲法上保障される権利)であると解されています。 幸福追求権の内容 幸福追求権については、憲法13条後段において「生命,自由及び幸福追求に対する国民の権利」として保障しています。 つまり、具体的に、憲法で保障されているということです。 その具体的な権利の内容については、2つの考え方(一般的行為自由説、人格的利益説)があります。 一般的行為自由説:あらゆる生活領域に関する行為の自由を保障するという考え方 人格的利益説:個人の人格的生存に不可欠な行為の自由を保障するという考え方(通説) 幸福追求権から導きだされる具体的な人権 幸福追求権から導き出される具体的な権利は、プライバシーの権利、環境権、日照権等色々ありますが、最高裁の判例で、「プライバシーの権利としての肖像権」については、憲法上保障される権利としています(最大判昭44.12.24:京都府学連事件)。 この幸福追求権については、判例を押さえることが行政書士に合格するために重要となってきますので、判例を勉強してきましょう! プライバシー権の2つの側面 プライバシー権利は、「消極的な権利としての側面」と「積極的な権利としての側面」2つの側面を持っています。 消極的側面:受動的な権利で、誰かに侵害されたときに損害賠償などをすることができる権利を言います。 積極的側面:能動的な権利(自分の情報をコントロールする権利)で、積極的に情報公開や削除などを求める権利を言います。
消極的な権利としての側面と積極的な権利としての側面の違いを説明してください。
消極的な権利としての側面は受動的な権利で、誰かに侵害されたときに損害賠償などをすることができる権利を言う。 積極的な権利としての側面は能動的な権利(自分の情報をコントロールする権利)で、積極的に情報公開や削除などを求める権利を言う。
JCRRAG_017639
法律
法の下の平等(憲法14条) 目次 法の下の平等とは? 法の下の平等の重要判例 衆議院議員定員不均衡訴訟 参議院議員定員不均衡訴訟 憲法第14条1項 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 法の下の平等とは? 上記条文の「法の下の平等」とは、法を執行し、適用する行政権・司法権が全国民を差別してはならないというだけでなく、法の内容自体も平等原則に従い、定めなければならないことを意味します。例えば、法律で、「所得税は一律100万円」としたとします。一見すると平等に見えますが、「年収100万円のA」も「年収2000万円のB」も、所得税が100万円なので、Aは生活ができなくなり、Bは1900万円も残ります。これでは、実質的に平等とは言えません。つまり、憲法上の「法の下の平等」とは、絶対的な平等(税額が同じ)ではなくて、性別や年齢、財産、職業、年収などの違いを前提とした平等(相対的な平等)を求めています。 また、恣意的(論理的でなく自分勝手)な差別は許されないですが、合理的な区別は許されます。例えば、「年収100万円の人は、所得税を免除して、年収2000万円の人は、所得税600万円」という風に異なる扱いをしても憲法違反になりません。
絶対的な平等と相対的な平等の違いを説明してください。
絶対的な平等とは全国民の違いを認めず一律であることである。 相対的な平等とは性別や年齢、財産、職業、年収などの違いを前提とした平等である。
JCRRAG_017640
法律
表現の自由(憲法21条) 憲法第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。 憲法19条の思想・良心の自由は、内心の自由で、 憲法21条の表現の自由は、思想や信仰等の内心を外部に発表する自由を指します。 そして、表現の自由は思想や情報を発表し、伝達する自由ですが、情報伝達には「送り手」と「受け手」が存在します。そのため、「送り手の自由」と「受け手の自由」が存在します。 「送り手の自由」には、言論・出版の自由、集会・結社の自由、報道の自由等があり 「受け手の自由」には、知る権利、アクセス権があります。 表現の自由を支える価値 「表現の自由を支える価値」とは、分かりやすく言うと、「表現の自由を保障する理由」「表現の自由で保障すべき権利」ということです。これには2つの価値(保障理由)があります。 1.自己実現の価値 個人が言論活動を通じて自己の人格を発展させる個人的な価値(権利) 2.自己統治の価値 言論活動により国民が政治意思決定に関与するという民主政治に資する社会的価値 つまり、政治に参加する価値(権利)です。 上記2つの価値(権利)を保障するために表現の自由があるということです。
自己実現の価値と自己統治の価値の違いについて説明してください。
自己実現の価値とは個人が言論活動を通じて自己の人格を発展させる個人的な価値(権利)である。 自己統治の価値とは言論活動により国民が政治意思決定に関与するという民主政治に資する社会的価値 つまり、政治に参加する価値(権利)である。
JCRRAG_017641
法律
言論・出版の自由 言論・出版その他一切の表現の自由を保障しており、絵画、写真、映画、音楽、演劇、テレビ等、その手段を問わず広く及びます。 集会・結社の自由 集会とは、多数人がある目的のために、一定の場所に一時的に集まることを言い、集団行動の自由(デモの自由)も含みます。 結社とは、他人数がある目的のために、団体を結成することを指し、結社の自由には、具体的に3つの自由があります。 団体を結成し、それに加入する自由 団体が活動する自由 団体を結成しない自由・加入しない事由、または、脱退する自由 知る権利(憲法で保障されている) 「知る権利」には,情報受領権と情報収集権という二つの側面があり,後者にはさらに情報収集活動が公権力により妨げられないということ(消極的情報収集権)と政府に対して情報の開示を要求する(積極的情報収集権)という二つの場合が含まれます。 アクセス権(憲法で保障されていない) アクセス権とは、「情報の受け手である国民」が、「情報の送り手であるマスメディア」に対して、個人が意見発表の場を提供することを求める権利です。例えば、反論記事の掲載要求(反論権)や紙面・番組への参加などです。 アクセス権に関する重要判例 アクセス権については、憲法21条1項から直接導くことができないとされており(アクセス権は憲法では保障されない)、判例でも「新聞記事に取り上げられた者は、当該新聞紙を発行する者に対し、その記事の掲載により名誉毀損の不法行為が成立するかどうかとは無関係に、人格権又は条理を根拠として、右記事に対する自己の反論文を当該新聞紙に無修正かつ無料で掲載することを求めることはできない」と反論権を否定しています。(最判昭62.4.24:サンケイ新聞事件)
消極的情報収集権と積極的情報収集権の違いについて説明してください。
消極的情報収集権とは情報収集活動が公権力により妨げられないということである。 積極的情報収集権とは政府に対して情報の開示を要求することである。
JCRRAG_017642
法律
知る権利(憲法で保障されている) 「知る権利」には,情報受領権と情報収集権という二つの側面があり,後者にはさらに情報収集活動が公権力により妨げられないということ(消極的情報収集権)と政府に対して情報の開示を要求する(積極的情報収集権)という二つの場合が含まれます。 アクセス権(憲法で保障されていない) アクセス権とは、「情報の受け手である国民」が、「情報の送り手であるマスメディア」に対して、個人が意見発表の場を提供することを求める権利です。例えば、反論記事の掲載要求(反論権)や紙面・番組への参加などです。 アクセス権に関する重要判例 アクセス権については、憲法21条1項から直接導くことができないとされており(アクセス権は憲法では保障されない)、判例でも「新聞記事に取り上げられた者は、当該新聞紙を発行する者に対し、その記事の掲載により名誉毀損の不法行為が成立するかどうかとは無関係に、人格権又は条理を根拠として、右記事に対する自己の反論文を当該新聞紙に無修正かつ無料で掲載することを求めることはできない」と反論権を否定しています。(最判昭62.4.24:サンケイ新聞事件) 報道の自由(憲法で保障されている) 報道は、事実を告げ知らせる行為で、報道機関の報道が、国民の知る権利に奉仕するという重要な意義を有しています。そのため、報道の自由は、憲法21条1項の表現の自由に含まれ、憲法で保障されています。 取材の自由(十分尊重に値する) 取材の自由とは、報道機関が事実を報道するために情報収集を行う自由を言い、下記の通り、判例でも、表現の自由を規定した憲法第21条の精神に照らし、十分尊重に値するものとしています。
報道の自由と取材の自由の違いを説明してください。
報道の自由は事実を告げ知らせる行為で、報道機関の報道が、国民の知る権利に奉仕するという重要な意義のために憲法21条1項の表現の自由に含まれ、憲法で保障されている。 取材の自由は報道機関が事実を報道するために情報収集を行う自由を言い、憲法第21条の精神に照らし、十分尊重に値するものとしている。
JCRRAG_017643
法律
事前抑制 事前抑制の禁止というのは、何らかの表現物を発表しようとするときに、 事前にその発表を差し止めることです。事前に差し止められると、その表現内容が世の中に出てこないので、表現の自由が侵害されることになります。そのため、事前抑制は、原則禁止されています。ただし例外として、事前抑制が認められる場合もあります。下記、北方ジャーナル事件の判例では、「厳格かつ明確な要件のもと」では、事前抑制が許されるとしています。 検閲 憲法第21条2項 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。 そして、事前抑制の中の一つに「検閲」があります。 検閲とは、下記6つの要件を満たすものを言います。 行政権が主体となって、 思想内容等の表現物を対象とし、 表現物の一部または全部の発表を禁止する目的で、 対象とされる表現物を網羅的一般的に、 発表前に審査した上、 不適当と認めるものの発表を禁止すること 事前抑制と検閲の違い 上記検閲の要件の中で特に重要な要件は、検閲の主体は「行政権」であることです。 北方ジャーナル事件では、「裁判所(司法権)」が主体となっているので、検閲に当たりません。 そして、検閲は、例外を許さない絶対的禁止となっています。
事前抑制と検閲の違いを説明してください。
事前抑制は何らかの表現物を発表しようとするときに、 事前にその発表を差し止めることで、表現の自由が侵害されることになるため原則禁止されている。 検閲は行政権が主体となって思想内容等の表現物を対象とし表現物の一部または全部の発表を禁止する目的で、対象とされる表現物を網羅的一般的に、発表前に審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止すること。例外を許さない絶対的禁止となっている。
JCRRAG_017644
法律
学問の自由(憲法23条) 目次 学問の自由の内容 大学の自治 学問の自由に関する重要判例 憲法第23条 学問の自由は、これを保障する。 明治憲法の時代には学問の自由が国家権力によって侵害されていました。これを踏まえて日本国憲法では、学問の自由を条文に規定して保障しております。 学問の自由の内容 学問研究の自由 研究発表の自由 教授の自由 学問研究の自由 何を研究するかは自由である。ただし、核物質の研究やヒトの遺伝子操作の研究等、反倫理的な内容について一定の制限があると考えられています。 そして、日本では、「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」によって、罰則を設けて、一部の研究活動を規制しています。 研究発表の自由 研究の成果は発表されることによって初めて価値を持ち、発表できなければ無意味です。したがって、研究発表の自由も当然に認められます。 教授の自由 分かりやすく言えば「教師が教える自由」です。そして、ここでいう教授の自由は、大学における教授の自由を指し、小学校、中学校、高校において教師に教授の自由が認められるかが問題となります。この点については、旭川学力テスト事件の判例を参考にしてください。
学問研究の自由と教授の自由の違いについて説明してください。
学問研究の自由とは何を研究するかは自由だが、核物質の研究やヒトの遺伝子操作の研究等、反倫理的な内容について一定の制限があり、日本では「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」によって、罰則を設けて、一部の研究活動を規制している。 教授の自由とは教師が教える自由であり、ここでは、大学における教授の自由を指し、小学校、中学校、高校において教師に教授の自由が認められるかが問題となる。
JCRRAG_017645
法律
職業選択の自由(憲法22条)消極目的規制と積極目的規制 憲法第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。 2 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。 職業選択の自由とは、「自己が従事する職業を決定する自由」だけでなく、「選択した職業を遂行する自由」すなわち営業の自由も含まれます。選択した職業を遂行する自由を保障しなければ、選択の自由が無意味になるからです。 消極目的規制と積極目的規制 職業選択の自由、営業の自由といっても、誰でも医者やパイロットになれるわけではないように、公共の福祉による規制を受けます。つまり、誰でも医師になれたり、パイロットになれたら、人が死亡するリスクが高くなるので、国の法律によって一定の制限を加えることは許されるということです。 そして、この制限には、規制目的に応じて、2つの規制があります。 消極目的規制 消極目的規制とは、国民の生命や健康に対する危険を防止・除去・緩和するために課せられる規制です。分かりやすくいえば、国民の命や健康を守るために必要な規制です。 例えば、医師になるためには、医師免許が必要です。この医師免許は国民の命を守るために必要な規制と言えます。 規制については、最小限の規制で目的を達成させるように努める必要があります。 そのため、規制の審査基準はおのずと厳しくなります。(裁判所のチェックは厳しい) 積極目的規制 積極目的規制とは、福祉国家の理念に基づいて、経済の調和のとれた発展を確保し、特に社会的・経済的弱者を保護するためになされる規制です。 例えば、電気・ガス・鉄道・バス事業の特許制です。これらの内容は、日常生活に直結することで、誰でも営業できるようにして値段が上がってしまうと経済的弱者が困ってしまいます。そのため特許制にして、事業参入に一定の規制をかけているわけです。 社会的・経済的弱者のための規制ということは、社会的・経済的弱者を救うための政策とも言えます。そのため、積極目的規制については、審査基準は緩いです。(裁判所のチェックは緩い) そのため、著しく不合理でない限り合憲となります。
消極目的規制と積極目的規制の違いについて説明してください。
消極目的規制とは国民の生命や健康に対する危険を防止・除去・緩和するために課せられる規制であり、分かりやすくいえば、国民の命や健康を守るために必要な規制であるため規制の審査基準は厳しくなる。医師免許等が該当する。 積極目的規制とは福祉国家の理念に基づいて、経済の調和のとれた発展を確保し、特に社会的・経済的弱者を保護するためになされる規制であり、審査基準は緩く、著しく不合理でない限り合憲となる。電気・ガス・鉄道・バス事業の特許制が該当する。
JCRRAG_017646
法律
憲法第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。 日本国憲法は、生存権(25条)、教育を受ける権利(26条)、勤労の権利(27条)、労働基本権(28条)という社会権を保障しています。 そして、この25条(生存権)は、国民が誰でも、人間的な生活を送ることができることを権利として宣言したものです。上記第1項の趣旨を実現するために、第2項は、国に生存権の具体化について努力する義務を課しています。それを受けて、具体的に生活保護法や児童福祉法、身体障害者福祉法、国民年金法、国民健康保険法等の社会保障制度が設けられています。 まず初めに問題になるのが、生存権に「法的権利性」があるかどうかです。 一つの考え方として、「プログラム規定説」という考え方があります。この考え方によると、生存権は、上記の通り、25条によって、国民が最低限度の生活を営むことができるように国に対して努力するよう要求しているだけであって、国民は国に対して「具体的な措置を講ずるよう請求できる権利」はありません(=法的権利性なし、法的権利性を否定した考え方)。 つまり、国が自主的に、生存権の保障のために、法律を作りなさいよ!と憲法25条で定めているだけだということです。具体的な法律の定めることは国の自由な裁量権に委ねられることになります。 さらに、プログラム規定説によると、「国民に対する具体的な請求権」もなければ、「国が法律を定める義務」もないため、生存権に基づいて訴えを提起することはできません(裁判規範性なし)。 抽象的権利説と具体的権利説 これに対して、生存権について「法的権利性を肯定する」見解もあります。つまり、25条は国に対して、国民が最低限度の生活が送れるための法律を定めること、またそのための予算を付けることを法的義務としている考え方です。この考え方をするのが「抽象的権利説」と「具体的権利説」です。どちらも、法的権利性はあります。違いは裁判規範性があるかどうかです。言い換えると、生存権に基づいて、裁判で争えるかどうかです。 そして、判例では、生存権は、プログラム規定説を採用しています。 抽象的権利説 抽象的権利説とは、生存権は25条に基づいて訴えを起こすことができず(裁判規範性なし)、具体化する法律があって初めて訴えを起こすことができる(裁判規範性あり)という考え方です。 上記2項のように、生活保護法などの法律違反がある場合に限って、その法律違反に基づいて訴訟提起できるということです。言い換えると、生存権は抽象的な権利であるため、生存権に違反するからといって訴訟提起はできないということです。 具体的権利説 具体的権利説とは、生存権は憲法25条で保障されている具体的な権利だから、法律がなくても、直接25条に基づいて訴訟提起できる(裁判規範性あり)という考え方です。 上記の2項のように生活保護法等の法律がなくても、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を有していない場合、25条の生存権侵害を理由に訴訟提起できるという考え方です。しかし、判例では、具体的権利説は採用していません。
抽象的権利説と具体的権利説の違いについて説明してください。
抽象的権利説とは生存権は25条に基づいて訴えを起こすことができず(裁判規範性なし)、具体化する法律があって初めて訴えを起こすことができる(裁判規範性あり)という考え方である。生活保護法などの法律違反がある場合に限って、その法律違反に基づいて訴訟提起できる。 具体的権利説とは生存権は憲法25条で保障されている具体的な権利だから、法律がなくても、直接25条に基づいて訴訟提起できる(裁判規範性あり)という考え方であるが、判例では、具体的権利説は採用していない。
JCRRAG_017647
法律
教育を受ける権利(憲法26条) 憲法第26条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。 2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。 教育は、個人が人格を形成し、社会において有意義な生活を送るために必要不可欠なものです。そのため、26条では、「等しく教育を受ける権利」と「普通教育を受けさせる義務」について定めています。 教育を受ける権利 教育を受ける権利は、子供に対して保障され、子供の学習権を保障したものと解されています。また、この学習権を保障するために、国は、教育制度を維持し、教育条件を整備すべき義務を負うとして、具体的に教育基本法などが定められ、小中学校の義務教育を中心とする教育制度が設けられています。 教育を受けさせる義務 教育を受けさせる義務は、保護者が負います。そしてこの義務の内容は普通教育(小学校・中学校の教育)であり、職業教育や専門教育の義務までは負いません。 教育権の所在(国家の教育権と国民の教育権) 「教育を受ける権利」に関して争われている問題は、下記のどちらが正当かということです。 教育内容について国が関与・決定する機能を有する説(国家の教育権) 子どもの教育について責任を負うのは、親および教師を中心とする国民全体であり、国は教育の条件整備の任務を負うにとどまるとする説(国民の教育権) この点について、どちらが正当かまで決めることはできないが、判例(旭川学力テスト事件)では、国は必要かつ相当と認められる範囲で義務内容についても決定する機能を有するとしています。 義務教育の無償 無償とは、授業料が無償なのであって、教科書代などの一切の費用を無償という意味ではないとしています。(下記、教科書費国庫負担請求事件参照)
教育を受ける権利と教育を受けさせる権利の違いについて説明してください。
教育を受ける権利とは子供に対して保障され、子供の学習権を保障したものであり、国は、教育制度を維持し、教育条件を整備すべき義務を負うとして、具体的に教育基本法などが定められ、小中学校の義務教育を中心とする教育制度が設けられている。 教育を受けさせる義務は、保護者が負い、義務の内容は普通教育(小学校・中学校の教育)であり、職業教育や専門教育の義務までは負わない。
JCRRAG_017648
法律
労働基本権(憲法28条) 憲法第28条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。 憲法28条で、労働基本権を保障しているのですが、これは、国民一般としての権利ではなく、勤労者の立場にある者だけに保証される権利です。 そして、労働者が使用者と対等な立場で労働条件を決定するために、下記3つの権利が認められています。 団結権:労働組合を結成する権利 団体交渉権:労働組合と使用者の間で勤務条件などを交渉する権利 団体行動権:ストライキなどをする権利 これらの3つ併せて労働基本権と言います。 そして、この28条(労働基本権)の規定は、私人にも直接適用されます。例えば、労働者がストライキをした場合、労働者は働く義務を負っているにも関わらず、働いていないので、債務不履行により、使用者から損害賠償請求される可能性があります。しかし、この28条の労働基本権を直接使って、団体行動権を主張できるので、債務不履行に問われる心配もないわけです。 労働基本権に関する重要判例 「憲法第28条の労働基本権の保障は公務員に対して及ぶが、公務員の地位の特殊性と職務の公共性から、一般企業とは異なる制約を受ける。」として、公務員の争議行為は国民の利益に重大な影響を及ぼすので、規制されてもやむを得ず、国家公務員法第110条第1項第17号(あおり行為等の罪)の規定は憲法に違反しない。(最大判昭48.4.25:全農林警職法事件)
団体交渉権と団体行動権の違いについて説明してください。
団体交渉権とは労働組合と使用者の間で勤務条件などを交渉する権利である。 団体行動権とはストライキなどをする権利である。
JCRRAG_017649
法律
国民主権 国民主権とは、分かりやすく言うと、主権は国民が持っているということです。 主権の3つの意味 統治権:独立して国民や領土を統治する権利 最高独立性:ほかの国から支配や干渉をされず,ほかの国々と対等である権利 最高決定権:国の意思や政治のありかたを最終的に決定する権利 ■ポツダム宣言8項の「日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国ならびに我々の決定する諸小島に限られなければならない。」の中の主権は、領土を統治することを指すので、統治権を指しています。 ■憲法41条の「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」の中の国権は、国民を統治することを指すので、統治権として使っています。 ■憲法の前文の「自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。」の中の主権は、その後ろの言葉「他国と対等関係に立たうとする各国の責務」から分かるように、他の国から支配や干渉をされず,ほかの国々と対等である権利を指すので、最高独立性の意味として使っています。 ■憲法の前文の「主権が国民に存することを宣言し」の主権は、国の政治について、国民が決めることを意味するので、最高決定権として使っています。 代表民主制と直接民主制 上記、主権の意味の中の一つに「最高決定権」がありました。国民が国の政治を決めるということです。それを実現するために、日本では、代表民主制を原則して、直接民主制によりそれを補完するものとしています。 代表民主制とは? 国民の中から代表者を選び、その代表者が国民に代わって政治を行う制度です。間接民主制という言い方もします。 例えば、衆議院議員を選んで、その衆議院議員が政治を行うということです。 直接民主制とは? 代表者(議員)などを介さずに、国・都道府県・市町村の意思決定に直接参加し、その意思を反映させる政治制度です。 例えば、「住民投票」や「地方公共団体の長・議員などの解職請求」は、住民が直接、地方公共団体の意思決定に参加しているので直接民主制の事例です。
代表民主制と直接民主制の違いについて説明してください。
代表民主制とは衆議院議員を選んで、その衆議院議員が政治を行うなど、国民の中から代表者を選び、その代表者が国民に代わって政治を行う制度で、間接民主制という言い方もする。 直接民主制とは住民投票など代表者(議員)などを介さずに、国・都道府県・市町村の意思決定に直接参加し、その意思を反映させる政治制度である。 日本では、代表民主制を原則して、直接民主制によりそれを補完するものとしている。
JCRRAG_017650
法律
権力分立 権力分立とは、国家権力をその性質に応じて各権力に区別し、異なる機関に担当させることです。1つの機関に担当させると、その機関が絶対的に支配をしてしまい、独裁国家になってしまいます。それを防ぐため(人権保障のため)、国家権力を分散させ、相互に均衡と抑制を保たせる制度が権力分立です。 例えば、「国会・内閣・裁判所」や「中央政府・地方政府」が権力分立の事例です。 権力分立が、現代国家において、それぞれの権力が大きくなってきています。 行政国家現象(行政権が大きくなる) 政党国家現象(国会を組織する政党の力が大きくなる) 司法国家現象(司法権が大きくなる) 行政国家現象 19世紀半ば以降、資本主義が急速に発達しましたが、そのことにより、貧富の格差、労働問題が深刻化し、その結果、国民に人間らしい生活を保障するために、様々な行政サービスを提供することとなり、役人の増加や新行政部門創設など、次第に行政権が大きくなり、結果として、法の執行機関である行政府が、国の基本政策の決定・実施における中心的な役割を担う現象 政党国家現象 国民と議会の媒介組織である政党が発達し、国家意思の形成において政党が事実上の主導的役割を演じることです。議会と政府の関係が伝統的でしたが、今は政府・与党と野党の対抗関係へと変化しています。分かりやすくいうと、内閣総理大臣(行政のトップ)は国会(立法府)が指名するのですが、現実的には、総理は与党が選ぶ形になり、結果として、行政も立法も与党が主導する形になるわけです。これが政党国家現象です。 司法国家現象 裁判所による違憲審査制が導入され、司法権が議会、政府の活動をコントロールするという現象です。法治国家として裁判所が非常に重要な役割を果たすようになったことのあらわれになります。
行政国家現象と政党国家現象の違いについて説明してください。
行政国家現象とは19世紀半ば以降、資本主義が急速に発達したことにより、貧富の格差、労働問題が深刻化し、国民に人間らしい生活を保障するために、様々な行政サービスを提供するために役人の増加や新行政部門創設など、次第に行政権が大きくなり、結果として、法の執行機関である行政府が、国の基本政策の決定・実施における中心的な役割を担う現象である。 政党国家現象とは国民と議会の媒介組織である政党が発達し、国家意思の形成において政党が事実上の主導的役割を演じることになり、結果として、行政も立法も与党が主導する現象である。
JCRRAG_017651
法律
権力分立 権力分立とは、国家権力をその性質に応じて各権力に区別し、異なる機関に担当させることです。1つの機関に担当させると、その機関が絶対的に支配をしてしまい、独裁国家になってしまいます。それを防ぐため(人権保障のため)、国家権力を分散させ、相互に均衡と抑制を保たせる制度が権力分立です。 例えば、「国会・内閣・裁判所」や「中央政府・地方政府」が権力分立の事例です。 権力分立が、現代国家において、それぞれの権力が大きくなってきています。 行政国家現象(行政権が大きくなる) 政党国家現象(国会を組織する政党の力が大きくなる) 司法国家現象(司法権が大きくなる) 行政国家現象 19世紀半ば以降、資本主義が急速に発達しましたが、そのことにより、貧富の格差、労働問題が深刻化し、その結果、国民に人間らしい生活を保障するために、様々な行政サービスを提供することとなり、役人の増加や新行政部門創設など、次第に行政権が大きくなり、結果として、法の執行機関である行政府が、国の基本政策の決定・実施における中心的な役割を担う現象 政党国家現象 国民と議会の媒介組織である政党が発達し、国家意思の形成において政党が事実上の主導的役割を演じることです。議会と政府の関係が伝統的でしたが、今は政府・与党と野党の対抗関係へと変化しています。分かりやすくいうと、内閣総理大臣(行政のトップ)は国会(立法府)が指名するのですが、現実的には、総理は与党が選ぶ形になり、結果として、行政も立法も与党が主導する形になるわけです。これが政党国家現象です。 司法国家現象 裁判所による違憲審査制が導入され、司法権が議会、政府の活動をコントロールするという現象です。法治国家として裁判所が非常に重要な役割を果たすようになったことのあらわれになります。
政党国家現象と司法国家現象の違いについて説明してください。
政党国家現象とは国民と議会の媒介組織である政党が発達し、国家意思の形成において政党が事実上の主導的役割を演じることになり、結果として、行政も立法も与党が主導する現象である。 司法国家現象とは裁判所による違憲審査制が導入され、司法権が議会、政府の活動をコントロールするという現象である。法治国家として裁判所が非常に重要な役割を果たすようになったことのあらわれである。
JCRRAG_017652
法律
国会 国会の地位 憲法第41条 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。 憲法第43条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。 上記41条、43条から、国会には、憲法上3つの地位を与えています。 国民の代表機関 国権の最高機関 唯一の立法機関 国の代表機関 43条の両議院とは、衆議院と参議院の2つを指し、衆議院議員も参議院議員も全国民の代表であり、地方選挙区の代表者ではありません。 そして、「代表」の意味については、全国民のためを思って行動をすれば、それが国民の意思と異なっていたとしてもよい、つまり、選挙区や後援団体の意思に拘束されず、自己の信念に従って行動できるということです。これを「自由委任の原則」と言います。そして、このような代表の在り方を「政治的代表」と言います。 一方、国民の多様な意思を国会に反映させる必要があるため、国民意思と代表者の意思をできるだけ近づけ、社会の実勢力が国会にできるだけ忠実に反映する必要があります。このような代表の在り方を「社会学的代表」と言います。 国権の最高機関 最高機関とは、国民によって直接選出された議員によって構成される国会が、国政中心的な地位を占めるという点で、国会を「国権の最高機関」として位置付けています。 唯一の立法機関 「形式的意味の立法」と「実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)」 立法とは、分かりやすくいうと、「法律を作ること」です。そして、憲法第41条では、「国会は唯一の立法機関」といっているので、内容を問わず、どんな法律も作れるのか?というとそうではありません。特定の内容を持った法律を作ることとしています。 そして、内容を問わず、国会の議決で法律を作ることを「形式的意味の立法」と言い、特定の規範内容を持った法律を作ることを「実質的意味の立法」と言います。 そして41条の「立法」とは,形式的意味だけでなく,実質的意味も含んでいます。 そして、特定の規範内容を持った法律(実質的意味の法律)は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされています。 ※法規範とは、国の法律等によって規定されている規則・規準(ルール)です。 「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」 憲法第41条「国会は唯一の立法機関」の「唯一」とはどういう意味か? 2つの考え方があります。それが「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」です。 国会中心立法の原則 国会中心立法の原則とは、立法について国会が関わっていればよい、つまり、立法に国会が関わっていればよく、他に関わる機関があってもよい、という考え方です。 国会中心立法の原則の例外として、下記があります。 衆議院、参議院の各議院が制定する議員規則(58条2項) 最高裁判所が制定する裁判所規則(77条1項) 地方公共団体の議会が制定する条例(94条) これらは、国会が一切かかわらずに規則や条例を定めてしまうので、国会中心立法の原則の例外となります。 市販のテキストなどで、「国会以外の機関が立法を行うことは、憲法に特別の定めがある場合を除き許されない」というのは、上記の内容を難しくまとめた内容で、内容自体は上記と同じです。 国会単独立法の原則 国会単独立法の原則とは、国会が立法に関わる場合に、国会以外にかかわる機関がない考え方です。言い方を変えると、「他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができる」ということです。 国会単独立法の原則の例外として、地方自治特別法制定のための住民投票(95条)があります。地方自治特別法とは、特定の地方公共団体のみ適用される法律で、その地方公共団体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません。一番わかりやすい事例が「大阪都構想」です。大阪都構想を実現するためには、地方自治特別法の制定が必要であり、この地方自治特別法は、国会だけでは制定できず、住民投票(他の機関の位置づけ)が必要になります。そのため、「国会単独立法の原則」の例外にあたります。
政治的代表と社会学的代表の違いを説明してください。
政治的代表とは全国民のためを思って行動をすれば、それが国民の意思と異なっていたとしてもよい、つまり、選挙区や後援団体の意思に拘束されず、自己の信念に従って行動できる全国民の代表のことである。 社会学的代表とは国民の多様な意思を国会に反映させる必要があるため、国民意思と代表者の意思をできるだけ近づけ、社会の実勢力が国会にできるだけ忠実に反映するやり方をする代表のことである。
JCRRAG_017653
法律
国会 国会の地位 憲法第41条 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。 憲法第43条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。 上記41条、43条から、国会には、憲法上3つの地位を与えています。 国民の代表機関 国権の最高機関 唯一の立法機関 国の代表機関 43条の両議院とは、衆議院と参議院の2つを指し、衆議院議員も参議院議員も全国民の代表であり、地方選挙区の代表者ではありません。 そして、「代表」の意味については、全国民のためを思って行動をすれば、それが国民の意思と異なっていたとしてもよい、つまり、選挙区や後援団体の意思に拘束されず、自己の信念に従って行動できるということです。これを「自由委任の原則」と言います。そして、このような代表の在り方を「政治的代表」と言います。 一方、国民の多様な意思を国会に反映させる必要があるため、国民意思と代表者の意思をできるだけ近づけ、社会の実勢力が国会にできるだけ忠実に反映する必要があります。このような代表の在り方を「社会学的代表」と言います。 国権の最高機関 最高機関とは、国民によって直接選出された議員によって構成される国会が、国政中心的な地位を占めるという点で、国会を「国権の最高機関」として位置付けています。 唯一の立法機関 「形式的意味の立法」と「実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)」 立法とは、分かりやすくいうと、「法律を作ること」です。そして、憲法第41条では、「国会は唯一の立法機関」といっているので、内容を問わず、どんな法律も作れるのか?というとそうではありません。特定の内容を持った法律を作ることとしています。 そして、内容を問わず、国会の議決で法律を作ることを「形式的意味の立法」と言い、特定の規範内容を持った法律を作ることを「実質的意味の立法」と言います。 そして41条の「立法」とは,形式的意味だけでなく,実質的意味も含んでいます。 そして、特定の規範内容を持った法律(実質的意味の法律)は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされています。 ※法規範とは、国の法律等によって規定されている規則・規準(ルール)です。 「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」 憲法第41条「国会は唯一の立法機関」の「唯一」とはどういう意味か? 2つの考え方があります。それが「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」です。 国会中心立法の原則 国会中心立法の原則とは、立法について国会が関わっていればよい、つまり、立法に国会が関わっていればよく、他に関わる機関があってもよい、という考え方です。 国会中心立法の原則の例外として、下記があります。 衆議院、参議院の各議院が制定する議員規則(58条2項) 最高裁判所が制定する裁判所規則(77条1項) 地方公共団体の議会が制定する条例(94条) これらは、国会が一切かかわらずに規則や条例を定めてしまうので、国会中心立法の原則の例外となります。 市販のテキストなどで、「国会以外の機関が立法を行うことは、憲法に特別の定めがある場合を除き許されない」というのは、上記の内容を難しくまとめた内容で、内容自体は上記と同じです。 国会単独立法の原則 国会単独立法の原則とは、国会が立法に関わる場合に、国会以外にかかわる機関がない考え方です。言い方を変えると、「他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができる」ということです。 国会単独立法の原則の例外として、地方自治特別法制定のための住民投票(95条)があります。地方自治特別法とは、特定の地方公共団体のみ適用される法律で、その地方公共団体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません。一番わかりやすい事例が「大阪都構想」です。大阪都構想を実現するためには、地方自治特別法の制定が必要であり、この地方自治特別法は、国会だけでは制定できず、住民投票(他の機関の位置づけ)が必要になります。そのため、「国会単独立法の原則」の例外にあたります。
形式的意味の立法と実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)の違いについて説明してください。
形式的意味の立法とは内容を問わず、国会の議決で法律を作ることである。 実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)とは特定の規範内容を持った法律を作ることである。特定の規範内容を持った法律は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされている。
JCRRAG_017654
法律
国会 国会の地位 憲法第41条 国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。 憲法第43条 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。 上記41条、43条から、国会には、憲法上3つの地位を与えています。 国民の代表機関 国権の最高機関 唯一の立法機関 国の代表機関 43条の両議院とは、衆議院と参議院の2つを指し、衆議院議員も参議院議員も全国民の代表であり、地方選挙区の代表者ではありません。 そして、「代表」の意味については、全国民のためを思って行動をすれば、それが国民の意思と異なっていたとしてもよい、つまり、選挙区や後援団体の意思に拘束されず、自己の信念に従って行動できるということです。これを「自由委任の原則」と言います。そして、このような代表の在り方を「政治的代表」と言います。 一方、国民の多様な意思を国会に反映させる必要があるため、国民意思と代表者の意思をできるだけ近づけ、社会の実勢力が国会にできるだけ忠実に反映する必要があります。このような代表の在り方を「社会学的代表」と言います。 国権の最高機関 最高機関とは、国民によって直接選出された議員によって構成される国会が、国政中心的な地位を占めるという点で、国会を「国権の最高機関」として位置付けています。 唯一の立法機関 「形式的意味の立法」と「実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)」 立法とは、分かりやすくいうと、「法律を作ること」です。そして、憲法第41条では、「国会は唯一の立法機関」といっているので、内容を問わず、どんな法律も作れるのか?というとそうではありません。特定の内容を持った法律を作ることとしています。 そして、内容を問わず、国会の議決で法律を作ることを「形式的意味の立法」と言い、特定の規範内容を持った法律を作ることを「実質的意味の立法」と言います。 そして41条の「立法」とは,形式的意味だけでなく,実質的意味も含んでいます。 そして、特定の規範内容を持った法律(実質的意味の法律)は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされています。 ※法規範とは、国の法律等によって規定されている規則・規準(ルール)です。 「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」 憲法第41条「国会は唯一の立法機関」の「唯一」とはどういう意味か? 2つの考え方があります。それが「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」です。 国会中心立法の原則 国会中心立法の原則とは、立法について国会が関わっていればよい、つまり、立法に国会が関わっていればよく、他に関わる機関があってもよい、という考え方です。 国会中心立法の原則の例外として、下記があります。 衆議院、参議院の各議院が制定する議員規則(58条2項) 最高裁判所が制定する裁判所規則(77条1項) 地方公共団体の議会が制定する条例(94条) これらは、国会が一切かかわらずに規則や条例を定めてしまうので、国会中心立法の原則の例外となります。 市販のテキストなどで、「国会以外の機関が立法を行うことは、憲法に特別の定めがある場合を除き許されない」というのは、上記の内容を難しくまとめた内容で、内容自体は上記と同じです。 国会単独立法の原則 国会単独立法の原則とは、国会が立法に関わる場合に、国会以外にかかわる機関がない考え方です。言い方を変えると、「他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができる」ということです。 国会単独立法の原則の例外として、地方自治特別法制定のための住民投票(95条)があります。地方自治特別法とは、特定の地方公共団体のみ適用される法律で、その地方公共団体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません。一番わかりやすい事例が「大阪都構想」です。大阪都構想を実現するためには、地方自治特別法の制定が必要であり、この地方自治特別法は、国会だけでは制定できず、住民投票(他の機関の位置づけ)が必要になります。そのため、「国会単独立法の原則」の例外にあたります。
国会中心立法の原則と国会単独立法の原則の違いについて説明してください。
国会中心立法の原則とは立法に国会が関わっていればよく他に関わる機関があってもよい、という考え方である。 国会単独立法の原則とは、他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができるという考え方である。
JCRRAG_017655
法律
唯一の立法機関 「形式的意味の立法」と「実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)」 立法とは、分かりやすくいうと、「法律を作ること」です。そして、憲法第41条では、「国会は唯一の立法機関」といっているので、内容を問わず、どんな法律も作れるのか?というとそうではありません。特定の内容を持った法律を作ることとしています。 そして、内容を問わず、国会の議決で法律を作ることを「形式的意味の立法」と言い、特定の規範内容を持った法律を作ることを「実質的意味の立法」と言います。 そして41条の「立法」とは,形式的意味だけでなく,実質的意味も含んでいます。 そして、特定の規範内容を持った法律(実質的意味の法律)は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされています。 ※法規範とは、国の法律等によって規定されている規則・規準(ルール)です。 「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」 憲法第41条「国会は唯一の立法機関」の「唯一」とはどういう意味か? 2つの考え方があります。それが「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」です。 国会中心立法の原則 国会中心立法の原則とは、立法について国会が関わっていればよい、つまり、立法に国会が関わっていればよく、他に関わる機関があってもよい、という考え方です。 国会中心立法の原則の例外として、下記があります。 衆議院、参議院の各議院が制定する議員規則(58条2項) 最高裁判所が制定する裁判所規則(77条1項) 地方公共団体の議会が制定する条例(94条) これらは、国会が一切かかわらずに規則や条例を定めてしまうので、国会中心立法の原則の例外となります。 市販のテキストなどで、「国会以外の機関が立法を行うことは、憲法に特別の定めがある場合を除き許されない」というのは、上記の内容を難しくまとめた内容で、内容自体は上記と同じです。 国会単独立法の原則 国会単独立法の原則とは、国会が立法に関わる場合に、国会以外にかかわる機関がない考え方です。言い方を変えると、「他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができる」ということです。 国会単独立法の原則の例外として、地方自治特別法制定のための住民投票(95条)があります。地方自治特別法とは、特定の地方公共団体のみ適用される法律で、その地方公共団体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません。一番わかりやすい事例が「大阪都構想」です。大阪都構想を実現するためには、地方自治特別法の制定が必要であり、この地方自治特別法は、国会だけでは制定できず、住民投票(他の機関の位置づけ)が必要になります。そのため、「国会単独立法の原則」の例外にあたります。 衆議院と参議院の違い 国会は衆議院と参議院の二院制です。そして、衆議院と参議院の違いは下記の通りです。 下記内容はすべて重要です。 衆議院 任期 4年 解散制度 解散あり 定数 465名 選挙権 満18歳以上 被選挙権 満25歳以上 選挙方法 小選挙区比例代表並立制 (重複立候補が認められている) 小選挙区:289名 比例代表:176名 選挙区制と比例代表制 参議院 任期 6年 解散制度 解散なし 定数 248名 選挙権 満18歳以上 被選挙権者 満30歳以上 選挙方法 (重複立候補が認められていない) 選挙区:148名 比例代表:100名 ※3年ごとに半数改選 重複立候補とは、立候補者が「小選挙区選挙」と「比例代表選挙」と2つとも立候補できるということです。これは衆議院のみ認められ、参議院の場合、「選挙区選挙」と「比例代表選挙」のどちらかを選んで立候補する形になります。
衆議院と参議院の任期の違いについて説明してください。
衆議院は4年である。 参議院は6年である。
JCRRAG_017656
法律
唯一の立法機関 「形式的意味の立法」と「実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)」 立法とは、分かりやすくいうと、「法律を作ること」です。そして、憲法第41条では、「国会は唯一の立法機関」といっているので、内容を問わず、どんな法律も作れるのか?というとそうではありません。特定の内容を持った法律を作ることとしています。 そして、内容を問わず、国会の議決で法律を作ることを「形式的意味の立法」と言い、特定の規範内容を持った法律を作ることを「実質的意味の立法」と言います。 そして41条の「立法」とは,形式的意味だけでなく,実質的意味も含んでいます。 そして、特定の規範内容を持った法律(実質的意味の法律)は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされています。 ※法規範とは、国の法律等によって規定されている規則・規準(ルール)です。 「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」 憲法第41条「国会は唯一の立法機関」の「唯一」とはどういう意味か? 2つの考え方があります。それが「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」です。 国会中心立法の原則 国会中心立法の原則とは、立法について国会が関わっていればよい、つまり、立法に国会が関わっていればよく、他に関わる機関があってもよい、という考え方です。 国会中心立法の原則の例外として、下記があります。 衆議院、参議院の各議院が制定する議員規則(58条2項) 最高裁判所が制定する裁判所規則(77条1項) 地方公共団体の議会が制定する条例(94条) これらは、国会が一切かかわらずに規則や条例を定めてしまうので、国会中心立法の原則の例外となります。 市販のテキストなどで、「国会以外の機関が立法を行うことは、憲法に特別の定めがある場合を除き許されない」というのは、上記の内容を難しくまとめた内容で、内容自体は上記と同じです。 国会単独立法の原則 国会単独立法の原則とは、国会が立法に関わる場合に、国会以外にかかわる機関がない考え方です。言い方を変えると、「他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができる」ということです。 国会単独立法の原則の例外として、地方自治特別法制定のための住民投票(95条)があります。地方自治特別法とは、特定の地方公共団体のみ適用される法律で、その地方公共団体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません。一番わかりやすい事例が「大阪都構想」です。大阪都構想を実現するためには、地方自治特別法の制定が必要であり、この地方自治特別法は、国会だけでは制定できず、住民投票(他の機関の位置づけ)が必要になります。そのため、「国会単独立法の原則」の例外にあたります。 衆議院と参議院の違い 国会は衆議院と参議院の二院制です。そして、衆議院と参議院の違いは下記の通りです。 下記内容はすべて重要です。 衆議院 任期 4年 解散制度 解散あり 定数 465名 選挙権 満18歳以上 被選挙権 満25歳以上 選挙方法 小選挙区比例代表並立制 (重複立候補が認められている) 小選挙区:289名 比例代表:176名 選挙区制と比例代表制 参議院 任期 6年 解散制度 解散なし 定数 248名 選挙権 満18歳以上 被選挙権者 満30歳以上 選挙方法 (重複立候補が認められていない) 選挙区:148名 比例代表:100名 ※3年ごとに半数改選 重複立候補とは、立候補者が「小選挙区選挙」と「比例代表選挙」と2つとも立候補できるということです。これは衆議院のみ認められ、参議院の場合、「選挙区選挙」と「比例代表選挙」のどちらかを選んで立候補する形になります。
衆議院と参議院の被選挙権者の違いについて説明してください。
衆議院は満25歳以上である。 参議院は満30歳以上である。
JCRRAG_017657
法律
唯一の立法機関 「形式的意味の立法」と「実質的意味の立法(一般的抽象的法規範)」 立法とは、分かりやすくいうと、「法律を作ること」です。そして、憲法第41条では、「国会は唯一の立法機関」といっているので、内容を問わず、どんな法律も作れるのか?というとそうではありません。特定の内容を持った法律を作ることとしています。 そして、内容を問わず、国会の議決で法律を作ることを「形式的意味の立法」と言い、特定の規範内容を持った法律を作ることを「実質的意味の立法」と言います。 そして41条の「立法」とは,形式的意味だけでなく,実質的意味も含んでいます。 そして、特定の規範内容を持った法律(実質的意味の法律)は、不特定多数の人々に対して適用され(一般的)、不特定多数の場合・不特定多数の事件に適用される(抽象的)ので、一般的抽象的法規範とされています。 ※法規範とは、国の法律等によって規定されている規則・規準(ルール)です。 「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」 憲法第41条「国会は唯一の立法機関」の「唯一」とはどういう意味か? 2つの考え方があります。それが「国会中心立法の原則」と「国会単独立法の原則」です。 国会中心立法の原則 国会中心立法の原則とは、立法について国会が関わっていればよい、つまり、立法に国会が関わっていればよく、他に関わる機関があってもよい、という考え方です。 国会中心立法の原則の例外として、下記があります。 衆議院、参議院の各議院が制定する議員規則(58条2項) 最高裁判所が制定する裁判所規則(77条1項) 地方公共団体の議会が制定する条例(94条) これらは、国会が一切かかわらずに規則や条例を定めてしまうので、国会中心立法の原則の例外となります。 市販のテキストなどで、「国会以外の機関が立法を行うことは、憲法に特別の定めがある場合を除き許されない」というのは、上記の内容を難しくまとめた内容で、内容自体は上記と同じです。 国会単独立法の原則 国会単独立法の原則とは、国会が立法に関わる場合に、国会以外にかかわる機関がない考え方です。言い方を変えると、「他の機関の関与なく国会の議決だけで法律を成立させることができる」ということです。 国会単独立法の原則の例外として、地方自治特別法制定のための住民投票(95条)があります。地方自治特別法とは、特定の地方公共団体のみ適用される法律で、その地方公共団体の住民投票で過半数の同意がなければ国会は制定できません。一番わかりやすい事例が「大阪都構想」です。大阪都構想を実現するためには、地方自治特別法の制定が必要であり、この地方自治特別法は、国会だけでは制定できず、住民投票(他の機関の位置づけ)が必要になります。そのため、「国会単独立法の原則」の例外にあたります。 衆議院と参議院の違い 国会は衆議院と参議院の二院制です。そして、衆議院と参議院の違いは下記の通りです。 下記内容はすべて重要です。 衆議院 任期 4年 解散制度 解散あり 定数 465名 選挙権 満18歳以上 被選挙権 満25歳以上 選挙方法 小選挙区比例代表並立制 (重複立候補が認められている) 小選挙区:289名 比例代表:176名 選挙区制と比例代表制 参議院 任期 6年 解散制度 解散なし 定数 248名 選挙権 満18歳以上 被選挙権者 満30歳以上 選挙方法 (重複立候補が認められていない) 選挙区:148名 比例代表:100名 ※3年ごとに半数改選 重複立候補とは、立候補者が「小選挙区選挙」と「比例代表選挙」と2つとも立候補できるということです。これは衆議院のみ認められ、参議院の場合、「選挙区選挙」と「比例代表選挙」のどちらかを選んで立候補する形になります。
衆議院と参議院の選挙方法の違いについて説明してください。
衆議院は小選挙区比例代表並立制であり、重複立候補が認められている。 参議院は選挙区選挙と比例代表選挙のどちらかを選んで立候補する。3年ごとに半数が改選される。
JCRRAG_017658
法律
会期の種類、議決の方法(定足数と表決数) 会期の種類 会期とは、国会の活動期間で、一年中国会を開いているわけではありません。一定の限られた期間のみ国会は開かれています。 そして、会期には、下記4つがあります。 毎年1回定期に召集される常会 必要に応じて臨時的に召集される臨時会 衆議院解散後、総選挙が行われた後に召集される特別会 衆議院が解散すると同時に参議院は閉会となるが、国に緊急の必要があるとき、参議院のみ召集される緊急集会 常会 憲法第52条 国会の常会は、毎年一回これを召集する。 常会は、一般的に通常国会と呼ばれることが多いです。そして、国会法で「毎年1月に召集される」ことと、「会期は150日」であることが規定されています。 臨時会 憲法第53条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。 常会は上記の通り、1年のうち150日しか行いません。閉会した後も、国会の活動を必要とする自体が生じることもあります。そのような場合に、臨時会を行います。臨時会は、衆議院もしくは参議院のいずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があった場合、内閣は臨時会の召集決定をしなければなりません。 特別会 憲法第54条 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。 衆議院が解散すると、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙が行われます。そして、その選挙の日に新しい議員が当選するのですが、その選挙の日から30日以内に国会を召集しなければなりません。ここで召集される国会が特別会です。 ※任期満了(4年経過)に伴う衆議院の総選挙後に召集される国会は臨時会です。 緊急集会 憲法第54条 2 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。 3 前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。 まず、衆議院が解散すると、同時に参議院は閉会となります。つまり、特別会が召集されるまで、国会は活動停止状態です。その間に、戦争になったり、大規模災害が起こったりして、急遽国会を開かないといけない場合、衆議院は解散しているので、衆議院議員は一人もいません。そのため、参議院が国会の役割を代行して、国会を開きます。これが緊急集会です。 そして、緊急集会を召集するのは、内閣です。天皇ではありません。 また、臨時会のように議員の召集要求も不要です。 緊急集会で議決されたことは、あくまでも臨時的な措置にすぎないので、その後、衆議院の同意を得られなければ、その効力を失います。
常会と臨時会の違いを説明してください。
常会とは毎年1回定期に召集され、会期は150日間である。 臨時会は必要に応じて臨時的に召集され、衆議院もしくは参議院のいずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があった場合、内閣は臨時会の召集決定をしなければならない。
JCRRAG_017659
法律
会期の種類、議決の方法(定足数と表決数) 会期の種類 会期とは、国会の活動期間で、一年中国会を開いているわけではありません。一定の限られた期間のみ国会は開かれています。 そして、会期には、下記4つがあります。 毎年1回定期に召集される常会 必要に応じて臨時的に召集される臨時会 衆議院解散後、総選挙が行われた後に召集される特別会 衆議院が解散すると同時に参議院は閉会となるが、国に緊急の必要があるとき、参議院のみ召集される緊急集会 常会 憲法第52条 国会の常会は、毎年一回これを召集する。 常会は、一般的に通常国会と呼ばれることが多いです。そして、国会法で「毎年1月に召集される」ことと、「会期は150日」であることが規定されています。 臨時会 憲法第53条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。 常会は上記の通り、1年のうち150日しか行いません。閉会した後も、国会の活動を必要とする自体が生じることもあります。そのような場合に、臨時会を行います。臨時会は、衆議院もしくは参議院のいずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があった場合、内閣は臨時会の召集決定をしなければなりません。 特別会 憲法第54条 衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。 衆議院が解散すると、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙が行われます。そして、その選挙の日に新しい議員が当選するのですが、その選挙の日から30日以内に国会を召集しなければなりません。ここで召集される国会が特別会です。 ※任期満了(4年経過)に伴う衆議院の総選挙後に召集される国会は臨時会です。 緊急集会 憲法第54条 2 衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。 3 前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。 まず、衆議院が解散すると、同時に参議院は閉会となります。つまり、特別会が召集されるまで、国会は活動停止状態です。その間に、戦争になったり、大規模災害が起こったりして、急遽国会を開かないといけない場合、衆議院は解散しているので、衆議院議員は一人もいません。そのため、参議院が国会の役割を代行して、国会を開きます。これが緊急集会です。 そして、緊急集会を召集するのは、内閣です。天皇ではありません。 また、臨時会のように議員の召集要求も不要です。 緊急集会で議決されたことは、あくまでも臨時的な措置にすぎないので、その後、衆議院の同意を得られなければ、その効力を失います。
特別会と緊急集会の違いを説明してください。
特別会とは衆議院議員の総選挙の日から30日以内に国会を召集される国会が特別会である。 緊急集会とは衆議院が解散し、特別会が召集されるまでの間に、戦争になったり、大規模災害が起こったりして、急遽国会を開かないといけない場合、衆議院は解散しているので、参議院が国会の役割を代行して、内閣が招集し国会を開くことを緊急集会という。 緊急集会で議決されたことは、あくまでも臨時的な措置にすぎず、その後、衆議院の同意を得られなければ、その効力を失う。
JCRRAG_017660
法律
会議の原則(定足数と表決数) 定足数 憲法第56条 両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。 定足数とは、会議を開いて、議決するために必要な、最小限度の出席人数です。 議事を開いて(審議して)、議決をするためには、衆議院議員と参議院議員の合計人数の3分の1以上の出席が必要です。これに満たない場合、議事を開くことができません(審議することができない)。 表決数 表決数とは、意思決定を行う上で必要な賛成数です。原則、表決は、出席議員の過半数で決めます。総議員の過半数ではないので注意しましょう! ただし、憲法に特別の定めがある場合(例外)もあります。 資格訴訟の裁判で 議員議席を失われること 出席議員の3分の2以上の議決 秘密会の開催 出席議員の3分の2以上の議決 議員の除名 出席議員の3分の2以上の議決 衆議院の法律案の再可決 出席議員の3分の2以上の可決 憲法改正の発議 総議員の3分の2以上の賛成 各議院の表決を 会議録へ記載すること 出席議員の5分の1以上の賛成 臨時会の召集 いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求 資格争訟裁判とは? 衆議院議員や参議院議員が、国会議員となる資格を有しているか(例えば、公務員と兼務していないか)を審議する裁判です。ここで、国会議員の議席を失われるためには、出席議員の3分の2以上の賛成が必要です。 秘密会とは? 衆議院も参議院も、会議は公開が原則です。しかし、会議を公開せずに、秘密で会議を行うことも可能です。この秘密会にするために必要な議決が「出席議員の3分の2以上の議決」です。実際、国会で秘密会を開催した事例はありません。 議員除名とは? 「資格争訟裁判」では、年齢が25歳未満であったり、国籍が外国籍であったり、他の公務員と兼職していたりといった、本来なら議員として選ばれるはずもない者が議員になったような場合の話です。一方、「議員除名」は、議員が非行を行った場合に、その議員に対して懲罰として行うことです。議員除名も資格争訟裁判同様、出席議員の3分の2以上の議決が必要です。 衆議院の法律案の再可決とは? 法律案については、衆議院で可決した後に、参議院で否決されると、衆議院で再度審議します。ここで、出席議員の3分の2以上の多数で、再度可決すると、無事、法律となります。 憲法改正の発議とは? 国会議員(衆議院100人以上、参議院50人以上)の賛成により憲法改正案の原案が提出され、衆参各議院においてそれぞれ憲法審査会で審査されたのちに、本会議で審議します。 両院それぞれの本会議にて 3分の2以上の賛成で可決した場合、国会が国民に対して、この改正案でどうですか?と提案します。これが「憲法改正の発議」です。 この発議後60日から180日の間に国民投票を行い議決します。 憲法改正案に対する賛成の投票の数が、投票総数(賛成の投票数と反対の投票数を合計した数)の2分の1を超えた場合は、国民の承認があったものとなり、憲法が改正されます。
定足数と表決数の違いについて説明してください。
定足数とは会議を開いて、議決するために必要な、最小限度の出席人数のことである。議事を開いて、議決をするためには、衆議院議員と参議院議員の合計人数の3分の1以上の出席が必要である。 表決数とは意思決定を行う上で必要な賛成数で、原則、表決は、出席議員の過半数で決める。
JCRRAG_017661
法律
衆議院の議決の優越 法律案の議決 下記いずれかの場合、衆議院が出席議員の3分の2以上の賛成で再可決すれば法律となる 衆議院が可決し、参議院が否決した場合 衆議院が可決し、参議院が60日以内に議決しない場合 両院で、異なった議決をした場合、両院協議会を開くかどうかは任意。開かなかったとしても、上記の通り、衆議院による再可決で、法律案は成立する。 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。 憲法第59条 法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。 2 衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。 3 前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。 4 参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。 予算、条約の承認の議決 「予算の決議」と「条約承認の決議」は同じ流れになります。そして、下記1、2の2つのパターンがあります。 衆議院が可決し、参議院が否決した場合 →両院協議会を必ず開き、両院協議会でも一致しなかった場合 →衆議院の議決を国会の議決とする 衆議院が可決し、参議院が30日以内に議決しなかった場合 →衆議院の議決を国会の議決とする 衆議院の可決した予算を受け取った後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。 憲法第60条 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。 2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
法律案の議決と予算、条約の承認の議決で参議院が議決する日数の違いを説明してください。
法律案の議決は、法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決をする。議決をしなかった場合は参議院では否決されたものとみなされる。 予算、条約の承認の議決は、予算を受け取った後、国会休会中の期間を除いて30日以内議決をする。議決しなかった場合は衆議院の議決を国会の議決とする。
JCRRAG_017662
法律
衆議院の解散 衆議院解散の決定を行うのは、内閣であり、解散をすることは天皇の国事行為です。 天皇は形式的儀式的に衆議院解散をさせるわけです。 最高裁判所長官の指名とそれ以外の裁判官の任命 憲法第6条 2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。 憲法第79条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。 憲法第80条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。 最高裁判所長官 内閣が指名、天皇が任命 上記以外の裁判官 最高裁判所の指名した者の名簿から内閣が任命 高等裁判所の長官も最高裁判所の指名した者の名簿から内閣が任命します。 下級裁判所(高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所)の裁判官については、最高裁が指名するわけなので、裁判所の自主性を確保していると言えます。 予備費の支出 憲法第87条 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。 2 すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。 予備費とは、予定外の支出及び予算を超過した支出へ対応するために準備しておく費用のことで、国の場合、予備費は設けてもよいし、設けなくてもよいです(任意)。 そして、内閣は、この予備費を使う(支出)ことができるのですが、使った場合、あとで、国会の承諾を得る必要があります。もし、国会の事後承認が得られなかったとしてもその支出は有効であり、内閣の政治責任が問われることはあります。
最高裁判所長官の指名とそれ以外の裁判官の任命の違いについて説明してください。
最高裁判官は内閣が指名し、天皇が任命する。 それ以外の裁判官は最高裁判所の指名した者の名簿から内閣が任命する。
JCRRAG_017663
法律
裁判所の組織 裁判所の組織に関して憲法で規定されている部分でいうと、79条と80条です。 憲法第79条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。 2 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。 3 前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。 4 審査に関する事項は、法律でこれを定める。 5 最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。 憲法第80条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる[1]。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。 行政書士の試験におけるポイントを列挙します。 最高裁判所長官は、内閣が指名して、天皇が任命する。 最高裁判所の長官以外の裁判官は内閣が任命して、天皇が認証する。 最高裁判所の長官および裁判官は、任期がない(任命後初めて行われる衆議院議員選挙の際の国民審査に付される) 最高裁判所の長官および裁判官は、定年70歳。(裁判所法50条) 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した名簿により、内閣が任命する。 ただし、高等裁判所の長官については、さらに天皇が認証をする。(裁判所法40条2項) 下級裁判所の裁判官は、任期が10年。 高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所の裁判官の定年は、65歳。(裁判所法50条) 簡易裁判所の裁判官の定年は、70歳。(裁判所法50条)
最高裁判所の長官および裁判官と下級裁判所の裁判官の任期の違いを説明してください。
最高裁判所の長官および裁判官は任期がない。 下級裁判所の裁判官は任期が10年である。
JCRRAG_017664
法律
裁判所の組織 裁判所の組織に関して憲法で規定されている部分でいうと、79条と80条です。 憲法第79条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。 2 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。 3 前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。 4 審査に関する事項は、法律でこれを定める。 5 最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。 憲法第80条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる[1]。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。 行政書士の試験におけるポイントを列挙します。 最高裁判所長官は、内閣が指名して、天皇が任命する。 最高裁判所の長官以外の裁判官は内閣が任命して、天皇が認証する。 最高裁判所の長官および裁判官は、任期がない(任命後初めて行われる衆議院議員選挙の際の国民審査に付される) 最高裁判所の長官および裁判官は、定年70歳。(裁判所法50条) 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した名簿により、内閣が任命する。 ただし、高等裁判所の長官については、さらに天皇が認証をする。(裁判所法40条2項) 下級裁判所の裁判官は、任期が10年。 高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所の裁判官の定年は、65歳。(裁判所法50条) 簡易裁判所の裁判官の定年は、70歳。(裁判所法50条)
最高裁判所の長官および裁判官と下級裁判所の裁判官の定年の違いを説明してください。
最高裁判所の長官および裁判官は定年70歳である。 下級裁判所の裁判官はの中でも高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所の裁判官の定年は、65歳で、簡易裁判所の裁判官の定年は、70歳である。
JCRRAG_017665
法律
違憲審査権 憲法第81条 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。 違憲審査とは? 違憲審査とは、法律・命令・規則・処分が憲法に適合するか否かを審査することを言います。 憲法が最上位のルールとして君臨しており、国会で定める法律等は、憲法に違反することができません。そして、法律などが憲法に違反していないかどうかを審査するのが違憲審査で、裁判所の重要な仕事となっています。 そして、違憲審査については、付随的違憲審査制と抽象的違憲審査制の2つの考え方があります。 付随的違憲審査制 付随的違憲審査制とは、具体的な訴訟(事件)があって、その事件を審査する上で、必要な場合でのみ違憲審査を付随的に行う制度です。 例えば、Xが死刑判決を受けた場合において、「死刑制度はそもそも違憲だから、死刑を受けることはない」と主張して違憲審査を行うことです。死刑判決が具体的な事件です。 判例(最大判昭27.10.8:警察予備隊訴訟)でも、日本の違憲審査制は、付随的違憲審査制を採用していることを示しています。 つまり、裁判所は、具体的な訴訟と切り離して、憲法判断をすることはできないということです。 抽象的違憲審査制 具体的な訴訟(事件)がないけど、法律等が憲法違反ではないかと審査することです。 例えば、死刑制度はおかしいと思って、死刑制度について違憲審査を申し立てることです。日本では、上記の通り、付随的違憲審査制を採用していることから、上記のように、具体的な事件がないにも関わらず、死刑制度の違憲審査を行うことはできません。 違憲審査の対象 81条の条文では、「一切の法律、命令、規則又は処分」と書かれています。これには、「個別具体的な公権行為」も含まれます。 また、下記判例により、立法不作為や条約についても違憲審査の対象と判示されています。
付随的違憲審査制と抽象的違憲審査制の違いを説明してください。
付随的違憲審査制とは、具体的な訴訟(事件)があって、その事件を審査する上で、必要な場合でのみ違憲審査を付随的に行う制度である。裁判所は、具体的な訴訟と切り離して、憲法判断をすることはできない。 抽象的違憲審査制とは、具体的な訴訟(事件)がないけど、法律等が憲法違反ではないかと審査することである。日本では付随的違憲審査制を採用していることから、具体的な事件がないにも関わらず、死刑制度の違憲審査を行うことはできない。
JCRRAG_017666
法律
財政民主主義と租税法律主義 財政民主主義 憲法第83条 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。 財政とは、国家がその任務を行うために、必要な財力を調達し、管理し、使用することです。分かりやすく言えば、国家の歳入(収入)と歳出(支出)です。 具体的に言えば、 国民から税金を徴収したり、国債を発行して国民から借金をするのが、歳入で、 公務員の人件費だったり、公共事業にお金を使ったり、社会保障にお金を使ったりするのが歳出です。 そして、国家が使用する費用は、結局は国民が負担するものなので、国家財政の運用には、民主的なコントロールが必要です。 上記の通り、財政を処理する権限は国会に与えられています。国会は私たちが投票で選んだ議員によって成り立っていることから、民主的だといえるわけです。 これを財政民主主義と言います。 歳入において、この財政民主主義が現れているのは84条の租税法律主義です。 租税法律主義 憲法第84条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。 租税法律主義とは、新たに税金を課したり、税制を変更したりする場合、国民の代表者からなる国会の法律によって決定しなければならないということです。 総理大臣が独断で、〇〇税を取り入れます!ということはできないのです。 そして、租税法律主義の内容としては、 課税要件法定主義 課税要件明確主義 課税要件法定主義 課税要件法定主義とは、分かりやすく言えば、「納税義務が成立するための要件」と「租税の賦課・徴収の手続」は法律で定めなければならないという原則です。 具体的には、納税義務が発生する要件として、「納税義務者、課税物件、課税物件の帰属、課税標準、税率」を定め、さらに、細かくどのように税金等を徴収するかを法律で決めなければならないということです。 ここで問題になるのは、法律が、下位規範である政令や省令に定めを委任する場合です。 例えば、「財務省令で定める方法により」といった場合です。 委任自体は租税法律主義に反しませんが、委任する場合には一般的・白紙的委任は許されず、具体的・個別的委任でなければなりません。 また、委任の目的、内容及び程度が委任する法律の中で明確にされていなければならないと解されています。 課税要件明確主義 課税要件明確主義というのは、法律またはその委任のもとに政令や省令において課税要件及び租税の賦課・徴収手続に関する定めをなす場合に、その定めは一義的で明確でなければならないという原則を言います。 一義的とは、それ以外に意味や解釈ができないということです。法律で定めた内容が、色々な解釈ができると、課税庁の自由裁量により、色々な課税ができてしまいます。それを防ぐための原則です。
財政民主主義と租税法律主義の違いを説明してください。
財政民主主義とは財政を処理する権限は国会に与えられている。国会は私たちが投票で選んだ議員によって成り立っていることから、民主的だといえる。 租税法律主義とは新たに税金を課したり、税制を変更したりする場合、国民の代表者からなる国会の法律によって決定しなければならないということ。
JCRRAG_017667
法律
地方自治 憲法第92条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。 上記92条の条文の地方自治とは、分かりやすく言えば、日本国内を地域で区切って、その中でそれぞれが独自に行政サービスを行ったり、ルール作りをしたりするということです。 地方自治の本旨とは? 地方自治の本旨とは、住民自治と団体自治の2つを意味します。この2つに従って、地方公共団体の組織や運営について法律(地方自治法)で定める、と憲法は言っているわけです。 住民自治 住民自治とは、地方公共団体の行政は、その住民の意思に基づいて行わなければならない、ということです。 住民自治の具体例として、直接請求や住民訴訟が挙げられます。 団体自治 団体自治とは、国から独立した存在として、地方公共団体自らの意思と責任で地方公共団体の事務を処理する、ということで、国からの介入を排除して住民の自由を保障しています。 また、この団体自治は、国家と地方に権力分立させ、住民の人権保障にも役立っているといえます。 団体自治の具体例として、条例制定権(94条)があります。 憲法第94条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。
住民自治と団体自治の違いについて説明してください。
住民自治とは地方公共団体の行政は、その住民の意思に基づいて行わなければならない、ということであり、住民自治の具体例として、直接請求や住民訴訟がある。 団体自治とは国から独立した存在として、地方公共団体自らの意思と責任で地方公共団体の事務を処理する、ということで、国からの介入を排除して住民の自由を保障している。団体自治の具体例として、条例制定権(94条)がある。
JCRRAG_017668
法律
行政機関とは? 行政主体のために意思決定、意思表示、執行などを行う担当者や部署を言います。 行政機関には、上記の通り、行政庁、諮問機関、参与機関、監査機関、執行機関、補助機関があります。勉強を進める中ですべて覚えていきましょう! 行政庁とは? 行政庁とは、行政主体の法律上の意思を決定し、外部に表示する権限を有する機関を言います。これは、行政書士試験でそのまま出題される場合もあるので、上記文言を覚えておきましょう! 行政庁とは、例えば、都道府県知事や市町村長、財務大臣、金融庁長官、警察署長、税務署長、建築主事等です。イメージとしては、各組織のトップです。会社で言えば、社長や支店長です。何らかの意思決定をするのは、組織の下の人ではなく、トップですよね!このトップが行政庁です。 そして、行政庁には、独任制と合議制の2つがあります。 独任制の行政庁 上記事例は、すべて「独任制の行政庁」です。なぜなら、知事や市町村長、財務大臣などは、すべて一人の人が担当しているからです。そして、この一人の人が決断をして決定したことを外部に表示します。 合議制の行政庁 一方、「合議制の行政庁」もあります。例えば、公正取引委員会、公安委員会、教育委員会、人事院、会計検査院等です。これらの行政庁は、複数の人が集まった組織で、意見交換(話し合い)をして、意思決定を行います。
独任制の行政庁と合議制の行政庁の違いを説明してください。
独任制の行政庁とは、行政主体の法律上の意思を決定し、外部に表示する権限を有する機関である。知事や市町村長、財務大などが該当する。 合議制の行政庁とは、複数の人が集まった組織で、意見交換をして、意思決定を行う。公正取引委員会、公安委員会、教育委員会、人事院、会計検査院等が該当する。
JCRRAG_017669
法律
諮問機関とは? 諮問とは、専門家に意見を求めることを言います。つまり、諮問機関とは、特定の問題に関して審議や調査を行い、行政庁に対して意見を言う機関(組織)です。 そして、諮問機関の意見は、行政庁を拘束しません。つまり、知事等が、諮問機関に意見を求めて、諮問機関がそれに対してアドバイス(答申)をしたとしても、そのアドバイスと違った意思決定をしてもよいということです。 この点は、参与機関と違う点なので、行政書士試験でも出題されます。 諮問機関の例として、法制審議会、中央教育審議会、社会保障制度審議会、地方制度調査会等がありますが、覚える必要はありません。 参与機関とは? 参与機関とは、専門家の集まりで、特定の行政業務に精通している有識者の集まりで、この点は諮問機関と同様です。 違うところは、参与機関の意見は、行政庁を拘束します。つまり、知事等は、参与機関の意見を無視した意思決定を行うことができないということです。 参与機関の例として、電波監理審議会、検察官適格審査会等がありますが、これも覚えなくて大丈夫です。 監査機関とは? 監査機関とは、行政機関の事務や会計などを検査し、業務が適正に行われているかを監査する機関です。例えば、国の会計監査を行う会計監査院、地方公共団体の監査委員等があります。 行政書士試験の問題として、監査機関がどこかを問う問題が出題される確率は低いので、覚える必要はないです。 執行機関とは? 執行機関とは、行政庁が決定した事柄を「実力行使」する機関です。 実力行使とは、①税金を滞納する国民に対して、資産の差押えをしたり、②火災が発生している建物に放水したり、③悪いことをしている人を現行犯逮捕したりすることを言います。 執行機関の具体例として、①の徴税職員、②の消防官、③の警察官等がいます。 行政書士試験対策としては、頭の片隅に置いておくくらいで大丈夫です。 補助機関とは? 補助機関とは、行政庁やその他の行政機関の職務の補助する機関を指し、日常的な事務仕事を行う担当者のイメージです。行政庁以外(トップ以外)の人とも言えます。 補助機関の具体例としては、副大臣、副知事、副市長、課長、一般職員です。 執行機関とよく似ていますが、補助機関は実力行使をしない点で異なります。
諮問機関と参与機関の意見の行政庁へ効力の違いを説明してください。
諮問機関と参与機関の意見の行政庁へ効力の違いは、諮問機関の意見は行政庁を拘束しないのに対し、 参与機関の意見は行政庁を拘束します。
JCRRAG_017670
法律
立法とは、ルール(法規範)を定めることで、憲法では、「国会が唯一の立法機関」と定めており、「法律」は国会が定めます。例えば、「建築基準法(法律)」です。しかし、法律は、最低限のルールを定めるだけで、これだけでは不十分です。そのため、「建築基準法施行令(政令)」や「建築基準法施行規則」といった付属のルールが付いてきます。この「建築基準法施行令(政令)」や「建築基準法施行規則」が「行政立法」です。 そして、行政立法には、「法規命令」と「行政規則」の2つがあります。 法規命令とは? 法規命令とは、国民の権利義務に関わる命令を言います。 そして、法規命令には「内閣が制定する政令」「内閣総理大臣が制定する内閣府令」「各省大臣が制定する省令」「各庁の長官や委員会等が制定する規則」があります。そして、法規命令は「執行命令」と「委任命令」に分けることができます。 執行命令とは? 執行命令とは、法律を実施するための具体的細目(細かい内容)を定めたルールです。 宅建業法施行規則が執行命令です。 例えば、 宅建業法第三条第三項では 「免許の有効期間の満了後、引き続き宅建業を営もうとする者は、免許の更新を受けなければならない。」 と規定しています。 しかし、上記法律では、いつまでに更新を受けたらいいのか分かりません。 そこで、宅建業法施行規則の第三条で 「免許の更新を受けようとする者は、免許の有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に免許申請書を提出しなければならない。」 細かくルールを定めています。 つまり、宅建業法施行規則が執行命令ということが分かります。 委任命令とは? 委任命令とは、新たに権利義務を設定する命令です。 上記でも解説しましたが「国会が国の唯一の立法機関」と憲法で定められているので、国会が作った「法律」の中に、別のルールで細かいルールを定めていいですよ!という委任がないといけません。 そして、法律は命令に対して、白紙委任をしてはいけません。 どういうことかというと、委任するときは具体的に委任しなさい!抽象的な委任ではダメですよ!ということです。 個別具体的に委任する必要があります。 例えば、宅建業法33条で、宅建業者が広告を出せる時期を制限しています。 33条では、建築前の建物については、建築確認後であれば広告を出していいですよ。とか、宅地造成前(工事前)については、開発許可を受けた後であれば広告を出していいよ。と定めており、その他「政令で定めるものがあった後でなければ広告してはならない」と追加で義務を、政令に委任しています。 そして、政令(宅建業法施行令)では、上記以外にも農地法の許可が必要な場合は、許可を得た後でないと広告できないという風に、新たに義務を設定しています。
執行命令と委任命令の違いを説明してください。
執行命令とは法律を実施するための具体的細目(細かい内容)を定めたルールのことである。 委任命令とは、新たに権利義務を設定する命令のことである。法律は命令に対して、白紙委任をしてはならず、具体的に委任をする必要がある。
JCRRAG_017671
法律
行政行為とは、行政庁の一方的な行為によって、国民の権利義務に変更させる行為を言います。 簡単に言えば、役所が私たちに対して何らかの行為をすることといったイメージで大丈夫です。 これだけでは分かりにくいので具体例を出します。 例えば、 自動車の運転をしていいよ!と許可を与える運転免許の付与 税金を課税します!という課税処分 この土地には道路を作るので、この土地を売ってください!という売渡命令 宅建業の免許を取り消します!という免許取消 など、色々あります。 上記はざっくりとしたイメージで大丈夫です。 そして、行政行為には「法律行為的行政行為」と「準法律行為的行政行為」の2つの種類に分けることができます。ここからが非常に分かりづらくなります。 法律行為的行政行為 法律行為的行政行為を一気に読むと何か分からないので、「法律行為的な行政行為」と分けて読むと分かりやすくなります。法律行為的って?と思うかもしれませんがそれほど気にする必要はありません。 行政庁の意思に基づいて法的効果を発生させるものです。 例えば、あなたはスピード違反をしたから免許停止です!といった内容です。「免許停止」という行政庁の意思に基づいて、「あなたの免許が停止する」という効果が発生します。 重要なことは下表の内容です。 命令的行為 命令的行為とは、国民が本来有する自由を制限したり、逆に制限を解除したりする行為です。 下記内容を頭に入れましょう! 種類 内容 具体例 下命 :国民に何かしろ!とか、何もするな!(禁止)と命じる行為/営業停止命令、違法駐車車両の移動命令、租税の賦課処分 許可:禁止されている行為を、特定の場合に解除して、適法に特定の行為を行わせる行為/自動車運転免許、医師免許、風俗営業許可、 免除:国民に何らかの義務を免除する行為/租税免除、宅建試験の5点免除、児童の就学義務免除 形成的行為 形成的行為とは、国民が本来有していない権利や資格などを設定・変更・消滅させる行為で、下記のようなものがあります。 種類 内容 具体例 特許:特別な権利や能力を設定する行為/河川使用許可、帰化の許可、バス等の運送事業免許 認可:第三者の契約に介入して、法律上の効果を完成させる行為/農地の売買契約の許可、公共料金の値上げの認可、銀行合併の認可 代理:第三者がなすべき行為を行政機関が代わって行い、その行為は本来国民が行ったのと同じ効果を生じさせる行為/土地収用法に基づく収用委員会の収用裁決 行政書士試験で問われる部分でいうと、上記「特許」と「認可」、「許可」の違いです。 特許・許可・認可の違い この辺りは、細かく理解をするというよりも、ざっくりとしたイメージを持ち、あとは具体例を覚えていった方が早いです。ここで悩んでいたら、時間がもったいないので気にせず覚えてしまいましょう! 特許は、特別な人しか与えられないイメージです。例えば、バスの運送事業というと、ハードルが高くて誰でも取れるわけではないです。 一方、許可は、比較的誰でも与えられます。自動車の運転免許や宅建業の免許は、上記特許と比べると比較的簡単に免許を受けることができます。 そして、認可は、特許や許可とは全く違います。少し分かりづらいのですが、通常、土地の売買契約をしたら、役所が何にも関わることなく、土地の所有権は売主から買主に移ります。しかし、「農地」については、国の食糧安定供給の目的のために、役所が関わってきます。勝手に農地を売ったとしても、所有権は売主から買主に移りません。役所が「買主はきちんと農業を行えるか」を審査して、OKであれば許可(農地法の許可)を与えます。これによって、売買契約の効果が完成して、めでたく農地の所有権は、売主は買主に移転します。 準法律行為的行政行為 準・法律的な行政行為とは、行政庁の意思が伴っていない行政行為のことです。 例えば、税金の納税通知。あなたには、税金10万円を課します!というのは、命令的行為に当たりますが、「10万円を払ってください!」という納税通知は、「あなたに税金10万円を課します!」という命令を、お知らせしているだけです。通知しているだけです。この通知に、役所の意思は存在していません。 なんか分かるようで分からない感じだと思いますが、あまり気にしなくても大丈夫です! 試験としては、「準・法律行為的・行政行為」よりも「法律行為的・行政行為」の方が出題されるので、「法律行為的行政行為」を優先的に覚えていきましょう! 種類 内容 具体例 確認:特定の事実や法律関係の存否について争いがある場合に、公の権威を持ってその存否を判断する行為/発明の特許、選挙の当選者の決定、市町村の境界確定、所得税額の更正 公証 :「特定の事実」または「法律関係の存否」を公に証明する行為/戸籍簿への記載、選挙人名簿への登録、不動産登記 通知 :特定または不特定の人に対して、一定の事項を知らせる行為/納税の督促、事業認定の告示、代執行の戒告 受理 :他人の行為を有効な行為として受け付ける行為/各種申請書・届出書・不服申立書の受理
法律行為的行政行為と準法律行為的行政行為の違いを説明してください。
法律行為的行政行為とはスピード違反で免許停止等の行政庁の意思に基づいて法的効果を発生させるものである。 準法律行為的行政行為とは納税通知等の行政庁の意思が伴っていない行政行為である。
JCRRAG_017672
法律
行政行為とは、行政庁の一方的な行為によって、国民の権利義務に変更させる行為を言います。 簡単に言えば、役所が私たちに対して何らかの行為をすることといったイメージで大丈夫です。 これだけでは分かりにくいので具体例を出します。 例えば、 自動車の運転をしていいよ!と許可を与える運転免許の付与 税金を課税します!という課税処分 この土地には道路を作るので、この土地を売ってください!という売渡命令 宅建業の免許を取り消します!という免許取消 など、色々あります。 上記はざっくりとしたイメージで大丈夫です。 そして、行政行為には「法律行為的行政行為」と「準法律行為的行政行為」の2つの種類に分けることができます。ここからが非常に分かりづらくなります。 法律行為的行政行為 法律行為的行政行為を一気に読むと何か分からないので、「法律行為的な行政行為」と分けて読むと分かりやすくなります。法律行為的って?と思うかもしれませんがそれほど気にする必要はありません。 行政庁の意思に基づいて法的効果を発生させるものです。 例えば、あなたはスピード違反をしたから免許停止です!といった内容です。「免許停止」という行政庁の意思に基づいて、「あなたの免許が停止する」という効果が発生します。 重要なことは下表の内容です。 命令的行為 命令的行為とは、国民が本来有する自由を制限したり、逆に制限を解除したりする行為です。 下記内容を頭に入れましょう! 種類 内容 具体例 下命:国民に何かしろ!とか、何もするな!(禁止)と命じる行為/営業停止命令、違法駐車車両の移動命令、租税の賦課処分 許可:禁止されている行為を、特定の場合に解除して、適法に特定の行為を行わせる行為/自動車運転免許、医師免許、風俗営業許可、 免除:国民に何らかの義務を免除する行為/租税免除、宅建試験の5点免除、児童の就学義務免除 形成的行為 形成的行為とは、国民が本来有していない権利や資格などを設定・変更・消滅させる行為で、下記のようなものがあります。 種類 内容 具体例 特許:特別な権利や能力を設定する行為/河川使用許可、帰化の許可、バス等の運送事業免許 認可:第三者の契約に介入して、法律上の効果を完成させる行為/農地の売買契約の許可、公共料金の値上げの認可、銀行合併の認可 代理:第三者がなすべき行為を行政機関が代わって行い、その行為は本来国民が行ったのと同じ効果を生じさせる行為/土地収用法に基づく収用委員会の収用裁決 行政書士試験で問われる部分でいうと、上記「特許」と「認可」、「許可」の違いです。 特許・許可・認可の違い この辺りは、細かく理解をするというよりも、ざっくりとしたイメージを持ち、あとは具体例を覚えていった方が早いです。ここで悩んでいたら、時間がもったいないので気にせず覚えてしまいましょう! 特許は、特別な人しか与えられないイメージです。例えば、バスの運送事業というと、ハードルが高くて誰でも取れるわけではないです。 一方、許可は、比較的誰でも与えられます。自動車の運転免許や宅建業の免許は、上記特許と比べると比較的簡単に免許を受けることができます。 そして、認可は、特許や許可とは全く違います。少し分かりづらいのですが、通常、土地の売買契約をしたら、役所が何にも関わることなく、土地の所有権は売主から買主に移ります。しかし、「農地」については、国の食糧安定供給の目的のために、役所が関わってきます。勝手に農地を売ったとしても、所有権は売主から買主に移りません。役所が「買主はきちんと農業を行えるか」を審査して、OKであれば許可(農地法の許可)を与えます。これによって、売買契約の効果が完成して、めでたく農地の所有権は、売主は買主に移転します。 準法律行為的行政行為 準・法律的な行政行為とは、行政庁の意思が伴っていない行政行為のことです。 例えば、税金の納税通知。あなたには、税金10万円を課します!というのは、命令的行為に当たりますが、「10万円を払ってください!」という納税通知は、「あなたに税金10万円を課します!」という命令を、お知らせしているだけです。通知しているだけです。この通知に、役所の意思は存在していません。 なんか分かるようで分からない感じだと思いますが、あまり気にしなくても大丈夫です! 試験としては、「準・法律行為的・行政行為」よりも「法律行為的・行政行為」の方が出題されるので、「法律行為的行政行為」を優先的に覚えていきましょう! 種類 内容 具体例 確認:特定の事実や法律関係の存否について争いがある場合に、公の権威を持ってその存否を判断する行為/発明の特許、選挙の当選者の決定、市町村の境界確定、所得税額の更正 公証 :「特定の事実」または「法律関係の存否」を公に証明する行為/戸籍簿への記載、選挙人名簿への登録、不動産登記 通知 :特定または不特定の人に対して、一定の事項を知らせる行為/納税の督促、事業認定の告示、代執行の戒告 受理 :他人の行為を有効な行為として受け付ける行為/各種申請書・届出書・不服申立書の受理
命令的行為と形成的行為の違いについて説明してください。
命令的行為とは営業停止命令や租税免除等の国民が本来有する自由を制限したり、逆に制限を解除したりする行為である。 形成的行為とは河川使用許可や公共料金の値上げ許可など国民が本来有していない権利や資格などを設定・変更・消滅させる行為である。
JCRRAG_017673
法律
行政行為とは、行政庁の一方的な行為によって、国民の権利義務に変更させる行為を言います。 簡単に言えば、役所が私たちに対して何らかの行為をすることといったイメージで大丈夫です。 これだけでは分かりにくいので具体例を出します。 例えば、 自動車の運転をしていいよ!と許可を与える運転免許の付与 税金を課税します!という課税処分 この土地には道路を作るので、この土地を売ってください!という売渡命令 宅建業の免許を取り消します!という免許取消 など、色々あります。 上記はざっくりとしたイメージで大丈夫です。 そして、行政行為には「法律行為的行政行為」と「準法律行為的行政行為」の2つの種類に分けることができます。ここからが非常に分かりづらくなります。 法律行為的行政行為 法律行為的行政行為を一気に読むと何か分からないので、「法律行為的な行政行為」と分けて読むと分かりやすくなります。法律行為的って?と思うかもしれませんがそれほど気にする必要はありません。 行政庁の意思に基づいて法的効果を発生させるものです。 例えば、あなたはスピード違反をしたから免許停止です!といった内容です。「免許停止」という行政庁の意思に基づいて、「あなたの免許が停止する」という効果が発生します。 重要なことは下表の内容です。 命令的行為 命令的行為とは、国民が本来有する自由を制限したり、逆に制限を解除したりする行為です。 下記内容を頭に入れましょう! 種類 内容 具体例 下命:国民に何かしろ!とか、何もするな!(禁止)と命じる行為/営業停止命令、違法駐車車両の移動命令、租税の賦課処分 許可:禁止されている行為を、特定の場合に解除して、適法に特定の行為を行わせる行為/自動車運転免許、医師免許、風俗営業許可、 免除:国民に何らかの義務を免除する行為/租税免除、宅建試験の5点免除、児童の就学義務免除 形成的行為 形成的行為とは、国民が本来有していない権利や資格などを設定・変更・消滅させる行為で、下記のようなものがあります。 種類 内容 具体例 特許:特別な権利や能力を設定する行為/河川使用許可、帰化の許可、バス等の運送事業免許 認可:第三者の契約に介入して、法律上の効果を完成させる行為/農地の売買契約の許可、公共料金の値上げの認可、銀行合併の認可 代理:第三者がなすべき行為を行政機関が代わって行い、その行為は本来国民が行ったのと同じ効果を生じさせる行為/土地収用法に基づく収用委員会の収用裁決 行政書士試験で問われる部分でいうと、上記「特許」と「認可」、「許可」の違いです。 特許・許可・認可の違い この辺りは、細かく理解をするというよりも、ざっくりとしたイメージを持ち、あとは具体例を覚えていった方が早いです。ここで悩んでいたら、時間がもったいないので気にせず覚えてしまいましょう! 特許は、特別な人しか与えられないイメージです。例えば、バスの運送事業というと、ハードルが高くて誰でも取れるわけではないです。 一方、許可は、比較的誰でも与えられます。自動車の運転免許や宅建業の免許は、上記特許と比べると比較的簡単に免許を受けることができます。 そして、認可は、特許や許可とは全く違います。少し分かりづらいのですが、通常、土地の売買契約をしたら、役所が何にも関わることなく、土地の所有権は売主から買主に移ります。しかし、「農地」については、国の食糧安定供給の目的のために、役所が関わってきます。勝手に農地を売ったとしても、所有権は売主から買主に移りません。役所が「買主はきちんと農業を行えるか」を審査して、OKであれば許可(農地法の許可)を与えます。これによって、売買契約の効果が完成して、めでたく農地の所有権は、売主は買主に移転します。 準法律行為的行政行為 準・法律的な行政行為とは、行政庁の意思が伴っていない行政行為のことです。 例えば、税金の納税通知。あなたには、税金10万円を課します!というのは、命令的行為に当たりますが、「10万円を払ってください!」という納税通知は、「あなたに税金10万円を課します!」という命令を、お知らせしているだけです。通知しているだけです。この通知に、役所の意思は存在していません。 なんか分かるようで分からない感じだと思いますが、あまり気にしなくても大丈夫です! 試験としては、「準・法律行為的・行政行為」よりも「法律行為的・行政行為」の方が出題されるので、「法律行為的行政行為」を優先的に覚えていきましょう! 種類 内容 具体例 確認:特定の事実や法律関係の存否について争いがある場合に、公の権威を持ってその存否を判断する行為/発明の特許、選挙の当選者の決定、市町村の境界確定、所得税額の更正 公証 :「特定の事実」または「法律関係の存否」を公に証明する行為/戸籍簿への記載、選挙人名簿への登録、不動産登記 通知 :特定または不特定の人に対して、一定の事項を知らせる行為/納税の督促、事業認定の告示、代執行の戒告 受理 :他人の行為を有効な行為として受け付ける行為/各種申請書・届出書・不服申立書の受理
特許と認可の違いについて説明してください。
特許とはバスの運送事業など特別な人しか与えられないものである。 認可とは農地の売買契約で役所が「買主はきちんと農業を行えるか」を審査して、OKであれば許可(農地法の許可)を与えるなど役所の許可が必要となるものである。
JCRRAG_017674
法律
行政行為は、単に、行政内部で書類を作成しただけでは効力は発生しません。相手方(国民)に告知することで行政行為の効力が発生します。 例えば、あなたが不動産を購入すると、不動産取得税という税金が課されます。これは、「納税通知書があなたのもとに届いて」効力が発生します。単に、役所内で、「納税通知書を作成しただけでは」効力は生じません。 そして、行政行為の効力には4つの効力があります。 それが、「①公定力」「②不可争力」「③不可変更力」「④自力執行力」です。①~③は特に重要で行政書士試験の勉強をする中で、何度も見る内容となるので絶対頭に入れましょう! 公定力 当然無効となる行政行為は別として、違法な行政行為であっても、「権限のある行政庁や裁判所」によって取り消されるまでは、有効な行政行為となる効力が「公定力」です。 ※「当然無効となる行政行為」とは、重大かつ明白な瑕疵がある行政行為 ※「瑕疵」とは欠陥のことを言い、瑕疵ある行政行為とは、ミスのある行政行為といったイメージです。 例えば、税務署長が、あなたに100万円課税すべきところを、誤って120万円課税した通知書をあなたに送付した。この場合、税務署長に重大かつ明白な瑕疵がない、上記処分(行政行為)は有効となります。これが公定力の具体例です。 もちろん、普通に考えて「おかしいでしょ!」と思います。なので、あなたは、あとで審査請求等をすることで、税務署長に処分を取り消してもらうことができます。この点は後で勉強をする「行政不服審査法」や「行政訴訟法」で勉強するので、今は省略します 公定力に関する判例 最判昭53.6.16:余目町個室付浴場事件(行政権の濫用に相当する違法な行政処分に公定力はない) 不可争力 不可争力とは、瑕疵ある行政行為が行われてから一定期間を経過すると、その後、審査請求や取消訴訟によって、瑕疵ある行政行為の取消を主張できなくなる効力を言います。 イメージとしては、時効によって取り消しを主張できなくなるイメージです。 これも後で勉強をする「行政不服審査法」や「行政訴訟法」で勉強するので、今は省略します。 不可変更力 原則として、行政行為が、違法だったり不当だったりした場合、その行政行為を行った行政庁は、あとで取り消しすることができます。例えば、税務署長が、あなたに100万円課税すべきところを、誤って120万円課税した場合、あとで、その処分を取消して、100万円に正しく変更することができます。 しかし、上記のように変更できない場合があるんです。それは、行政庁が行った「紛争裁断行為」です。 「紛争」とは争い。「裁断」とは「物事の良し悪しを断定すること」です。つまり、「紛争裁断行為」とは、行政庁が、不服申立て(審査請求)に対して下した裁決のことを指します。 例えば、税務署長が、あなたに100万円課税すべきところを、誤って120万円課税し、あなたが、税務署長に審査請求(不服申立て)をした。そして、税務署長が棄却をした(=紛争裁断行為)場合、税務署長はその後、自らのミスが見つかっても変更できません。これが「不可変更力」です。 この場合、あなたが取消訴訟をして裁判所に判断してもらう流れになります。 ここも、「行政不服審査法」や「行政訴訟法」で勉強するので、今は、上記太文字だけ覚えてもらっても大丈夫です。 不可変更力に関する判例 最判昭30.12.26:裁決庁が自らした裁決を取消した場合の取消処分の効力 自力執行力 自力執行力とは、行政庁自らが実力行使をするということです。行政行為によって命じられた義務を国民が履行しない場合、法律に基づいて、行政庁が強制的に執行(実力行使)して義務を果たさせることができます。例えば、あなたが、100万円の納税義務があるとして、期限日までに納税しないと強制的に税金の取り立てられます。よくテレビでもあるように、自宅に行ってテレビや車などを差押えてしまうイメージです。 これは、あとで勉強する「行政代執行法(行政上の強制手段)」でも勉強するので、イメージだけでも頭に入れておきましょう!
公定力と不可変更力の違いについて説明してください。
公定力とは重大かつ明白な瑕疵がない税務署長が100万円課税すべきところを、誤って120万円課税した通知書を送付した処分は有効となる等、当然無効となる行政行為は別として、違法な行政行為であっても、権限のある行政庁や裁判所によって取り消されるまでは、有効な行政行為となる効力のことである。 不可変更力とは税務署長が100万円課税すべきところを、誤って120万円課税し、税務署長に審査請求をし、税務署長が棄却をした場合、税務署長はその後、自らのミスが見つかっても変更できない等、行政庁が行った紛争裁断行為で棄却されたものは変更ができないことである。
JCRRAG_017675
法律
第百四十七条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。 一 裁判上の請求 二 支払督促 三 民事訴訟法第二百七十五条第一項の和解又は民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)による調停 四 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加 また、裁判上の請求による時効中断が起きた場合に、その裁判が終了した日が2025年3月3日であり、新たな時効期間は3年とする。
この場合、新たな時効期間が完了する日はいつになりますか。
新たな時効期間は 2028年3月3日です。
JCRRAG_017676
法律
第百四十八条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。 一 強制執行 二 担保権の実行 三 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十五条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売 四 民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続又は同法第二百四条に規定する第三者からの情報取得手続 なお、民事執行法第百九十五条に基づく競売が2025年5月15日に終了したとします。また、時効期間は5年とします。
この場合、新たな時効期間が完了する日はいつになりますか。
新たな時効期間が完了する日は 2030年5月15日です。
JCRRAG_017677
法律
第百六十一条 時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため第百四十七条第一項各号又は第百四十八条第一項各号に掲げる事由に係る手続を行うことができないときは、その障害が消滅した時から三箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。なお、この場合の期間として『三箇月』が設定されています。
この場合、新たな時効完成日はどのようにして定まりますか。
新たな時効完成日は 2025年4月20日です。
JCRRAG_017678
法律
第百九十一条 占有物が占有者の責めに帰すべき事由によって滅失し、又は損傷したときは、その回復者に対し、悪意の占有者はその損害の全部の賠償をする義務を負い、善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負う。ただし、所有の意思のない占有者は、善意であるときであっても、全部の賠償をしなければならない。善意で占有していた者が占有物を誤って破損させた場合、占有物の修理に必要な費用は10,000円であり、占有者がその物から得た利益は30,000円でした。
この場合、占有者はいくら賠償すべきですか。
占有者が賠償する金額は 10,000円です。
JCRRAG_017679
法律
第二百十二条 第二百十条の規定による通行権を有する者は、その通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない。ただし、通路の開設のために生じた損害に対するものを除き、一年ごとにその償金を支払うことができる。Aさんは通行によりBさんの土地の地面を毎年10㎡損傷させています。損傷1㎡あたりの年間償金は3,000円と定められています。
Aさんが1年間にBさんに支払う償金の合計はいくらになりますか。
支払う償金の合計は 30,000円です。
JCRRAG_017680
法律
第二百十三条の三 分割によって他の土地に設備を設置しなければ継続的給付を受けることができない土地が生じたときは、その土地の所有者は、継続的給付を受けるため、他の分割者の所有地のみに設備を設置することができる。この場合においては、前条第五項の規定は、適用しない。 前項の規定は、土地の所有者がその土地の一部を譲り渡した場合について準用する。また、Aさんは自分の土地をBさんに一部譲渡しました。その結果、Bさんの土地は他の土地に設備を設置しなければ継続的給付を受けられない状態になりました。通常、この設備設置による損害評価額は年額24,000円ですが、第二百十三条の三の適用により償金の支払義務が免除されます。償金が免除されることでBさんが1年間で得する金額について考えます。
Bさんが得する金額を、月額でいくらか計算しなさい。
1年間で得する金額は 2,000円です。
JCRRAG_017681
法律
第二百十五条 水流が天災その他避けることのできない事変により低地において閉塞そくしたときは、高地の所有者は、自己の費用で、水流の障害を除去するため必要な工事をすることができる。また、高地の所有者Cさんは、天災により水流が低地で閉塞したため、自己負担で障害除去工事を実施しました。工事費用の総額は48万円で、工期は6日間でした。
1日あたりの工事費用はいくらになりますか。
工事費用は 80,000円です。
JCRRAG_017682
法律
第二百十九条 溝、堀その他の水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路又は幅員を変更してはならない。 両岸の土地が水流地の所有者に属するときは、その所有者は、水路及び幅員を変更することができる。ただし、水流が隣地と交わる地点において、自然の水路に戻さなければならない。 前二項の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。 なお、この場合、水流の幅を4mから2mに変更し、水流の長さは50mです。
このような条件下で、変更後の水流地の面積は何㎡になりますか。
水流地の面積は 100㎡です。
JCRRAG_017683
法律
第二百二十条 高地の所有者は、その高地が浸水した場合にこれを乾かすため、又は自家用若しくは農工業用の余水を排出するため、公の水流又は下水道に至るまで、低地に水を通過させることができる。この場合においては、低地のために損害が最も少ない場所及び方法を選ばなければならない。また、ある高地の所有者が1時間に120リットルの余水を排出し、その水は低地を通って公の水流まで100メートルの距離を流れます。
この高地から1日に通過する水量は何リットルになりますか。
1日に通過する水量は 2,880リットルです。
JCRRAG_017684
法律
第二百二十一条 土地の所有者は、その所有地の水を通過させるため、高地又は低地の所有者が設けた工作物を使用することができる。 前項の場合には、他人の工作物を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、工作物の設置及び保存の費用を分担しなければならない。 土地の所有者A・B・Cの3名が共同で水路(工作物)を使用しています。それぞれの利益割合はAが50%、Bが30%、Cが20%です。水路の設置費用の合計は200万円です。
Aの分担額はいくらになりますか。
Aの分担額は 100万円です。
JCRRAG_017685
法律
第二百二十二条 水流地の所有者は、堰せきを設ける必要がある場合には、対岸の土地が他人の所有に属するときであっても、その堰を対岸に付着させて設けることができる。ただし、これによって生じた損害に対して償金を支払わなければならない。 対岸の土地の所有者は、水流地の一部がその所有に属するときは、前項の堰を使用することができる。 前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。 この場合、水流地の所有者は堰の設置による損害に対して100万円の償金を支払うことになりました。また、対岸の土地の所有者は全体利益の40%を受けています。
対岸の土地の所有者が分担すべき償金額はいくらになりますか。
償金額は 40万円です。
JCRRAG_017686
法律
第二百二十五条 二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間に空地があるときは、各所有者は、他の所有者と共同の費用で、その境界に囲障を設けることができる。 当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹垣その他これらに類する材料のものであって、かつ、高さ二メートルのものでなければならない。 なお、今回設置した板塀の高さは2メートルであり、総工費は36万円でした。
この場合、Aが負担すべき費用はいくらですか。
Aが負担すべき費用は 18万円です。
JCRRAG_017687
法律
第二百二十七条 相隣者の一人は、第二百二十五条第二項に規定する材料より良好なものを用い、又は同項に規定する高さを増して囲障を設けることができる。ただし、これによって生ずる費用の増加額を負担しなければならない。AとBは隣接する土地の所有者です。Aは板塀の代わりにレンガ塀を設置し、高さを2mから2.5mに増しました。通常の板塀(2m)の費用は40万円であり、レンガ塀(2.5m)の費用は70万円でした。
Aがレンガ塀の設置と塀の高さを変更した場合、Aが単独で負担すべき追加費用はいくらになりますか。
負担すべき追加費用は 30万円です。
JCRRAG_017688
法律
一棟の建物の一部を構成する境界線上の障壁については、前条の規定は、適用しない。 高さの異なる二棟の隣接する建物を隔てる障壁の高さが、低い建物の高さを超えるときは、その障壁のうち低い建物を超える部分についても、前項と同様とする。ただし、防火障壁については、この限りでない。 また、AとBの隣接する二棟の建物があり、Aの建物は高さ6m、Bの建物は高さ4mです。両者を隔てる境界線上の障壁の高さは6mです。
この場合、前条の規定が適用されない障壁の部分の高さはいくらになりますか。
障壁の部分の高さは 2mです。
JCRRAG_017689
法律
第二百三十一条 相隣者の一人は、共有の障壁の高さを増すことができる。ただし、その障壁がその工事に耐えないときは、自己の費用で、必要な工作を加え、又はその障壁を改築しなければならない。相隣者AとBが共有する障壁の高さは1.8mであり、Aがこの障壁を2.5mまで増そうとしています。
Aが増そうとしている高さは、現在の障壁の高さと希望する高さからいくらになるかを求めてください。
Aが増すことになる高さは 0.7mです。
JCRRAG_017690
法律
第二百三十三条 土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。 前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。 第一項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。 一 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。 二 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。 三 急迫の事情があるとき。 隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。 Aさんの土地に、Bさんの竹木の枝が境界線を1.5m越えて張り出しています。AさんはBさんに対して切除を催告しましたが、Bさんは20日以内に対応しませんでした。Aさんは、境界線から越えた部分の枝の切除にかかる費用として1mあたり1,200円、作業全体にかかる基本料金3,000円を業者に支払いました。
Aさんが支払った合計費用を計算してください。
支払った合計費用は 4,800円です。
JCRRAG_017691
法律
第二百三十四条 建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。 前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。ただし、建築に着手した時から一年を経過し、又はその建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。Xさんは境界線から30cmの距離に建物を築造しようとしています。法律では境界線から50cm以上離す必要があります。また、建物の設計変更には1cmごとに5,000円の追加費用がかかります。
Xさんが設計変更にかかる費用の総額はいくらになりますか。
設計変更にかかる費用の総額は 100,000円です。
JCRRAG_017692
法律
第五十六条 使用者は、児童が満十五歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了するまで、これを使用してはならない。 ② 前項の規定にかかわらず、別表第一第一号から第五号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満十三歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。映画の製作又は演劇の事業については、満十三歳に満たない児童についても、同様とする。 (年少者の証明書) 第五十七条 使用者は、満十八才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。 ② 使用者は、前条第二項の規定によつて使用する児童については、修学に差し支えないことを証明する学校長の証明書及び親権者又は後見人の同意書を事業場に備え付けなければならない。 (未成年者の労働契約) 第五十八条 親権者又は後見人は、未成年者に代つて労働契約を締結してはならない。 ② 親権者若しくは後見人又は行政官庁は、労働契約が未成年者に不利であると認める場合においては、将来に向つてこれを解除することができる。 第五十九条 未成年者は、独立して賃金を請求することができる。親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代つて受け取つてはならない。 また、第五十七条の規定により、第五十六条第二項の条件を満たす児童を使用する場合、使用者は戸籍証明書、学校長の証明書、親権者または後見人の同意書をそれぞれ1通ずつ備え付けなければならない。
児童の修学状況に関係する文書の種類数と、児童の身分関係(年齢・親権)に関係する文書の種類数を合計すると、何種類になりますか。
合計は 3種類
JCRRAG_017693
法律
第十五条(大きさ等の制限) 郵便物は、次に掲げる大きさ及び重量を超えることができない。 一 大きさ 長さ 六十センチメートル 長さ、幅及び厚さの合計 九十センチメートル 二 重量 イ 第一種郵便物 四キログラム ロ 第三種郵便物及び第四種郵便物(ハに掲げるものを除く。) 一キログラム ハ 第四種郵便物のうち第二十七条第二号又は第三号に掲げるもの 三キログラム ② 郵便物の大きさは、次に掲げる最小限の制限を下ることができない。ただし、厚紙又は耐力のある紙若しくは布で作成した長さ十二センチメートル、幅六センチメートルを下らない大きさのあて名札を付けたものについては、この限りでない。 一 円筒形又はこれに類する形状のもの 長さ 十四センチメートル 直径若しくは短径又はこれらに類する部分 三センチメートル 二 前号に規定する形状のもの以外のもの 長さ 十四センチメートル 幅 九センチメートル ③ 会社は、第一項の規定にかかわらず、同項に規定する大きさ又は重量の制限を超える郵便物(第二種郵便物を除く。)であつて郵便物の取扱上支障がないものとして郵便約款の定めるものを、郵便約款の定めるところにより、取り扱うことができる。 加えて、送付する予定の郵便物はそれぞれ長さ14cm、幅9cm、厚さ7cm、重量2.8kgであり、その郵便物を5通送ることとします。
郵便物が郵便法第十五条に定められた制限をすべて満たしているとき、5通すべての合計の長さ・幅・厚さの合計値はいくらになりますか。
合計値は 150cm
JCRRAG_017694
法律
(構造耐力) 第二十条 建築物は、自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造のものとして、次の各号に掲げる建築物の区分に応じ、当該各号に定める基準に適合するものでなければならない。 一 高さが六十メートルを超える建築物 当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合するものであること。この場合において、その構造方法は、荷重及び外力によつて建築物の各部分に連続的に生ずる力及び変形を把握することその他の政令で定める基準に従つた構造計算によつて安全性が確かめられたものとして国土交通大臣の認定を受けたものであること。 二 高さが六十メートル以下の建築物のうち、木造の建築物(地階を除く階数が四以上であるもの又は高さが十六メートルを超えるものに限る。)又は木造以外の建築物(地階を除く階数が四以上である鉄骨造の建築物、高さが二十メートルを超える鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物その他これらの建築物に準ずるものとして政令で定める建築物に限る。) 次に掲げる基準のいずれかに適合するものであること。 イ 当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。この場合において、その構造方法は、地震力によつて建築物の地上部分の各階に生ずる水平方向の変形を把握することその他の政令で定める基準に従つた構造計算で、国土交通大臣が定めた方法によるもの又は国土交通大臣の認定を受けたプログラムによるものによつて確かめられる安全性を有すること。 ロ 前号に定める基準に適合すること。 三 高さが六十メートル以下の建築物(前号に掲げる建築物を除く。)のうち、第六条第一項第一号又は第二号に掲げる建築物(木造の建築物にあつては、地階を除く階数が三以上であるもの又は延べ面積が三百平方メートルを超えるものに限る。) 次に掲げる基準のいずれかに適合するものであること。 イ 当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。この場合において、その構造方法は、構造耐力上主要な部分ごとに応力度が許容応力度を超えないことを確かめることその他の政令で定める基準に従つた構造計算で、国土交通大臣が定めた方法によるもの又は国土交通大臣の認定を受けたプログラムによるものによつて確かめられる安全性を有すること。 ロ 前二号に定める基準のいずれかに適合すること。 ある鉄筋コンクリート造の建築物があり、その高さは72メートルです。さらに、この建物の1階あたりの平均高さは4メートルです。
この鉄筋コンクリート造の建築物は建築基準法第20条第1号により、国土交通大臣の認定を受けた構造方法で設計しなければなりません。このとき、国土交通大臣が求める構造計算は、連続的に生ずる力の把握と、階ごとの変形量を把握する技術的基準に従って行われます。この建物は全体で何階建てになりますか。
階数は 18階
JCRRAG_017695
法律
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。 2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。 3 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。 (未成年者の営業の許可) 第六条 一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。 2 前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第四編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。 (後見開始の審判) 17歳の未成年者Aは、法定代理人の許可を得てカフェの経営を始めました。この経営に関して、Aはコーヒー豆代金300,000円、店舗賃料80,000円、備品費用120,000円を全て支払いました。その後、法定代理人はAに経営能力がないとして営業許可を取り消しました。なお、仕入れたコーヒー豆のうち半分はすでに消費されており、返還対象外です。
Aが返還を受けることができる金額はいくらになりますか。
Aが返還を受けることができる金額は 350,000 円です。
JCRRAG_017696
法律
第十四条 第十一条本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判を取り消さなければならない。 2 家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条第二項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。 (補助開始の審判) 被保佐人Dは保佐開始の審判を受けていましたが、その原因が消滅したため、家庭裁判所は審判を取り消しました。審判取り消し後、Dは以下の行為を行いました。①銀行から200,000円を借り入れる、②所有する土地を3,500,000円で売却する、③知人に贈与として50,000円を渡す。
これらの取引の合計金額はいくらになりますか。
取引の合計金額は 3,750,000 円です。
JCRRAG_017697
法律
第十五条 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、第七条又は第十一条本文に規定する原因がある者については、この限りでない。 2 本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。 3 補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしなければならない。 (被補助人及び補助人) Eは家庭裁判所で補助開始の審判を受けました。その後、Eは以下の金額で法律行為をしました。 ① 日常生活用品の購入で10,000円の支払い ② 友人への贈与で80,000円を支出 ③ 土地の売買契約により6,000,000円の土地を購入 ④ 銀行での借入れ300,000円
補助人の同意が必要な行為に対して同意なく行われ、補助人によりすべて取り消された場合、取り消された法律行為の金額合計はいくらになりますか。
法律行為の金額合計は 6,380,000 円です。
JCRRAG_017698
法律
第十七条 家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、第十三条第一項に規定する行為の一部に限る。 2 本人以外の者の請求により前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。 3 補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる。 4 補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。 (補助開始の審判等の取消し) 被補助人Fは、家庭裁判所の審判により、以下の法律行為について補助人の同意が必要とされていましたが、同意を得ずに実施しました。 ①日常生活用品を15,000円で購入 ②所有するマンションを4,000,000円で売却 ③銀行から400,000円を借り入れ ④友人の保証人となり、その友人が返済不能になったため200,000円の支払い義務が発生
補助人が同意なく実施した②、③、④の取引を取り消した場合、これらの取引の金額の合計はいくらになりますか。
取り消し可能な取引の金額の合計は 4,600,000 円です。
JCRRAG_017699
法律
第十八条 第十五条第一項本文に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判を取り消さなければならない。 2 家庭裁判所は、前項に規定する者の請求により、前条第一項の審判の全部又は一部を取り消すことができる。 3 前条第一項の審判及び第八百七十六条の九第一項の審判をすべて取り消す場合には、家庭裁判所は、補助開始の審判を取り消さなければならない。 (審判相互の関係) Gは補助開始の審判を受けていましたが、家庭裁判所が原因消滅により補助開始の審判を取り消しました。Gは審判取消し後に以下の法律行為を行いました。 ①自動車を2,000,000円で購入 ②自宅リフォームのために500,000円の借入れ ③日用品を合計30,000円で購入 ④友人に贈与として150,000円支出
Gが審判取消し後に行った①〜④の取引額の合計を求めなさい。
取引額の合計は 2,680,000 円です。
JCRRAG_017700
法律
第二十条 制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。 2 制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。 3 特別の方式を要する行為については、前二項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。 4 制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人に対しては、第一項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。 (制限行為能力者の詐術) 被補とされていたHは補助開始の審判が取り消され、行為能力者となりました。Hが被補助人であった期間中に補助人の同意なく行った以下の法律行為があります: ①日用品の購入 20,000円 ②銀行から借入れ 600,000円 ③土地の売却 4,200,000円 (日用品は日常生活に必要なため、もともと同意は不要である。)
相手方がこれらの行為について追認の催告を行い、催告から1箇月の期間内にHが何の確答もしなかった場合、追認される取引の合計金額はいくらになりますか。
追認される取引の合計金額は 4,800,000 円です。